「真 流行り神」が目指した「恐怖」の形とは?ディレクター兼サウンド制作を務める高須和也氏に同作の魅力を聞いた

「真 流行り神」が目指した「恐怖」の形とは?ディレクター兼サウンド制作を務める高須和也氏に同作の魅力を聞いた

PS3 PS Vita

担当:

日本一ソフトウェアより2014年8月7日に発売となるPS3/PS Vita用ソフト「真 流行り神」。同作のディレクターとサウンド制作を担当した高須和也氏へのインタビューをお届けする。

「真 流行り神」は、都市伝説をテーマに、徹底した恐怖を描いたことで熱心なファンを数多く持つ人気シリーズ「流行り神」の最新作。「都市伝説」や「恐怖」といったシリーズのコンセプトはそのままに、キャラクターの一新、新たなストーリー、新システム「ライアーズアート」の導入など、意欲的な試みが数多く成された、まさに「真」を名乗るに相応しい内容となっている。

今回は、本作のディレクターとサウンド制作を担当した日本一ソフトウェア 高須和也氏にインタビューを実施。「真 流行り神」誕生の経緯や開発でのこだわりなどを聞いてきたので、興味のある方はぜひ読んで欲しい。

高須和也氏
高須和也氏

――本日はよろしくお願いします。前作となる「流行り神3」から5年の時を経て復活した「真 流行り神」ですが、本作の誕生に至るまでの経緯を教えていただけますか?

高須氏:企画自体はちょうど一年前、2013年の夏頃からありました。何かホラーゲームを作りたいと思っていたんですけど、お客さんから「流行り神」の復活を望む声が多かったんです。それならば、ということで「真 流行り神」を企画しました。

――ナンバリング通りに行けば「4」になると思いますが、あえて「真」にした理由は?

高須氏:「流行り神」自体は「3」で完結しているのが大きいですね。あとは、風海純也を主人公としたシリーズは「3」で完結しているため、今回キャラクターを一新した、というのも理由の1つです。なので「新シリーズ」という意味もありますし、加えて、これまで「流行り神」をプレイしたことのない方にも気軽に入っていただけるように、一旦リセットしようということになりました。

――今回、主人公が前作までの風海純也に変わり北條紗希となっていますが、紗希はどのようなキャラクターですか?

今作の主人公・北條紗希
今作の主人公・北條紗希

高須氏:「嘘」と「演技」という特徴付けこそありますが、風海同様、紗希も特殊な能力を持たない普通の人間です。プレイヤーさんには常に恐怖を感じていただきたいので、親近感を感じられる、等身大のキャラクターにしようということになったんです。

――前作に引き続き、今作でも主人公を警察官にした理由は?

高須氏:そこに関してはあまり深い意味はないですね(笑)。警察官にすれば、外を回って色々な捜査が出来るというのが理由です。

――今回、キャラクターデザインがhakusさんに変わりましたが、紗希のデザインのコンセプトは?

高須氏:hakusさんのこだわりとしては、女子大生っぽい可愛らしさを持ちつつ、黒い革ジャンで気丈さもアピールしたいという狙いがあったみたいですね。

――確かに、紗希を初めて見た時、あまり警察官という印象はありませんでした。

高須氏:紗希に、「警察官」という縛りは持たせてないんです。刑事ドラマなどでも、私服ファッションの警察官はたくさんいますので、そういうイメージで見てもらえればと。

「恐怖」とは、その種類によって感じ方が違う。「真 流行り神」ではルートによって様々な種類の恐怖を用意した

――「真 流行り神」の大きな特徴として、新システムの「ライアーズアート」が挙げられますが、このシステムが生まれた経緯を教えてください。

高須氏:「ライアーズアート」は、恐怖とは切り離して、ゲームとしての面白さを追求するために作ったシステムです。テキストアドベンチャーというジャンルの性質上、プレイ中は、どうしてもテキストを読んで選択肢を選ぶという流れになってしまいます。「ライアーズアート」はその流れの中で、「ゲームとしての面白さをどのようにして出していくか」というテーマが込められているシステムなんです。

――「ライアーズアート」ってシステム自体も斬新ですけど、発動時のサウンドもインパクトがありますよね。他のサウンドとはテイストが異なるというか。

高須氏:ええ。ちょっとクラブ系っぽい感じですよね。そこは完全に狙って作っています。本作はシナリオ上、平坦な雰囲気で進んでいくことが多いんですけど、「ライアーズアート」の挿入によって雰囲気がガラッと変わるんです。背景も青を基調としたカラーに変わりますし、ゲームの中の大きなアクセントになっていると思います。小説や映画では実現できない、ゲームならではの演出になったのではないでしょうか。

――「流行り神」では「恐怖」が重要なコンセプトですが、今作では、恐怖をどのように演出されていったのでしょうか。

高須氏:漠然とした答えになってしまうんですけど、「何を見せたいのか」ということを明らかにした上で、それをどうやって表現していくか、ということですね。

本作はルートによってテーマが異なっていて、「寄生虫編」だったら、蟲の気持ち悪さを如何にして表現するかが大切ですし、サイコパスが登場したときは「狂気」をどのように強調するか、といった部分が重要になってきます。恐怖は種類によって感じ方がまるで違うので、それをどのように演出していくかは常に考えてましたね。

あと本作はアニメと違って動きがあまりないので、イベントCGでは動きがあるように見せることにもこだわっています。

――ちなみに今回、惜しくも入れられなかった「恐怖の種類」ってありますか?

高須氏:今回は、表現したい恐怖は全て入れられました。ただ今後は、「こういう恐怖もやってみたい」というのが出てくるかもしれませんね。

高須氏のオススメ「生け贄編」は全ルートの中で一番キツイ?

――本作にはたくさんのルートが存在しますよね。個人的には「生け贄編」とか気になります。

高須氏:私は「生け贄編」が一番好きです(笑)。私が「絶対に入れてほしい」という要望を出したシナリオでもあるので!

――おお、それは期待出来そうですね! ちなみに他のシナリオはどのようなテイストになっているのですか?

高須氏:「悪霊編」はオカルト寄りの話なので、ある意味一番「流行り神」っぽいですね。「寄生虫編」は蟲の気持ち悪さや恐怖を描いています。ただ、蟲の気持ち悪さだけを描いているのではなく、キャラクター同士の掛け合いの面白さも散りばめてます。なので、普通にシナリオとして楽しんでいただけると思いますよ。

――「死臭編」はどうですか?

高須氏:「死臭編」は全ルートの中で一番キツイ表現になっているかもしれないですね。最初にシナリオを読んだ時「これ、大丈夫かな……」と思ったくらいですから。「寄生虫編」よりも、違った意味で「キツイ」っていう人が出てくるかもしれないですね。

――なんと……。

高須氏:ただ、そのキツさを帳消しにするような、ご褒美的な何かも用意されているので、ただキツイだけのシナリオではないということは知っておいてほしいですね。

あと本作では、シナリオをクリアすると「隙間録」という、本編では見られなかったシーンを楽しめるモードが登場します。そこではキャラクターの意外な一面が見られたりするので、ぜひ注目してほしいですね。本編を恐怖に特化させているからこそ、隙間録ではクスリと笑える部分もあるかもしれません。

――それは楽しみですね。ちなみに開発チームの皆さんって、ホラー好きな方が多いんですか?

高須氏:いや、そうでもないんですよ。ホラーが得意じゃないスタッフも結構います。でも開発は楽しみながらやってますよ。ホラーが極端に苦手な人はキツイかもしれないですけど、「そこまで得意じゃないです」レベルの人だったら全然大丈夫ですよ。

――ホラーをまったく受け付けない人だったら、そもそも開発チームに入るのも厳しいですよね(笑)。ちなみに本作はレーディングが「Z指定」ですが、Z指定で発売しようと思ったきっかけは?

高須氏:開発中のバージョンで審査を受けたら「Z指定」になったんですよ。D指定以下にするとなると、結構大きな修正が必要になってくるので、それならばZ指定のまま行こうということになりました。表現に関しても、僕らが伝えたい「真 流行り神」そのままの姿を見て欲しかったのも大きな理由ですね。

菅沼元氏
菅沼元氏

同席したプロモーション担当の菅沼元氏(以下、菅沼氏):Z指定というのは、逆に言うと、振り切れているということだと思うので、だったらそのままお伝えしたほうがいいんじゃないかということになったんです。

――国産タイトルでZ指定の作品ってあまり見かけないですよね。

菅沼氏:そうですね。流通さんとかの関係もあって、「これってちゃんと発売できるの?」という不安もありましたよ(苦笑)。ただ、Z指定にしたことによって「振り切ってるな」と好印象を持たれた方もいらっしゃったみたいだったので、それならZ指定のまま出そうと。

――「流行り神3」ではPSPオンリーでしたが、「真 流行り神」でPS VitaとPS3のマルチタイトルにした理由は?

高須氏:実はマルチにしたのも、「真 流行り神」の開発コンセプトの1つなんです。やはり第一には、より多くの人に本作をプレイしてもらいたいという思いがあります。PS3は持っているけどPS Vitaは持っていないという方もいらっしゃいますしね。

あとはマルチにすることによって、テキストアドベンチャーゲームを盛り上げたかった。市場が縮小しているジャンルではあるんですけど、そんなテキストアドベンチャーでもマルチで展開しているんだよ、と。ですので、「真 流行り神」がマルチで発売されることによって、テキストアドベンチャーの市場が活性化してくれれば嬉しいですね。

サウンドはSEを含め、全てこだわりを持って作曲。音から感じる恐怖も味わってほしい

――高須さんはサウンド制作も兼任されていますが、サウンドでこだわった部分を教えてください。

高須氏:過去作のイメージもあるので、「真 流行り神」で完全にガラっと変えるわけにはいかないですよね。なので、過去の「流行り神」をベースにしている部分も多いんです。「推理ロジック」の際に流れる曲とかは、過去の「流行り神」の「推理ロジック」の曲をモチーフにしていますしね。

また、「ライアーズアート」の曲に関しては、恐怖とはかけ離れた、「1つの曲として聴かせられるような曲」を目指して作りました。あと、メインテーマは、PV用に作った曲なので、映像の動きや展開を意識した作りにこだわっています。その他、足音や環境音、メニュー画面のSEなど、サウンド関係は全てこだわりを持って制作しました。ぜひ「音」から感じる恐怖も味わってほしいです。

――ちなみに「流行り神」シリーズには一貫してキャラクターボイスがありませんが、本作を開発するにあたり、チーム内からボイスを入れたほうがいいんじゃないかという意見はありましたか?

高須氏:スタッフの中には、ボイスが欲しいという意見もありました。ただ私としては、最初からボイスは無しだと決めてましたし、過去の「流行り神」でユーザーさんから「ボイスが欲しい」という意見もありませんでした。逆に「流行り神」では、ボイスが恐怖の演出を邪魔してしまう可能性がありましたので、今回も無しにしています。昨今のアドベンチャーゲームではボイスがあるのは当たり前だと思いますが、こと「流行り神」に関しては無しのほうが良いと思ってます。

――本作には予約特典としてサウンドトラックが付いてきますが、だいたい何曲くらい入っているんですか?

高須氏:「真 流行り神」は全曲(25曲)、「1」「2」「3」からも厳選して計30曲入れています。

――サウンドトラックは、ユーザーさんからの要望も多かったんですか?

菅沼氏:過去作のサウンドトラックは「1」だけしか発売されていないので、「2」と「3」のサントラを出して欲しいという要望は多かったですね。

――まだ色々とお聞きしたいのですが、そろそろお時間なので、最後にユーザーさんにメッセージをお願いします。

高須氏:「真 流行り神」は、これまでずっと「流行り神」を応援してくれているファンの方はもちろん、シリーズをプレイしたことがない方、どちらの方にも楽しんでいただきたいという想いで作ったタイトルです。ホラーと言えば夏の風物詩でもあるので、ぜひ楽しんでほしいなと思います。よろしくお願いします。

――ありがとうございました。

真 流行り神

日本一ソフトウェアPS3パッケージ

  • 発売日:2014年8月7日
  • 価格:7,344円(税込)
  • 18歳以上のみ対象
真 流行り神

真 流行り神

日本一ソフトウェアPS3ダウンロード

  • 発売日:2014年8月7日
  • 価格:6,171円(税込)
  • 18歳以上のみ対象
  • PS Storeダウンロード版
真 流行り神

真 流行り神

日本一ソフトウェアPSVitaパッケージ

  • 発売日:2014年8月7日
  • 価格:6,264円(税込)
  • 18歳以上のみ対象
真 流行り神

真 流行り神

日本一ソフトウェアPSVitaダウンロード

  • 発売日:2014年8月7日
  • 価格:5,143円(税込)
  • 18歳以上のみ対象
  • PS Storeダウンロード版
真 流行り神
(C)2014 Nippon Ichi Software, Inc.

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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