ブロッコリーは3月9日、東京・ベルサール秋葉原にてトレーディングカードゲーム「Z/X -Zillions of enemy X-」(ゼクス)の単独イベント「秋葉原ゼクストリーム 2014.SPRING」を開催した。

本イベントでは、大会や初心者向けの体験会、さらにはイラストレーターの藤真拓哉氏によるサイン会などが行われた。また、本稿でお届けするステージイベントは、今後展開する商品や大会といった原作TCGの「ゼクス」に関する発表をはじめ、ゲストを招いてテレビアニメ「Z/X(ゼクス)IGNITION」のトークを行うなど、ファンにはたまらない催しとなっていた。

ステージイベントの冒頭では、イグニッション久保田こと「ゼクス」プロデューサーの久保田俊介氏と、御影藍那役の遠藤ゆりかさんが登場。当日の司会進行を務めた二人からは、これまでとこれからについて、多数の発表が行われた。

久保田俊介氏 遠藤ゆりかさん

TCG「ゼクス」は、2012年7月発売のブースターパック第1弾「異世界との邂逅」を皮切りに、2014年1月の「運命の相剋」まで全8弾(EXパック「日本一ソフトウェア」含む)のブースターパックが発売されてきたが、これらの累計出荷数が1,000万パックを突破したという。キャラクターにフォーカスしたスターターデッキなどもあり、思わず久保田氏が「いっぱい作ったなあ」とこぼすほどのラインナップが存在するが、4月24日にはブースターパック第8弾「神祖の胎動」も発売となる。

肝心の“これから”に関する発表のひとつめである「神祖の胎動」では、第3弾、第4弾のエヴォルシードが復活するほか、いろんな特殊能力を持ったカードが出てくるようで、久保田氏によると「またガラッと環境が変わるのではないかと思っています」とのこと。

会場では、九大英雄アーサー(イラスト:小林知美)やオリジナルXIII Type.II “Sd03Ve”(イラスト:藤真拓哉)、調和の後継者ケィツゥー(イラスト:桶谷完)など、第8弾に収録されるカードイラストの一部も公開となった。

6月26日には、スターターデッキ第4弾「神速の一撃(仮)」「豊穣なる魔力(仮)」の発売が控えていることも明らかに。先述の通り、これまでのスターターデッキはキャラクターを全面に押し出したものだが、今回は「神速の一撃(仮)」が赤青の速攻デッキ、「豊穣なる魔力(仮)」が黒緑のコントロールデッキとなっており、デッキタイプによって分けられている。新規イラストのプレイヤーカード、パートナーゼクスカード、スターター専用のゼクスカードが用意されていることも特徴だ。

さらに、2014年7月24日には、ブースターパック第9弾が発売されることも決定。この第9弾は「ゼクス」3年目突入の節目となる商品でもあり、今までになかった新しい能力が追加される予定だ。また、先日発表された日本一ソフトウェアの新作PS3用ソフト「神様と運命覚醒のクロステーゼ」のキャラクターが参戦することも決まった。

コラボレーション施策については、異例とも言える他社TCGとの協力により、「くら寿司」を運営するくらコーポレーションが展開するカードゲーム「回転むてん丸」とコラボしたEXパックが発売されることも明かされた。こちらは8月28日発売予定となっており、鋭意製作中だという。

カードだけでなく、今後のイベント展開についても触れられた。まずは、当日開催されていた「英雄たちの戦記(ヒロイックサーガ) 第5章」第1話<関東編>の結果について。すでに知っている人も多いと思うが、上柚木さくら率いる白の世界と、上柚木八千代率いる黒の世界で勢力争いが行われた結果、724勝対581勝で白の世界が勝利となった。

この結果により、千葉県が白の世界の勢力に加わることとなる。千葉県が白に加わることで、カードショップに送られる販促品などが白絡みのものとなるので、プレイヤーの人は忘れずに覚えておこう。なお、ヒロイックサーガはこの後も大よそひと月ごと、下記のスライドにあるスケジュールで進行予定だ。

また、ヒロイックサーガと同じくストーリー連動イベントとなる「英雄たちの軌跡(ヒロイックロード)第3章」の開催も決定。第2章まではさまざまなキャラクターから1体を選ぶ投票形式となっていたが、第3章は投票形式を維持しつつも、ちょっと変わった趣きとなっている。

その内容は、新キャラクターのパートナーゼクスを3体の候補から選ぶというもの。新キャラはイラストレーターの希氏描き下ろしとなっており、赤の世界に登場するぞ。

このほか、ショップでの公認大会では、参加賞として配布されるPRカードの内容が5月より趣向を凝らしたものに変更となることも明かされた。ブースターパック第3弾「五帝竜降臨」に収録されたドラゴンの人間形態を描いたイラストを使ったカードが新規能力で配布される。

イベント関連については、次回の「秋葉原ゼクストリーム」が2014年9月に開催予定であることも発表となった。今回来場者が非常に多くなったこともあり、会場については検討中だというので、秋の開催に向けて少しずつ情報が公開されるのを待とう。

発表の最後には、各種キャンペーンや関連商品の情報も公開された。まず、ゼクスポイントキャンペーンでは、これまでPRカードがメインだった商品ラインナップに、描き下ろしイラストを使用したカードサプライが追加される。

まだどのようなグッズになるかは未定だというが、桶谷氏描き下ろしのケィツゥー(猫耳バージョン)が登場することが発表となると、会場からは湧き立つような歓声が上がった。ただし、物によっては「結構なポイント数になってしまうかもしれません」とのこと。

関連商品については、2014年2月に1/8(はちぶんのいち)スケールフィギュアの第2弾「ソードスナイパー リゲル」の製作が進行中であることが明かされた。第1弾の各務原あづみと同じく、「ゼクス」で使用できるカードが付いてくる。このカードは新しい能力などはなく、イラストパラレルという形になるようだ。フィギュアの発売日はまだ未定だが、購入の判断材料となるよう、写真をたくさん出していきたいという。

1/8スケールフィギュアは第3弾もキャラクターだけは決まっているようで、七大罪色欲の魔人ルクスリアが選出されていた。まだリゲルの発売日も決まっていないため、こちらについては「さすがにまだ何とも言えません」とのこと。

フィギュアについては、久保田氏が「僕が調子に乗っているので、ドカドカいきます」と話していただけあって、1/8スケールのみならず、お手軽なSDフィギュアの予定もあるという。このSDフィギュア化に向けた吟氏描き下ろしのイラストが公開されたが、なるべくこの雰囲気のまま立体化できるように進められている。

ほかにも、スマホ用無料アプリ「Z/X PLAYER VOICE DEVICE.」のバージョンアップによりタイマー機能が追加されたり、DMM.comにてブラウザ向けオンラインゲーム「Z/X IGNITION 五世界の輪舞」のサービスが提供されているなどの告知も行われた。

ステージイベントの後半では、テレビアニメからのゲストとして各務原あづみ役の小倉唯さんと、倉敷世羅役の金元寿子さんが登場し、遠藤さんを交えてさまざまなトークを繰り広げた。

小倉唯さん 金元寿子さん

久保田氏からトークのお題として、自身が演じたキャラクターの印象について聞かれると、小倉さんは「あづみちゃんは生きるために戦っている、意思が強い子です。アニメでは年相応の部分も見え隠れしていて、すごく可愛らしい部分もあります」とコメント。

次いで金元さんは「アニメを見ると世羅がなぜ神門といるのか、ティラノと一緒にいるのか見えてきたので、9歳の女の子としてはすごく頑張っているんだなって発見がありました」と話す。また、アニメの1話はとにかく楽しげに演じてほしいと言われたようで、無邪気に各務原あづみを攻撃するシーンは「心が痛かったです(笑)」と、収録時のエピソードも語った。

遠藤さんは、アニメ2話の内容を話題に上げ「最初はモジモジした控えめな女の子かと思いきや、『来ちゃった』といって部屋に行ってみたり、グイグイ行くところもあります」と、藍那から“大丈夫かな感”が見え隠れすることに言及。ただ、そうした部分だけでなく、年相応ですごく人間らしいところもあり、「この先の展開も楽しみにしていてほしいです」とまとめた。

アニメはすでにBD&DVDでのリリースも決定しており、1話と2話を収録した1巻が2014年4月2日に、3話と4話を収録した2巻が5月7日に発売となる。1巻にはPRカード9枚が同梱され、内訳は天王寺飛鳥のイラストパラレル(アイゴッドレア仕様)1枚、極光の冠フィエリテのイラストパラレル(通常SRとホロSR2枚ずつの)4枚、聖獣オーラヘケトのイラストパラレル(通常SRとホロSR2枚ずつの)4枚で、計9枚となっている。

2巻も同様にPRカード9枚が同梱される。こちらの内訳は、上柚木綾瀬のプレイヤーカード1枚、ズィーガーと幽鬼トワイライトアッシュそれぞれのイラストパラレルが4枚(通常SRとホロSR2枚ずつ)で、計9枚となっている。

なお、BD&DVDの2巻(今後を含めると2、4、6の偶数巻)には「SPドラマCD」も付属する。このドラマCDは、久保田氏が「かなりはっちゃけています。皆さんがお腹を抱えて笑い転げる姿が見えるぐらいです」という程の内容になっているようだ。2巻には遠藤さん、4巻には小倉さん、6巻には金元さんが出演しており、それぞれから内容の見所について語られた。

まず遠藤さんは、2巻のドラマCDには自身が演じる藍那のほか、天王寺飛鳥と上柚木綾瀬が登場することを明かす。藍那はいつも通り突っ走るようだが、「綾瀬ちゃんの隠れた一面が見られますし、飛鳥君のエセ関西弁ツッコミも入ります。楽しく元気になるような内容なので、楽しみにしていてください」とコメント。

続いて4巻に出演する小倉さんは、「あづみとリゲル、神門が出てくるんですが、すごくシュールでした(笑)」と話す。どうやらあづみとリゲルがデートをしている時に、神門が現れ……という内容になっているようだ。

6巻は、世羅とティラノ、ガムビエルにクゥン、竜の巫女というメンツで物語が進行。お腹が空いている人を感知できる世羅がガムビエルを見つけ、そこから美味しいものを食べに行くという、ほのぼのとしたギャグ寄りな内容のようだ。そこに出演した金元さんは「今まで全然絡んだことのない人たちと会話しています」と、あまり接点のなかったキャラクターたちが集まることも見所のひとつとして上げていた。

声優陣によるトークの時間が終わると、最後はアニメ版「ゼクス」のエンディングテーマ「モノクロームオーバードライブ」を歌う遠藤さんのミニライブが行われ、最初から最後まで熱い雰囲気のままイベントは幕を閉じた。

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