コーエーテクモゲームスは2013年3月28日に発売となるPSP用ソフト「下天の華」完成発表会を3月9日、パシフィコ横浜・会議センターにて開催した。
戦国武将との「デンジャラス・ラブ」を楽しめる「下天の華」
まずはコーエーテクモゲームス・取締役名誉会長である襟川恵子氏が挨拶。本作は、今年30周年を迎える同社の「信長の野望」シリーズを女性向けにしたタイトルとして発表したもので、戦国時代の武将との「デンジャラス・ラブ」を楽しめる作品だと解説する。
キャラクターデザインや3Dグラフィックスで描いた美しい背景、花かんざしの刺さったタイトルロゴに至るまで徹底的にこだわっており、オープニングテーマには国際色豊かな戦国時代を意識してジャズやボサノバのリズムを採用。サウンド面も非常に贅沢な仕上がりで、さまざまな弦楽器を取り入れた。
さらに「世界でも、女性が活躍している姿を見るのはまだまだ少ないです。女性の活躍は、世の中に華やかさや活力を与えるものです。ぜひ、女性プレイヤーの皆さまに本作をプレイしていただき、くのいちのように変幻自在に活躍していただきたいという願いもこめて作り上げました」と述べ、挨拶を締めくくった。
「七変化システム」やボタンアクションを駆使して任務をこなせ
続いて、ルビーパーティー・メインプランナーの須田真尉子氏より、最新のPV映像と共にゲームの概要を解説。ゲーム内ではくのいちである主人公の持つ「七変化システム」を活用し、姫や若侍をはじめ小鳥やカエル、果ては地蔵にまで変身しながら、主である「明智光秀」の依頼を達成するのが目的となる。また、ボタンアクションによる敵との対戦で危機的状況を打破することも。対戦はすぐにやり直しが可能なため、アクションが苦手なユーザーでも挑戦しやすそうだ。
また、個性豊かな武将達と交流しながら「誘惑」することも任務の1つ。忍びとして信長を討つことに全力を注ぐか、武将達との恋を選ぶかはユーザー次第となる。今回は織田信長との出会いのシーンや、初公開となる森蘭丸のイベントも公開となり、彼らの一面を垣間見ることができた。
発売後は講談社「ARiA」でのコミカライズ連載も予定されており、作家には、本作の熱心なファンであるくまだゆか氏を起用したと発表。サンプルコミックも公開し、ゲームの世界観はそのままにオリジナル展開も交えていくという。
また、ネオロマンスの応援団・アンフィニのG.Mee氏、Sori氏、Kan氏、ユーキ氏が登場。本作のエンディング曲やイメージソングのほか、登場キャラクターのボイスにも初挑戦している。4人をイメージしたキャラクターは、それぞれ忍びの時雨、実在したポルトガルの商人・ルイス、のちの千利休である与四郎、忍びの葉月とバラエティ豊かな顔ぶれだ。
出演キャストである島崎氏・松風氏がゲストとして登場
ゲストには、織田信長役・松風雅也さんと森蘭丸役・島﨑信長さんが登壇した。奇しくも「信長役」と「信長さん」という「ダブル信長」となっており、キャストやスタッフ陣の間では、あえて混同させるような呼び方が流行っていたようだ。
発表会の前には、両名ともパシフィコ横浜・国立大ホールで開催となった「ネオロマンス・アラモード5 with 下天の華」にも出演してきたばかり。初披露となるキャラクターソングやコーナーを通じて本作の魅力をアピールしながら、ネオロマンスシリーズの長い歴史やファンの温かさを間近で体感したようだ。
ユーザーから寄せられた質問コーナーでは「自分の演じたキャラクター以外で演じてみたいのは?」という内容に対し、松風さんは「収録中に人となりが分かってきたとき、この2人がかなりの曲者だと感じたから」と、明智光秀と織田信行をチョイス。島崎さんは「自分が演じたシナリオ上ではキャラクターが全く掴めなかったから」と徳川家康を挙げた。
また、誰もが気になる「島崎さんは信長役を演じてみたかったですか?」という質問も多数届いたという。島崎さんは「名前が信長だからというだけでなく、演じてみたい気持ちはあります。でもそれ以上に、織田信長というカリスマ性やオーラをもったキャラクターを演じられる役者になりたいです」とコメント。
「織田信長」というキャラクターに対し、松風さんは「信長は歴史上に実在した人物ですよね。本人への尊敬や感謝はもちろんですが、これまでも大先輩の役者さんたちが演じられてきたというのもあります。じゃあ、この作品での信長はどういうものがベストなのかと、キャラクター像を考えるために時間をかけて話し合いもしました」と苦労を覗かせる。
「ビジュアルでの第一印象と、演じてみてからの印象」では、松風さんは「格好良い信長」というイメージでほとん変わらなかったという一方、島崎さんは「一見冷静で有能な青年ですが、実は一生懸命でからまわったりすることも多く、主人公への好意も全く隠れてません(笑)」と、年相応な少年らしい部分も魅力に感じたと語る。このほか「変化の術が使えたら何をしたい?」では、信長に変化して「信長役の信長です」と言ってみたいという松風さん。島崎さんは「松風さんに変身して信長を演じ、自分の演技と比べてみたいです」と、熱意が感じられるものとなった。
最後に、島崎さんは「本作は、しっかりとした芯のある世界観で展開するなと感じました。作品中は、蘭丸1人のストーリーでも笑いや涙など色んなシーンがあります。皆さんには心から楽しんでほしいですし、キャラクター達を愛し、愛し合っていただけると嬉しいです」とし、松風さんは「非常に高い期待を集めている作品だと思いますが、その思いを裏切らないようにスタッフや出演者一同で魂を込めて作りました。全てのキャラクターを攻略し、遊びつくしてください」と締めくくった。
さらに発表会に抽選で招かれたユーザーには、2人との握手会というサプライズが用意されていた。ファンは大きな歓声をあげて喜び、松風さんと島崎さんも「本作のキャラクターを愛してあげてください」と伝え、ファンと直に触れ合える機会を楽しんでいた。