スクウェア・エニックスは、本日1月31日に千葉・幕張メッセで開催された「闘会議2015」にて、イベント「新作タイトル紹介ステージ」を実施し、PS4ダウンロードソフト「みんなでスペランカーZ」を発表した。
スクウェア・エニックスブースにて行われた「新作タイトル紹介ステージ」は、ゲーム実況ユニット「M.S.S Project(以下:MSSP)」のFB777さん、KIKKUN-MK-IIさん、あろまほっとさん、eoheohさんが登壇し、新作発表を待ち望む参加者たちの場を盛り上げてからスタート。女性人気の高さからステージ前方の大半が女性で埋まっており、それを「なんだなんだ」とばかりに眺める男性たちも加わり、観覧者数は膨大なものとなっていた。
今回この場で発表されたのは、同社がティザーサイトという形で公開していた「Project CODE Z」が、一体なんのタイトルを指しているのかということ。まずはイベントの真相とその後の進行のため、スクウェア・エニックスのプロデューサー・新井靖明氏が登場した。
イベント開始前からステージ上のスクリーンでは、ニコ生視聴者がコメントでさまざまな推測を打ち込んでいたのだが、新井氏がそれを見ていたところ、真相にたどり着いた人はいなかったとのこと。新井氏によると、今回の発表は全然スクウェア・エニックスっぽくないタイトルだというのだ。
ここで、早速新作PVがお披露目されることに。画面には「洞窟探検家」で「数々の伝説が作り上げられた」との文字が。読者にはすでにタイトルで伝えてしまったため臨場感に欠けることだろうが、会場は次の「虚弱体質」というフレーズで見当がつき、一気に歓声が沸きあがった。
そして出されたタイトルは…PS4ダウンロードソフト「みんなでスペランカーZ」。PVではそこかしこで「ゼッェェト!ゼッェェト!」と、Zといったらこの人、水木一郎さんのシャウトが盛り込まれていたのが印象的だ。下記ではこの闘会議トレーラーも掲載しているので、まずは目を通してみて欲しい。
「なぜ、スクウェア・エニックスがスペランカーを?」という意外性もさることながら、Twitter上ではイベント開始前、ドイツで経済学を勤しんでいるという学者の人が正解をつぶやいていたというから驚きである。社会的な側面から答えを導きだしたのだろうか、謎だ。
ステージに戻り、ニコニコ動画で「みんなでスペランカー」のプレイ動画をアップロードしていたMSSPの4人は、ようやく今回のステージに呼ばれた理由に得心がいった様子。さらに、本作は開発を進めるにあたり、歴代の「スペランカー」作品を手掛けたクリエイターたちが一挙に集結していることが語られ、そのクリエイター陣が壇上に招かれることに。
ここでは、アメリカ発のオリジナル版を手掛けたティム・マーティン氏、日本生まれアメリカ育ちでファミコン版を手掛けたTozai Gamesのエグゼクティブプロデューサー・スコット津村氏、そした本作の原型とも言えるPS3「みんなでスペランカー」を手掛けたTozai Gamesの日本法人代表・坂野拓也氏の3名が登壇。いずれも「スペランカー」史に一石を投じた立役者を、観覧している人たちも拍手で迎える。
まずは、ティム氏に「スペランカーがこんなに長く愛される作品になると思っていたか(オリジナル版は32年前)」という質問が。ティム氏は「ノーウェイ(ありえない)」と、やはり予想外であったようだ。そして津村氏に「スペランカーというゲームを一言でいうと」と尋ねると、切れ味抜群の「クソゲー」発言で一刀両断。チャーミングな両氏のコメントには、会場もニコ生視聴者も大いに沸いてしまった。
そして今回の企画をスクウェア・エニックスに持ち込んだという坂野氏からは、本作の魅力が伝えられることに。元々は、スクウェア・エニックス内で「みんなでスペランカー面白いね」という感想を受けたことから、仲の良い新井氏にダメもとで掛け合ったところ、意外にも制作がスタートしてしまったという。
“最弱のスペランカーと最強のスクウェア・エニックスのタッグの追求”というコンセプトで作られている本作は、前提として今までにないゲームに挑戦していると語る坂野氏。洞窟探検家である主人公を操作し、洞窟の奥に眠る財宝を探しに行くというゲームデザインはそのままに、基本プレイ無料・アイテム課金方式のPS4向けダウンロードソフトとして、2015年3月19日に配信される予定だ。
しかし、本作は最後まで無料でプレイ可能で、ソーシャルゲームでいう「スタミナ」的なシステムも排除しているため、自由に死に放題でゲームが楽しめるとのこと。また、着せ替えで能力を付加していく「カスタマイズ」、さまざまな特殊能力を持つ洞窟探検のお供「ペット」、オンラインマルチプレイは6人同時プレイに対応しているほか、ストーリー、グラフィック、音楽、システムも完全リニューアルが施されている。
そして、せっかくMSSPを呼んだということで、壇上で実況プレイをしてもらう流れになった。また、ステージ上の環境を切り替える間の繋ぎとして、ティム氏と津村氏によるまさかのPS3「ダイブキック アディション エディション」対決が勃発。キックとジャンプのみで戦うこのゲーム。シンプル操作とその駆け引きを繰り広げる両氏も、それを見ている視聴者も、思わず白熱の展開を見せつけられてしまった。
ここからはいよいよ「みんなでスペランカーZ」実況プレイがスタート。まずは肩慣らしということで、じゃんけんに勝ったKIKKUN-MK-IIさんがシングルプレイに挑戦。「俺本気でやったら上手いから」と豪語する通り、最初のステージながらもスムーズなプレイを見せつける。と思いきや、あえなく段差にやられてしまい、会場に笑いを提供してしまった。
次はメンバー4人全員で難しめの中盤ステージにチャレンジ。PS4ならではの精細なグラフィックも目に付くが、光源処理が実に巧みで、暗い道の先をライトでしっかり照らしていかなければ…その先で段差を迎えてしまう。ライトの使い方が重要であることが伺えた。
また、犬のペット「ぽち」がお供につくと、該当地点で地面を掘り、アイテムを発見してくれる特殊能力を発揮していた。ツタや幽霊に阻まれながらもワイワイしながら着実に前に進む4人。最後は鍵を集めきって見事クリアを果たした。
なお、本作ではステージ終了後、「石版」というトレジャー要素が待っている。砕いていくとコスチュームなどのアイテムなどが出てくるほか、マルチプレイ時はクリア人数に応じてレア取得率が上昇するなどの恩恵が受けられるため、アイテム収集というやり込みも楽しめるようだ。
最後に新井氏より「PS4購入後、まず最初にプレイしてもらえるようなタイトルにしていきたい」と述べられイベントは終了。PS4でちょっと遊ぶのに適した基本プレイ無料の「みんなでスペランカーZ」に注目しておこう。
「みんなでスペランカーZ」公式サイト
http://www.jp.square-enix.com/msz/