7月27日、東京・日本橋の日本橋三井ホールにて、日本ファルコムの楽曲をライブ演奏している“Falcom jdk BAND”のライブ公演「Falcom jdk BAND 2012 Super Live in NIHONBASHI MITSUI HALL」が開催された。

このライブは、PSP用ソフト「那由多の軌跡」(2012年6月27日発売)、PS Vita用ソフト「英雄伝説 零の軌跡 Evolution」(2012年10月20日発売予定)、そしてイース生誕25周年記念作品となるPS Vita用ソフト「イース セルセタの樹海」(2012年9月27日発売予定)の発売を記念して行われたもの。

Falcom jdk BAND(以下、jdk BAND)にとって過去最大規模のライブでもあり、アンコールを含めると22曲もの楽曲が披露された。なお、当日はこちらも過去最大となる650名が来場したとのこと。

ライブが始まるやいなや、最初から熱く、そして激しく楽曲を畳み掛ける。ファルコム作品の新旧の楽曲を披露していく中、しっとりとした歌唱曲を挟んだり、ゲームプレイの時の高揚感を思い出させるようなBGM楽曲の数々を一気に披露したりと、熱量のこもったライブとなっていた。

また、今回「那由多の軌跡」や「イース セルセタの樹海」の楽曲の中から初披露のものもあり、観客も時には聴き入るように、時には演奏のエネルギーを共有するかのように終始盛り上がりを見せていた。

そして会場全体で手を振りながらの「パンドラ」で一度は締めたが、観客からの「jdk!jdk!」の掛け声を受けると、ここでまさかの告知タイムが。5月に行われたライブのBlu-ray化や、次のライブが2013年1月5日に開催されることが明らかになると、会場からは大きな歓声が巻き起こった。

そして、再びjdk BANDメンバーが登場。イース生誕25周年メドレーなど全3曲を告知を交えつつ披露し、最後まで興奮冷めやらないライブは幕を閉じた。

筆者個人としては、「英雄伝説 空の軌跡」に思い入れがあるため、最後の「銀の意志 金の翼」は特に感動した。そして、個人的に知らない曲がありつつも、中盤から畳み掛けるゲーム楽曲の数々もまた鳥肌モノだった。来年1月にも、同じ日本橋三井ホールにてライブが行われるので、気になる人は続報をお待ちいただければ幸いだ。

セットリスト

1.那由多の星の物語(「那由多の軌跡」より)
2.RELEASE OF THE FAR WEST OCEAN ~I’m here for you(「イースVI -ナピシュテムの匣-」より)
3.MIGHTY OBSTACLE(「イースVI -ナピシュテムの匣-」より)
4.鉱山町マインツ(「英雄伝説 零の軌跡 Evolution」より)
5.那由多の想い(「那由多の軌跡」)
6.Feena~女神たちの囁き(「イースI&II クロニクルズ」より)
7.セルリアンブルーの恋(「英雄伝説 零の軌跡 Evolution」より)
8.遥かなる時を超えて(「ソーサリアン」より)
9.Go Fight!(「スタートレーダー」より)
10.イースセルセタの樹海フィールド 1(「イース セルセタの樹海」より)
11.イースセルセタの樹海フィールド 2(「イース セルセタの樹海」より)
12.イースセルセタの樹海オープニングテーマ(「イース セルセタの樹海」より)
13.TO MAKE THE END OF BATTLE(「イースI&II クロニクルズ」より)
14.TERMINATION(「イースI&II クロニクルズ」より)
15.ブルードラゴン(「ソーサリアン」より」
16.Intense Chase(「英雄伝説 零の軌跡 Evolution」より)
17.Inevitable Struggle(「英雄伝説 零の軌跡 Evolution」より)
18.Maybe it was fated(「英雄伝説 空の軌跡」)
19.パンドラ(「イースVI -ナピシュテムの匣-」より)

アンコール

20.イース生誕25周年記念メドレー
・アドルのテーマ(「イースI」より)
・翼を持った少年(「イース-フェルガナの誓い-」より)
・セルセタの樹海(「イース4」より)
・FIRST STEP TOWARDS WARS(「イースI&II クロニクルズ」より)
21.俺たちのレジェンド(「イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ」より)
22.銀の意志 金の翼(「英雄伝説 空の軌跡」より)

さらに、ライブ終演後のメンバーに、今回のライブの感想について、お話を伺った。

――今回のライブを終えての感想をお聞かせください。

Dr.岡島俊治さん(以下、岡島さん):リハーサルをしていた時は、かなり長いセットリストだと思っていたのですが、実際に始まってみると、意外とあっという間に終わってしまいました。最近ニコファーレで2回公演もやっていたりもしたので、まだ余力があるような気がしています(笑)。

Gt.寺前甲さん(以下、寺前さん):今日はありがとうございました。とっても楽しかったです!

Ba.榎本敦さん(以下、榎本さん):やっぱりデカイところは気持ちいいですね!広いところでデッカイステージをやっていきたいです。

Vo.小寺可南子さん(以下、小寺さん):広いので、距離感とかどんなものかなと思っていたんですが、すごくお客さんとの距離を近くに感じられました。今回も熱く、楽しかったです!

Vo.イカルス渡辺さん(以下、渡辺さん):今日もホンマに楽しかったです!過去最大の曲数ということで、バンドメンバーの方がずっと出ずっぱりでしたが、僕も出た時の集中力は凄まじくて、メイクさんが「全然汗が止まりませんね~」と言いながらやってました(笑)。

岡島俊治さん 榎本敦さん

Vn.水谷美月さん(以下、水谷さん):今回は今までになくリハーサルの日が多かったので、その分バンド内での演奏以外で話すことが多くて、それが音に出た時はすごく楽しかったです。また次回も演奏以外での話も密にして、みなさんとやっていけたら嬉しいです。

Key.上倉紀行さん(以下、上倉さん):まず純粋にすごく楽しかったです。個人的にはステージが広くて、ショルダーキーボードで端から端まで動けたのが新鮮で、お客さんを近くに感じられたのがよかったです。

Gt.井上央一さん(以下、井上さん):アンコールの最後の曲の僕たちのハシャギっぷりを次からもどんどん見てほしいと思います。すごく遊んでますので(笑)。

――今回演奏した楽曲の中で、一番気持ちよかった楽曲はなんですか?

井上さん:今回新しくやった新曲は、もらった段階で「どうするんやろう?」という雰囲気になったのですが、いざやってみたら全部テンションが上がる感じで、やってみて完成したというのがすごく多かったです。これからも僕らがやって、お客さんが盛り上がってくれる曲をやっていきたいと思います。

上倉さん:個人的には、「ブルードラゴン」や「TERMINATION」といった、自分がファンの頃から好きだったファルコムのゲームの音楽を、jdk BANDのみんなでやれたことが嬉しかったです。昔の作品からの楽曲もやっていきたいと、今日のライブを通して思いました。

水谷さん:「鉱山町マインツ」は、テルさん(井上さん)とアンジェロ(寺前さん)がアコギを持って、私を含めて3人で演奏したのですが、ああいうことは初めてやったのでjdkのライブじゃない、リラックスした感じでやれて新鮮で楽しかったです。あとオカジ(岡島さん)がアレンジした「TERMINAITON」は、よりシリアスな感じになっていて、いつもは笑いながら演奏しているんですが、真顔になっちゃいました。そんな感じでトランス状態で演奏できました!

渡辺さん:僕が歌った「GO FIGHT」は、20年前のJDK BANDの方々が歌っていた曲なんですが、すごくカッコいいロックでお客さんと一緒になった感じで歌えてよかったです。あと、ソーサリアンの「遥かなる時を超えて」も歌わせていただきましたが、最後はマイクを離して歌っていたのはどうやったんやろうか?僕はすごく楽しかったです!

イカルス渡辺さん 井上央一さん

小寺さん:新曲という意味では、「那由多の軌跡」の主題歌「那由多の星の物語」とエンディングテーマ「那由多の想い」を両方歌わせていただいて、特に「那由多の想い」は初出しでした。スルメソングだと私は思っていまして、噛めば噛むほどおいしくなってくる曲だと思いますので、またたくさん歌える機会があれば嬉しいです。

「那由多の星の物語」は今回が2回目だったんですが、Aメロの掛け声でみんなが一緒に言ってくれたりして、そういうのはライブの醍醐味だと思うのですが、定着してみんなで歌える曲になってくれれば嬉しいです。

「那由多の軌跡」、絶賛発売中です!

榎本さん:僕は「イース セルセタの樹海」からの3曲を続けてやったところです。もともと短い音源しかなくて、それをつなぎながらやった感じだったのですが、作っていくうちにどんどん愛着が湧いてきて、やっててすごく楽しい曲ができたなと思います。

寺前さん:僕も「イース セルセタの樹海」の3曲が楽しかったですし、気持ちよかったです。あとイースメドレー4曲目の「FIRST STEP TOWARDS WARS」については、リハーサルの時に榎本さんに「ゲームの画面が見える感じでギターを弾いてるね」と言われて、意識しながら弾きました。

岡島さん:旧JDK BANDの「GO FIGHT」がやれたことがすごく面白かったです。旧JDK BANDのCDを聴いていたので、あの音楽を今の面子でやったらどうなるんだろうという思いがずっとあって、やってみたら想像していたよりももっとカッコよかったです。過去のJDK BANDのいい曲がたくさんあるので、今の我々がリバイバルしたりといったことを今後もやっていきたいです。

小寺可南子さん 寺前甲さん

――ファンのみなさんにメッセージをお願いします。

井上さん:すごく曲は難しくて、やっててテンション上がってやりすぎちゃうこともあるのですが、みなさんのために演奏しているというのがメンバーみんなの思いだと思うので、ついてきてください!

岡島さん:1年ぐらいで順調にjdk BANDの活動が充実してきていると思いますので、もっともっと上を目指して、ライブだけじゃなく、いろいろと楽しいことも含めて、多くの人に届けていきたいと思います。

上倉さん:ライブもですが、個人的にこの面子でCDを出してみたいと思っています。それが実現できたら嬉しいので、みなさん楽しみに待っていただければと思います。

寺前さん:もっともっと新しいことをやっていきたいと思うんですが、みんな曲を作ったりアレンジしたりもできるので、大変だとは思うのですが、ひとりひとり曲を作ったりアレンジしたりしてライブで披露したりしてみたいです。あとはもっとエンターテインメント的な、見せる部分も考えていきたいと思います。

水谷さん:この1年でライブ以外にjdkメンバーがみなさんにお会いできる場がいい感じで広がりつつあるので、ライブ以外のjdkも今後とも応援いただければと思います。

上倉紀行さん 水谷美月さん

榎本さん:今年に入ってからいろいろと活動の幅が広がってきて、すごく嬉しいです。まだまだメンバー内でやりたいことのアイデアがいっぱい出ているので、それを実現していきたいですし、次のライブに向けて、どんどん活動の幅を広げていって、もっと楽しめるものを作っていきたいと思います。

渡辺さん:色々と日々成長し続けるjdk BAND、ファルコムさんと一緒になってこれからも成長して頑張っていきますので、またみなさんとお会いできることを楽しみにしています!

小寺さん:なんやかんや言っても、ゲームの発売がどんどん控えているというのが一番大事なことだと思いますし、その作品に関われているjdk BANDが作品と一緒にみなさんに愛されるのが理想だと思っていますので、ぜひゲームの世界を愛していただいて、その音楽を奏でているjdk BANDを愛していただけると嬉しいです。今後も素敵な作品に携われるようにがんばりますので、応援よろしくお願いします!

――ありがとうございました。

那由多の軌跡

日本ファルコム

PSPパッケージ

  • 発売日:2012年7月26日
  • 12歳以上対象
那由多の軌跡

那由多の軌跡

日本ファルコム

PSPダウンロード

  • 発売日:2012年7月26日
  • 12歳以上対象
  • PS Store ダウンロード版

イース セルセタの樹海

日本ファルコム

PSVitaダウンロード

  • 発売日:2012年9月27日
  • 12歳以上対象
  • PS Store ダウンロード版

英雄伝説 零の軌跡 Evolution

角川ゲームス

PSVitaダウンロード

  • 発売日:2012年10月18日
  • 12歳以上対象
  • PS Storeダウンロード版
英雄伝説 零の軌跡 Evolution

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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