ガストより2013年6月28日に発売されるPS3用ソフト「エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~」を総力特集!第4回は今週発売のゲームを遊ぶ前に知っておきたいポイントを紹介!

目次
  1. 属性ごとの調合スキルでよりアクティブになった調合システム
  2. 細かい気配りが行き届いたメニュー
  3. 戦闘はよりアクティブに!

本作に限らずアトリエシリーズの大きな特徴といえるのが、一つ前の作品をベースとしつつも、タイトルごとにゲームシステムの細かいチューンアップがされている点だ。

今回は発売前にわずかばかりではあるが本作をプレイさせてもらい、そこでいくつか感じた遊びやすくなった部分、筆者個人として楽しめた部分を紹介しよう。

属性ごとの調合スキルでよりアクティブになった調合システム

アトリエシリーズの魅力といえばなんといっても調合。ということで、本作の調合システムの特徴についてまずは紹介していく。

素材となるアイテムを選んで、それらを組み合わせることで新たなアイテムを作るという基本的な流れはシリーズおなじみだが、前作ではその工程がわかりやすくなった反面、自由に調合できるようになるまでに時間がかかったり、組み合わせる際に考える必要があるのが、入れる順番による変動ぐらいで単調になりがちだなと思っていた。

しかし本作ではその点を考慮してか、最初から段階的に調合できるようになっている。錬金レベルに応じた成功率や、特定の条件で取得する常駐効果などはプレイ状況によって変わってくると思うが、調合の要素に対して理解を深めながら楽しめるので、じっくりと試しながら慣らしていくのがいいだろう。

そして調合をより考えて遊べるようにしているのが、調合スキルの存在だ。調合の際はまずアイテムを選ぶわけだが、そのアイテムにはそれぞれ属性値と影響属性が設定されているほか、各アイテムごとに「火属性ボーナス×2」などといった特性がある。

このボーナス値こそスキルを使用する際に必要なものとなり、材料を投下するごとに変動する。スキルはすべての材料を入れた後に使用するものではなく、調合中、使用したいスキルに必要な属性ボーナスさえあればいつでも使用できる。

この仕組みがなかなかにミソで、同じアイテム、同じ属性状態であっても入れる順番と使うスキルによって結果が大きく異なることもあり、やり方しだいではいくらでもアイテムを強化できるのがポイントとなる。もちろん、そういうのが煩わしいという人は必要な材料だけ用意しておまかせで作ることもできるなど、遊びの幅が広くなっている印象を受けた。

細かいところで言うと、今まで戦闘と調合で一緒になっていたMPの要素が戦闘のみとなり、調合は日数の消費のみとなったのもポイントのひとつ。もともと余計さを感じる要素ではあったので、これで戦闘は戦闘、調合は調合で集中できるのではないだろうか。

なお、ロジーの担当する錬金も基本的には同じシステム。ただやはり、アトリエシリーズといえば武器や防具の作成もまた楽しみの一つだと思うので、個人的には嬉しく感じた。

何より、この仕組みを見た時に思い出したのが「マナケミア2」の円環システム(詳しくは特集第1回を参照)。あちらはボタンを押すタイミングが結果を左右するシステムだが、属性を活用しているという点で少し懐かしさも覚えた。

細かい気配りが行き届いたメニュー

ゲームを遊ぶ上でメニュー周りの見やすさ、使いやすさは正直気になるところ。その点、今作ではかなり緻密にチューンアップされていて感動したので、少しばかりではあるが気づいた点を紹介する。

まずはメインメニュー画面。こちらではっきりとわかると思うが、今作では控えも含め、7人のキャラクターが参加しての戦闘となる。控えが1人ということで、キャラクターの特性を考えつつ、まんべんなくキャラクターを参加させることができそうだ。

メニューの中から、まずはコンテナを紹介。こちらは従前どおり、所有しているアイテムの一覧を見ることができるのだが、今作では全アイテムを表示した時のソート機能が格段に便利になっている。

画面を見てもらえばわかる通り、今まではこんな感じの雑多な一覧画面となっており、ソートも順番に並べるぐらいの機能しか用意されていなかった。

しかし今作では、カテゴリ、区分、特性、潜力、アイテムの5項目からソートすることで対象となるアイテムのみが表示される形になった。これで例えば、課題で提出するアイテムの確認の際、条件を満たしているもののみ一度に見ることができたり、どこのカテゴリのアイテムかわからない時にアイテム名からソートすれば一発で分かったりと幅広い使い方ができる。

また、これまでは持ち運べる個数に上限のあるカゴに、回復アイテムや爆弾などすべてのアイテムを納めなければいけなかったため、管理が面倒に感じることも多かったのだが、今回は今までのタイトルにもあった便利アイテムなどの探索装備の概念を拡大し、エスカとロジーの2人に探索装備のスロットが用意されるようになった。

このスロットにはこれまでの便利アイテムはもちろん、回復アイテム、爆弾などの使用アイテムをはめ込むことができるので、探索に行く際のアイテムの管理がしやすくなったのは嬉しいところ。

また、戦闘装備、隊列ではメモ帳としおりのデザインを使ってキャラクターのステータスを表示。情報ごとのボックスの高さが揃っていることで前作以上に見やすくなっている印象を受けた。

関連してステータスの項目では、装備ごとの効果と潜力がひと目でわかるようになっている。どの効果を持った装備で臨みたいかなどを考える際に重宝しそうだ。

そして今作の課題についてだが、課題の一覧が正方形状の枠の中に5×5で表示されており、達成度が100%になってマリオンに報告することで、業績ポイントがもらえるとともにスタンプが押されていく。

このスタンプがビンゴのような仕組みになっており、縦・横・斜めにラインをつなげていくことでボーナスが得られる。ここで見てもわかるように、探索を進めていく上で必要な要素ばかりなので、積極的に達成していきたいところだ。

そのほか、依頼や図鑑など、左に一覧、右に詳細が出るようになっているのは従来と同様だが、全体的にコンパクトになっており、また、個人的にではあるが、フォントも前作より見やすくなっている印象を受けた。

また、今作でのイベント発生と移動ショートカットについても触れておく。今までは条件を満たしてその場に行けばイベントが起こるという、アトランダムな発生だったが、今作では移動時に一覧でどこでイベントが起こるか、誰に会えるかが一目でわかるようになっている。

何が起きるかわからないドキドキ感が薄れはしたが、アトリエシリーズは期間内に効率よく動く必要があるのも確かなので、個人的には嬉しく感じた。

戦闘はよりアクティブに!

探索と戦闘については、今回プレイした時間では全体を把握するには至らなかったのだが、目に見えた部分をいくつか紹介する。

まずはワールドマップだが、今回は次に行ける場所の地名が表示されるようになっているほか、その場所で採れるアイテム、出現モンスターが一覧で表示されるため、探索がよりしやすくなっている。

また、今作では久々にワールドマップ上の場所の下層に複数のマップが用意されている形式で、近年ワールドマップ上のマップ数が多くなりすぎていた点が大きく改善されている印象だ。

そして今作の戦闘は、6人になったことで大きく様変わり。まずメインとなる3人のキャラクターと、サブとして控えている3人のキャラクターはそれぞれがペアになっている。

ただし、戦闘中は前作同様に移動も可能なため、フィールド上のキャラクターの立ち位置がわかりづらくなることも。そんな時はSELECTボタンを押すことでフィールド情報が見れるので、積極的に活用していこう。

また、当然ながらサポート攻撃によりメインとサブの入れ替えも可能。そこでポイントになるのが、前作まではキャラクターごとに用意されていたサポートゲージが、今作ではパーティで統一されたことだ。

つまりサポートゲージが溜まってさえいれば、誰でもサポート攻撃を繰り出すことができ、連続して発動させることで演出も変わって威力もアップする。特にボス戦などの長期戦で連続して攻撃が決まり、状況を覆した時の爽快感は、今から想像するだけでも楽しみだ。

そのほかに嬉しく感じたポイントとして、今作では主人公キャラであるエスカとロジーにもスキルや必殺技が用意されている。特にロジーの攻撃は、その仕草も含めてまさに中二病心をくすぐるものばかりなので、そちらもぜひ楽しみにしていてほしい。

それとエスカとロジーがアイテムを連続使用する“ダブルドロー”だが、使うことの出来るアイテムはそれぞれが探索装備で設定したもののみとなっているので、バランスを考えた組み合わせを考えることが必要。間にサポート攻撃を挟むことができるなど応用性もあるので、アイテム運用の幅が大きく広がるシステムと言えそうだ。

以上が今作を遊んでみて気になった点だが、何よりキャラクターたちのなめらかな動きとまばたきなど自然さを感じさせる表情、そしてそれを支える背景の美しさは前作以上の大きな驚きをプレイヤーに与えてくれると思う。発表以来、3ヶ月間待ち続けたワクワク感をぜひゲームを楽しむことでぶつけてほしい。

戦闘終了後のポーズも前作以上になめらかに。 お約束のあのセリフも!

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー

関連ワード
  • プレイレポート