一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は本日2月17日、「東京ゲームショウ2012開催発表会」を実施し、2012年9月20日(木)~23日(日)の4日間、幕張メッセにて開催される同イベントの開催テーマ及び概要を発表した。

目次
  1. ゲームのビジネスモデルは大きな分岐点に
  2. 「東京ゲームショウ2011」開催結果報告
  3. 今年のテーマは「GAMEで笑顔がつながっていく。」に決定
  4. 来場者の満足度向上へ向けた施策を発表
  5. エンターテインメントの多様化、国際化に対応した展示コーナーを新設
  6. 開催概要

ゲームのビジネスモデルは大きな分岐点に

和田 洋一氏
和田 洋一氏

発表会ではまず、CESA会長「和田 洋一」氏が登壇し、「東京ゲームショウ2012」開催にあたっての挨拶を行った。

和田氏は、「新しいタイプのゲームについて、ようやく業界の温度差がなくなった。疑心暗鬼だった方も、アグレッシブだった方も、非常に大きな山が今から来ると共有できた年が昨年だった」と述べ、さらに「ソーシャルゲームが端末やジャンルの特殊な現象ではなく、すべてのゲーム、すべてのプラットフォームで適用できる、新しいタイプのビジネスモデルを提供した」とし、昨今のゲームにおけるビジネスモデルの変化について言及した。

他の端末のビジネスモデルが進化していくのに対して、ゲームはコンテンツの進化はあってもビジネスモデルの進化は無かったが、ソーシャルゲームを中心に新しいビジネスモデルに接することが可能となり、ユーザーにも理解された状態になったという。さらに和田氏は「我々のようなゲームメーカーも、これからユーザーに応えていくきっかけができたのではないか」と言及。ソーシャルゲームを中心に、ゲームが大きな分岐点に来ていると説明し、「東京ゲームショウ2012」を、すべての端末、すべてのゲームジャンルのマーケットを飛躍することを目指したイベントにすると述べた。

長田 公平氏
長田 公平氏

続いて登壇したのは日経BP社 代表取締役社長「長田 公平」氏。長田氏も「従来のパッケージを売り切るビジネスモデルから、ネットワークを活用した新たなビジネスが台頭してきている」と発言。ゲームのビジネスモデルに転機が訪れているとし、SNSやスマートフォンといった技術の普及によって、今まで家庭用ゲーム機が浸透しなかった地域にゲームのマーケットを築けるようになったという。

長田氏は、「ゲーム産業の発展に貢献することを使命とする東京ゲームショウ2012に求められる役割が今まで以上に大切になってきていると肌で感じてきている。東京ゲームショウをアジア地域の中核イベントとして位置づけ、さらに成長させていきたい」と語った。

「東京ゲームショウ2011」開催結果報告

船本 泰弘氏
船本 泰弘氏

日経BP社 企画事業局 事業部長「船本 泰弘」氏からは、昨年9月に開催された「東京ゲームショウ2011」の開催結果報告が紹介された。

「東京ゲームショウ2011」は、東日本大震災の影響が懸念されたものの、22万2,668人の来場者数を記録。2010年に続き2年連続で20万人を突破するとともに、歴代1位の来場者数を達成した。

出展社数は、歴代4位となる193社。原発問題の影響で海外からの出展社が減少したものの、国内からの出展社が増加し、2010年とほぼ同数の結果となった。また、出展タイトル数は歴代3位の736タイトル。スマートフォン用ソフトの増加が大きな特徴として挙げられていた。

続いて、海外関連の結果も報告された。昨年はアジアを中心に1,041人が来場、特にインドネシアやシンガポールなど、東南アジア地域からの来場者増加が目立ったという。出展国は初出展となるベルギー、ポーランドを含む15の国/地域が出展し、前年を上回る結果となっている。

今年のテーマは「GAMEで笑顔がつながっていく。」に決定

渡辺 一正氏
渡辺 一正氏

日経BP社「渡辺 一正」氏から、「東京ゲームショウ2012」の開催概要及び募集要項が発表された。

「東京ゲームショウ2012」は、9月20日(木)から9月23日(日)までの4日間、幕張メッセの1ホールから8ホールを使用しての開催となることが発表された。20日、21日がビジネスデイ、22日、23日が一般公開日となる。

また、「東京ゲームショウ2012」の開催テーマが「GAMEで笑顔がつながっていく。」に決定したことを発表。渡辺氏は「ゲームの素晴らしさに触れ、その感動を分かち合う楽しみや、ゲームを通して、友達や仲間と出会う楽しみと東京ゲームショウで体験してほしい」と語った。

続いて、「東京ゲームショウ2012」で実施される施策が紹介された。渡辺氏はBtoB(企業間取引)機能の強化について言及。「ビジネスマッチングシステム」をリニューアルし、「アジア・ビジネス・ゲートウェイ」として新稼働することを発表した。これは、ビジネスデイ来場者の中からベストの商談相手を見つけ、無料のミーティングテーブルを予約できるシステムだ。また、ビジネスミーティングテーブルは昨年比2倍の規模を確保したという。

さらに、アジア圏からの出展促進策を強化することも発表された。日本市場未進出のアジア圏ゲーム関連企業を紹介する「アジアニュースターズ」を新設するほか、アジア圏でのTGSプレイベントを実施するとのことだ。

来場者の満足度向上へ向けた施策を発表

一般来場者へ向けた、施策についても発表された。まずは、東京ゲームショウの魅力を国内外のゲームファンに届けるため、会場からの動画ライブ配信が行われることになった。主催者企画をはじめ、出展社ブースの模様も配信される予定だ。

次に、「コスプレ専用エリア」の混雑緩和のために、屋外エリアやホール内を有効活用することによって、来場者導線を確保し、同時にコスプレイヤー来場者とファンが安全に交流できる場を用意する計画も発表された。詳細については随時発表する予定としている。

さらに、アジアに向けた情報発信力強化のために「アジアe-Sports選手権」の開催を計画していることも明らかになった。こちらの方も、開催概要が決定次第、詳細を発表するとのことなので、続報に期待しよう。

エンターテインメントの多様化、国際化に対応した展示コーナーを新設

「東京ゲームショウ2012」では、「一般展示」や「物販コーナー」、「ファミリーコーナー」のほかに、今回から新たに「スマートフォンゲームコーナー/ソーシャルゲームコーナー」及び、「PCゲームコーナー」が新設されることも発表された。

エンターテインメントの多様化に合わせて新設される「スマートフォンゲームコーナー/ソーシャルゲームコーナー」では、iPhone、Android、Windows Phoneなどのスマートフォンや、携帯電話、各種タブレットなどのモバイル端末向けゲームと、GREE、Mobageなどに対応したソーシャルゲームを展示する。

また、「PCゲームコーナー」では、ハイエンドグラフィックを楽しめるオンラインゲームから、手軽に楽しめるブラウザーゲームなどを展示する。ゲーム用PCや、その周辺機器、関係製品も展示される予定だという。「PCゲームコーナー」内では、今年も主催者企画「Gaming PC WORLD」が実施されることも併せて発表された。

開催概要

名称

東京ゲームショウ2012(TOKYO GAME SHOW 2012)

主催

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)

共催

日経BP社

後援

経済産業省(予定)

会期

2012年9月20日(木) ビジネスデイ 10:00~17:00
2012年9月21日(金) ビジネスデイ 10:00~17:00

※ビジネスデイは、ビジネス関係者およびプレス関係者のみのご入場となります。

2012年9月22日(土) 一般公開日 10:00~17:00
2012年9月23日(日) 一般公開日 10:00~17:00

※一般公開日は、状況により、9:30に開場する場合があります。

会場

幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)展示ホール1~8/国際会議場

来場予定者数

19万5000人

出展社数

180社(予定)

募集小間数

1,550小間

入場料

一般(中学生以上)…前売1,000円/当日1,200円
(一般公開日) 小学生以下…入場無料

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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