プロデューサー・林誠司氏ショートインタビュー＆試遊レポートも！PS3「初音ミク -Project DIVA F-」店頭体験会の模様をお届け！

0 2013年1月19日 17:48

担当：TOKEN

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セガは、本日1月19日、東京・池袋のLABI1 池袋モバイルドリーム館において、2013年3月7日発売予定のPS3用ソフト「初音ミク -Project DIVA F-」の店頭体験会を実施した。

PS3「初音ミク -Project DIVA- F」は、PS Vita用ソフト「初音ミク -Project DIVA- f」をベースにしつつ、新たにリズムゲーム用の楽曲を6曲追加するとともに、それぞれの楽曲イメージに合わせて用意された新モジュール13種を収録している。そのほか、一部操作方法の変更や新モードの追加など、PS3版ならではの要素が詰まっている。

体験会は、開始時には100人ほどが待機しており、中には、朝5時頃に来たという人もいたという盛況ぶり。取材時にも絶えず試遊を楽しむ人の列ができていた。

今回の体験会で遊べるのは、「Tell Your World」「東京テディベア」「ネガポジ＊コンティニューズ」の3曲。筆者もスペースをお借りし、本作の新収録曲である「Tell Your World」（Normal）と「東京テディベア」（Hard）をプレイしてみた。

あくまでも個人的な感想だが、過去PS3で展開してきた「ドリーミーシアター」に比べ、より遊びやすくなっている印象。ただ、今回はモニターとの位置が近すぎて、やや視野が狭くなってしまい、目で追うのが大変だったので、そちらは製品版で改めてチェックしてみたいところ。

また、「初音ミク -Project DIVA- f」で新たに導入したスクラッチ操作が、PS3版では左右のアナログスティックを弾くフリック操作になっているのだが、こちらも慣れが必要であるとは感じたものの、操作自体はすんなり切り替えられるのでストレスなくプレイできそうだ。

何より、ミクたちの美麗な映像を大画面で見れるのは、やはり嬉しいところ。本日を皮切りに、全国6都市8会場で開催されるので、近くで開催の際にはぜひ立ち寄っていはいかがだろうか。




ゲームをプレイした人に配布されたオリジナルネックストラップと「ヴァイスシュヴァルツ」のPRカード。カードはARにも対応しているそうなので、もらった人はぜひARカメラでチェックしてみよう。

さらに、当日会場に来ていた本作のプロデューサー・林誠司氏へお話を伺うことができたので、紹介しよう。

林誠司氏

――発売まで2ヶ月を切りましたが、現在の開発の進捗をお聞かせください。

林氏：もうほぼ（完成までの）道筋が見えたかなという感じで、今は最後の締めの段階に入っているところです。今回遊んでいただいているゲームも映像も、完成版のクオリティといっても過言ではないぐらいです。発売まではまだありますが、開発としては最終局面です。（発売日の）3月7日にはバッチリお届けできると思います。いつもこんなに自信持って言えることってないのですが（笑）。

――本作は、PS Vita版をベースにしつつ、新たな要素を加えているということですが、その具体的な内容をお聞かせください。

林氏：まず一番わかりやすい点として、追加楽曲を6曲加えさせていただいて、それに伴い、モジュールも13種追加しています。ただ、この楽曲・モジュールはPS Vita版でもダウンロードコンテンツとして遊べるようにしますので、基本的には同じ楽曲、同じモジュールで遊べますが、PS3版で初お目見えとなります。

もうひとつがフルハイビジョン画質の高解像度で遊べること、そしてPVの鑑賞モードやライブスタジオモードが3D立体視に対応していることで、3D対応のテレビをお持ちの方であれば、飛び出すミクさんたちを見て、楽しんでいただけるのではないかと思います。

PS Vita版ではカメラを使ったAR機能があったのですが、それに代わるかたちでPS3版ではどのように楽しんでもらえるかと考えて、ARライブで楽しめた楽曲が、今度はライブスタジオモードで映像として収録しているので、カメラを切り替えたりとライブを観に行った感覚で楽しめるようになっています。

また、去年の夏に東京ジョイポリスで行ったイベントをオマージュして、背景にいろいろな映像を重ね合わせて見せるプロジェクションマッピングの手法をイメージした追加演出が各楽曲ごとに用意されていますし、その時に演奏された4曲もライブスタジオモードでARライブの曲と合わせて楽しめるので、ボリュームもアップしています。

PS Vita版でやったことを見直しながら綺麗にして、使い勝手もよくして、PS VitaとPS3、それぞれのハードの特性に合った楽しみ方をしていただけるように注力しました。

その中で、PS Vita版になって大きく変わったスクラッチの操作を、PS3版ではアナログスティックを弾くようなフリックの操作に切り替えました。PS Vita版とほぼ同じような感覚で楽しんでいただけるのですが、スクラッチの場合、片手でやられていることが多かったのに対して、アナログスティックの場合、両手で遊んでいただけるので、意外とスクラッチと違う操作感が楽しめると思います。

――アナログスティックを使った操作での、テクニックがあればお聞かせください。

林氏：テストプレイをしている人に話を聞いてみると、アナログスティックをヘリに合わせて、連続して動かすようにすることで、スクラッチと似たような操作感が楽しめるということでした。おそらく、プレイヤーの方はPS3のコントローラーに慣れている方が多いと思うので、それぞれの方のテクニックが生まれてくるのではないかと思います。

――PS3で単品パッケージとして発売する理由をお聞かせください。

林氏：PS Vita版で開発を始めていって、PS Vitaは携帯機としてはグラフィックの精度が高いので、それをより高解像度で、そしてPS3というフォーマットで遊んでいただける機会を設けたほうがお客さんに喜んでいただけるのではないかと思いました。

ある意味、PS VitaからPS3というのは、共用できる部分も多く、いちから作るわけではないので、期間も短くすむので、開発を進めようという理由にはなりました。ただ、絵もいろいろといじっていて、特に2Dのテクスチャは結構いじって綺麗にしましたので、PS3の映像に合わせてバージョンアップはしています。

――過去、PS3で展開する際には「ドリーミーシアター」というタイトルで出されていましたが、今回、「f」と「F」という、大文字と小文字で区別するかたちでタイトル展開された理由をお聞かせください。

林氏：「ドリーミーシアター」はPSPを遊んでくれた人に対するサービスとして、バージョンアップした映像で見られるというコンセプトだったのですが、今回はあくまで「初音ミク -Project DIVA-」の最新作を、PS VitaとPS3で遊んでいただくというプロジェクトなので、そういった意味でコンセプトは違ったものになっています。

ただ、今回「ドリーミーシアター」を作った経験がソフトの部分で非常に役に立っていまして、今回スムーズに開発できて、「3月7日で大丈夫です！」と言えるのは、その経験があったからこそで、その技術は確実に受け継がれています。

――最後に、ユーザーの方へメッセージをお願いします。

林氏：PS Vita版で楽しんでいただいた方も、PS3から触れていただく方も、満足していただけるように開発一同一生懸命作りこみましたので、ぜひ発売日にお手にとって遊んでいただいて、感想等々お聞かせいただければ、我々としても嬉しい限りです。ぜひよろしくお願いします。

――ありがとうございました。