アークシステムワークスが2014年12月4日に発売するPS4/PS3用ソフト「ギルティギア イグザード サイン(GGXrd)」。本稿では家庭用版ならではのコンテンツに加え、新規プレイアブルキャラクター「シン」「エルフェルト」を紹介していく。

いよいよ発売日が明日と迫り、ゲームセンターに加え、それぞれの家庭内でも日々バトルが繰り広げられることとなるPS4/PS3版「GGXrd」は、新たな追加コンテンツが満載された家庭用版に仕上がっている。

家庭用版では、シリーズの物語が一気に加速するという「ストーリー」、シリーズを未プレイ&格闘ゲーム初心者でも楽しく学べる「プラクティス」、ゲームセンターでもお馴染みの「アーケード」、やり込みが楽しい「M.O.M(メダル オブ ミリオネア)」などが搭載。

延々と1人でCPUを倒しているだけ、もしくはずっとオンライン対戦専用になりがちなのが格闘ゲームのソフトといえるが、上述したコンテンツが収録されているために、同社としてはもはやお馴染みともいえる1人で遊ぶだけでも充実なボリュームが楽しめるのだ。

そのため、本当の本当にストーリーだけが追いたい! という人であっても、コレクションするためだけの高価なファンアイテムにはならず、十分過ぎるほどにゲームを堪能することができる。以降はこれら家庭用版ならではの魅力となるコンテンツのピックアップに加え、新規プレイアブルキャラクター「シン=キスク」「エルフェルト=ヴァレンタイン」の紹介も行っていくので、気になる人はぜひとも一読していただきたい。

「ギルティギア イグザード サイン」は如何なる出来に?

まずは今作のゲーム概要から紹介していこう。シリーズを通してアッパーに次ぐアッパーへと磨かれ続けてきた「ギルティギア」シリーズであったが、今作では心機一転。複雑さを追求されてきたシステムはよりシンプルに、画面を縦横無尽にと駆け巡るスピード感は据え置きながらも良い塩梅へと落とし込まれ、体力をごっそりと持っていく高めのコンボも程々に鳴りを潜めている。

まだゲームセンターでプレイしたことがない人や、「ギルティギアってコンボゲーでしょ?」といった印象を持っている人には、マイルド方向への心機一転に聞こえることだろう。ところがどっこい。今作の素晴らしいところはどこまでいってもギルティであるという点に尽きる。本シリーズならではの持ち味も、爽快感も、バトル展開も、牙を鈍らせることなく、それでいてスマートなゲームデザインへと進化を果たしているのだ。

入り口は広く、されど奥深くという、格闘ゲームとしての立ち位置や駆け引きなどが見直された結果、初心者でも直観的に操作できるため、シリーズ特有の対戦の味をすぐさま噛みしめられることだろう。シリーズ経験者にとっては、前作「ギルティギア イグゼクス アクセントコア」系列よりも、“青リロ”と呼ばれる「ギルティギア イグゼクス シャープリロード」のバトルバランスが一番近いというのが定説だ。

なお、参戦キャラクターについては続投キャラクターもいれば、完全新規キャラクターもおり、はたまたXbox 360向けに発売されたメーレーアクション「ギルティギア2 オーヴァチュア(GG2)」からの新たな参戦もある。続投キャラも細部のビジュアル変更から「誰だお前!」が相応しいポチョムキンまで、色々変化されている点が見所だ。もちろん、この話題を出すと必ず「俺の持ちキャラがまだ出てないんだけど!」と言いたい人はいることだろう。

だが、まあ、「こればかりは仕方のないこと&まだまだ望みがあったり…?」な部分なので、そこは一度諦めて、本作をプレイしてみてはいかがだろう。筆者のように「かー!聖ソルいないですしー!梅いないですしー!カイしかいないからー!本気出せないからー!かー!!!」とごねる前に決断するのがオススメだ。

バトルシステムは如何様な仕上がりに?

本シリーズのみならず、同ジャンルにおける、同等のシステムを指す言葉としても聞くことが多い「ロマンキャンセル(RC)」は、ゲージを消費して攻撃モーションを即座にキャンセルするというシステムが細分化され、一部を除くあらゆる行動がキャンセル可能となった。

これまでは特定の技のモーション中における数フレーム間でボタン入力することで、低消費でのキャンセルが可能な「フォースロマンキャンセル(青キャン)」というシステムが幅を利かせていたものの、安定して入力することは難しく、初級者と上級者の溝の代名詞でもあった。今回はこの部分の操作難易度が緩和されながら、より自由に、柔軟な発想で使用できるシステムとして組み直されているので、技術格差に悩んでいた人には朗報である。

また、今回のRCはあらゆるアクション中(例外有)に使用できるほか、使用時に“使用キャラクター以外の時間の流れをスローモーションにする”という効果が付随するため、見え見えの飛びや空振りで相手のアプローチを誘ったり、空中にいる相手にもう少しだけ浮いていてもらったり、相手の攻撃モーションを見てから発動したりと、さまざまな場面でクリエイティブな発想を形にできる。

なお、RCは「攻撃ヒット前に入力→黄色」「攻撃ヒット時に入力→赤色」「技の空振り時に入力→紫色」と、それぞれゲージ消費&スロー効果時間などに差があるので、とりあえず出すところから始めた後は、使い分けて出すことを目指していこう。

そのほか気になるシステムは?

バトル中に攻撃と攻撃がかち合う相殺時に、一定確率で「デンジャータイム」へと突入する。時間中は全ての攻撃で特殊のけぞりを誘発できるようになり、普段では繋がらないコンボを繋げるなどして大ダメージを狙うことが可能だ。その名の通り、試合展開を一触即発にするお祭りタイムだ。

続いての「ブリッツシールド」は、新しく搭載された防御行動。相手の攻撃にタイミングをあわせて発動することで、相手の攻撃を弾き返し、のけぞらせることができる。こちらは共通システムとなっているため、切り返しに乏しい、暴れられないキャラクターなどはより恩恵を受けられることだろう。前作のスラッシュバックほど難しすぎないのも嬉しい点だ。

最後はギルティの中段攻撃の華ともいえる「ダストアタック」。今作のダストは上に打ち上げるか or 横に吹っ飛ばすかをヒット時に選択できるようになっているため、画面中央・画面橋などで状況毎の最大が選べる仕組みだ。何といってもカメラアングルの迫力がピカイチとなっているので、見たことがない人は手始めに当ててみるのをオススメする。

ブリッツシールドは立ち、しゃがみ、ジャンプ中にも使用可能。
ダストのカメラ回り込みアングルは必見!

まるで映画のような重厚感!「ストーリー」を紹介

一度でもプレイするか、画面に目を通した人なら分かるであろう。本作は2D格闘ゲームでありながら、キャラクターモデルが全て3Dで制作されていることに。これを利用したさまざまな回り込みアングルからのバトル演出は、映画やアニメで見るような革新的な演出表現となっている。従来の格闘ゲームタイトルでは見ることのなかった新機軸の画面体験は、本作の魅力の三指に入るだろう。

そんな3Dモデルのキャラクターたちが物語を繰り広げていく「ストーリー」では、「アーケード」の続きにあたる展開がアドベンチャー形式で描かれる。しかし、ただのADVというには豪勢過ぎる所以として、ここでも映画/アニメーションの様なカット演出で、登場キャラクターたちが、さまざまな角度でバリエーション豊かな動作・表情を見せてくれるのだ。加えて3Dキャラクターたちのフルアニメーションも随時挿入されるなど魅力は満載。静的なゲームではなく、もはや劇画アニメと評せる仕上がりとなっている。

また、ストーリー中はバトルが一切発生しないので、純粋に物語を追いたいという人には打ってつけだ。

ストーリーにも、新たなキャラクターが続々登場!

物語ではプレイアブルキャラクターのみならず、新たなキャラクターたちが多数登場する。事件の裏に隠れた「元老院」、深い知識と洞察力を持つ竜型GEARの学者「Dr.パラダイム」、イリュリアを束ねる3人の王の1人「レオ=ホワイトファング」をはじめ、シリーズプレイヤーには馴染み深い、さまざまなキャラクターたちが動乱の世界で活躍するとか。

ソルとは古い付き合いであるDr.パラダイムは、「GG2」のプレイヤーには馴染み深いキャラクターの1人であり、物語においてはソルの古い因縁を知る1人でもある。今作では物語が一気に進められるようなので、それらの因縁がどのような展開を迎えるのか、今から楽しみで仕方ない。一方のレオ=ホワイトファングはプレイアブル参戦も決定しているため、そちらの方向でも期待がかかるところだ。

“終始手放しで楽しめるアドベンチャー”

ここで特質すべきは、アドベンチャーパートの進行中はコントローラーに一切手を触れずに楽しめるという点にある。もちろん、ボタンで台詞を飛ばしたり、節目までシーンをすっ飛ばしたり(原文)、ちょっとポーズにしておきたい時などは触れるのだが、基本的にはコントローラーを手放しにしたままでいい。これは従来のADVでいうオート台詞飛ばしに該当するものだが、実態はまったく異なる理由だ。本作ではほぼ全ての進行や演出で3Dキャラクターたちが動き回っているため、純粋にアニメーションを見ているかのように、プレイ中はコントローラに触れない方が得策なのだ。

無理にボタン入力で台詞を飛ばすと、3Dキャラのモーションはカクカクっとなってしまい、見栄えが悪くなってしまう。確かに“サクサクとテンポよく読む”という観点で楽しもうとするとそのレスポンスが気になるかもしれないが、そもそもが“ADVを手放しで観賞する”という面に特化できている仕様なので、体験者たちはより上位なデジタルタイプに位置するアドベンチャーゲームとして捉えられるはずだ。視覚的ビジュアルが突き詰められた先、オートリードという古典的な機能により、ノベルゲームが大迫力の動画に化けるとは…その発想に驚かされる。

導入からして加速度的に気になる要素がバシバシと攻めてくるこのストーリー、1人のファンとしても、ぜひたくさんの人たちに体験してもらいたいと思う今日この頃だ。

ストーリー中はゲーム内「DATEBASE」で年表が見られるので、時系列を振り返りたい時に活用していこう。
ストーリーで扱えるオプション機能の一覧。
ライブラリーには過去作品の登場キャラクターのプロフィールなど、バリエーション豊かに収録。

初心者から上級者まで御用達!「プラクティス」を紹介

「プラクティス」には目的別の練習モードが4つ収録されている。ソルとシンの漫才のような掛け合いを聴きながら、ゲームのルールや基本操作などをジックリと学ぶことができる「チュートリアル」。キャラクター毎の攻撃の基礎や応用コンボなどを幅広く覚えられる「チャレンジ」。特定状況のシミュレートに挑戦しながら実践の感覚を養う「ミッション」。初心者でも上級者でもプレイ上達のお供となる「トレーニング」。

プラクティスに連なるモードはいずれも、「格闘ゲームだしー、難しそうだしー」と思っている人にも楽しく分かりやすく、なおかつ対戦の楽しみを知りながらネットワーク環境へと移れるよう、工夫を凝らされているのが特徴だ。

中下段に対応する投げ仕込みの実戦練習。高度な展開で起きうるシミュレーションにもってこいだ。

初心者は勿論、「チュートリアルは必要ない」と思っている人こそ必見

予め宣言しておくと、本作のチュートリアルというのはビックリするほどよく出来ている。ゲームプレイヤーの中には当然のことながら、説明書を飛ばし読み、チュートリアルはかったるいと言って体験しない人もいることだろう。ところが、本作ではそういった層にも訴求するべく、無機質なカリキュラムが淡々と進まないよう、全篇に亘ってソルとシンが喋るフルボイス仕様となっているのだ。アドベンチャーゲームなノリで体験するも良しの内容は、プレイしないと勿体ないほど出来に仕上がっている。

そして何より、「我こそは中級者だ」と思っているプレイヤーたちは、プレイする際何よりも早く体験しておいてほしい。それと言うのは、“戦うためのシステムを覚え損なっていないか”という点にある。対戦と研鑚を積み重ねていく内に、受け身の方法が一定になってはしないか? ガードの種類が幾通りあって、どう使い分けているのか? デッドアングルアタックの有用性がどこにあるのか?

今時は外部サイトで見たいテクニックをすぐさま検索することができるが、ゆえに自身の目が通ってない部分の、ちょっとしたシステムを忘れたまま、プレイに臨むケースも見受けられる。チュートリアルではそんなちょっとしたシステムのコツや側面も同時に語られるので、知らない&忘れていた選択肢を持ったまま対戦に臨む前に、ぜひともチュートリアルを一回通し、手軽に知識で実力アップ&心機一転した後にプレイするのがオススメだ。

毎回「ブレイブルー」シリーズで何かしら忘れていて、その度にチュートリアルで思い出す、筆者の経験則であるがゆえに。

フォルトレスディフェンスの多彩な効果を把握しておくことは重要だ。

ロビー内で部屋が作れる!「ネットワーク」を紹介

本作の「ネットワーク」はPS4/PS3の双方で対戦ができるよう開発されているため、プラットフォームの違いが有っても垣根無く対戦を楽しむことができる。ここでは実力を測る段位をはじめ、回線品質、使用機種、試合完遂率などを指定し、各プレイヤーに見合った相手と対戦ができる「ランクマッチ」と、さまざまな目的で集まったプレイヤーたちと対戦&チャットコミュニケーションを楽しみながら気軽にプレイできる「プレイヤーマッチ」が遊べる。

プレイヤーマッチでは、ルーム内に設置されている4台の仮想筐体にそれぞれが座ることで、最大8人による4試合同時対戦(観戦可)が行える。これにより、プレイヤー同士のちょっとした実力差や気になるアイツとの連闘など、今までなかったフレキシブルさを以ってプレイに臨むことが可能だ。これまでの格闘ゲームにあったルーム毎の「ちょっとなんか、う~ん、なんかこう」的な絶妙なモヤモヤ感ともおさらばと言えるだろう。

加えて、2人で操作しながら調べられる「オンライントレーニング」、ワイワイ喋りながら対戦できるリアルタイム機能「対戦画面コメント」、キャラボイス付きのテキストチャット「なりきりボイスチャット」、ゲーム内通貨で過去シリーズの楽曲を流せる「BGM変更」、そして対戦データのコマ送り&一言コメントにも対応した「リプレイシアター」などが搭載されているので、プレイする際にはまず一つ一つ体験してみるのがベストだろう。

注目のロビーは最大64名が入室可能!

本作に搭載されているネットワークロビーには、最大64名が入室できる。大人数で集まってチャットをしたり、その場でプレイヤーマッチと同等の機能を持つ対戦ルームを作ってすぐさまバトルするなど、用途さまざまに活用できるのが魅力だ。

また、同社はPS4版限定サービスとして「大会運営支援アプリ」を提供することを明らかにしている。これを利用すると、PS4とスマートフォンを連動させ、手元のスマートフォンから手軽にオンライン大会を作成したり、作成された大会へのエントリーが可能となるようだ。こちらもこれまでに無かった画期的なサポートの一つである。

黒き雷を操る青年!「シン=キスク」を紹介

「シン=キスク」は、カイ=キスクとディズィーの間に生まれた人間とギアのクォーター。人目につかぬようソルに育てられた経歴を持つ。見た目に反して実年齢は10歳未満と、言動にはまだまだ幼さが垣間見える。

2D対戦格闘シリーズでは今回が初参戦となるが、「GG2」では今作に繋がるストーリーと共に、プレイアブルキャラクターとして操作することが可能であった。横攻撃とビークドライバーの強さは鮮明に思い出せる。

さて、家庭用版で扱えるシンは、キャラクター発表時からコメントされている通り、手に持つ大きな旗を武器に戦うスタンダード系統のキャラクターだ。

リーチ・判定・挙動が素直なため、シリーズに慣れている人には直観的に操作ができるキャラクターとして感じられるだろう。

なおかつ、シンは彼だけの独自システムとして必殺技を発動した後、即座に別の必殺技へと繋げる(以下:必殺技キャンセル)ことが可能である。しかし、シンは必殺技使用時に特殊ゲージ「カロリーゲージ」を消費してしまい、カロリーゲージが無くなると殆どの必殺技を放てなくなってしまうどころか、致命的な空腹モーションを晒してしまう。ゲージを回復させるには、バトルの隙をみて必殺技「育ち盛りだからな。」でご飯を食べる必要があるのだ。

シンは通常技から必殺技を2、3回繋げるだけで申し分ないコンボダメージが取れたり、攻めのキッカケに用いた必殺技を別技にキャンセルしてフォローできるなど、攻防の手軽さが心強い。そのため、シンを使用する上ではカロリーゲージのゲージマネジメント、それに伴う「ダメージをとる」「カロリーゲージをとる」の2者択一を考えながら、試合を組み立てていくことが課題となる。カロリーゲージを気にしすぎてダメージ不足、気にしなさすぎて隙を晒すなどは、展開上できる限り避けていきたい。

なお、リバーサル相当の技の隙を別技で消したり、特殊空中移動で立ち回りにアクセントを出せたり、覚醒必殺技「ヴォルテックデイン」からヴェノムばりの起き攻めを敢行できるなど、戦術もさまざまに補えるので、簡単操作でバリエーション豊かに戦いたい人にオススメのキャラクターだ。

ビークドライバー

旗に黒い雷をまとわりつかせた突き攻撃。溜め可能、空中可能、追加入力で連続突きに派生するなど、リーチ・ダメージとあわせて多彩な魅力が光る。ビークドライバーは単発差し込み、通常技からのコンボをはじめ、必殺技キャンセルの制限である“一度使用した技はその連続入力ルート中は再使用できない”の条件下にありながらも、一撃目・経由・締めの全ての役目が任せられる逸品だ。

基本的には後述するエルクハントに繋いでいくカロリーゲージ回収ルートが、シンの生命線となるだろう。

エルクハント

高速スライディングを放つ下段突進技。ヒット時はダウンを取れるため、相手ダウン中に肉を食べてカロリーゲージを回収するためのパーツとして非常に有用。技の性質上、ある程度相手との距離が離れていても繋げられる場面が多いため、長くて速い足払いとしてみたり、奇襲気味にヒットorガードさせてから必殺技キャンセルで安全に仕切り直すなど、攻めのキッカケとしての用法もさまざま。

ただし、ビークドライバーと同じく“気軽に出していける必殺技”に仕上がり過ぎているので、所構わず入力しているとカロリーゲージが悲しいことになってしまう。注意しよう。

ホークベイカー

自キャラクター周辺を雷撃で打つリバーサル技。攻撃範囲はそれほど広くないのだが、必殺技キャンセルに対応。つまり、無敵有りの切り返しをガードされても他の必殺技に繋げられるのだ。当てた際はダメージを上乗せ、ガードさせても隙無しのリバーサルとして使用できるため、起き上がりだけではなく、微妙な距離から押し付けても威力を発揮するだろう。

ただし、前述したように範囲はそれほど広くないので、しっかりと間合いを取られると隙を晒してしまう。フォローできるといっても、追加でカロリーゲージというリソースを払うがために、相手に“撃たされた”結果、こちらの高ダメージコンボが制限させられるなど、甘えた分だけ展開がジリ貧になることも。ヒットorガードに関わらず、出し方のメリハリとその後のカロリーゲージ回収に気を配ろう。

ヴォルテックデイン

ゆっくりと前進する大きな飛び道具。ヴェノムのダークエンジェルほどではなく、モノでいえばカイの聖騎士団奥義こと「スタンエッジ・チャージアタック」の強化版といえるだろう。飛び道具を相手に当ててからは長い中段攻撃を放つ「ブルバッシュ」、下段の「エルクハント」で単純二択をかけてもいいし、楕円形の空中軌道で移動する「跳びあがり」から近接崩しを仕掛けるのもいい。

とにかく、相手に押し付けてからが勝負となるので、まずはどうガードさせるかに注力するべきだ。ちなみに空中でも発動できるので、テンションゲージと相談してRCを絡めたり、ピンポイントで狙うのも一興か。

遠近対応型ガンナー!「エルフェルト=ヴァレンタイン」

「エルフェルト=ヴァレンタイン」は、自然や動物を愛し、誰かが孤独でいることを見過ごせない心やさしい性格と、行動すればどんな問題でも必ず解決できるはずだという、前向きな思考をもった女の子。女子力を磨き、常日頃から理想的な女性像に近づこうと努力しているが、空回りしてしまうことも多々。恋愛に関する話題や夢見がちな妄想が大好き。

ラムレザルと同じく「ヴァレンタイン」の名を冠しているが、ストーリーではラムレザルに相対し、ソルやカイを手助けする立場をとっている。ヴァレンタインの名もまた「GG2」からの因縁深いものだが、物語で彼女が如何なるキーマンになるのかも見所の一つである。

バトルでは、ライフル「Missコンフィール」&ショットガン「Missトラヴァイエ」の2種類の銃を操るガンナーとして操作可能。通常技は素直で扱いやすく、構え無しのハンドガン射撃、空中可の突進技に加え、時限式の手榴弾「ベリーバイン」をポンポン撒いておくことで、画面上での攻めのキッカケが作り易い。

ただし、ライフルで攻撃するには[構え]→[射撃]→[リロード]→[構え…]と手順を踏まねばならない。構え時は移動できなくなるもののキャンセルアクションに対応しているため、出し入れしながら細かくプレッシャーをかけることのも一つの手だ。もう一方のショットガンを構えた際は、各ボタンが全て近接寄りの特殊技に変化。ワンボタンで射撃、打撃、崩し、裏回りが扱えるようになり、インファイトでの有利を作りやすい。

いずれも銃を構えるという特殊動作がテクニカルな印象を与え、各コマンドもしっかりと把握していなければ狙った状況を作り辛いものの、コマンド操作に難しさが要求されるキャラクターではないので、まずはプレイし、そして一つ一つを知り、覚えていくことが先決だろう。むしろビジュアルで「君に決めた!」が最大の理由で十分だ。かわいい。

ベリーバイン

必殺技入力後に手榴弾を手に持つ。手榴弾は時限式で爆発するので、←+Pで「上投げ」、↓+Pで「下投げ」し、画面上に撒いておこう。効果を発揮するまでに2つの動作を噛ませなければいけないが、アクション自体に重みは無く、追撃も込みで考えれば、画面制圧力を高めるために隙を見て投げておくことが最重要だ。ただし、撒くこと自体が目的になると要らぬダメージ機会を相手に与えることとなるので、立ち回り上のバランスは思索していこう。

ちなみにずっと投げずに持っているとそのまま自爆してしまう。これを逆手に取った強制割り込みバーストとして利用できなくも……ないかは分からない。

ライフル「Missコンフィール」

上述したとおり、ライフル構え時は[構え]→[射撃]→[リロード]→[構え…]の手順を踏む。コンボ用途にはあまり向いていないが、固めからのひっかけ、相手ダウン後の起き攻め、ペリーバインとの組み合わせなどで安全に組み込めるだろう。構えている間は自由に構え解除ができるので、わざと見せていく選択も侮れない。

なお、ライフル構え時には画面上にサイトが現れ、前後距離関係なくその場を瞬時に撃ち抜くことができる。サイトはレバーで前後左右に移動させられるほか、サイト出現後に一定時間待機することでサイトが巨大化し、威力・効果が大幅に上昇する。構え直後はダメージものけ反りも安いので、できる限り赤サイトからの射撃を活用していきたい。

ショットガン「Missトラヴァイエ」

ショットガンを構えると、Pで目の前を「小突く」、Kで前方に「転がる」、Sで接近しながら「突き上げる」、HSで強力な「射撃」、Dで投げ技の「崩す」と、各ボタンが特殊技に変化する。小突く・射撃で近接有利を奪いながら、突き上げるで飛びを狩り、崩すで文字通りガードを崩していくなど、積極的にダメージを取りにいく攻撃的な態勢だ。

こちらの射撃は一定時間待機後、エルフェルトの周囲に赤いオーラが展開した時に高威力を引き出せる。接近~密着間合いでのアドバンテージが光るタイプだが、悠長にまとわりついていてはリバーサルの的となるので、転がるの無敵を利用したり、固めのパターン、構えに移行する状況など、色々な機微を培っていこう。

ジャッジベターハーフ

発動時に無敵判定を伴う、打撃系の覚醒必殺技。初段をヒットさせると相手をロックしながら追撃を加えていく。最後にウェイディングケーキと共に相手をバッサリ一刀両断。コミカルでいて強烈な演出が見所だ。かわいい。

1人で遊んでも&皆で遊んでも大ボリューム!

従来の格闘ゲームというのはやはり対戦要素がメインで、どうしても1人で遊ぶためのコンテンツというものをおざなりにする傾向があった。いや、おざなりという言葉は適切じゃない。格闘ゲーム自体がそういう作りであるのだから、ここはユーザー側が理解すべき点なのであろう。やっぱり、格闘ゲームにアドベンチャーゲームが丸ごと投入されていることの方が、嬉しい意味でオカシイのだ。

同社が培ってきた格闘ゲームタイトル「ギルティギア」「ブレイブルー」の家庭用版における枠組みは、年々発売されるタイトル毎に向上を見せ、更なる先の、更なる上の画期的なコンテンツを毎度見せてくれる。今回の「ギルティギア イグザード サイン」で練り上げられたストーリー形式は、個人的には革新的であり、従来のADVジャンルにおけるオート機能とは一線を画したものであると、改めて伝えたい。

立ち絵が差分やエフェクトで変化するというアナログな静と動の区分けではなく、視覚に訴える部分をまるごと動画テイストに仕上げてしまい、それでいて“見る媒体”ではなく“やる媒体”を保っているのだ。感服と言うほかない。ここまでの進化と同時に、これからの進化にも期待がかかってしまうのは、もはや仕方のないことだろう。

ギルティギア イグザード サイン

アークシステムワークス

PS4ダウンロード

  • 発売日:2014年12月4日
  • 12歳以上対象
  • PS Storeダウンロード版

ギルティギア イグザード サイン

アークシステムワークス

PS3ダウンロード

  • 発売日:2014年12月4日
  • 12歳以上対象
  • PS Storeダウンロード版

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(C) ARC SYSTEM WORKS

※画面は開発中のものです。

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機種
PS4PS3ACPC
プラットフォーム
パッケージ
OS
会社
アークシステムワークス
シリーズ
ギルティギア
ジャンル
対戦格闘
公式サイト
公式サイト公式サイト
  • プリコネR特集
  • セール情報
  • 「黎の軌跡(くろのきせき)」特設サイト

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