PS Vita「ファンタシースター ノヴァ」発売記念抽選会をレポート―エビ好きのこだわりを語ってくれた都築靖之氏＆山下浩平氏のインタビューも掲載

いよいよ本日発売を迎えた「ファンタシースター」シリーズの最新作「ファンタシースター ノヴァ(PS NOVA)」。本作では巨大な敵「ギガンテス」を相手取る惑星サバイバルをコンセプトに、武器や拠点などのカスタマイズ要素といった、従来のシリーズとは一味違う新機軸のコンテンツを多数楽しむことができる。また、1人で遊ぶ充実感の追求、アドホックに特化したマルチプレイなど、PS Vitaならではの遊び方にフォーカスしている点も見逃せない。

そして本日、東京・クラブセガ秋葉原1号館および大阪・上新電機ディスクピア日本橋店では、本作のソフト購入者を対象にした抽選会が行われている。抽選には本作の購入レシート、納品書などの購入証明証を持ち寄ることで参加でき、賞品には金賞「オリジナルパーカー」や「出演声優サイン色紙」などをはじめとした、多彩なオリジナルグッズが用意されている。秋葉原会場では、ソフト購入者たちが次々と抽選に挑戦している姿を見せてくれていた。

賞品はルティナ衣装のお姉さんから手渡し！

また、同じ通りに構えるクラブセガ秋葉原新館では、アトラスが本日発売した3DS「新・世界樹の迷宮2　ファフニールの騎士」の発売記念抽選会も同時開催されており、筆者が現地に向かった時には、レジィナ(CV：小林ゆうさん)のサイン色紙を当てた幸運なユーザーに巡り合うことができた。

サイン色紙の当てた女性に対し、スタッフ一同での大祝いを見せてくれた。

さらに、会場には本作のプロデューサーを務める都築靖之氏とディレクターを務める山下浩平氏が駆けつけていたので、先日の編集部インタビューに続き、本作の魅力と今後のダウンロードコンテンツ情報などを一足早く聞いてみることに。

都築靖之氏＆山下浩平氏へのインタビュー

真ん中左から山下浩平氏、都築靖之氏

――無事発売日を迎えた今のお気持ちをお聞かせください。

都築氏：ようやく発売に至ったなという安堵感でいっぱいです。「ファンタシースター」というタイトルを、セガとトライエースさんで作り上げるということで、本当に色々な意味で緊張やプレッシャーを感じました。開発時はトライエースさんにも多く負担をかけてしまったのですが、それがようやく実を結んだということで、できればたくさんの人たちに遊んで頂けたらなと思っています。

山下氏：私も作る側として、今日という日を迎えられてよかったです。「PS NOVA」は約束がテーマなので、発売日という約束を守れてよかったと(笑)。「ファンタシースター」シリーズは長く続いていて、タイトルもたくさん発売されていて、これまでの作品を遊んできたユーザーさんには全ての作品と比べられちゃうかなと考えていたので、我々としてもなるべく多くの要望に応えたいと思い、今日まで全力でやってきました。良い結果が出せればと思っています。

――バトル体験版・序盤体験版で受けた評価はどうでしたか？

都築氏：夏に配信したバトル体験版では、我々が「大丈夫かな…」と思いながら出していた部分が、案の定ユーザーさんからもツッコまれてしまい、我々がダメだなと感じる点はやっぱりユーザーさんも同意見なんだなと強く思いました。それらの部分を改善して出した序盤体験版はたくさんの好評を受けたほか、特にキャラクタークリエイトや武器カスタマイズなどの、今まで見ることのできなかった部分を楽しんでいただけたと感じています。また、我々としてもあまり予想をしていなかったのですが、皆さん早々にレベル上限まで達してしまって、すごい勢いでプレイしてもらえたことも印象的です。

――本作の注目ポイントは？

都築氏：私が一番楽しんでもらいたい部分は、「ファンタシースター」ならではの自由度です。自分だけのキャラクターを作り、自分なりの育成・カスタマイズを通して、物語を追っていただければなと思います。遊び応えやプレイし甲斐のある点に注目してください。

山下氏：都築さんと被る所もあるのですが、やっぱり本作特有の「サバイバルライフ」な過ごし方を楽しんでもらえるよう、拠点・武器などのカスタマイズを通して、「俺なりの惑星の過ごし方」を見つけてほしいです。

――お気に入りのギガンテスは何ですか？

山下氏：個人的にはエビのギガンテスこと「エウリュード」です。各ギガンテスは兵器がテーマになっていて、アグリウスは大砲、ガラティオンはチェーンソー、そしてエウリュードはリボルバーで、それぞれ兵器が備えられています。私のオススメのエウリュードはリボルバーの中にまた違った武器がさまざまに搭載されていて、特に中ボスくらいの滅茶苦茶でかいサイズでゆっくり飛んでくるミサイルは、皆さんに「うわー！」と思ってもらえるはずです。

甲殻類型ギガンテス「エウリュード」

都築氏：エビは、エビ好きの山下がこだわり抜いて作った細かい脚の動きが魅力です(笑)。私はやっぱり「アグリオス」ですかね。「PS NOVA」の象徴的なギガンテスになるので、何かあったら「とりあえずアグリオス出しとけ！」な部分もあります(笑)。それにアグリオスは本作のデザインラインになっているギガンテスなので、やっぱり一番思い入れがあります。

ギガンテス「アグリオス」

――では、お気に入りのキャラクターは？

都築氏：どこでも言っている気がしますが、やっぱり「ルティナ」ですね。自分のパートナーとして終始一緒にいてくれるし、そういった意味ではプレイヤーの言葉の代弁者でもあります。気丈に振る舞いつつも弱い部分を持っていたりと、人間的なか弱さを持っていながら、明るく元気に引っ張ってくれるところに魅力を感じます。

山下氏：「PS NOVA」に出てくるキャラクターは皆どこかしらの弱さを持っていて、完璧な人がいません。何かに悩んでいたり、自分に足りないところを如何にしていくのか、サバイバルの中で探しながら頑張っていく姿を見せてくれます。そんな中で一番好きなのはフィルディアです。彼女は自分に館長の器がないと感じつつも、でもやらなきゃいけないというところで、皆の前にでて頑張っていきます。主人公から見たら先輩で、上司で、カッコよく見えますが、その実裏では結構悩んでいたりするので、応援したくなります。

――開発時の苦労エピソードはありますか？

都築氏：開発の方は山下が付きっきりで見ていたので、開発の苦労というのは私の方では感じ切れていませんでした。ただ、何がつらかったかと言うと、今年の6月から全国で行われていた「ファンタシースター感謝祭2014」の出張です。あれは本当にしんどかった(笑)。我々はピンポイントにゲスト出演のような形で出させて頂いただけなのですが、毎回毎回新ネタを用意して、開発に「何かない？」と聞いては「何もない」と言われマジかよ！　という気持ちでネタ探しをしていました。ただ、それも含めて初めてのいい勉強にはなりました。

山下氏：私はバトル体験版でユーザーさんから受けた移動速度の意見です。動きの鈍さをツッコまれて、「このタイミングで移動速度を直すのかー…」と感じてしまいました(笑)。ただ、この意見は我々も同じく感じていた部分だったので直すしかない！　と舵を切り、トライエースさんと共に苦心しながら調整したのがいい思い出です。

――今後のDLC配信の目処は立っていますか？

都築氏：トライエース作品のコラボキャラクターなどの計画はもちろん進めているのですが、まだ具体的なスケジュールについては目処は立っていません。ただし、近いタイミングで発表させて頂きたいと思います。

――クリア後の拡張などのDLCは予定されていますか？

都築氏：ゲームをクリアしてもらった先に、クリア後にしか発生しないクエストなどは搭載しています。クリア後のお楽しみ要素はDLC配信ではなく予め収録しているものが多いので、ソフトだけでボリュームを楽しんでもらえると思います。ただ、バージョンアップという形で配信するDLCなどについては、機能拡張などを含めた諸々で進めていく予定です。

――最後にユーザーへ向けて一言お願いします。

都築氏：昨年の東京ゲームショーで最初に発表してから約1年半、大変お待たせしてしまいましたが、ようやく皆さんのお手元に届けることができました。「PS NOVA」はトライエースさんと開発した初めての共同プロジェクトとなりますが、今後も色々と展開していきますので、引き続き応援していただければなと思っています。

山下氏：序盤体験版のアンケートを見させていただいて、バトル体験版では見えなかった部分のさまざまな意見にも、これから対応していきたいなと考えております。今日発売されたソフトでもボリュームややり応えは十分に感じてもらえると思いますが、さらに良くしていこうと動いていますので、今後も含めて温かく見守っていただければなと思っています。

ルティナの背中にくっついている懐かしのDC用「ビジュアルメモリ 4m」をチェックしておきたい。

ファンタシースター ノヴァ

セガ

PSVitaパッケージ

• 発売日：2014年11月27日

• 15歳以上対象