バンダイナムコゲームスより発売中のPS3用ソフト「アイドルマスター ワンフォーオール」で、10月28日にダウンロードコンテンツとして配信されたスペシャルゲスト・春日未来を演じる山崎はるかさんへのインタビューをお届けする。

目次
  1. 山や海に囲まれて、蛇を手づかみにしていた子供時代
  2. きっかけは「鋼の錬金術師」と「だぁ!だぁ!だぁ!」
  3. 「メリー」に惚れて“プロデューサーさん”に。そして未来との出会い
  4. 歌う未来の映像に「かわいい! 私、こんな風にできてない!」
  5. 「ミリオンライブ!」を背負う重みと、ステージで感じたこと

「アイドルマスター ワンフォーオール(以下、アイドルマスターOFA)」では発売以降、毎月ダウンロードコンテンツが配信されている。今回は、10月28日にスペシャルゲストとして配信される「アイドルマスター ミリオンライブ!(以下、ミリオンライブ!)」のキャラクター、春日未来役を演じる山崎はるかさんにお話を伺うことができた。

山崎さんは神奈川県の出身で、日本ナレーション演技研究所からアーツビジョンに所属し声優の世界へ。劇場アニメ「ハヤテのごとく! HEAVEN IS A PLACE ON EARTH」でスーパーアイドル・水蓮寺ルカ役に抜擢され、オープニングテーマ「僕ら、駆け行く空へ」を担当して大きな注目を集めた。

「ミリオンライブ!」春日未来役に決定後は、「ミリオンラジオ!」のパーソナリティを田所あずささん、麻倉ももさんと共に担当。「ミリオンライブ!」のイベントではメインMCを担当することも多い牽引役となっている。

ステージでは春日未来が乗りうつったように明るく、ラジオでは誰とでも打ち解けた空気を作る山崎さんだが、本人は非常に真面目で、真面目さゆえに考えすぎて悩んでしまうことも多い様子。今回は山崎さんが声優になるまでと、「ミリオンライブ!」始動後100曲以上のステージを重ねてきたという密度の濃い時間についてじっくり聞くことができた。

山や海に囲まれて、蛇を手づかみにしていた子供時代

山崎はるかさん

――(広報さんが無糖の紅茶と砂糖をひとつずつ配る)…こっちのお砂糖も、使いますか?

山崎さん:いいんですか、ありがとうございます(笑)。とってもありがたいです、私超大量に入れるので(流れるようにガムシロップを連続投入)。

――山崎さんは「水」が飲めないんですよね。

山崎さん:まっ、たく飲めないですね。水を飲むぐらいなら何も飲まなくていいです。

――オレンジジュースにも砂糖を入れるとか。

山崎さん:なんで知ってるんですか(笑)? 入れます入れます。オレンジジュースは酸っぱくて飲めないんですよ。オレンジは食べられるんですけど、オレンジジュースになった瞬間に何か追加された薬の味がするというか。オレンジジュース味が苦手なので、ガムシロを入れて甘くして飲みます。

――原(由実)さんにおいしい水を頂いたんですよね。

山崎さん:ネットでしか注文できないめちゃめちゃおいしい水を頂いて、これだったら飲めるんじゃないかと期待したんですけど、まったく合わなくて、私にとってはただの水でしたね…。う、うん…みたいな。原さんに「おいしい?」って聞かれたので、「おいしいかって聞かれたら、おいしくないです。でも喉は通しました」と正直に答えました(笑)。

――なるほど(笑)。さて、では本題に入って行きたいと思います。声優を目指す前の山崎さんはどんな子でしたか?

山崎さん:声優を目指し始めたのは中学生の頃でした。地元は神奈川県なんですけど、かなり田舎のほうだったんです。学校から帰るにも海や山を通っていくようなところで、普通にマムシや青大将がいて、海にはウミウシとかがいるような。今(マムシや青大将に)出会ったら逃げ出しちゃいますけど、その頃はわしづかみにしちゃってましたね。虫とかも。当時はみんながそうしているからそれが普通で、こっちでなら犬とたわむれるような感覚でした。今考えると昔の私おそろしいなって思います(笑)。元気というか、田舎の子でした。

――神奈川県という響きからはなかなか想像しない、ワイルドな子供だったんですね。学校はどんな感じだったんでしょうか。

山崎さん:学区の人数がすごく多かったので、新しく小学校が新設されたんです。山を削って作ったような場所だったので、学校に行くのに一度は山を登って、ふもとは海みたいな。自然いっぱいな環境でした。

――どんな遊びをしてたんですか?

山崎さん:駄菓子を賞品にしたトランプが流行ってました。あとは友達の家を回ってゲームをやったりとか。

――ゲームはどんなタイトルをやってたんでしょうか。

山崎さん:「スマブラ」とか「マリオカート」とか、みんなで遊べるタイトルが多かったですね。あとは「マリオパーティ」とか…。ハードで言うとNINTENDO64のゲームをよくやっていました。

――部活とかはやられてたんですか?

山崎さん:小学校までに体を動かす習い事をたくさんやっていたので、大丈夫かなと思って中学では最初、テニス部に入ったんです。でも中学校のテニス部は思っていたよりもキツくて、私は運動部は無理だと思ってやめて、そのあとは二年半吹奏楽部でした。サックスをお父さんに買ってもらって、パートはアルトサックスでした。

――情報量が多かったので順番に聞いていきます。まず小学校までにやっていた習い事というのは?

山崎さん:器械体操と、バスケットボールと、水泳をやっていました。

――スポーツ少女だったんですね。

山崎さん:そうなんです。習字とかピアノ? ないわーって感じで(笑)。体操はマットと跳び箱が得意で、鉄棒と縄跳びが苦手でした。小学校に上がる時のテストでバク転を習うんですよ。

――おっ、バク転は今でもできるんですか?

山崎さん:それができないんですよー。小中学校まではできたんですけど、だんだん身体が硬くなってくるんです。でも今でもハンドスプリング(転回)やヘッドスプリング(はね起き)とかはできますよ! 側転もたぶん大丈夫なんですけど、バク転だけはできなくなったのが悔しいです。

――それで中学ではテニス部に。声優さんで中学でテニス部というと、「テニスの王子様」の影響という話もよく聞くんですが。

山崎さん:私はテニス部に入ってから読みました。入ったはいいんですけど、ルールが全然わからないんです。それでルール覚えたいなって思った時に読みました。私って知識が漫画からしか入ってこないところがあるので。

――テニプリは、テニスの教科書としてはちょっと間違ったチョイスかもしれませんね。

山崎さん:私はもう得点の数え方からわからなかったので(笑)。ルールは漫画で覚えました。その漫画でどんなボールを打ってどこを通っていくかは別として、ここに入ったら得点というルールは変わらないので! 勉強になりました。

――その後吹奏楽部に入って。吹奏楽部って規模とか、どれぐらい大会に本気かとか学校によって違いますよね。

山崎さん:すごく規模の大きい吹奏楽部で、50人以上いたんです。なのでコンクールに出られない一年生もいたりして。でも強豪とかではなく、中ぐらいですね。どちらかというとコンクール! というよりは好きな曲を楽しく演奏する感じで、ディズニーの曲とか、いろいろな国の国歌、J-POPをやったりする楽しい部活でした。

――吹奏楽の部活で印象に残っていることってありますか?

山崎さん:吹奏楽部に入ってねって勧誘のために、近くの小学校に勧誘に行って演奏したりするんです。そういう時には「ポケットモンスター」だったり、「名探偵コナン」だったり、子供が好きそうな曲を演奏するんです。そうするとコンクールでやるようなクラシックの曲とかより全然反応もいいので、やっている私たちも楽しいし、聴いている人も楽しいので。そういう演奏が好きでした。「パイレーツ・オブ・カリビアン」はどこに行ってもウケましたね。

きっかけは「鋼の錬金術師」と「だぁ!だぁ!だぁ!」

――そうやって部活や習い事をがんばる一方、漫画やアニメもお好きということで、きっかけになった作品などはありますか?

山崎さん:ずっと少女漫画が好きで、入り口は少女漫画でした。雑誌はちゃおを読みつつ、発売されているりぼんコミックスを集めていて、本棚ふたつぐらいが少女漫画でした。それで中学に入った頃に、お母さんに「鋼の錬金術師」の漫画とアニメをすごく薦められて、まずは漫画を読めと。

それで読んだら、少女漫画しか知らなかった私がすっごくハマッたんです。それで劇場版を見てアニメの映画ってすごいなぁ…と思ったのが本格的なアニメとの出会いで、エド役の朴璐美さんの存在を知って初めて「声優さん」という存在を意識しました。その頃は憧れというよりは、「あ、声優って仕事があるんだ」という感じですね。

――声優にあこがれた、目指したきっかけは別にある感じですか。

山崎さん:それは少女漫画がアニメ化された「だぁ!だぁ!だぁ!」でした。その作品では、ヒロインが中学生から抜擢されてたんです。

――名塚佳織さんと三瓶由布子さんの初主演作ですね。

山崎さん:そうですそうです。その時私も中学二年生だったので、中学二年生のキャラクターを自分と同じ中学生が演じているのを知って、声優さんってすごいなぁ…と思うと同時に、もうその仕事をしている人がいるんだ! と思ってなんだかすごくあせったんですね。調べてみたら、私よりひとつふたつ上でも活躍している人がいるんだと思って、自分もやってみたい…と思ったのがきっかけでした。

――それから声優を目指して動き出した。

山崎さん:中学生や高校生でも受講できるコースがある養成所を探していて、私も知っている作品に出ている声優さんが多かったアーツビジョンやアイムエンタープライズさんの系列の日本ナレーション演技研究所がいいなと思いました。でも学費の問題もあるので、まずは高校に入ってから同時に養成所に入れたらいいな、と。

それでお父さんとお母さんに、私は高校卒業後に大学や専門学校に行かないで声優を目指すから、大学で使うはずだったお金で高校とダブルスクールで声優の養成所に通わせてほしいと相談したんです。ネットとかで調べると声優を目指すのは反対されるもの、と書いてあるのでどうしようと思っていたんですが、お父さんもお母さんも拍子抜けするぐらいあっさりいいよと言ってくれました。

――名塚さんや三瓶さんは劇団出身ですが、演劇部とかそういう方向はあまり考えなかった?

山崎さん:今は勉強のためにお芝居を見に行ったりはしますけど、舞台とか、ドラマとか、そういう自分が前に出る演技はできないなというか…顔で演技したり、それが形として残るのはいやなんです。もちろん声優として演技する時は表情にも気持ちが入るし、身体も動かすんですが、それを人には見られたくない気持ちが強いです。

――ちょっと話が飛びますが、アイドルを演じながらステージに立つのは、かなり顔出しの仕事に近いのでは。

山崎さん:私自身はアイドルをやっているつもりはまったくないです。実際にはステージで着ぐるみを着ているわけではないのですが、お面をしているというか…山崎はるかが歌ってるんじゃなくて。私はお客さんが山崎はるかを見に来ているわけではないと思うんですよ。

――そこは山崎さん自身に魅力を感じている人も多いのでは。

山崎さん:でも私自身がファン側でもある気持ちからすると、やっぱり先にあるのはキャラクターだと思うんです。声優さんが好きだと言っても、その声優さんを好きになったきっかけはやっぱりキャラクターだったはずなので。キャラクターがあってこその私たちなので、ステージも私はあくまでも春日未来のステージだと思ってるんです。未来を歌わせてあげたい、躍らせてあげたい気持ちが強いので、声優としてステージに立っています。それは無くしちゃいけないポイントだと思っています。

「メリー」に惚れて“プロデューサーさん”に。そして未来との出会い

――なるほど! そして山崎さんと言えばアイマスが大好きなプロデューサーさんでもあるわけですが、アイマスとの出会いは?

山崎さん:2009年のクリスマスライブだったかな? 当時はまだアイマスに関わる前で、一観客として誘ってもらって見に行ったんです。そこで「メリー」という曲にすごく惚れたんです! 先輩たちの歌が心に入ってきて、その日のTシャツは今でも大事に持っています。それから5周年ライブを見させてもらったり、CDを聴いて、漫画を読んで、本当に一人のファンとして、プロデューサーとしてアイマスが大好きになりました。

――ゲームとしてのアイマスはどのタイトルを初めてプレイしたんですか?

山崎さん:PSPのゲームで、春香さんや真くんをプロデュースしていました。今は美希Pであることが有名になってるんですが、美希を好きになったきっかけは漫画やアニメなんです。だから一番最初に好きになったアイドルは真くんなんです。始めたら面白くて止まらなくて、ずっとやってました。でも私、真くんに嫌われるんですよね…(笑)。私は「やだ、王子様でいて」と思って素直にかっこいいって言ってしまうので、真くんの乙女な部分をなかなかわかってあげられないんです。あとはレッスンが苦手で、ちょうどよくボタンが押せないので…「…ありがとうございました~…」みたいな感じに言われちゃうんです。

――「アイドルマスターSP パーフェクトサン」ですね。ライバルで出てくる響が強いですよね。

山崎さん:強いんです。私全然だめでしたね~。トップアイドルにしてあげられないだめなプロデューサーだったので、私にとってのプロデューサー業はいっぱいCDを聴いて、聴いて、ライブに行って! という感じでした。

――そんなプロデューサーでもある山崎さんに「ミリオンライブ!」のオーディションの話が来た時のことを教えてください。

山崎さん:事務所から連絡が来て、「ミリオンライブ!」のオーディションを受けることになったんです。私は伊吹翼、北上麗花、春日未来の三役を受けました。それで、未来の課題曲が「太陽のジェラシー」、翼の課題曲が「ポジティブ!」だったんです。私の中では一番明るいのが翼で、未来はもっとおとなしいイメージで、私がその時一番演じやすいのは翼用の演技でした。そしたら総合ディレクターの石原さんに、「今の翼の声のまま、未来を演じてみて」って言われたんです。それで元気さや明るさをそのままに演じたのが、今の未来の土台になった演技でした。

――それは面白いですね…!

山崎さん:という話をMachicoちゃんにしたらですね、実はMachicoちゃんもまったく同じというか、私と逆だったんです。翼と未来を両方受けていて、「今未来でやった声や演技で翼をやってみて」と言われたって言っていて、Machicoちゃんと「すごいねー!」と超盛り上がっちゃいました(笑)。

――オーディションで「太陽のジェラシー」を歌ったとのことですが、非常に難しい曲ですよね。

山崎さん:本当に難しいんです。あの曲を歌うのは本当に苦手で、楽曲を渡される時も難しいですって言われました(笑)。もう曲を追っているとお、お、お(前のめりになる)という感じで音符動きすぎでしょ! みたいな感じで。オーディションの本番でもなかなか歌いたいようにはできなくて、「今の実力だと難しいので、未来で「ポジティブ!」を歌ってみてもいいですか?」とお願いしたりもしました。「ポジティブ!」は好きな曲で、今の未来の歌い方も、最初に翼用にイメージしていた歌い方がベースです。ややこしいですね(笑)。

――未来役に決まったときはどうでしたか?

春日未来

山崎さん:センター的なポジションであることは聞いていたので、まずオーディションを受ける時点でなんで私? という感覚はありましたし、私なんて本当は端っこで、真ん中で元気に笑っているキャラクターなんてできないんじゃないかと思っていました。だから未来役に決まったと聞いたときも「ええええ!」という驚きが先にあって、後から嬉しさがやってきた感じです。私から見てとってもかわいくて、しかも14歳の女の子だったので。

――でも決定からは収録までは結構間近ですよね。

山崎さん:「Thank you!」とゲームの音声はすぐに録るからね、と言われていたので、心の準備を急いでしました。オーディションでどんな風に未来を演じたかを思い出しながら練習して、カラオケに行って未来の歌い方でアイマスの曲をたくさん歌ったり。私もプロデューサーなので、最初の全員曲というのがどういうものかってわかるんです。「THE IDOLM@STER」は今でも歌い継がれていて、「ミリオンライブ!」にとってはきっと「Thank you!」がそういう存在になるんだろうなと思うと、すごくプレッシャーでした。

――ちなみに未来をイメージして歌ったアイマス曲ってどんな曲ですか?

山崎さん:「GO MY WAY!!」や「乙女よ大志を抱け!!」とか春香さんの曲が多かったですけど、元気系のキャラクターの曲は大体歌ったと思います(笑)。あとは「READY!!」や「THE IDOLM@STER」のようなみんなで歌う曲は、いつか自分も歌う日が来るかもしれないと思って意識して歌ってました。

――実際の「Thank you!」の歌収録はいかがでしたか?

山崎さん:50人で歌うとどうなるのかな、未来はこういう風に歌うんじゃない? と、ディレクションの堤さんや中川さんと話し合いながら収録しました。アイマスはすごく丁寧に歌収録をやってくださるし、本当の未来らしい歌を決めていく作業でもあったので、かなり時間をかけて頂きました。私はすごく高い音域は出ないんですけど、「出ないならそれは未来も出ないんだよ、頑張っている感が出てもいいと思う」と言って頂いたり。自分でも時間をかけてもらってよかったなと思いました。

――「素敵なキセキ」の収録についても教えてください。

山崎さん:とんでもないプレッシャーがありました! きっと近いうちにステージで生で歌うことになるからねって言われていたんです。ライブでも歌うから、レコーディングでしか歌えない歌い方をしては駄目だと。ちゃんとライブでも歌えるように息継ぎのポイントとかを設定してねって言われました。それでライブ用に掛け声とかも収録現場で相談しながら入れていったので、デモ音源より随分にぎやかな音になりました。

――ではレコーディングもライブを意識した録り方で?

山崎さん:一行二行ずつしっかり音程を取って歌う方もいるとは思うんですが、私の場合ぶつ切りだと演じる気持ちが切れてしまうんです。一番なら一番をつるっと全体を録って、ここはいいというところを使ってもらうようにしています。私は切ってしまうと気持ちがバラバラになってしまうので、ばーって何度もフルで歌います。

――ゲームなどの未来の演技の中で見つけたこと、感じたことがあれば教えてください。

山崎さん:思ったよりも照れるし、思ったよりもえへへって笑うし。思ったよりもずっとかわいい女の子なんだなと思いました。こんなにかわいい女の子なんだ、私の演技、ちゃんとかわいく聴こえてるかなって心配になりました(笑)。たくさんの台詞を読みながら、だんだん未来がどんな女の子か知っていった感じで、私にとって収録は未来と仲良くなる仕事でした。

歌う未来の映像に「かわいい! 私、こんな風にできてない!」

――では、そうやって仲良くなった未来が今度は家庭用ゲームの中で歌っている姿を見てもらいたいと思います。

山崎さん:これから未来が動くんですね…! 本当に初見なんです。(未来が歌う「素敵なキセキ」の映像がスタート)わー、かわいい、嘘ー! ギター弾いてる! 表情がかわってる、かわいい。え、未来かわいい! こんなに未来かわいいと思ったの初めて! うっそかわいい! …私こんな風にできてない! ここ(自分のライブと)ダンス一緒なんだ。あ、キリッとした……あーかわいい! すごーい! (ライブ映像終了)…かわいい…私これから「素敵なキセキ」歌えるかな…?

――ものすごく喜んで頂けましたが、見終えての感想を改めてお願いします。

山崎さん:かわいすぎるというか、かわいいの連呼ですよね。未来ってこんなにかわいかったんだ。以前GREEのゲームのショートムービーで未来が動いていたのを見たときもかわいいと思ったんですけど、歌って踊っている未来はほんとめっちゃかわいいなと思いました。私は未来として「素敵なキセキ」をステージで30回近く歌っているんですけど、未来がこうして歌って踊っている姿を見るとごめん未来って感じで、まだ君みたいにかわいく歌えないよって未来に伝えたいです。今私が感じた感動を、私のステージを見た人たちに伝えられているとはまだ思えないので…。早くこの映像を皆さんに見てもらいたいです!

――今見た未来のダンスって踊ってみたいと思いますか?

山崎さん:もちょ(麻倉ももさん)が中野のライブで、星梨花の(「OFA」での)ダンスを取り入れていたんですよね。私は今見た中に自分と未来の振り付けが同じところがあって、それで十分というか。このダンスは未来が踊ってくれていて、私は声を入れていてそれでいいというか。だからダンスを取り入れたいかというと…うーん、私の場合、ダンスを取り入れたら私が未来に見えるかと言えば、そうは思わないんです。今見た映像って、私がCDで歌っているのと同じ歌のはずなのに、私には全然違うように聴こえたんです。この感動はまだお客さんが体験していないはず。だから私のステージを見ても、「あ、未来だ」と思ってもらえるようになりたいんです。そのために、振り付けを一緒にするのは私の中ではもっと順番が後だなって感じるんです。

――未来らしさをステージで表現したい?

山崎さん:未来を見た感動を感じてもらいたいんです。未来のダンス、未来の表現が見たい人には、ぜひ「ワンフォーオール」の未来ちゃんを直接見てほしいです。本当にかわいいので! 私は私で、ライブでしかできないことをプロデューサーさんと一緒に見つけていきたいと思います。

――ライブについて伺っていきたいのですが、本当に膨大になりますので、中野以外のステージや練習の中で、印象に残ったエピソードを何か教えてください。

山崎さん:この間のランティス祭りで歌った「Thank you!」が、私が未来として歌う百曲目だったらしいんです。私たちも石原さんももちろん数えていなくて、「ミリオンラジオ」のリスナーさんが数えてリストにして送ってくれたんです。そんなにたくさん歌ってきたんだなと、スタッフみんなとびっくりしました。ライブとして印象に残っているのは、やっぱり2月にさいたまスーパーアリーナであった「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2014」かな。

――「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2014」のどういうところが印象的でしたか?

山崎さん:「シンデレラガールズ」と共演したんですが、それまでは「ミリオンライブ!」とは別の作品なので、どういう風に接していいのかな、応援したりしていいのかな、ということが何もわからなかったんです。でもあのライブをきっかけにそういう垣根が全部取っ払われた感じがあって、はっしーとも一緒に歌ったし、仲良くしていいんだな、嬉しいなと思いました。

今まで8周年ライブで765プロの先輩たちと一緒に歌ったことはあったんですが、「シンデレラガールズ」とは本当に初めての交流だったので。練習でも一緒になることがあるから、お互いのラジオでこういうことがあったよって話すこともできるじゃないですか。「アイドルマスター」ってひとつなんだなということを実感したステージで、みんなで歌った「IDOL POWER RAINBOW」と「M@STERPIECE」はめちゃめちゃ印象に残ってます。

「ミリオンライブ!」を背負う重みと、ステージで感じたこと

――毎月あった「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE」のCD発売記念イベントでは、メンバーを代表して山崎さんが出演することが多かったです。そういう立場で背負うものとか、気持ちもあったのでは。

山崎さん:私たちのパフォーマンスの印象で「ミリオンライブ!」の全体、まだイベントに出ていない子も含めた50人が判断されてしまうと思うんです。自分が見る側として考えたら、誰々がどうだった、とは考えないと思うんですね。あまり詳しくない人は“「ミリオンライブ!」のイベントやライブはこうだった”と評価すると思うんです。だから出演する私たちは、その日出ていない人の分も「ミリオンライブ!」のステージをちゃんと作らないといけないと思うんです。あの子たちが出ていれば大丈夫って思ってもらえるように、最高のライブができたよって言えるように。石原さんたち大人の方はそんなの気にしなくていいよって言ってくださるんですけど…。

――回数を重ねて、やれるぞって感覚は出てきましたか?

山崎さん:毎回楽しんで、今できることはステージで出せたかなと思いながらやっています。たくさん歌った「素敵なキセキ」のステージは歌い慣れて、お客さんがこういう反応をしてくれて、プロデューサーさんとひとつになれることがわかってきたので、少し安心感がでてきました。「素敵なキセキ」を歌うときは楽しさが一番大きいですね。

――「LIVE THE@TER HARMONY01&02」で披露した「未来飛行」もそういう曲にこれから育てていく感じでしょうか。

山崎さん:私の中では「素敵なキセキ」の時より時間がかかるかもしれないな、と思っています。最初の頃の数回は怖いもの知らずで、「やっと未来として歌える!」という嬉しさと楽しさだけでやれてしまったので。「未来飛行」に関しては、ある程度成長した「素敵なキセキ」を基準にして見られると思うので、今まで積み重ねてきた「素敵なキセキ」以上のパフォーマンスを見せないといけないプレッシャーで、一回目の披露はぼろっぼろになっちゃいました。私ステージで初めて泣きましたもん。悔しいというか、一回目がちゃんとできなくて未来にごめんねという感じでした。だから次にいつ歌うかわかりませんけど、「未来飛行」はずっと練習してますね。

――一連の「LTP」のイベントでは、765プロの先輩たちとも共演しましたが、山崎さんは若林さんの煽り方を参考にしたと話していたり、先輩から少しでも吸収しようという姿勢を感じました。

山崎さん:物真似になってしまっては駄目だと思うんですけど、せっかく先輩と一緒にステージに出るなら先輩の技術であったりを勉強して、いいところはどんどん取り入れたいと思うんです。ラジオやライブの待ち時間で、煽り方や、MCや、それ以外の細かいことでもどんどん聞いちゃいます。その機会を無駄にしたくないし、先輩はきっと嫌じゃないと思ってくださると思うので。9周年とかを見ていても、改めて765プロの先輩はすごいな、偉大だなと感じるので、少しでも学んで成長したいんです。9年間積み重ねてきた先輩たちにどうしたら近づけるか考えた時、先輩たちにはなくて私たちにあるのは経験してきたことを聞いて、教えてもらえるすごい先輩たちがいることだと思うので。

――客席から見た9周年ライブではどのように感じましたか?

山崎さん:本当に普通のプロデューサー目線になっちゃうんですけど、アニメを見ていたら、あの「約束」からのみんなが出てくる流れは反則だと思います! そこから先は泣きっぱなしでボロボロでした。私「蒼い鳥」が大好きで、椎名さんと中川さんの曲が好きなんです。なかなか「蒼い鳥」ってライブで見られないので、 きちんと座りなおして聴きました。サイリウムを持ってたんですけど、振らずに聴き入ってしまいました。アイマスって本当にいいなぁと思いました。

――中村さんのアイドルとプロデューサーの関係についての言葉についてはどう思いましたか。

山崎さん:繪里子さんは「LTH」の時に「来てくれている人も、ゲームをしてくれる人もCDを聞いてくれる人もみんなプロデューサーさんで垣根なんてないんだよ」ということを言ってくださったんです。改めて会場で繪里子さんの言葉を聞いて、会場のプロデューサーさんたちが「そうなんだよそうなんだよ!」と頷いているのを見て、やっぱりそういうことなんだって改めて思って、感動しました。アイマスって、ステージの繪里子さんを見て「あれ、そこに天海春香ちゃんがいる!」と思う瞬間があって、すごさをひしひしと感じました。

――自分のステージでも春日未来を感じてもらいたい?

山崎さん:私自身、あ、ステージに天海春香ちゃんがいると感じた時、すごく嬉しかったんですね。だからいつかそうなれたらいいなと思います。

――山崎さんにとっての中野の「ミリオンライブ!」1stライブがどういう体験だったかを教えて下さい。

山崎さん:それまでみんなでやってきた「LTP」の締めくくりというか、みんなが集まるとこうなりますという集大成ですね。まとめであり、「ミリオンライブ!」にとっての大切な大切な第一歩であり。たぶんどんなに時がたっても、1stの時と比べて、という基準点だと思います。1stで出した全力と、その時々の全力を比べたものが成長なんだろうなと。だからこそ全力でやれることを全部やろうと思いました。

――二日目はぴょんころもち(山崎はるかさん、田所あずささん、麻倉ももさんの「ミリラジ」パーソナリティトリオ)の絆を感じました。

山崎さん:ころあずは出られないと最後の最後まで思っていたんです。少し前に、ころあずが出られないかもしれないと私ともちょだけ聞かされていたんです。直前にもちょと電話して、私たちどうしたらいいのかな、自分たちのこともできてないのにころあずの代わりができるんだろうかとか、色々なことを話しました。でも周りのみんながすごくすごく支えてくれて、ころあずが戻ってきても、いなくてもできるようにして、ころあずの体調だけを考えてやれるようにしようって明るく言ってくれてすごく助かったし、仲間がいて嬉しかったです。それで初日が終わった後、舞台監督の浅野さんに「明日はたぶんころあず出られるから、『U・N・M・E・Iライブ』練習しておいてね」って言われたんです。

――本当に直前までギリギリの調整だったんですね。

山崎さん:だから台本にもころあずが出る時と出られない時、二種類の立ち位置が書いてあったんです。大変でしたけど、ころあずが二日目に出られたことが何より嬉しくて。初日のころあずがいない時にお客さんが支えてくれるのをすごく感じて、お客さんがいて応援してくれることがこんなに大事なんだって感じました。実はころあず以外にも体調が悪い人もいた中、みんなが最高のパフォーマンスを見せてくれたと思います。

――本当に素晴らしいライブでした。では最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。

山崎さん:いろんなことを話してしまいましたが、ほんとにアイマスって最高ですよねって思ってもらいたいですし、私も未来として参加していますが、皆さんと気持ちは一緒です。未来が「ワンフォーオール」に出て本当に嬉しいですし、これからもたくさんの仲間が追加されてほしいと思います。これからのアイマスってたくさんの希望があるし、これから待っていることがたくさんあるんだろうな、早く知りたいって私も思うんです。プロデューサーさんたちも楽しみにしながら、これからもプロデュースをよろしくお願いします!

「アイドルマスター ワンフォーオール」公式サイト
http://ofa.idolmaster.jp/

アイドルマスター ワンフォーオール

バンダイナムコゲームス

PS3ダウンロード

  • 発売日:2014年5月15日
  • 15歳以上対象
  • PS Storeダウンロード版

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

コメントを投稿する

この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー