2014年度ドイツ年間ゲーム大賞の大賞作品―笑いとランダム性がカギを握るボードレースゲーム「キャメルアップ」日本語版が8月中旬に発売

ドイツ年間ゲーム大賞（Spiel des Jahres）選考委員会

ワイルドなレースが感情を呼び覚まします。全ての年代層で期待し、心配し、そして何より笑えるゲームです。

「キャメルアップ」は、8人まで同時に遊ぶことができるレースを主軸としたボードゲーム。区間ごとに、もしくはレース全体でいずれかのラクダの勝敗に賭け、資金を増やしていくことがゲームの目的。全て負けとなるラクダに賭けることもできたり、オアシスや蜃気楼を配置してレースの行方を操ることも可能となっているので、緻密な戦略と笑いが混在したタイトルに仕上がっている点も特徴の一つだ。

ゲーム中は、ラクダを“七不思議っぽいダイスのピラミッド”を使って動かしていく。それぞれの区間でのレースは、このピラミッドの中に5色×各1個のダイスが入った状態で始められる。ピラミッドを逆さまにして操作すると1個ずつダイスが出てくるため、どのラクダが、どの順番で、何マス進むのか、それらは全てランダムで決定されていく。

なお、ラクダの移動先にほかのラクダがいた場合、後から来た方は先にいたラクダの上に図々しくも乗ることができる。上にラクダを乗せたラクダは、当然次に動く時にラクダを乗せたまま移動することとなるため、アドバンテージを自ら献上してしまう流れでありながら、パッケージ通りのコミカルな空気が流れること請け合いだ。

そして、ピラミッドの中のダイスが無くなったら1区間が終了し、次の区間のレースはダイスを5個ピラミッドに戻し、再度始めていく。プレイヤーは自分の資金を増やすため、区間ごと、そしてレース全体の1位と最下位になるラクダを予想して投票し、他のプレイヤーに対して差をつけていくのがカギとなる。

ただし、自分が賭けたラクダを勝たせ、対戦相手が賭けたラクダを勝たせないためのちょっとした妨害工作や、早い者勝ちでなくなってしまう投票券、ちょっとした運命のいたずらによる大逆転のダイス目など、コミカルなギミックをはじめ、運、推理、戦略、駆け引き、勝負勘といった多彩な要素が場の思惑を左右していくので、パーティゲームとしては打ってつけの作品となっているぞ。