2012年11月3日、法政大学市ヶ谷キャンパスにて、MAGES.代表取締役社長の志倉千代丸氏と、「ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)」で瀬乃宮あき穂を演じる南條愛乃さんによるトークショー「チュウタネロボ部 VS 300人委員会」が行われたので、その模様をお届けする。

「ロボティクス・ノーツ」の話題が盛りだくさん!

昨年のトークイベント「緊急招集!400人委員会」に続き、法政大学の学園祭には3回目の参加となる志倉さんは、昨年のトークショーについても最近のことのように感じると発言、主催サークルの学生が務めた昨年の司会者の話など、冒頭から笑いを誘った。

一方の南條さんは、他大学を含めても初の学園祭出演ということだったが、トークイベント時にはまだ学園祭らしいところは楽しんでいなかったそうで、なぜか当日に志倉さんが着ていた沙悟浄Tシャツにツッコミを入れたり、トイレがキレイと褒めたりして、こちらも会場を笑わせた。

志倉千代丸氏 南條愛乃さん

当日は、現在TVアニメも放送中の「ロボティクス・ノーツ」に関する話を中心に展開。アニメ化の手応えについて聞かれた志倉氏は、ホビーロボットが動いている演出を本当はゲームでもやりたかったそうだが、実際にアニメとして動く姿を見て、ロボットに対する愛しさが増し、「タネガシマシン3可愛いな」と思ったそう。

南條さんは、「ゲームの時点でも盛りだくさんで充実していたと感じていたものの、アニメになって動きがつくことで、キャラクターの細かいところにも奥行きが出てきて楽しい」と語り、また、ゲームでは自分の想像であき穂を動かすのに対し、アニメでは動いている絵を見てあき穂を演じていると、ゲームとアニメの演技の違いについても述べていた。

TVアニメ第1話Aパートのオーディオコメンタリーも!

そのあとは、本イベントの企画としてTVアニメ第1話Aパートを上映してのオーディオコメンタリーを実施。“ネタバレ王”こと(?)志倉氏に対し、ぜひポロリをという発言はあったものの、思いのほか真面目なコメンタリーが展開された。

アニメの冒頭は、ゲームと同じ導入でスタートするが、これについて志倉氏は、歩き出すガンヴァレルがミスリードになっているという。作品の後半につながるであろうこの場面を、本当にガンヴァレルが作られたかなど、ゲームとは違ったミスリードの立て方として用意しているそうだ。

また、オープニングテーマの「純情スペクトラ」については、作品のキーワードを集めた歌詞ではなく、作品の伏線を歌詞に集めており、アニメを見ることで歌詞の伏線が回収できる構成を意識したと述べていた。

本編では、本作のテーマについて言及。過去、「CHAOS;HEAD(カオスヘッド)」は雨、「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」は曇りをそれぞれイメージしており、その流れを汲んで今回は晴れた青空を最初にイメージしたそう。そこから、晴れ→青春→部活とつながって、作品が形成されたのだという。

また、作品内に登場するストリートビュー、3Dマッチムーブアプリ「居ル夫。」については、本作における2019年の舞台設定として、生活スタイルに大きな変化はないものの、ガジェットだけはこのようなアプリが開発されるぐらいには発展しているだろうと考え、作品内に取り入れたそう。「居ル夫。」を使ったあき穂の姿には、志倉氏、南條さんともに楽しそうに反応していた。

さらに、海翔が遊ぶ「ガンヴァレル キルバラッドON-LINE(以下、キルバラ)」についても、ゲーム時には必殺技シーンのみであった格闘画面を、アニメではプレイ映像として動いている表現をされたことで、アニメスタッフの皆さんもご苦労されたのではと気遣っていた。

そして、頼みごとには「キルバラで俺に勝てたらね」と条件をつける海翔については、木村良平さんの演技と合わせて、うまく“ウザさ”が表現されていると評した志倉氏に対し、南條さんは、「また言っているなー」程度にしかあき穂は感じていないと幼なじみ目線ならではの意見を述べた。

そのほか、南條さんが「素直になれない男性らしさが可愛い」と最近のお気に入りが昴であることや、放送開始前に行われた種子島での試写会の際、台風に見舞われたことなど、ゲーム、アニメを通した作品の広がりを感じさせるエピソードが披露された。

多数の疑問が寄せられた質問コーナー

続いては、事前に寄せられた来場者からの質問に、志倉氏と南條さんが回答するコーナーとなり、キャストの選び方、アニメや「科学アドベンチャーライブ2012」の感想など、多岐に渡る話題が語られた。

「ロボティクス・ノーツ」のキャストの選び方について志倉氏は、前作「シュタインズ・ゲート」の時には各キャラクターを等身大で演じてくれる人という基準で指名制にしたということだが、「ロボティクス・ノーツ」ではオーディションで決めたという。

その理由として、「シュタインズ・ゲート」がヒットしたことを受け、オーディションを開けば多くの声優さんにご参加頂けるのではないかと思い、テープオーディションを行ったところ、数百人の応募があったという。その中で、5~60人が受けたというあき穂役を見事勝ち取ったのが南條さんということだ。

志倉氏によると、南條さんを選んだ一番の決め手は、南條さんがあき穂らしかったことだそうで、他のキャストについても素でしゃべっている声にイメージが近い人を採用したとのこと。

ここで南條さんが、神代フラウ役に名塚佳織さんを起用した決め手について質問すると、実際にオーディションのテープの時から今の演技だったそうで、今までこういう役をやったことがないだろうということも大きかったそうだ。南條さんによると、名塚さんは、オーディション時はネット用語がどういう意味なのかわからないまま演じたということだ。

続いて、あき穂を演じての感想について聞かれた南條さんは、女の子らしいことに興味がないという点と、自分の好きなところに突き進む点が似ている点に共感したそうで、その点が似ているようだったら嬉しいとコメントすると、志倉氏からすかさず「そこです!」と合いの手が入り、会場を笑わせた。

さらに話はアニメの感想にまでおよび、志倉氏は種子島のゆったりとした感じを出したかったというゲームと異なり、3話でゲームの第1章が終わるやや速いペースになっているものの、旧種子島空港で海翔が寝ている場面など、のんびりとしたシーンを差し込むことで、のんびり感を出しているとアニメならではの作りを説明。一方、演じる側の南條さんは、アニメを実際に観て、ロボットなどがあんなに動くとは思っていなかったということで感動したと話していた。

また、先日行われた「科学アドベンチャーライブ2012」についても言及。志倉氏曰く、朗読劇にライブパートを挟んだり、同じナレーションを朗読劇の終盤に入れることにより世界線が変わるという演出を入れるなど、実験的な試みを取り入れたそうで、当日は観客の様子を見ながら楽しんでいたということだ。

南條さんは、3作品のキャラクターが一堂に会したイベントだったことから、普段掛け合いができないキャラクターと一緒で楽しめたそうで、特にダル(「シュタインズ・ゲート」の登場キャラクター・橋田至)とフラウの掛け合いを見られたのが大満足だったという。さらに、「シュタインズ・ゲート」の主人公・岡部倫太郎の決めゼリフ(?)のひとつ「フゥーハハハ」を「ロボティクス・ノーツ」のチームでやれたことがとても楽しくて、いい思い出がたくさんできたとイベント当日を振り返った。

また、志倉氏へ企画をどの順に考えていくかという質問には、科学アドベンチャーシリーズを例に、何を科学するかというテーマを最初に決め、どんなキャラクターがいたら物語が面白くなるか、そしてキャラクターがどんな事件に巻き込まれたら面白くなるかということをシナリオに落としこむ流れで考えていくと回答していた。

そのほか、中二病はどうすれば治るか(志倉氏曰く「大体の男子は中二病」)、逆に中二病を保つ秘訣について(志倉氏曰く「夢を持ち続けることかな?」)、アニメのアフレコ現場でのキャストたちみんなでフラウごっこをしているという話や、作曲の話からなぜか派生した2人のアルバイト時のエピソードなどが語られ、会場は終始笑いに包まれていた。

イベントの感想を聞いたミニインタビューもお届け

最後に、イベント終了後、志倉氏と南條さんにイベントの感想を伺ったので紹介しよう。

――本日のイベントの感想をお聞かせください。

志倉氏:いつもツイキャス(※Twitterと連動したライブ配信サービス)を使って生配信をしているのですが、今回のように同じ空気の中でお客さんに向けて話すことで、ネットの番組を通したフィルター越しではないライブ感の楽しさを毎回感じています。今日のお客さんも、温かい感じで迎えてくれたのですごくやりやすかったですし、もしかしたらお客さんよりも楽しんでたんじゃないか?と心配してしまうくらい楽しみました。

南條さん:私は、大学の学園祭は初めてでしたが、近い距離感でのイベントやトークショーはデビュー当時から多かったので、アットホームな雰囲気でできることが改めていいなと思いました。あとは司会の方のフレッシュさが見ていて癒されました(笑)。

――学園祭の思い出などありましたらお聞かせください。

南條さん:高校生の時、模擬店をやった際にTシャツを作ったんですが、そのデザインを友達と共作し、印刷を私が自宅でやりました。なんてめんどくさいことを引き受けてしまったんだろうと思いつつも、夜通し40人分ぐらいの同じデザインをプリンターで印刷していました(笑)。

――もともとデザイン系はお好きだったんですか?

南條さん:絵を描くのが好きだったこともありますし、なんでもやりたくなってしまうんですよ。専門学校の時に自主制作でドラマCDみたいなものを作ったのですが、SE大全集みたいなものを借りてきて、ラインとラインを繋いで戦いの音を作るといった、とてもアナログなやり方でSEを作っていたことも思い出しました。そういうのをつい引き受けちゃうんですが、作っている時は楽しかったです。

志倉氏:中学の頃の学祭で、お芝居をやることになったんですよ。クラスみんながキャストになって、僕はなんと監督・脚本で、タイトルが「サラダの国のトマト姫(以下、サラトマ)」(一同笑)。当時、PC-88でやっていたアドベンチャーゲームをお芝居にして、もちろんストーリーそのままというわけにはいかないのですが、すごく楽しかったです。

――脚本をやることになった理由はなんだったのですか?

志倉氏:「サラトマ」を誰も知らなかったということだと思います。

南條さん:私も保育園の時にトマトのお姫様が出てくる話やりました! 私はキャベツの役でしたけど…。

志倉氏:それ「サラトマ」じゃん!(笑)

――今回のようなトークイベントと、タイトルに関連したイベントで、出演してみての違いはありましたか?

南條さん:「ロボティクス・ノーツ」の話もしつつでしたが、フリートークということで。私、社長があんなにバイトしているなんて知らなかったですよ(笑)。もっとこういう話いろいろと聞きたいなと思いました。

志倉氏:こんな話でよければたくさんあるんですよ、割と長く生きているので。特にバイトはいっぱいやっているので、言えないこともたくさんありますが(笑)。

――アニメ「ロボティクス・ノーツ」の後半の見どころをお聞かせください。

南條さん:ゲームでは、いろいろなキャラクターの視点で描かれていたものが、アニメになって一本筋が通るので、それがどのようにまとまって、キャラクターたちとのからみ合いが見れるのかということが、私もまだあき穂目線でしか見ていないので個人的にも楽しみにしています。

志倉氏:ゲームをやってない人は、物語として序盤の10話ぐらいまでに投げられる伏線がどのように回収されていくのかに注目してほしいと思います。また、既にゲームをプレイしている方は大体のことはわかっていると思いますが、どんなルートを通じてどのキャラクターをどのように描いていくのかについては、ゲームから多少アレンジされています。アニメーションで動くということをアドバンテージにしている描き方になっているので、ゲームをプレイしている方にも楽しみにしてもらいたいと思います。

――ありがとうございました。

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(C)チュウタネロボ部

※画面は開発中のものです。

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