ワーナー・ホーム・ビデオ&デジタル・ディストリビューションより、2013年12月5日発売(北米では10月25日に発売)となるPS3/Xbox 360/Wii U「バットマン:アーカム・ビギンズ」および同日発売されるPS Vita「バットマン:アーカム・ビギンズ ブラックゲート」のプレイインプレッションを一挙にお届け。
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「バットマン:アーカム・ビギンズ」
本作は、DCコミックスのスーパーヒーロー、バットマンが主人公の2011年に世界最高評価を獲得したアクションゲーム「バットマン:アーカム・シティ」に続く、「バットマン:アーカム」シリーズの序章にあたる最新作。そのアーカム・シティのクオリティはそのままに、新規要素の追加、ストーリーの充実などさらにパワーアップしている。
舞台は前々作「バットマン アーカム・アサイラム」と前作「バットマン:アーカム・シティ」からは数年前のゴッサム・シティ。まだ若く、荒削りなバットマンが「ダークナイト」としてその名を響かせる前のストーリーが描かれる。
ゲームは、好評を博した前作のスタイルをベースに展開する、オープンワールドタイプのアクションゲーム。完成度の高いシステムはそのままに、プレイヤーを魅了する新たな要素をふんだんに加えて登場する。
強烈な個性を放つ凶悪なヴィラン(悪役)たちとの死闘、バットマンの大きな魅力のひとつであるガジェット(装備)とそれによるアクションの進化、ゴッサム・シティに新しい魅力的なエリアを加えた広大なプレイフィールド…まだ見ぬ様々な新要素、ギミックが搭載されている。
荒削りで若いバットマンがゴッサム・シティで犯罪を追う
「バットマン:アーカム・ビギンズ」では、シリーズ最新作にして、時間軸はバットマンが「ダークナイト」としてその名を響かせる前の物語を体験することができる。操作感覚は過去作「バットマン アーカム・アサイラム」や「バットマン:アーカム・シティ」とほとんど変わらないのも嬉しい。ここからはPS3版の序盤プレイインプレッションをお届けしよう。
ゴッサム・シティを支配するギャングの頭領「ブラックマスク」により、5000万ドル(約50億円)もの懸賞金をかけられ多数のヴィラン(悪役)に狙われ、警察からもマークされるバットマン。まるで映画を見ているような美麗なグラフィックと演出で否が応でも盛り上がる。ちなみにこの作品でのバットマンのバットスーツはかなりゴツく、手作り感にあふれている。
最初のステージ「ブラックゲート刑務所」では、バットマンの操作を学べるチュートリアルが用意されている。実は同日発売されるPS Vita「バットマン:アーカム・ビギンズ ブラックゲート」ではこの刑務所からゲームがスタートし、本作をさらに違う角度から楽しめるようになっている。
ブラックゲート刑務所では、「走る」「しゃがむ」などバットマンの基本操作を学びつつ、攻撃・カウンターなど爽快で奥深い戦闘が楽しめるシリーズの特徴である「フリーフローコンバット」もここから存分に楽しめるのだ。
多数のヴィランやギャングとたった1人で戦わなければならないバットマンは、□ボタンで攻撃、△ボタンでカウンター、○ボタンでマントを使ってスタンさせることが可能。敵の中で注意したいのが頭上にイナズマのようなアイコンが出現するヤツ。カウンターを狙ってくるので気をつけよう。またナイフなど武器を持っているヤツは真っ先に倒しておきたい。敵を尋問することもできるが、この時のバットマンの尋問はかなり強引。
謎解きも豊富!頭脳とガジェットで道を切り拓く快感
バットマンといえばやはり「捜査」。序盤の刑務所内でもさまざまなガジェットを駆使して先に進むことが要求される。「爆破ジェル」では壁などを壊すことができ、「バットラング」は手の届かない場所のスイッチを入れたりと、さまざまな場面で使用することになる。
ちなみに「リモコン・バットラング」は投げた後に任意で速度や角度を変えることができるので、入り組んだ場所のギミックを作動させる際や、敵に気付かれないように後頭部に当てて気絶させることも可能。操作は慣れるまで少し難しいかも。
ブラックゲート刑務所の最後には、あるボスとの対決が待っている。ここで覚えた操作方法で思いっきりボコボコにしてやろう。万が一倒されてしまっても直前からリスタートできるので、ボスの動きをよく見れば簡単に負けないはずだ。後にバットマンの数少ない理解者となる警官「ジェームス・ゴードン」と初対面するシーンも。
バットケイブで準備を整えて次のミッションへ
ブラックゲート刑務所をクリアすると、本拠地となるバットケイブに移動し、自由に移動が可能に。さらに今まで声だけの出演だった「アルフレッド・ペニーワース」が登場。通信でもいろいろと助言をしてくれる。次のミッションへの準備として、バットマン自身の強化や、スキルのレベルアップなどをしておくと良い。
そして、続いては広大なゴッサム・シティへ!マップから任意の場所に簡単に降り立つ「ファストトラベル」も実装しているので、さまざまなミッションをここから自由にプレイすることができる。オープンワールドで緻密に描かれた街は、R1ボタンでバットクローを射出し、どんな場所でも瞬時に移動することが可能。
また、建物や上空から下でウロウロしている敵を「グライドキック」で強襲したり、まさにコウモリのように滑空しながら移動するだけでもとっても楽しい。操作に慣れれば誰にも見つからないで目的の場所に辿り着くこともできるのだ。メインミッションのほかにもゴッサム・シティの中にはたくさんのミッションが用意されている。
捜査ビジョンで状況を把握・判断せよ
シリーズおなじみ、本作の大きな特徴の1つ「捜査ビジョン」は、L1ボタンで発動することで周囲のさまざまな情報をチェックし、敵の数や武装、ギミックの情報、事件の証拠などを確認することができる。特に入り組んだ建物や死角の多い場所では重宝する。
雪の降りしきるゴッサム・シティを飛び回っていると、次の目的地をバットシグナルとして視認することができるので、まずはそこを目指すのも良い。警察無線を傍受して、さまざまな事件を解決することも可能。
物語はある人物を追って情報を集めていくことになる。ここでもバットマンは敵に尋問をするが、なかなか見事に豪快…。まだまだクールにはなれないのだろう。次々とターゲットを倒しつつ、「ペンギン」という重要人物を追って港に到着する。
完璧にステルスキルを決めるか、近接戦で短時間で殲滅するか…
序盤での難易度高めに感じる港でのミッション。停泊している貨物船で警備している敵を全員倒さなければならない。入り組んだマップの上、高い位置から狙うスナイパーも存在。
筆者はまず、グライドで高い位置に固定されているコンテナに乗り移り、スナイパー2人をこっそりノックダウン。ほとんどの敵が銃火器を持っているので、近接戦で殲滅はちょっと難しそうなので、ひとりずつ倒す作戦に。捜査ビジョンに切り替え、側溝に隠れてひとりずつ始末(バットマンは人は殺さないのでテイクダウンさせる)。
しかし!倒した敵を見つけられてしまい、スモークペレット(煙幕)で視界を塞いで高い場所に逃げる。が警戒した敵に蜂の巣にされてしまい、何度もやり直してしまった…。もちろん経験値を稼いで自分を強化してからチャレンジしてもいいし、ガジェットをうまく使うことも重要。本当にバットマンは大変なんだと感じるマップであった。
と、ここでインプレッションは終了。この先かなり個性的なキャラクターやボスも登場し、バットマンがどのように成長していくのか、物語は続いていく。映画やコミックで知っているバットマンとはまたひと味違う魅力を感じることができるのでぜひ、楽しみに待っていてもらいたい。
本編の副読本となるPS Vita「バットマン:アーカム・ビギンズ ブラックゲート」もプレイ!
PS3/Xbox 360/Wii U「バットマン:アーカム・ビギンズ」と同時発売されるPS Vita「バットマン:アーカム・ビギンズ ブラックゲート」は、コミック調で展開する物語と、「バットマン:アーカム・ビギンズ」と遜色のないクオリティでアクションも楽しめるタイトルとなっている。
序盤ではキャットウーマンを追いながら基本的な操作方法を学べる。物語の演出はスタイリッシュなコミック風に仕上がっており、実際にバットマンを操作する際には、リアルなテイストで楽しめる。
ゲームは視点操作のないオーソドックスなアクションゲームで、敵との戦いはフリーフローコンバットを採用。通常攻撃からカウンター、バットクローでの移動なども忠実に再現されている。
また操作ビジョンは画面をタッチすると切り替わり、Lボタンの長押しでバットラングの標的を表示、Rボタンで投げつけることができる。もちろん空中からのグライドキックや、敵に気付かれないように始末するテイクダウンも使用可能。「バットマン:アーカム・ビギンズ」と併せて楽しんでもらいたい。