2014年1月23日~1月27日まで台湾・台北市「台北世貿中心」にて開催される「台北国際ゲームショウ 2014」。1月23日にSCETブースで実施された「フリーダムウォーズ」ステージをレポート。

目次
  1. PS Vita「フリーダムウォーズ」ステージ
  2. ステージ終了後の台湾メディア向けインタビュー

台湾最大規模の「台北国際ゲームショウ」は、今年は会場を超高層ビル「台北101」の隣に位置する「台北世貿中心(台北世界貿易センター)」に戻しての開催となる。本記事では開幕日となる1月23日に実施されたSony Computer Entertainment Taiwan(SCET)ブース「フリーダムウォーズ」ステージの模様をお伝え。

PS Vita「フリーダムウォーズ」ステージ

開発にShiftとDimpsを迎え、2014年に発売予定の奪還マルチプレイアクションゲーム「フリーダムウォーズ」。ステージ開始前には日本のジャンプフェスタ2013の試遊コーナーで配布された「荊(イバラ)」を模したブレスレットが来場者に配られていた。

そして、過去に「パタポン」シリースを手がけた本作のプロデューサー「吉澤純一」氏と「ゴッドイーター2」などを手がけるShiftのゲームクリエイター「保井俊之」氏が登壇、吉澤氏は開口一番「このフリーダムウォーズでブームを作りたい!」と会場に向けて熱烈に語った。

キーワードその1「懲役100万年」

ステージでは、本作のゲーム紹介について、「懲役100万年」「奪還マルチプレイ」「都市国家対戦」という3つのキーワードで順に説明された。今回のために用意された中文版でのトレーラーも公開された。

続いてゲーム開発を手がける株式会社Shiftのゲームクリエイター保井氏により、ゲーム概要が紹介。世界にそびえ立つ巨大な建物は「牢獄都市パノプティコン」であり、世界中に多数存在し、それぞれが枯渇している希少な資源を巡り、対立している。

また、この世界では「PT法」と呼ばれる異常なまでに長い刑期を課せられる法律が定められており、プレイヤーを含む多数の人間が生きているだけで刑を課せられている。100万年の懲役が課せられている人間を「咎人」と呼び、常に独房で生活を強いられる。

彼ら「咎人」にはそれぞれアクセサリーと呼ばれるアンドロイドが支給され、監視するだけではなくボランティアと呼ばれるクエストに参加することも可能。他にも個性的なキャラクターが多数登場し、咎人たちを導く立場の謎の女性「アリエス・M」は物語でもキーパーソンとなりそうだ。

キーワードその2「奪還マルチプレイアクション」

次のキーワード「奪還マルチプレイアクション」については、現在開発中のROMを使用した実機プレイで紹介。それぞれ1人に1ずつアクセサリーが帯同するので、合計8名が入り乱れてのマルチプレイとなる。本作ではボランティア(クエスト)で登場する敵をただ殲滅するだけでなく、アブダクターに捕らわれた市民(シヴィリアン)を助け出すことも大きな目的となる。

咎人たちは近距離武器と遠距離武器を切り替えて戦い、「荊(イバラ)」を使って壁に登ったり、敵に素早く取り付いたり、敵を拘束することも可能な万能な能力だ。あらゆる場面で状況を伝えてくれるアクセサリーの音声は自動生成で再生される。

巨大な敵「アブダクター」には、ロックオンで荊を撃ち込み、そのまま一気に距離を縮めてダイブアタックを仕掛けたり、飛びついた先で敵のパーツを斬り捨てる「溶断」も可能。荊を壁に撃ち込み、その場からさらに他の足場に空中で移動することもできるので、操作に慣れれば立体的にステージを駆け回ることができそうだ。

さまざまな形態を持つアブダクターの体内には、市民(シヴィリアン)が捕獲されており、アブダクターのボディを破壊して助け出し、特定の転送装置に移送することも重要な任務。誰が助けて、誰がアブダクターを引きつけ、援護はどうするのか、などマルチプレイならではの連携も楽しそうだ。アクセサリーに細かい指示を出すこともできる。

さらに操作に慣れてくれば、アブダクターへのダイブアタックを地上に降りずに繰り返し撃ち続けることもできるようだ。倒れてしまった仲間には荊を撃つことで復活させることもできる。パノプティコンに貢献することによって課せられている刑期を短くしていくことが大きな目的でもある。

キーワードその3「都市国家対戦」

最後は「都市国家対戦」というキーワード。パノプティコン同士で対立しているこの世界で、その争いをオンライン上で再現。発表された実際の都市は日本・韓国・台湾・フィリピン・中国・タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・インドの10カ国。自分の好きな都市を選択して戦うことが可能。この情報は世界で初めて公開されたもの。詳細は続報を待とう。

そして最後に、アジア地域も日本と同時期に発売することが明かされ、会場は大歓声に包まれた。オンラインプレイもアジアで同時にプレイできる可能性も示唆されている。こちらも続報を待ってもらいたい。SCETブースには最新ROMでの試遊台も設置されている。

ステージ終了後の台湾メディア向けインタビュー

――中文版も同じ時期に発売する予定ですか?

吉澤氏:はい、その通りです。アジア版を先行して発売する予定となっています。

――「都市国家対戦」について詳しく教えて下さい。

吉澤氏:ゲームを始めた際に、ユーザーが所属する都市を選択し、その都市のパノプティコンを発展させるために、日々ボランティアを繰り返して貢献していくのが目的となります。

――豪華な開発陣ですが、それぞれのクリエイターが過去に手がけた作品がフリーダムウォーズに登場する可能性はありますか?

吉澤氏:可能性はあるかも…知れません(笑)。

――キャラクターの能力について、武器の成長はありますか?

吉澤氏:これから詳細は発表していきますが、武器を成長させることは可能です。

――Shiftが開発を手がけていますが「ゴッドイーター」シリーズの経験を生かした箇所はありますか?

保井氏:我々は日本人として、世界に通用する作品を提供していきたいと思っており、「ゴッドイーター」のような表現が自分たちのスタンスであり、ジャパニメーションのような素敵な表現を使い、ゲームをこれからもどんどん作っていきたいと思っています。

――本作を友達と遊んで(マルチプレイのみで)懲役を減らすことは可能でしょうか?

吉澤氏:そういった遊び方もできますし、違った遊び方で懲役0年を目指したりとユーザーさんによっていろいろな遊び方を選択できます。

――懲役0年を達成した後はどのような展開になるのでしょうか?

―吉澤氏:本作について皆さんが懲役0年達成について気になるようですが、本作の世界では「懲役が増える」こともあるんです。油断していると膨大な年数を課せられることもあるので注意してください。その点も楽しみの一つかも知れません。
――「荊」を使うアイデアはどのように考えたのでしょうか?また咎人たちはどのような出来事で荊を使えるようになるのでしょうか?

保井氏:荊の発想は「自分と敵を紐付けてみせる」ことで行動をいろいろ考えられるような選択肢を作りたかったというきっかけで生まれました。荊の能力は義手のようなものでパノプティコンから提供されます。荊の強化をすることも可能です。

――アジア地域に向けて体験版の配信は決まっていますか?

吉澤氏:現時点では決まっていることはありません。

――コンセプトに「枯渇した資源」というキーワードがありますが、アンドロイドを増やして仕事をさせて人口を減らせば解決すると思うのですが?

保井氏:多くは語れませんが、物語の中でそのような問題について、理解できるようになっています。

吉澤氏:すでに公開されているデビュートレーラーの中に表現されているキーワードを良く見てもらえると多少理解できるようになっています。本作に登場するパノプティコンでは人口も含めすべて管理されており、人間もひとつの労働力として管理されている点もキーワードとなります。

――ボランティアでアブダクターをすべて殲滅して市民を助け出すと報酬は増えますか?

吉澤氏:はい。本作に登場する敵はすべて資源となります。苦労して敵をたくさん倒して資源を大量に入手してもいいですし、敵を倒さずに市民を効率良く助けだしてもOKで、プレイヤーが自由に遊び方を決めることができます。

――マルチプレイではアクセサリーはそれぞれ付いてきますか?

吉澤氏:はい。必ずプレイヤー1人に1つアクセサリーが同行します。

――武器の強化などは可能ですか?

吉澤氏:本作のプレイヤーの強化はすべて武器に依存しており、能力の高い武器をさらにカスタマイズして強化していきます。武器には大剣やガトリングガン、マシンガンなど多彩な種類が登場するので、プレイヤーが好みの武器を強化して楽しんでいくことができます。

――男性のアクセサリーは登場しますか?

吉澤氏:咎人、アクセサリーそれぞれに男女が存在します。ぜひファッションも含め、2人セットでアバターをカスタマイズすることを楽しんでもらえればと思います。

――ありがとうございました。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー