ガンホー・オンライン・エンターテイメントのiOS/Android「サモンズボード」とHappy ElementsのiOS/Android「メルクストーリア -癒術士と鈴のしらべ-」のコラボイベントが開催する。本稿ではコラボイベントの内容をプロデューサーの荻原智氏と松村氏に聞けたのでその内容をお届けしよう。

目次
  1. コラボの実施は即日決定!
  2. 「サモンズボード」ではコラボダンジョンやコラボガチャを実施
  3. 「メルクストーリア」では“ウルド”、“ベルダンディ”、“スクルド”がユニットとして実装

もうすぐ1周年を迎えるガンホー・オンライン・エンターテイメントの「サモンズボード」とHappy Elementsの「メルクストーリア -癒術士と鈴のしらべ-」の2タイトルが2月9日から2月23日までコラボレーションを実施する。

本稿では「サモンズボード」のプロデューサー・荻原智氏と「メルクストーリア -癒術士と鈴のしらべ-」のプロデューサー・松村氏にコラボの概要や経緯、コラボキャラクターの情報などについてインタビューを行ったのでその内容をお届けしよう。

コラボの実施は即日決定!

――まずは今回コラボをした経緯を教えてください。

左:松村氏 右:荻原智氏
左:松村氏 右:荻原智氏

荻原氏:両タイトルともリリースした時期が近くて気になっていました。「メルクストーリア」をプレイさせて頂いており、キャラクターが私の好みでゲーム性はストラテジーという部分もあって、昨年の夏辺りに「メルクストーリアさんとコラボしたい!」と社内のミーティングで声高に叫んでいました。

そのときは全くお付き合いがなかったのですが、お会いしたときにコラボの相談をさせて頂きました。

――コラボの相談を受けたときのお気持ちはどうでしたか?

松村氏:まず、ガンホーさんからお声が掛かったというのにビックリしました。非常に熱い気持ちを持ってご提案して頂いたので、ぜひ一緒にやりたいと思い、その日のうちにコラボの実施を決めました。

――コラボが決まったときの荻原氏の心境はどうでしたか?

荻原氏:松村さんの気が変わらないうちに話しを進めてしまおうと思いましたね(笑)。

――お互いのゲームについての印象を聞かせてください。

荻原氏:キャラクターが可愛らしく、丁寧に作られたタイトルという印象を受けました。それとギルドのシステムがUIも含めて勉強になりました。

松村氏:弊社のほうでも同じ時期にリリースされたということもあり注目していました。手軽に遊べるルールですが、デッキの組み方や移動のさせ方などすごく奥が深いゲームで、UIや細かい機能に関しても丁寧に作りこまれていると感じました。

「サモンズボード」ではコラボダンジョンやコラボガチャを実施

――「サモンズボード」でのコラボの内容を教えてください。

荻原氏:「サモンズボード」では、ユーザーさんが誰でも遊べるコラボダンジョンと「メルクストーリア」のキャラクターだけが登場する専用ガチャを実装します。コラボダンジョンは、4つの難易度に分かれており、一番易しいダンジョンはゲームをはじめたばかりのユーザーさんでもクリアすることが可能です。

コラボダンジョンでは、テクニカルダンジョン仕様で、5×5マスのボードで戦うことになります。バトル中の背景は「メルクストーリア」風に新規で描き起こしました。また、コラボダンジョンには、「サモンズボード」風にアレンジされた「メルクストーリア」のキャラクターたちがモンスターとして登場します。随所に「メルクストーリア」らしさを表現するための演出として、モンスターが画面の左から登場してくる特別仕様が実装されています。


「メルクストーリア」で登場するキャラクターたちが敵となり、ボスは主人公である癒術士になっています。ボス戦では、癒術師と一緒に4人のキャラクターが敵モンスターとして出現しますが、「メルクストーリア」のラインストラテジーのゲーム性を表現するため、癒術士を倒すまで何度も復活してくるシステムを新規に実装しました。

今回のコラボダンジョンで出現するキャラクターは全員入手可能となっており、ボスの癒術士以外は、「サモンズボード」の既存モンスターのスキルレベルアップができるので、既に「サモンズボード」を遊んでくださっているユーザーさんにも喜んで頂けると思います。また、「メルクストーリア」から来てくださった人も「サモンズボード」での解釈の仕方を見て楽しんでいただけるとうれしいです。

――コラボダンジョンのターン数は長く設定されているのでしょうか?

荻原氏:一般的なテクニカルダンジョンはターン数ギリギリでクリアできるように設定することが多いですが、今回のコラボダンジョンはそういう立ち位置のダンジョンではありません。なるべくたくさんのユーザーさんにプレイして欲しいので、ターン数は多めに設定しています。

「メルクストーリア」では、スキルを使ったときの演出が細かい部分まで作り込んであり、キャラクターも大きく表示されていたので羨ましく思っていました。「サモンズボード」をプレイしているユーザーさんからも「キャラクターをもっと大きく表示して欲しい」という声がたくさんありましたので、これを期にスキル使用時のカットイン演出を新規で実装しました。

「サモンズボード」のユーザーさんは、コラボイベントを開催したときに、一番最初に目に止まるのがカットインかも知れませんね(笑)。

今回は「メルクストーリア」のキャラクターにのみ実装しますが、今後「サモンズボード」のオリジナルのモンスターにカットインをいれることも検討しています。

――キャラクターデザインの監修は「メルクストーリア」の開発チームが行っているのでしょうか?

荻原氏:イラストをすべて監修して頂いておりまして、進化後も合わせると全部で29体になります。ちなみに自社でコンテンツを追加するときでも、こんなにキャラクターを一度に増やしたことはないですね(笑)。

さらに「メルクストーリア」で人気が高いハルシュトというキャラクターには新しいスキルが実装されます。

――新スキルはどういったものになるのでしょうか?

荻原氏:ダメージスキルなのですが、敵に当たるとそこを軸に分岐してダメージ範囲が広がります。分岐した先の敵に当たるとそこからまた分岐していきます。数字上の威力だけ見ると他の攻撃スキルより低めなのですが、例えば2×2のボスに新スキルを使うと、分岐でスキルが何度も当たるため、効果は何倍にも膨れ上がります。

――ボスとの戦い方が変わってきそうですね。

荻原氏:列にダメージを与えるスキルや、全体を攻撃できるスキルは敵と離れていてもダメージを与えられますが、新スキルは近づいて発動させないといけないので、移動の仕方を考える必要があります。本当はエフェクトも全部変えたかったのですが、開発チームに止められました(笑)。

「メルクストーリア」のガチャは基本的に高レアリティしか出てこないようになっていますし、現在ガチャが引ける光結晶は普通にプレイするだけでも、かなり入手できます。ですので、はじめたばかりのユーザーさんでも強力なキャラクターが手に入りやすくなっています。

――今回のコラボでこだわっているポイントはどこでしょうか?

荻原氏:「サモンズボード」にはないものを追加している部分ですね。お借りしたものを大切に扱わせて頂きつつ、「サモンズボード」風の解釈を忘れないようにしています。キャラクターだけを描かせて頂いて終わりというわけではなく、コラボ元になったゲームをうまく表現するために新しい仕組みを実装してユーザーさんたちに伝わればいいなと思いながら制作しています。

癒し系無気力少年ユウ 翠緑の薬師フィーリア
勇ある者アレク 真実の追跡者ステラ
進撃の槍使いシエット 不思議系瓶詰少女メルク
夜明く銀の獣ハルシュト 臆した飛翔アロイス
天墜ちる雷霆トレノセリカ 風花の銀影つらら

――「メルクストーリア」のキャラクターが「サモンズボード」風になってどう思いましたか?

松村氏:高いクオリティーで作られていたので、弊社のイラストレーターも私もテンション高く見させていただきました。衣装に関する参考イラストが少ないなかで制作して頂いたので、大変だったと思いますが、非常に良いものを作って頂きました。

特にバトルアイコンに関しては、「サモンズボード」の世界観が色濃く入っていて、「メルクストーリア」とは違ったデフォルメになっているのでぜひ見て欲しいですね。

――キャラクターの監修を出したときには一発でOKをもらえたのでしょうか?

荻原氏:いやー、そんなことはないですよ(笑)。

松村氏:「メルクストーリア」のキャラクターは、イラストレーターがデザインしており、思い入れが強いユニットたちなので、衣装の細かいところを指摘させて頂きました。

――具体的にはどういった部分でしょうか?

荻原氏:つららというキャラクターがいるのですが、「スカートの部分はやわらかそうな表現にしてください」であったり、「眉の表情を変えてください」というのもありました。ほかにも細かいところまできっちり監修して頂けました。

また、ポーズを「サモンズボード」に合わせる部分や「メルクストーリア」と違ってキャラクターの絵に背景がないので、進化したときにどこを変化させるか悩みました。

「メルクストーリア」では“ウルド”、“ベルダンディ”、“スクルド”がユニットとして実装

――「メルクストーリア」でのコラボ内容を教えてください。

松村氏:「メルクストーリア」では今回ガチャはやらずに、コラボ用のクエストと書下ろしのストーリーを実装します。コラボ用のクエストでは“ウルド”、“ベルダンディ”、“スクルド”の3女神と“ベルナデッタ”が入手可能です。

通常、「メルクストーリア」は初級、中級、上級、特級と難易度を選択できますが、今回のコラボ用のクエストでは過去編、現代編、未来編、異次元編となっており、従来のクエストとは作りが異なり、異次元編を除くどのクエストから進めて頂いても問題ありません。それぞれのクエストを指定回数クリアすると、過去編では“ウルド”、現代編では“ベルダンディ”、未来編では“スクルド”が必ず入手できますし、クエストをしている最中にランダムで手に入ることもあります。

ウルド ベルダンディ
スクルド

異次元編は最初はロックされており“ウルド”、“ベルダンディ”、“スクルド”を仲間にし、コラボ用のクエストを一定水準まで進めるとアンロックされる踏破開放型のクエストになっています。また、これまでのメルストになかった要素として3人の女神を育成すると異次元編で有利にプレイできる特効効果が付与されます。特攻効果はガチャで入手したものにつく形は一般的かと思いますが、「サモンズボード」から来たユーザーさんたちがレベルの低い状態でもクリアするためという理由もあり、今回はコラボクエストで入手できるユニットに特攻効果を持たせています。

そのほかにも「サモンズボード」の世界観と「メルクストーリア」の世界観を融合したストーリーを実装しています。「サモンズボード」側では“ウルド”、“ベルダンディ”、“スクルド”の3女神にはセリフや設定などがないので、「メルクストーリア」側が3女神をどう解釈しているのかを見て頂きたいです。

また、「メルクストーリア」のユーザーさんに向けた試みとして、ウルド”、“ベルダンディ”、“スクルド”のコラボクエストでは、幼い主人公や歳を取った主人公と、いつもと違う姿を楽しんでいただけるストーリーとなっています。

――主人公のイラストは新規で描かれたものですか?

松村氏:完全新規描き下ろしのものが登場します。

――ストーリーはどなたが書かれるのでしょうか?

松村氏:まだプロットレベルでしかできていませんが、「メルクストーリア」のメインストーリーやイベントストーリーを担当しているシナリオライターに執筆してもらっています。

――“ウルド”、“ベルダンディ”、“スクルド”のデザインはすでに完成しているのでしょうか?

松村氏:現在、ラフの段階なのでこれから監修です。

※取材時の1月13日の内容になります。

荻原氏:一発OKじゃないですかね(笑)。ここまで可愛く描いて頂けるのは、すごくありがたいです。弊社のデザイナー陣や“ウルド”、“ベルダンディ”、“スクルド”を描いたイラストレーターも含めて期待して待っています。

松村氏:今回のイラストは、メルストのアートディレクターが描いています。アートディレクターが★3のユニットを描くのは珍しいのですが、コラボのキャラクターということで全力で描かせて頂いております。

――最後にコラボ実施にあたってユーザーへメッセージをお願い致します。

荻原氏:新しい体験ができるコラボを用意していますので、ぜひお楽しみ頂ければと思います。また、「サモンズボード」は時期的にも1周年なので、そちらも盛り上げていきますのでよろしくお願い致します。

松村氏:どちらのユーザーさんにも楽しんでもらえるように制作していますので、ご期待頂ければと思います。

――ありがとうございました。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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