コーエーテクモゲームスより2013年2月28日に発売された「真・三國無双7」。ここでは、「真・三國無双」シリーズをプレイしたことがないという人のため、同じくシリーズ初心者である筆者によるプレイインプレッションをお届けする。

目次
  1. 爽快感と“三すくみ”の戦略のバランスが絶妙なアクション
  2. 三國志の時代を濃密に味わえる「ストーリーモード」
  3. ひたすらに高みを目指すやりこみ要素「将星モード」
  4. 遊びやすさとやりごたえが融合したバランスのよい一作に

本作は、ファン待望となる初参戦武将を含む、「真・三國無双」シリーズ最多の77名のプレイアブルキャラクターが登場し、さらに「ストームラッシュ」「ヴァリアブルカウンター」などの新アクションシステムにより、爽快感ある戦闘に奥深さが加えられている。

とはいえ、今作で初めてシリーズに興味を持った人にとっては、その要素がどんなものであるか、そして何より今作のどこが魅力的なのか、ピンと来ない部分もあるのではないだろうか。ここでは、そんな読者のため、僭越ながら若かりし頃に数えるぐらいしか「真・三國無双」シリーズのプレイ経験がなかった筆者がじっくりと遊んでみたので、そのインプレッションをお届けしよう。

爽快感と“三すくみ”の戦略のバランスが絶妙なアクション

「真・三國無双」シリーズといえば、簡単なボタン操作で、いろいろな技の組み合わせが楽しめる、シンプルな操作が魅力だ。基本となる□ボタンでの通常攻撃と△ボタンでのチャージ攻撃を組み合わせるだけで、さまざまなアクションを繰り出せる。また、キャラクターごとに、無双乱舞やEX攻撃などの特徴的なアクションも多数用意されている。

加えて、本作では武器系統もプレイアブルキャラクターの数だけ用意されており、武将自身の得意武器はもちろん、全ての武器系統が使用可能となっている。武将には、武器系統ごとに適正があるが、オーソドックスなものからトリッキーなものまでアクションも大きく異なってくるので、新しい武器を使った時には新鮮な気持ちでプレイできるのではないだろうか。

また、全ての武器にはそれぞれ「天」「地」「人」の属性が備わっており、「天」は「地」に、「地」は「人」に、「人」は「天」に有利となっている。そして、プレイキャラクター側が有利な属性の場合に「ストームラッシュ」、不利な属性の場合には「ヴァリアブルカウンター」を発動することができる。

「ストームラッシュ」は、属性の有利な敵武将に対して攻撃を加え、気迫ゲージを0にすることで発動する連続攻撃だ。対象となる武将だけでなく、周囲の敵も引き寄せて連続攻撃をたたき込むことができるので、積極的に狙いに行くといいだろう。

一方の「ヴァリアブルカウンター」は、不利な属性の敵武将が溜め攻撃を繰り出すタイミングで、R1ボタンのヴァリアブル攻撃(武器を切り替える際の攻撃)を仕掛けることで発動できる。相手の攻撃を避けて強力なカウンター攻撃を繰り出すだけでなく、短時間ではあるが武将の能力も強化されるので、不利な武器でもビシバシ攻撃して相手の溜め攻撃を出しやすくしてヴァリアブル攻撃を狙っていこう。

これだけを読むと難しく感じる部分もあるかもしれないが、普通に遊ぶ上では意識しなくても十分に敵武将を撃破できるので心配は無用だ。むしろ難易度が高くなり、敵武将との駆け引きが重要になった場面でこそ真価を発揮するアクションとなっているので、より高みを目指したい人は、何度も繰り返して発動のコツを掴んでみてはいかがだろうか。

ちなみに筆者のお気に入りは関銀屏と陸遜。関銀屏はEX攻撃の特性が、陸遜は攻撃のテンポ感がポイント。

三國志の時代を濃密に味わえる「ストーリーモード」

今作の「ストーリーモード」では、魏、呉、蜀、普と4つの勢力のストーリーと、他勢力の武将たちのシナリオを楽しむことができる。それぞれにボリュームのあるストーリーを、テキストにより時代に沿うかたちで導いてくれるので、例え三國志を知らない人であっても、今作に触れることで十分に歴史の流れを体感できることだろう。

さらに、シナリオの重要な局面ではイベントも発生。ここでは美麗なグラフィックと、各武将の声を担当するキャストの熱演により、時に熱く、時に悲しい物語の一端を十分に堪能できる。

また、シナリオごとに2~4人の武将から1人を選んでプレイするという形になっており、同じシナリオであっても、視点を変えることで違った展開が楽しめる点も魅力だ。そして勢力ごとのストーリーでは、各勢力に所属するプレイアブルキャラクターたちが網羅されているので、各武将の特徴を楽しみながらストーリーを進めていける。

それだけでも十分楽しめるモードとなっているが、さらに注目なのが今作で用意されたIF展開の要素だ。これは、ゲーム内の特定の条件をクリアすることで、史実とは異なる展開が楽しめるというもの。条件を満たすのは容易ではないが、一度クリアすると、シナリオセレクトから影響させる条件がわかるようになっているので、まずは順当にストーリーを楽しんで、その上でIFの物語につなげていこう。

ひたすらに高みを目指すやりこみ要素「将星モード」

今作のやりこみ要素として追加された「将星モード」では、ストーリーモードのシナリオではまずない、無双武将たちとの特殊な戦闘の数々が楽しめる。ストーリーモードやフリーモードで獲得した経験値やお金はそのまま反映されるので、ゲームを十分に遊んだ上でチャレンジしてみるのもありだろう。

このモードの目的となるのが、拠点となる基地の施設などを発展させて「銅雀台」を建築させること。そのために必要となるのが、仲間、名声、素材の3つだ。これらはそれぞれ「大合戦」、「遊撃戦」、「小競り合い」でより獲得しやすいものとなり、自由に参加することができる。

戦闘に勝利するたびに次の戦闘に挑むことができるが、ここで注意すべきなのが、それまでに削られた体力はそのままになってしまうこと、そして戦闘に敗北すると、それまでに獲得したお金と経験値が失われてしまうことだ。

もちろん、リスクに見合うだけの報酬も用意されており、そのひとつが連勝を繰り返すことで発生する「猛将戦」だ。ここでは数多くの無双武将が出陣してくるので、撃破して仲間に引き入れよう。

仲間にできる武将の数は総勢700名以上で、銅雀台を建設した後も引き続き遊ぶことができるので、がっつり遊びたい人にはオススメできるゲームモードだ。

プレイヤーの戦闘を助けてくれる支援獣や護衛武将もよりゲームを楽しむための要素の一つ。

遊びやすさとやりごたえが融合したバランスのよい一作に

これまでに紹介した部分以外にも、成長させることで攻撃のバリエーションが増える「レベル」や、武将たちの能力を上げたり、特殊なアクションが使用可能になる「スキル」、将星モード内で可能な武器の鍛錬など、遊べる要素はたっぷりと詰まっている。

シンプルかつ奥深い爽快感あふれるアクションと三国志の時代を独自に描いたストーリー、本作でこそ楽しめる三国志の英傑たちのエピソードと、長く続いているシリーズにも関わらず、間口の広い作品になっているので、この記事を読んで興味を持った人はぜひ遊んでみてほしい。

真・三國無双7

コーエーテクモゲームス

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  • 発売日:2013年2月28日
  • 12歳以上対象
  • PS Store ダウンロード版

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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