タイトルを聞いた瞬間、「ウキョー!ノシシ!!」と妙に楽しいテンションになってしまうことでおなじみ(?)の「憂世ノ志士」のインプレッションをお届けします。
明治維新は男のロマンぜよ。つい先日、別の維新を遊んでいたが如く……いや、なんでもありません。そんなことよりも、筆おろしも男のロマ……ごほっごほっ……いや、あれですよ。筆おろしというのは新品の筆を使う時に糊で固められた筆先をほぐすことで、そのことが元になって、初めて物事を行うことの意味にも使われているため、やっぱり新しい物事に挑戦することは男のロマンという意味で言っていたりするんですよ?
そんなわけで男のロマンを実感するべく、編集部からお借りした「憂世ノ志士」に挑戦していきます。
「憂世ノ志士」は幕末の時代を舞台にしたアクションアドベンチャーゲームで、坂本龍馬になって、チャンバラと浮世絵を駆使して激動の時代を戦い抜いていくゲームです。ゲーム中は買い物をした後や特定のイベントを終わった後などに自動でセーブされるので、セーブについては特に気にせず遊んでいけます。
ゲームを起動するとタイトル画面には「はじめから」と「つづきから」。初体験なので当然「はじめから」でお願いします。難易度は……難解すぎるとリードしてもらわないといけないし、優し過ぎるのも刺激が足りないかもしれないし、アブノーマルなのもいきなりは抵抗があるので、とりあえず「普通」を選んでおきましょう。
キャラクターの性別を選べますが、ここは「男性」を選択。オンラインにも公開されるという二つ名は「酒缶」としておきますね。キャラメイクに関しては後でも変更が可能のようなので、デフォルトのままでゲームを始めてしまいましょう。
いきなり大量の兵隊に囲まれてひどい目に合っている人がいます。ナレーションでペリーとか黒船とかの話が出てきますけど、そんな内容よりも痛そうな人が気になります。あっ、あれっ? もしかしてこれって操作できるの?? というわけで、プレイヤー自身が操作をすれば痛い目に合わないかもしれないこの人。というか、これ、今キャラメイクで作った人じゃないですか。これは死なせるわけにはいきませんね。がむしゃらに戦っていきましょう。
あぁ、さっき二つ名を「酒缶」と入れたけど、この人が坂本龍馬さんなんですね。目覚めたらふんどし姿で倒れているのが坂本龍馬さんなんです。
うーん、これはさっきのキャラメイクで「女性」を選んでおくべきだったかもしれませんね。あとで選んでみましょうかね。お世話係のお龍さんと話をしていると、どうやら坂本龍馬さんは記憶喪失になってしまったようです。
あっ、頭が……。男のロマン……筆……なんだっけ? ゲームの中の坂本龍馬さんとシンクロしたようにボクも何か記憶をなくしたようで、龍馬さんと一緒に成長して行けそうです。何と光栄なことなのでしょうか。
ロード中に現在の目標が表示されるのは便利だなぁ、と感心していると、服を買ってもらえるようなので、呉服屋さんに向かいます。
呉服屋さんでは着物や装飾品、髪型などを購入できるのですが、肌の色や声も変えることができます。
実はここで性別までも変えることもできるんですね。
とりあえず服を買う前にふんどし姿の龍馬さんの性別を女性に変えて……いや、この部分は購入した人だけが楽しんでくださいね。あっ、ゲームを進めると下着もいろいろな種類が出て来るみたいですよ。でもでも、今のところお金がないので買えないし、ストーリーを進めないといろんな衣装が出てこないので、今はさっさと着物を着て先に進みましょう。
ゲーム中はマップの「!」マークがあるところに進んでいけば、メインクエストが発生してストーリーを進めていくことができます。あとで「?」も出てきますが、「?」はサブクエストが発生するところなので、余裕があるときに行ってみましょう。口入屋でお仕事を貰った時にもマップに「?」が発生するので、適度にこなしていくとよろしいのではないでしょうか。
サブクエストは目的地に到着するとクリアになるモノや、その場で護衛や敵が目的地に着かないように倒すようなミニゲーム的なモノがありますが、中には依頼内容を覚えているかチェックされるクイズみたいなモノもあるので、しっかりと依頼内容は覚えておきましょう。
大浦屋に行くと、どうやらここが本拠地のようですね。キャラクター紹介のビジュアルが浮世絵風の絵でかっこいいです。で、さっきふんどし姿で目が覚めた坂本龍馬さんは浮世絵を描くために必要な顔料箱を奪われてしまったようなので、顔料箱を探しにいかなくてはなりません。
ついでに剣を貰ったので、外でちょっと練習してみましょうか。L1ボタンを押しながら□ボタンを押すと……坂本龍馬さんは剣をさやから抜き出して……町人に刀が当たりました。町人が悲鳴を上げて逃げていきましたよ。
このゲーム、実は街の中でいつでも攻撃ができるんですね。剣を抜いたら剣で攻撃できるのは当然ですが、剣を出していない状態でも□ボタンを押すと蹴りで攻撃するので油断できません。一通り操作を練習して剣の抜き差しをしていたら浮世絵屋に当たってしまって、近くの同心も反応して戦闘状態。わけもわからず、刃向うもの皆斬り捨てました。
浮世絵屋さんは斬り付けたばっかりなのに、近くにいるお龍に話しかけると、「浮世絵屋さんなら顔料箱について何か知ってそうですよね?」となかなかのん気なものなので、しょうがなく浮世絵屋さんに話しかけようとすると、同心が浮世絵を没収する話になり、気が付けば近藤勇が浮世絵屋を殺してしまいました。浮世絵屋さん、さっき斬りつけてごめんなさい。あの傷がなければもう少し抵抗を……できないですね。
同心との戦闘は、あたふたしながらもどうにか撃退。刀を装備しておけば何とかなるでしょう。
戦闘が終わったら、刀のチェックをしておきましょう。刀は使うと消耗するので、頻繁に鍛冶屋に行きましょう。鍛冶屋で修理してもらえば、それなりにお金はかかるモノの、常に切れ味のよい刀を体験できます。
鍛冶屋では武器を鋳造して強化したり、新しい武器を作ってもらったりすることができます。戦闘を繰り返すとそれなりに武器が手に入り、いらない武器を分解すると、それなりに素材が揃っていきますので、ある程度素材が揃ったら武器の強化も検討しましょう。ゲームが進めば、武器に効果特質が付く焼き入れもできるようになります。
蔵に顔料箱があるとのことなので街を探索していたところ、与力が突然襲ってきて戦闘開始。戦闘中は周りで街の人たちが観戦しているのですが、この人たちが単なる壁じゃないのでそれなりに気を使います。具体的にいうと、与力を切ろうとしているのに、町人さんに斬りつけてしまうと、悲鳴を上げて逃げて行ったり、突然襲い掛かって来たりします。ほら、4人の与力を相手にしていたのに、いつの間にか外国軍人隊長も襲って来たでしょ。
とりあえず、襲って来たもの皆斬り捨てました。
蔵に行ってちゃっちゃと顔料箱を見つけて戻ろうとしたところ、同心や与力に見つかってしまって戦闘。近藤勇が出てきたところで勝海舟先生に助けられて、無事脱出。
さて、大浦屋に戻らないとなぁ、と思いつつ、先ほど戦闘があったあたりをうろうろしていたら、再び与力との戦闘。誰彼かまわず斬りつけていたら、いつの間にか外国軍人隊長と岡っ引き親分も襲って来たので、襲って来たもの皆斬り捨てました。
さて、大浦屋に戻ろうと思ったのですが、どうやら町の人の反応がおかしい。外国人の男性は変に構えたポーズを見せて来るし、女性は開いた傘を突き出してこちらを見えないようにブロックします。いや、何かしたかな? ……大変なことをしているはずですよ。
お面をかぶった人はおびえてないので話しかけてみると、この人が口入屋でした。口入屋とはいろいろなお仕事をくれる人で、この人の依頼を受けるといわゆるサブクエストを実行できるようになります。で、どうやら口入屋の仕事をすると報酬が手に入り、街の評判が増減するようなのですよ。街の評判??
実はこのゲーム、街での振る舞いによって評判が増減するんですよ。それってもしかして、大量の人を斬りつけていると……なるほどね。とりあえず口入屋の仕事を一通りこなしてしまいましょう。
現在受けられるサブクエストは「町の乱暴者」「ニホンゴワカリマセン…」「神よ紙をください」「か弱き乙女の悩み」「異物との邂逅」「汚染を許すな」の6種類。とりあえず受けられるだけ受けちゃえ、と思ったら全部一気に受けることができました。マップを見て「?」の場所を一通り回って仕事をこなしましょう。
さて、すべての仕事をこなしてみたところ、街の人たちの反応は……やっぱり避けられてる……。
まぁ、とりあえずできることをやりましょう。大和亭にいって塩むすびをたんまり買っておきましょう。戦闘で体力が減ったらこれを食らいましょう。あと、鍛冶屋に行って刀を強化しておきましょう。戦闘で拾った武器を一通り分解して、その素材をできるだけたくさん使って飛隼丸を強化してみたら、飛隼丸は鋳造レベル14まで強化され、攻撃力971、防御力367まであげることができました。
さて……ん? メニュー画面からステータスを見れますね。ステータスを見てみたところ、街の評判が「荒くれ者」になっていました。この状態になったら、街を歩いていて同心とすれ違おうとするだけで襲ってきます。まぁ、襲ってきたら皆斬り捨てちゃうんですけど。
早く大浦屋に戻らないと行けなかったはずですが、かなりの寄り道をした上で大浦屋に到着。実は大浦屋が海援隊の本部だったとか龍馬が海援隊の隊長だったとか、知らない情報が襲ってきます。
ちょっと話をまとめてみると、今いるのは長崎県の出島。幕府は浮世絵禁止令を出していて、そのせいで龍馬の顔料箱も没収されていた、というのが顛末だったようですね。
でも、顔料箱は取り返したので、今度は浮世絵を描くための題材探し。浮世絵が解放されると、好きなところで方向キーの上を押すと、主観視点にカメラが斬り替わります。そこで、△ボタンを押すと、景色がそのまま浮世絵として完成します。ちょっとの操作で素晴らしい浮世絵の完成です。
しかし、こんな人の見えるところで絵を描いていては、同心に見つかってしまいますので、すかさず同心を斬り捨て。再び街を歩くも同心に囲まれ、うっかり口入屋までも惨殺。
そんな感じで、イベントをこなしつつも適度に同心や与力、ときどき町人を斬り捨てていると、街の人がおびえだしてしまってさあ大変。ステータスがいつの間にか「罪人」になっていました。なぜでしょう。
浮世絵屋に行ってみると、いろいろな依頼があるのですが、依頼内容に京都の建物がいくつかあります。はてな?と思っていると、京都行きが決定しました。
では、船に向かいますか、と思って歩いていると、同心に襲われてしまい、再び斬り捨てつつも港に向かってみると、先ほど惨殺したはずの口入屋が立っていました。口入屋は死なずに助かったんですね。本当に良かったですね。
しかし、口入屋に話しかけてみたところ、
「オウフル…ユーア、ミスターカルマ! これが…ヤバンジン、ババリアンの正体ネ!」
とか酷いことを……。
ステータスを見たら「島流し」になってましたよ。はい、流れますよ。ということで、出島から脱出して、京都へ向かいました。
京都まではさすがに長崎で「島流し」扱いを受けているなんて知られてないだろう、と思って街を歩いてみると、いきなり町の人が「命だけはお助けを」と悲鳴を上げて……街の評判は京都まで鳴り響いているモノなのですね。
京都についたら最初に把握しておきたいのは鍛冶屋です。ここまで戦闘続きだったので、もう学習しました。使い勝手の良い武器を常に使い続けたい。同じ武器を使い続けると耐久度がどんどん落ちてしまうので、武器を修理してくれる鍛冶屋はとても大事です。まぁ、いろいろな種類の武器を使いこなす楽しみもあるので、使っている武器の耐久度が減ったら、適度に武器を交換することも必要ですけどね。
京都の町でも適度に戦闘を繰り返しながら、メインクエストとサブクエストをこなしていきます。寺田屋をベースにして、中岡慎太郎や勝海舟、お登勢といった面々と顔を合わせながらストーリーを進めていき、武市半平太、岡田以蔵、高杉晋作、桂小五郎といった歴史上の人物も次々と登場。次第に京都の町に慣れていきます。
京都は浮世絵禁止令が免除されているので、浮世絵を描いても何のお咎めもありません。浮世絵屋にある依頼をこなして閃きと知名度を上げていきましょう。
浮世絵屋の依頼は絵を描いてきてから受けても問題ありませんし、同じ絵を大量に描いて持っていっても全部買い取ってもらえるので、適度に知名度を上げていきましょう。まぁ、大量に絵を描くにしても5つまでしかストックできませんけど。
浮世絵は同じ景色であっても、版木を変えるだけでだいぶ変わった印象に見えるので、気風して自分好みの浮世絵を仕上げていきましょう。
このあたりまで来ると、敵との戦闘で最後の敵を倒した瞬間が戦画という絵になります。浮世絵を5枚既に持っている状態で戦闘になってしまって、最後の敵を倒すとストックの浮世絵が一つ敵を倒した絵に変わってしまうので、適度に逃げることも覚えておきましょう。
京都は町がいくつかの区画に分かれているので、隣の区画まで逃げれば同心も岡っ引きも追ってきません。この特性を使って、適度に逃げつつクエストをこなしていくことにしましょう。
さて、ここまで来るといろいろな要素が解放されているはずです。実際にゲームをプレイしていると、少しずつギミックが解放されていき、その都度チュートリアルがあるため、徐々にプレイに慣れて行けるようになっています。
戦闘での基本は連続攻撃と溜め攻撃とステップ。囲まれたらステップで外に出るとよいようですよ。敵と対面している時にはガードが重要。相手の攻撃が当たる瞬間にガードをすると魅斬り状態になり、敵の攻撃を弾いて膠着状態にできるので、すかさず反撃。敵を打ちあげてジャンプ攻撃でつなぐなんて手もありますね。
秘剣や特殊技を持っている敵を切ると習得メニューにその技が登録されるので、習得ポイントを使ってゲットできます。
秘剣はプレイヤー自身が名前を変更できるので、ぜひとも決め台詞を入れちゃってくださいな。
R1ボタンを押しながらL1ボタンで構えると敵をロックオンしていきます。敵に攻撃されないように気を付けながらボタンを押し続けているとロックオンの範囲が広がっていき、□ボタンで攻撃するとロックオンした敵を次々と攻撃していく斬り斬り舞を決めることができます。
戦闘は負けてもリトライできますけど、使ったアイテムは復活しませんし、武器の耐久度はどんどん減っていくので、持っている武器の耐久度が0になってしまったら勇気ある撤退も検討しましょう。クエスト中だったら、クエストから撤退して武器強化に励むのもありです。
さて、いつになったら「島流し」から解放されるものか……皆さんはあまり戦闘に夢中にならずに、街の評判を大事にしながらゲームを進めてくださいね。
うっ、何か大事なことを忘れているような……ううぅっ……あっ、あれだ……筆おろし。ボクの長くて堅くて光っている武器でお姉さんに筆おろしを……。
これまでに発表されている情報から、多分、女の人に対して条件を満たせば筆おろしができるんだろうなぁ、と漠然と思いながら、街で女の人に斬り付けてみるものの、一撃斬りつけたところで逃げてしまったり、まったく攻撃が効かなかったりと、筆おろしに応じてくれるお姉さんがまだ見つかりません。
いや、今、もしかして「島流し」以上にヤバいことやっていたり……。
そんな試行錯誤をしながらプレイしていたのですが、島流し、ではなくて、京都の島原遊郭に流れ着いてみたところ、筆おろしを習得できました。
筆おろしは敵を斬り捨てるのではなくて、着物だけ斬り捨てるというなんとも大胆な技で、敵が後一撃で倒せる体力の時に抜刀攻撃を仕掛けると決めることができます。筆おろしに成功すると春画を描き上げることができます。
「憂世ノ志士」は全体的にカメラワークを考えながらのアクションがちょっと難しめなゲームですが、いつでも難易度を変更できるし、それどころか過去にプレイしたクエストに戻って改めてプレイをすることもできるので、行ったり来たりしながら武器を強化していれば、それなりに困難さは回避できそうです。男は斬り捨て、女は筆おろし、という方針で、ぜひぜひ男のロマンを勝ち取っていきましょう。
まぁ、筆おろしは男相手にもできるんですけどね。
ということで、ウキョー!(^。^)ノシシ
プロフィール
酒缶(さけかん)/ゲームコレクター
1万本以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。ゲーム関係者へのインタビューをまとめた電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション」を展開中。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」など多数。価格コムでは、ゲームソフトとAndroidアプリのプロフェッショナルレビュアーを担当している。
■公式サイト「酒缶のゲーム通信」
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