グリーは、9月20日から23日まで幕張メッセにて開催されている東京ゲームショウ2012の同社ブースステージにて、新作ファンタジーRPG「Project Fantasm:A(プロジェクト ファンタズマ)」の発表会を実施した。

今回発表された「Project Fantasm:A」は、ディレクターに土田俊郎氏、そしてプロデューサーに荒川健氏を起用したファンタジーRPG。発表会には土田氏と荒川氏のほか、司会進行を務める日経エンタテインメント!編集委員の品田英雄氏が登壇し、本作のコンセプトや見どころ、開発状況などが語られた。

イベントの冒頭ではまず、本作のトレーラーが公開された。本トレーラーでは、家庭用ゲーム機向けの作品顔負けの美しいムービーが映し出され、中には街並みや山岳地帯などの風景や、カードを用いて戦う青年の姿を見ることができた。

トレーラーのクオリティの高さに品田氏も驚いた様子で、それに対して荒川氏は「今までのグリーさんにはない、ひとつ先のソーシャルゲームを見せられると思います」と、本作への自信を語っていた。

なお、今回発表されたタイトル「Project Fantasm:A」はあくまでもプロジェクト名で、正式タイトルはまだ決まっていないという。「Fantasm:A」という名前はギリシャ語で「幻」という意味を持つ「Phantasma」と、英語の「Fantasy」をかけ合わせた言葉とのこと。ちなみに、最後の「A」が強調されていることにも大きな理由があり、こちらは今後の発表で徐々に明かされていくそうなので、続報を楽しみに待とう。

そして、本作の音楽は植松伸夫が担当することも明らかになった。今回は残念ながら来場することはできなかったものの、植松氏からのビデオメッセージが公開されていた。

ビデオメッセージで植松氏は「本作は物凄く迫力のある演出が楽しめるゲームになっています。ですから私も、その迫力に負けないような楽曲をお届けしたいと考えています。今回は壮大なRPGということで、楽曲もオーケストラを使用したものから、民族風の音楽など、様々な種類の音楽を散りばめていきたいです。まだ作曲はすべて終わっていないのですが、ぜひ期待してください」とコメントしていた。

続いては、本作のキービジュアルが公開に。画面右の青年は、トレーラーにも登場した主人公。中央にある建築物は、詳細は明かされなかったものの、本作のシンボルとなる建物だという。そして左側にうっすら見える塔は、世界中のどこからでも見えるほど巨大で、やはりこちらもゲームのシンボルとなる存在とのこと。

さらに主人公のイメージボードと3Dポリゴンも公開された。主人公は、腰の部分に巻いているベルトが特徴となっており、ここにスマートフォンを差し込める設定だという。これはRPGとソーシャルゲームの要素をうまく融合するために生まれた設定だそうで、基本的なゲームシステムはカードバトルになるが、そのカードはあくまでもゲーム内のキャラクターが使用することになる。また世界観も、カードがしっかりと根付いているものになっているそうだ。

現在はまだ開発段階という本作だが、実際にAndroid端末上で動かせるところまでは完成しており、ステージ上では実際にプレイする場面もあった。プレイした品田氏は、高クオリティの映像が滑らかに動くことに感嘆の声をあげ、それに対して荒川氏は「家庭用ゲーム機でできていたことは一通り導入したいと思っています」とコメントした。

荒川氏は、この数年でソーシャルゲームが爆発的に普及してきていたが、そろそろ世界観に奥行きがあり、遊び応えのある作品が登場してもいいのではないかと常々考えていたという。そして、スマートフォンの進化がより活発になった現在ならば、ソーシャルゲームの大作も制作できるのではないかと考え、制作に至ったそうだ。

ステージイベントのラストには土田氏が来場者と期待しているファンへのメッセージとして「今回グリーブースではたくさんのゲームが出展されていて、『グリーはゲームに本気なんだ』ということが分かってくれるゲームショウになっていると思います。『Project Fantasm:A』は人とのつながりを体感できるソーシャルゲームと、こだわりを持って遊べるコンソールゲームの良さを両立した意欲作になっています。リリースまではもう少し時間がかかりますが、楽しみに待っていただければと思います。」をコメントを残し、イベントは幕を閉じた。

気になる配信時期だが、2013年中を予定しているとのこと。現在もじっくりと時間をかけて開発しているとのことで、ソーシャルゲームユーザーのみならず、これまでソーシャルゲームに触れてこなかったユーザーにとっても注目の作品となりそうだ。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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