アメリカ・LAにて2013年6月11日~13日(現地時間)まで開催された「Electronic Entertainment Expo(E3) 2013」。スクウェア・エニックスブースにて実施されたPS4/Xbox One/PC「Thief」のデモ&インタビューを紹介。
スクウェア・エニックスが贈る、ステルスアクションの新作タイトル「Thief」。プラットフォームはPS4/Xbox One/PC。開発を手がけるのは「Deus Ex Human Revolution」を世に送り出したEidos Montrealとなる。
「Thief」は、今までに「Thief:The Dark Project」「Thief2:The Metal Age」「Thief:The Deadly Shadows」とシリーズとして発売されているタイトルだが、これまでの作品の続編や前日談ではなく、「THIEF」のDNAをしっかりと踏襲してしてタイトルを再創作したとのこと。主人公は盗賊の「Garret」となり、彼の視点で物語が描かれる。
クローズドブースでデモプレイが披露
スクウェア・エニックスのクローズドブースではPS4版の開発中のビルドを使用してデモプレイが実施。プレゼンターを務めるのは本作のNarrative Director「Steven Gallagher」氏。
今回のデモではゲーム開始から数時間の部分で物語の核となるパートの1つが紹介された。男爵の恐怖と抑圧による統治が民衆の反乱を招き、「シティ」は革命の炎で燃え上がっている最中、主人公「ギャレット」は混乱に乗じノースクレスト屋敷に忍び込む。目的は代々伝わる希少な宝石「The Heart of the Lion」を盗み出すことだ。
本作の魅力は「プレイヤーの自由な行動でゲームを進行できる」こと。盗賊としてあらゆる道具を使用して一人も殺さずに目的を達成したり、コンバットに自信があればステルス行動なしで敵を殲滅して先を進むこともできる。すべてはプレイヤーの考えで動けるのだ。
ギャレットは、特殊能力「Focus」で集中力を研ぎ澄まし、照準の精度を上げたり、仕掛けられた罠の場所を見抜いたり、2つの影の間を素早く移動する「Swoop」等を駆使してお宝へと忍び寄って行く。消費したFocusゲージは「ポピー」を入手すれば回復、体力は食べ物で回復できる。
また、彼があつかう特徴的な道具としては、火を消して影を作り出すことができる「Water Arrow」、高所に移動するための「Rope Arrow」、非殺傷の弓で置いてある瓶などを割り、敵の注意を引かせる「Blunt Arrow」など多彩な種類が登場する。いつ、どのように使うかはプレイヤー次第だ。
「THIEF」公式サイト(英語)
http://thiefgame.com/
開発インタビュー
デモプレイの後は、開発を手がけるEidos Montreal「Stephane Roy」氏に本作についてお話を聞くことができたので紹介しよう。
――本作では主人公や登場キャラクターなど前作との関わりはないのでしょうか?
―Stephane Roy氏:はい。ストーリーは完全新作となります。ですが彼無しには「Thief」は語れない「ギャレット」が主人公であることは変わりありません。――本作のギャレットは過去の彼が成長した姿ですか?
Stephane Roy氏:基本的には同じギャレットになります。今後彼についての具体的な情報を徐々に紹介していきます。ただ前作の発売からからすでに10年経っているので、本作で過去のギャレットについて語ることはありません。
――本作は次世代機での発売となりますが、過去作を知らなくてもゲームは楽しめますか?
Stephane Roy氏:本作では物語が重要な要素のひとつとなっており、初めてプレイする方でもギャレットが何者なのかを重厚なストーリーとともに、知ることができます。きちんと「始まりの物語」が描かれているので、過去作を知らなくても楽しめるようになっています。
――ステルスアクションについてのチュートリアルなども用意されていますか?
Stephane Roy氏:はい、チュートリアルは用意しています。本作は武器を渡されて何千体ものゾンビと戦うようなゲームではないので、冒険を楽しんでもらうための基本的な操作は序盤で学べます。ですが「この道具はこうやって使わなければダメ」といった説明ではなく、ギャレットを操作しながら自然に身につくようになっています。
――さまざまな盗賊の道具が登場しますが、何種類くらい用意されているのでしょうか?
Stephane Roy氏:ファイアアロー、ウォーターアローなど多数用意しています。特に本作では縦の動きも重要となりますので、ロープアローは大事なアイテムとなりますね。殺傷能力は無いものの、瓶などを割って音を立て、敵の注意を引くことができるといった、特殊なアローも登場します。
――やはり本作には弓(アロー)が欠かせないのですか?
Stephane Roy氏:一概にそうとは言えません。本作ではプレイヤーが自由に行動できる点を大切にしています。アグレッシブな行動が好きな人は弓が強力な武器となりますが、敵と対峙するのが苦手な人は敵を気絶させる武器「BlackJack」が、ステルスを基本とする人は鍵開けのスキルが最強の武器となったりと、すべてはプレイヤーが自由にスタイルを選択できます。
――最後に日本で本作の発売を期待している人に向けてメッセージをお願いします。
Stephane Roy氏:「Thief」のように自分が盗賊になってプレイできるゲームはそう無いと思います。本作はプレイヤーがどのように行動するかを常に自由に選択することができます。メインの目的である「盗む」にいたるまでの道のりを、我々が作ったユニークなシステムを通してぜひ楽しんでもらえれば嬉しいです。
――ありがとうございました。