ガストより2013年6月28日に発売されるPS3用ソフト「エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~」を総力特集!第3回はオープニングテーマ「ミルク色の峠」、エンディングテーマ「甘いご褒美」を歌うチリヌルヲワカ、バトルフィニッシュテーマ「無限大クロニクル」を歌うACRYLICSTABへのインタビューをお届け!

アトリエシリーズといえば、その大きな特徴のひとつがゲームの世界観とリンクする音楽だが、前作の「アーシャのアトリエ ~黄昏の大地の錬金術士~(以下、アーシャのアトリエ)」、そして今作の「エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~(以下、エスカ&ロジーのアトリエ)」と、黄昏シリーズではさまざまなアーティストを起用して、音楽による作品の世界観への深化を図っている。

前回のルルティアさん、南壽あさ子さんに続き、今回はオープニングテーマ「ミルク色の峠」とエンディングテーマ「甘いご褒美」を歌うチリヌルヲワカ、バトルフィニッシュテーマ「無限大クロニクル」を歌うACRYLICSTAB(アクリルスタッブ)に話を伺った。

前回同様にシリーズのディレクター・岡村佳人氏にも同席してもらい、楽曲提供の経緯や手がけた楽曲のポイント、そしてライブを中心に活動する両者ならではの音楽への視点を感じることができた。

チリヌルヲワカインタビュー

――チリヌルヲワカとして活動を始めるに至った経緯をお聞かせください。

チリヌルヲワカ(左から、中島優美さん、イワイエイキチさん、<br />坂本夏樹さん、阿部耕作さん)、岡村佳人氏
チリヌルヲワカ(左から、中島優美さん、イワイエイキチさん、
坂本夏樹さん、阿部耕作さん)、岡村佳人氏

中島優美さん(ギター、ボーカル担当 以下、ユウさん):私が前に別のバンド(GO!GO!7188)をやっていたのですが、その中でもソロ活動としてアルバムを1枚作って、その次にソロ活動する時はバンド形式でありたいと思ったのが、このバンドを結成したきっかけです。

その時に私がバンドを組むのであれば一緒にやりたいと思った人を私の方からお誘いし、それが今のメンバーになっています。

――結成後の活動はどのようにされてきたのでしょうか。

ユウさん:2つのバンドを並行してやっていたので、もうひとつのバンドをやる間は活動が止まっていました。チリヌルヲワカの活動をまた再開してからはもうひとつのバンドが解散したこともあり、集中しているという感じです。

――前作「アーシャのアトリエ」に続いての参加ということで、その経緯についてお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?

岡村氏:「アーシャのアトリエ」ではこちらからご依頼して「宵の星」という曲を作っていただいたのですが、そちらが非常にユーザーさんからも好評で、世界観にもマッチしていたということもあり、今回はオープニング、エンディングとゲームのメインになるところをご依頼したかたちです。

――ゲームの楽曲を手がけてほしいという話をもらった時はどのような印象を受けましたか?

ユウさん:もともとゲームは私も馴染みがあるほうで、いつかゲームの音楽をやってみたいと思っていたので、お話をいただいた時はすごく嬉しくて「やらせてください!」とお願いしました。

世界観としては女の子が主人公で、メルヘンな印象だったのですが、私たちは女性ボーカルということもあり、そんなに遠くないと思っていたので、そんなに違和感はなかったです。

それと与えられた世界観に伴った曲を作るのがもともと好きだったので、かなり楽しんでやれました。

――そんな中、今年はオープニングテーマとエンディングテーマを作られたということなのですが、最初の段階から2曲をお願いする予定だったのでしょうか?

岡村氏:最初は行けるのであれば両方でお願いしたいというお話でご相談させていただいたのですが、ユウさんが乗り気でやっていただきまして、デモもすぐにご用意いただけました。

それが非常にクオリティが高く、オープニングの曲に関しても攻めている感じで本当に面白いものが出来上がりそうだったので、それに合わせたオープニングムービーも用意しました。

基本的にはオープニング曲とエンディング曲を同じアーティストさんにお願いするということで、世界観を統一する表現をさらに進めて行きたいと考えていました。

――「エスカ&ロジーのアトリエ」に対する印象をお聞かせください。

ユウさん:今回、男の子のキャラクターが主人公として登場するということで、前作よりは勇ましさだったり、力強さのあるような曲にしたいと思って、バンドサウンドで激しい感じの曲でもいいのではないかと思いました。

――今回作られた楽曲の制作時のお話をお聞かせください。

阿部耕作さん(ドラム担当):正直ゲーム機を持っていなくてゲームはずっとやっていないのですが、知らない世界に飛び込めるというのはすごく楽しいし、僕らなりにやったことで親しみを持って欲しいですが、その中で違和感を感じてもらえるとやった甲斐があると思います。

アレンジする時ももちろん楽しんでもらえるように考えますが、少しだけ「あれっ?」と思ってもらえるといいかなというのをポイントに演奏しました。

岡村氏:そういった意味では大成功ですよね。楽曲に対する反応はたくさんあって、今までのアトリエとくらべてもかなり方向性が変わった、攻めた曲になっていると思います。

それとオープニングの楽曲にマッチした映像をということで、非常にサイケデリックなものになっていて、今回は賛否両論をいただきました。ただ何かしらの反応があったということで、聴いたり映像を観てもらったお客さんに何かしら訴えるものがあったのだと思います。

良いも悪いも変化させたということで、当然それを嫌うお客さんもたくさんいらっしゃる中でも、反応があったということは今回の試みが成功していたと思っています。

チリヌルヲワカさんとしてもあまり聴かないキャッチーな曲で、普段やられている曲とはまた違って印象的でありがたかったですね。そのあたりもオープニングということで意識されたのでしょうか。

ユウさん:そうですね。

阿部さん:普段は土台がないですが、今回のように土台があって、それがゲームで使われるということになると、いつもはやらないようなアレンジが加わってくるのかなと。

岡村氏:前の「宵の星」もそうなんですが、本来持っているテイストは失われずに、普段のチリヌルヲワカさんとの曲とは違ったものを今回も非常に強く出していただきました。

オープニングとエンディングそれぞれにすごくいい曲で、最初にそれぞれ聴いた時にはオープニングが好きだったのですが、ゲームを実際にやって聴いた時には、エンディングの曲も物悲しい感じもありつつ、歌詞や曲の流れで話の終わりを感じられるところがすごくよかったです。

坂本夏樹さん(ギター担当):僕は普段からチリヌルヲワカ以外のいろんなバンドでレコーディングをしたり、ライブに参加したりすることがあって、ゲームやアニメの曲にもたまに仕事で参加することもあります。最近の大まかな流行りの方向があるのですが、それとは全く違うものをやりたいと思いました。

せっかく僕らでやらせてもらえるのであれば、言われたとおりにする必要がないので、逆に「こういうのがカッコいいんだ!」とアピールできるような作品になればいいなと思い、自分はギターを弾きました。

阿部さんが普段よくおっしゃっているのが、「好きか嫌いはいいけど、無関心はよくない」ということで、今回は賛否両論あったというところが、僕としてもそういう気持ちでギターを弾いていたので嬉しかったです。

ユウさん:私はどんなものであっても、音楽の世界観を作ってみたいと思っています。自分に合わないものであろうと闘志が燃えますし、「もっとこうしてください」と言われたほうがそれに応えようという思いが強くなります。

阿部さん:かえってそういうほうが遊び心が出て、自分のものを表現しようとすると意外と自分の殻に閉じこもりがちなところはありますよね。

岡村氏:エンディングの「甘いご褒美」の最後のギターはいいですよね。

坂本さん:大好きです!

ユウさん:私も割とRPGを遊ぶので、エンディングを想像して、最後はハッピーみたいな感じで終わるのではなく、余韻に浸って終わりたいなと思ったので、暗い曲にしました。

岡村氏:そちらは今回の意図を汲んでいただけたなと思いますね。

――ユウさんは普段ゲームを遊ばれるということなのですが、アトリエシリーズを遊んだことはあるのでしょうか?

ユウさん:それまでは遊んだことはなかったのですが、「アーシャのアトリエ」はプレイしました。でも難しくてクリアできなかったんですけど(笑)。

――そうしてアトリエのタイトルに触れた中で、アトリエシリーズの魅力として感じた部分はありましたか?

ユウさん:毎回主人公が変わって、毎回新しい感じで始められるじゃないですか。そういうのって意外とないんじゃないかなと思います。

私はゲームで新作が出る時に、使われている音楽やオープニングムービーを気にしたことがなかったのですが、アトリエシリーズのファンの人はすごくそこに注目しているんだなというのが伝わってきて、そういうゲームがあるのだなと感じました。いろいろな方のコラボ作品でもありますし、いろんな角度でゲームを楽しんでいる印象があります。

――先日、ガストとして初の取り組みとなる「アトリエプレミアムライブ」が開催されましたが、もし今後同様のイベントがあって参加することになった時、どのようなパフォーマンスをしたいと思いますか?

阿部さん:多分僕らのことを見たことのある人はいないと思うのですが、いつもどおりにやって、それを見て感じてもらえたらいいなと思います。

岡村氏:ゲームのファンとチリヌルヲワカさんのファンが重なるということはないと思いますが、ゲームとチリヌルヲワカさんのサウンドは重なると思っていますので、それをお互いのファンの方に感じていただいて、それがまた繋がっていくと嬉しいなと感じます。前のライブでアーティストの方がアトリエ以外の楽曲を歌われた時にも、ライブのお客さんが反応してくださったので、アーティストさんの他の曲を聴いてもらう機会になればいいと考えています。

阿部さん:それとオープニングの映像を見るだけでも期待しているという話を聞いて、ある意味すごくロマンチストでピュアな体験をしたい人たちなんだなと思います。

岡村氏:音楽だけに対してではなく、何事も一生懸命に楽しもうとしているので、そういう人たちが支持してくれることでそれがすごいパワーになっていると思います。

――今後の活動で告知したいことはありますでしょうか?

ユウさん:9月から3ヶ月間、関東近郊でマンスリーツアーを企画していますが、そのほかにもいろいろ決定していることもあるので、詳しくは公式サイトをチェックしてください。それと、4月にニューアルバム「アナログ」が出ていますので、そちらもぜひお願いします。

――最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

ユウさん:前回に続いてやらせていただいたことが本当に嬉しくて、そこでまた新たに知ってもらえる方もたくさんいると思うので、チリヌルヲワカをどうぞよろしくお願いします。

イワイエイキチさん(ベース担当):頑張ってエンディングまで行っていただいて、2曲ともに気に入っていただいて、ぜひライブに足を運んでいただければと思います。

坂本さん:僕らの音楽はヘッドフォンで聴いてもすごくいい曲になっていると思いますが、実際にライブを観に来てもらって、僕らが出してる音で空気が震えているのを体感するのってまた別次元の経験だと思います。やっぱり生の演奏を聴いてもらいたいたので、ゲームをプレイしてもらって、エンディングで少しでも引っかかったらライブにも足を運んでいただければと思います。

阿部さん:そういった意味では、みなさんゲームをパーソナルでやってらっしゃる部分があると思うのですが、ライブには共有している感覚がありますので、ぜひ体験しに来ていただきたいです。そして、「こんなおじさん?」というところもぜひ感じていただければと思います(一同笑)。

――ありがとうございました。

チリヌルヲワカの歌う「ミルク色の峠」のフルバージョンをGamerで1日限定公開!

今回、チリヌルヲワカの歌うオープニングテーマ「ミルク色の峠」のフルバージョンをGamer独占で公開! 6月21日19時30分までの1日限定公開となっており、いよいよ発売されるボーカルアルバムよりも一足早く本楽曲を堪能できるぞ!

※公開は終了しました。

なお、上記曲以外の「エスカ&ロジーのアトリエ」サントラCDおよびボーカルCD(ショートVer.)も下記のページより視聴できるので、併せてチェックしよう。

GUST Sound SOCIAL
https://soundcloud.com/gust-sound-social/

ACRYLICSTAB(アクリルスタッブ)インタビュー

――音楽活動を始めるに至った経緯とこれまでの活動についてお聞かせください。

ACRYLICSTAB(左から、ウユさん、阿部隆大さん)
ACRYLICSTAB(左から、ウユさん、阿部隆大さん)

阿部隆大さん(ギター、作曲担当):結成したのが2006年なんですけれども、それからずっと2人で都内を中心にライブをやりつつ、曲を作るという活動をしてきました。

活動はライブがメインで、2人でやったり、ほかのミュージシャンと一緒にやったりといった形でやってきました。

ウユさん(ボーカル、作詞担当):なのでこういったゲームの音楽に携わるのは今回が初めてになりますね。

阿部さん:ACRYLICSTABでやらせていただくのは今回が初めてなので、お話をいただけて光栄です。

――(岡村氏に)今回、お二人に参加していただくことになった経緯をお聞かせください。

岡村氏:いろいろアーティストの方を探している中で、ちょうど弊社とACRYLICSTABさん、双方と面識のあった方に紹介していただきました。そこで音楽を聴いてこれならばお願いできるだろうと判断でお話をさせていただき、その後はかなりスムーズに作っていただき、早い段階で仕上げていただきました。

――もともとアトリエシリーズはご存知だったのでしょうか。

阿部さん:過去に何作か個人的にやらせていただいてたので、非常に嬉しいなと思い、こちらからもやらせてくださいということでお受けいたしました。

――資料などを渡されたタイミングでの、「エスカ&ロジーのアトリエ」に対する印象をお聞かせください。

阿部さん:最初、資料よりも先に岡村さんにお話できる機会をいただけて、どういう作品かというのを聞けたので、そこでのイメージが大きかったですね。

岡村氏:アトリエシリーズのタイトルを何作か遊んでいただいているということだったので、今回のタイトルは今までのシリーズに対してどういうところが違うのかということで黄昏世界のところを説明しました。

加えて、作っていただく曲に対してはタイトルを極端に意識せず、本来持っている持ち味を活かしたものということでお願いしたいというお話をさせていただきました。

――では、そのイメージをもとにそのまま楽曲作りに入られたということでしょうか。

阿部さん:あと「アーシャのアトリエ」をやらせていただいたりもしつつ、デモを出させていただきました。

岡村氏:その時に2曲ご用意していただいたんですよ(笑)。

阿部さん:パターンの違うものということで2曲作らせていただきました。

岡村氏:幻の曲ということにはなってしまうのですが、そちらも非常に素晴らしかったです。両方使わせていただきたいという気持ちもあったのですが、やはりさまざまなアーティストさんに参加いただいていたのでゲーム内でその楽曲を当てるにふさわしい場所が用意できませんでした。そういった形で中途半端に使うというのもよろしくないかなと思いまして、2曲の中から「無限大クロニクル」を選ばせていただきました。

――「無限大クロニクル」はバトルフィニッシュテーマということですが、最初に作った段階ではどういったイメージで作られたのでしょうか。

阿部さん:2曲作った段階で、「無限大クロニクル」のほうはアップテンポでロックナンバーっぽい熱い曲というイメージで作らせていただいています。

ウユさん:お話いただいた段階でバンドサウンドのものを作っていこうという考えはありました。

阿部さん:アトリエの世界観に寄り過ぎないほうがいいという話はいただいていたので。

岡村氏:ACRYLICSTABさんにお願いする以上は、バンドサウンドを活かした曲にしてもらおうと考えていました。

阿部さん:おかげで自由にやらせていただきまして、曲に関してはACRYLICSTABらしいものという方向で作っています。その上で歌詞の世界観についてはまた別にすり合わせていっています。

岡村氏:戦闘シーンにのって使うようなイメージは曲をいただいた時から若干ありました。アトリエでの戦闘シーンは、フィールドを探索している時と切り離して考えているので、世界観に合ったというよりは、ひとつの戦闘のシーンとしてより盛り上がるものというイメージがあって、「無限大クロニクル」を選ばせていただきました。

もう一方はどちらかと言うと世界観に合ったものになっていて、そちらもすごく印象的でした。

――2曲ともにほぼ同時期に作られたのでしょうか?

阿部さん:同時に制作して、「どちらにしましょうか?」とお出ししました。2曲ともにそんなに苦労せず、楽しく作れました。

――「無限大クロニクル」なんですが、どういった場面で流れるのか教えてもらうことはできますか?

岡村氏:あるキャラクターの一番の決め技のシーンを盛り上げる楽曲として使われています。

――すごく限定的な場面ですね(笑)。

岡村氏:ただ逆に、ほかのアーティストさんの楽曲はゲーム中に1回しか聴く機会がないものもあるのですが、「無限大クロニクル」についてはそのキャラクターで決め技を使えば何度でも聴けるというところで、プレイヤーによっては一番聴く機会の増える楽曲になっています。そのキャラクターのイメージと技の演出に合った楽曲になっているので、すごく盛り上がる使い方をさせていただいています。

阿部さん:まだ見てないので楽しみにしています。

岡村氏:ぜひ見ていただければ! キャラクターの技の名前にも“無限大”をつけてシンクロさせるイメージでやっています。

ウユさん:ウソ!? やったー!(笑)

――必殺技に対してそういう限定的な演出が入るのは珍しい感じがしますね。

岡村氏:いろんなアーティストさんに参加いただいて、新しいことに挑戦していこうというもののひとつとして、楽曲をゲーム内でどう使わせていただくかということについても新しい試みをしています。

そこがもしユーザーさんからも評価していただけるようであれば、またその方向で展開を新しく考えていきたいと思っています。

――もう一方の曲を作る際、どういったシーンをイメージして作られたのでしょうか?

阿部さん:ACRYLICSTABはまず僕が作曲をして、それにウユが詞を乗せるという作り方をしています。

一番最初にどういった曲を作ろうかと考えた時に、まず「無限大クロニクル」があり、その上で岡村さんと話した時に、「黄昏の世界なのでまだ夜にはなっていない」とおっしゃっていたのがずっと印象に残っていたんですよ。暗くなりすぎず、おどろおどろしいということではなく、希望もあって。楽曲的にもそういうイメージで後半に連れてどんどん明るくなるように曲を作らせていただきました。

岡村氏:「無限大クロニクル」のほうはすごくわかりやすくなっていて、もう一曲のほうはすごく玄人好みで最後のところまで聴いていただくとすごく盛り上がる感じがある曲でした。いつかどこかで使わせていただければと思いますね。

――話が前後してしまうのですが、「無限大クロニクル」の歌詞のイメージについてもお聞かせいただけますでしょうか。

ウユさん:今回、主人公が男女2人ということで、もしかしたらLOVEのほうに行っちゃうのかなと思ったのですが、阿部君と岡村さんからLOVEではなく、2人で協力して黄昏世界を明るくしていこうとお互いに手をとって旅をしようという、前向きな歌詞にしようと考えて作らせていただきました。

阿部さん:ボーカルを女の子が歌っているので、エスカちゃんからという形に見えがちなのですが、ロジー君の方からでもきちんと成立する歌詞になっているかなと思います。

ウユさん:歌う時も女の子らしい歌を歌おうというわけではなく、どちらかと言えば中性的にもとれるような感じで歌わせていただきました。

――先日のライブでも聴かせていただきましたが、今までのアトリエの歌曲にはあまりない感じで驚きましたね。

岡村氏:アトリエでは民族音楽調の曲が中心であるものの、戦闘の曲に関してだけはロックだったりが多用されていて、そこだけは別枠というふうに考えています。今回はボーカル曲でそういう方向を出しただけであって、根本的に今までのアトリエと違うものかといえばそうではないですし、その中で歌詞などの部分で合わせていただいたところもあって、新しい形でアトリエのサウンドを表現していただいています。

――先日の「アトリエプレミアムライブ」でほかのアーティストとご一緒する機会がありましたが、ライブの感想はいかがでしたか?

ウユさん:霜月はるかさんや野見山睦未さんなど過去のアトリエシリーズに関わられた方々がいた中で、ACRYLICSTABや南壽あさ子さんといった今回はじめてガストさんの作品に関わったアーティストも合わせた4組で作り上げて来ましたが、お客さんがすごく温かかったですね。

「ACRYLICSTABは最後で大丈夫かな」とメンバー間でもいろいろと考えていたんですが、いざ蓋を開けてみたら、多めに4曲やらせていただいたのですが拍手で応えてくれたり、最後のMCで阿部が「また次回ももしあったらみなさんどうですか?」と言ったら拍手喝采だったので、ドキドキしましたが楽しかったです。

阿部さん:あまりロックバンドのライブを見に来られない方もいらっしゃったと思うのですが、お客さんにすごく受け入れていただけてよかったですね。

岡村氏:初めてのライブだったので、運営で至らない部分はあったかと思いますが、ライブ自体には満足されていたようで、帰り際にCDをお買い求めになる方も結構いらっしゃったという話を聞いています。

ウユさん:あと来てくださったお客さんからの「ゲームの発売が楽しみです!」という声が多くて、今までアトリエシリーズが好きでこのタイトルが好きだったから来たということだけじゃなく、「エスカ&ロジーのアトリエ」への期待も高まったライブになったんじゃないかなと思っています。

阿部さん:逆にACRYLICSTABのライブにいつも来てくださるお客さんもいらっしゃったんですが、今までアトリエシリーズをやったことがないけれどこの機会にやってみたいという話もいただきました。

岡村氏:お互いのファンが融合して広がっていく感じは面白いですよね。そういったところで協力していただいている方々のファンをどんどん広げていって、繋げていければいいと思います。

――まさに今回のライブはみなさんそれぞれで印象の違う曲ですごく楽しめる内容だったと思います。

阿部さん:僕は野見山さんのところでも演奏させていただいたのですが、やっぱり全然雰囲気違いましたね(笑)。でも野見山さんからはぜひ次もご一緒にという話もいただいていますし、僕自身も楽しかったです。

岡村氏:全く違う方向性だからこそすごく新鮮に見えますし、アトリエというパスを一つ噛ますことで重なる部分もどこかにはあると思いますので、アトリエやガストのファンが見た時にそれぞれ楽しめるという、少し面白いライブでしたね。

――少し気が早いかもしれませんが、もし次回作などでも参加されることになった場合、どういった楽曲を作ってみたいと思いますか?

阿部さん:また次回もぜひ参加させてほしいですし、いろいろなパターンの曲を出していければと思います。今度はもっとキャラクターや世界観を共有しながら作っても面白いのかなと思っています。

岡村氏:ボーカル曲だけでなくBGMもお願いするのもいいと思いますし、歌曲であってもBGM的な使い方をさせていただくという試みも面白いかなと思います。

――「無限大クロニクル」の、ここだけは聴いてほしいというポイントがあればお聞かせください。

ウユさん:ボーカルはいっぱい歌っています(笑)。レコーディングはいつも主となるメロディーを歌って、そこにコーラスを少し入れておしまいだったのですが、今回は少し入れるコーラスの部分もほぼ編集なしで自力で頑張り、なんだかんだで9時間ぐらいかかったぐらいにいろんなところに声が散りばめられているので、ぜひイヤホンでお楽しみいただければと思います。

あとサビの部分の「夜が明けて始まった新世界 君がいなきゃ わたしの未来はどこにもないの」というフレーズがそのまま歌詞のテーマになっているので、みなさんの心に残ればいいなと思って、こだわって作らせていただきました。

阿部さん:音楽的には難しいことは考えず、ノって熱く聴いてもらえるのが一番だと思います。あとは同じメロディのリフレインをずっと繰り返しながら最後までビルドアップされていくみたいな作りになっているので、そこも注目してもらえればと。

ウユさん:最後にサビが3回あるのですが、どんどん変わっていって、最終的には私の限界値を超えるぐらいのほぼシャウトと言っていいところまで頑張りました。戦闘やゲームを盛り上げる要因の一つになればと思ってやらせていただいたので、ぜひ最後まで聴いてもらえればと思います。

――その部分はゲーム中でも聴けるのでしょうか?

岡村氏:今回もBGM切り替えのシステムが入っていまして、その中に「無限大クロニクル」のフルバージョンも入っています。例えばボス戦に設定すれば、「無限大クロニクル」をBGMにした盛り上がる戦闘が楽しめます。

阿部さん:それ、いいですね。やってみたいです。

――今後の活動で告知したいことはありますでしょうか?

阿部さん:ACRYLICSTABが去年リリースした3rdミニアルバムが今まではライブ会場限定だったのですが、アニメイトさんで通販が開始されましたので興味を持った方はぜひお願いいたします。

そして、ACRYLICSTABの最新情報は公式サイトとTwitterをチェックしていただければと思います。

――最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

ウユさん:限界値まで張り切って頑張って、コーラスもこだわって作らせていただいたので、みなさんからの感想が楽しみでもあり、不安でもありますが、ぜひフルサイズで聴いてもらえればと思います。

あとACRYLICSTABのライブで、「無限大クロニクル」もいろんなアレンジでやりますので、そちらも楽しみにしてくれるととても嬉しいです。

阿部さん:今回初めてACRYLICSTABを知る方が多いと思うので、気に入っていただけたらCDを聴いてライブにも遊びに来ていただけたらと思います。そして、今後もアトリエシリーズのような作品に携われたらうれしいです。

岡村氏:今回のACRYLICSTABさんの楽曲は、ゲーム中でも今までにない新しい使い方をさせていただいていまして、ユーザーさんからの反響をどのようにいただけるのかを楽しみにしています。

それ以外のところとしても、今回ご提供いただいたことを始まりとして、今後もお力を貸していただいて、さらにアトリエシリーズのサウンドを盛り上げるということでさまざまな展開をしていければと思いますので、ライブなどゲーム以外のところも注目していただければと思います。

――ありがとうございました。

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※画面は開発中のものです。

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