エレクトロニック・アーツは、12月11日オーストラリア・シドニー「Luxe Hall」において、新作展示会「EA Asia Pacific Showcase 2012」を開催、「Crysis 3」最新ビルドにてプレイすることができたのでそのインプレッションをお届けしよう。
「Crysis 3」とは
本作にはドイツのゲームスタジオ・Crytek社が独自に開発した「CryENGINE」が採用され、他に類を見ないビジュアルとダイナミックなシューティングプレイを実現することで、シリーズとして画期的な進化を遂げている。
ニューヨーク・シティに建つリバティドームには木々が生い茂り、深い湿地が広がり、荒れ狂う川が流れ、街は熱帯雨林へと変貌している。リバティドーム内部は“七不思議”と呼ばれる7つのエリアに分かれ、この新しい危険な世界では、最先端の武器と戦術が求められる。
プレイヤーは、強力なコンポジット・ボウ、強化されたナノスーツ、圧倒的な威力のエイリアン兵器を駆使して、地球上で最も危険で怒れるハンターとして復讐を遂げなければならない。プロフェットの報復はすべての者がターゲットとなる。
ストーリー
ゲームの舞台は2047年、ナノスーツを生み出したクライネット社の民間軍事組織「C.E.L.L.(セル)」は、ナノドームと呼ばれる構造物によってニューヨーク一帯を隔離。街全体を覆う構造物は街全体を覆う巨大構造物は人々を守り、セフ(エイリアン)の残党を掃討するためのものだと市民には伝えられていたが、真の目的は世界の支配を狙うクライネット社が秘密裏に土地と技術を手に入れることにあった。
本作の主人公は、前作でアルカトラズにナノスーツを託したラプター・チームの隊長「プロフェット」。プロフェットはC.E.L.Lの所業を突き止めた後、エイリアン・人間を問わず敵に対する復讐を開始する。戦いの過程でナノスーツに取り込まれた兵器から人間としての意思を取り戻していくにつれ、仲間の死の真相が明らかになるなど、過去最高の濃密ストーリーと刺激的な展開がプレイヤーを待ち受ける。
シングルプレイ(PC版)
主人公「プロフェット」となりストーリーを追いながら楽しむシングルプレイ(キャンペーン)をPC版で体験。「CryENGINE」が描き出す最高峰のグラフィックはさすが。自然の描写や建物のリアルさ、どこを取っても最高クラスのクオリティーに感じられた。
また新武器「コンポジットボウ」は通常のアサルトライフルなどの銃器と違い、ボタンで弓を引いて発射、引いたまま移動することも可能。武器を切り替えたときの変形アクションもちょっとカッコいい。だが操作は若干の練習が必要かも。
今回プレイしたマップでは、崩壊した建物の中を進んでいくのだが、本作では壊せるオブジェクトが多数設置されており、置いてある箱や資材、倒れかかったドアなど「どのオブジェクトをどの敵の位置で壊したか」によっても敵の取る行動は変化する。うかつに銃だけ乱射していたらあっという間に敵に囲まれてしまうことも。
マップ自体の作りはそれぞれ種類があるが、高低差の大きい場所ではうまくジャンプで立ち回らないと敵にすぐ見つかってしまう。襲ってくる敵はすべて倒さなくてもポイントに到達すれば次のエリアに向かえるので、ナノスーツのスキルとコンポジットボウで敵に見つからないように暗殺しながらポイントに向かうことも可能。
復活した「プロフェット」、C.E.L.L.の野望と侵略者「セフ」の謎…、「The 7 Wonders(7つの不思議な区域)」とはいったい…?三部作の最後となる「Crysis 3」の物語はぜひ自分の目で確かめて欲しい。
マルチプレイ(Xbox 360版)
会場で多くの台数が用意され、遅くまでプレイを楽しむ人が絶えなかったXbox 360版「Crysis 3」マルチプレイ試遊。今回体験できたのはマルチプレイ「ハンターモード」。一人がハンター、その他のプレイヤーがC.E.L.L兵となり、ハンターステルス&コンポジットボウ装備で、他のプレイヤーに忍び寄り倒しにかかる。もちろんC.E.L.L兵側のレーダーマップにはハンターの位置は表示されない。そしてハンターに倒されたプレイヤーが次のハンターに生まれ変わるのだ。
1ラウンド2分、全5ラウンドでスコアを競う。長く生き残ってもポイントは加算されるぞ。C.E.L.L兵はラウンドスタート時にはレンジャー、アサシンといった兵種を選択可能、ラウンド中の武器の交換は随時可能、落ちているシールドを装備することもできる。弾薬が入っているボックスも置かれている。ハンターの姿はまったく見えないわけではなく半透明で視認することも可能なので、ぜひボイスチャットで戦略を練りながら戦って欲しい。
グラフィックは最高峰、シリーズファンなら物語、シューター好きならマルチプレイがオススメ
シリーズ最新作となる「Crysis 3」は、採用している「CryENGINE」の進化とともに世界中のプレイヤーのフィードバックをもとに調整を重ねて開発されており、「Crysis 2」をはじめて触ったときの衝撃を上回るグラフィックを体感することができる。もちろんグラフィックだけでなく、シリーズファンも気になる物語の真相、登場する過去のキャラクターと新たな人物など重厚な物語を楽しめるようになっている。
また、本編そっちのけでプレイする人も多いマルチプレイも既存のFPSにあるようなモードのほか、どこから襲われるかわからない緊張感がたまらない「ハンターモード」も病みつきになりそうだ。FPS初心者にはちょっと敷居が高いようにも感じるが、多数の難易度も用意されているのでぜひ発売したら手にとってみてもらいたい。
さらに12月12日にはCrytek社プロデューサー「Michael Elliot Read」氏に本作についてインタビューを実施したので、記事の掲載をぜひ待って欲しい。また、日本でもすでに公開となっているトレーラームービーは、本作のゲーム内に存在する「7つの不思議な区域」から着想を得た、全7回のビデオシリーズ。各エピソードでは、ゲームの世界とストーリーが紹介されるほか、ゲームエンジン「CryENGINE 3」によるシネマティックな美麗映像が楽しめるのでぜひご覧あれ。