CRI・ミドルウェアは、ゲーム開発向け「CRIWARE」について、2014年のロードマップを発表した。

2014年のCRIWARE(CRI・ミドルウェアが提供するツール&ミドルウェア製品の総称)は、スマートフォンとゲーム機のマルチプラットフォーム開発環境を強化し、より多くのプラットフォームへのゲームタイトル展開を支援。ゲームエンジンへの対応を拡充するとともに、開発工数を短縮する各種機能の強化が行われる。

対象製品

統合型サウンドミドルウェア「CRI ADX 2(以下、ADX2)」
高画質・高機能ムービーミドルウェア「CRI Sofdec 2(以下、Sofdec2)」

スマートフォン向けに、ネイティブアプリ開発のスピードアップ&クオリティアップ対応強化として、ADX2をUnityやCocos2d-xの最新バージョンに対応させていくとともに、スマートフォン実機を使ったサウンド調整機能が追加される。また、Sofdec2のムービー演出をより活用してもらうために、リッチ演出を効果的・効率的に実現する「アルファムービー」作成のためのサンプル素材公開やマニュアル強化が行われる。

そして、ゲーム機向けにはマルチプラットフォーム強化としてゲームエンジンへの対応を拡大するとともに、サウンド演出のデバッグを飛躍的に効率化する新機能「プロファイラ」を搭載する。さらに、H.264 ビデオコーデックをマルチプラットフォームで共通利用可能にし、高画質フル画面ムービーの圧縮率と、エンコードツールの利便性が大幅にアップされる。

新機能概要

CRI ADX2

スマートフォン向けプレビュー機能(実機プレビュー/インゲームプレビュー)

実機プレビューは、作成中のサウンドを、ゲームに組み込まなくてもスマートフォン実機上で再生できる機能です。実際のスマートフォンでの聞こえ方を確認しながら、音の作り込みが可能になります。インゲームプレビューは、開発中のゲームプログラムのサウンドを、ゲームを動作させながら調整することができる機能です。音量やパン、エフェクトなどのパラメータ設定をADX2 のオーサリングツールから直接操作でき、サウンド調整を大幅に効率化します。

プロファイラ機能

発音数が多くなり複雑化するサウンド演出について、ゲームプレイ中のサウンド情報の可視化を行い、デバッグの飛躍的な効率化を実現します。サウンドの再生ログ(音数、CPU 負荷など)を数値やグラフに置き換えることで、視覚的な解析を可能にし、調整やデバッグにかかる時間を大幅に短縮します。

以下は解析情報例(予定)です。

  • サウンドやボイスの再生開始/停止タイミングのタイムライン表示
  • パフォーマンス状態変化のグラフ表示
  • 時刻、項目名、動作内容などのログのテキストデータ表示
  • 3D で配置したボイスにおける時刻に対する位置情報表示

PERFORCE対応

多人数開発などで重要となる、サウンドやプロジェクトデータの履歴管理機能を強化します。オーサリングツールのバージョン管理ツール連携機能を、すでに対応済みの「Apache Subversion」に加えて「PERFORCE」に対応します。

CRI Sofdec2

H.264 ビデオコーデック対応

従来の独自ビデオコーデックに加えてH.264 ビデオコーデックに対応し、マルチプラットフォームでのH.264 ムービー再生をサポートします。プラットフォームごとに最適化したパラメータ調整を、Sofdec2 エンコーダーが自動で行います。

対象プラットフォーム:PS4、Xbox One、PS3、PS Vita、Wii U

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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