「妖怪ウォッチ」を題材としたトレーディングカードゲーム「妖怪ウォッチ とりつきカードバトル」。2014年5月に発売し、2015年3月にはリニューアルを果たした本作のルールや魅力を紹介します。

目次
  1. 「とりバト」って知っていますか?
  2. まずはデッキを用意
  3. エリアの説明
  4. いよいよ、バトルスタート!
  5. 1ターン目
  6. スタートタイム
  7. エンドタイム
  8. 2ターン目
  9. 3ターン目
  10. ターンまとめ
  11. 「妖気ブースト」でねらえ!一発逆転
  12. 結果……
  13. GWには体験会&ショップバトルも実施!

「とりバト」って知っていますか?

今やトレーディングカードゲーム(TCG)といえば、子供向けから大人向けまで、多種多様な商品が取り揃えられています。カードゲームショップ、家電量販店に行くと、ズラリと並んでいますよね。

そんな中から、この記事では「妖怪ウォッチ とりつきカードバトル」、略して「とりバト」をピックアップ。「対象年齢6歳以上」となっている子供向け商品ではありますが、実はこれ、大人が遊んでもおもしろいTCGなのです。

今回はTCG経験が(ちょっと)ある筆者と、ほとんどTCG経験がないという編集部のTOKENとで本作を遊んでみました。2人の対戦をリプレイしつつ、ルールと流れを紹介しましょう。わかりやすいルールながら奥深い戦略性、サクっと遊べて大人でも楽しめる、そんな「とりバト」の魅力をお届けします。

まずはデッキを用意

TCGなので、とにもかくにもデッキが必要です。「とりバト」には、「スタートセット」という構築済みデッキがあります。

今回使うのは、3月14日に発売されたスタートセット「オレのともだち!ジバニャンデッキ」と「最強の侍!ブシニャンデッキ」の2つ。どちらもゲームを遊ぶのに必要なカード30枚と、プレイシート、マニュアルが入っています。

ルール上、デッキは30枚以上で構成されている必要があります。スタートセットに収録されているのは最低限の枚数なので、遊び慣れてきたらブースターパックなどを購入するといいでしょう。

エリアの説明

ここでざっくりと、プレイシートに記載されているエリアの説明をば。

デッキおきば

その名の通り、いわゆる「山札=デッキ」を置いておく場所です。

トラッシュ

気絶した妖怪カードや、使い終わったイベントカードを置いておきます。「とりバト」のカードの種類は、キャラクターカードの「妖怪カード」と、さまざまな効果をもたらす「イベントカード」の2種類のみと、実にシンプルです。

前衛・後衛

アタックするカード、ブロックするカードを配置するエリアです。

妖気おきば

妖怪を召喚したり、「術」を使うのに必要な「妖気」を貯めておく場所です。

ダメージおきば

プレイヤーが受けたダメージの分、カードを置いておく場所です。6枚溜まると負けです。

いよいよ、バトルスタート!

「とりバト」の勝利条件は、相手のダメージおきばに6枚カードが溜まるか、相手のデッキが0枚になったら勝利です。バトルではこれを目指します。

まずはお互いデッキをよくシャッフルし、デッキおきばにセット。そこから最初の手札として5枚を引きます(一度だけ引き直すことも可能です)。じゃんけんで先攻、後攻を決めたら、試合開始!

なかなかの引き 手前が筆者です

手番のプレイヤーがたどるフェイズは下記の通り。

  1. スタートタイム
  2. リフレッシュタイム
  3. ドロータイム
  4. チャージタイム
  5. メインタイム
  6. バトルタイム
  7. エンドタイム

実際にプレイ中の写真を使いながら、このフェイズをたどっていきましょう。ちなみに、先攻がTOKEN、後攻が筆者です。

1ターン目

ドロータイム

1ターン目、先攻のTOKENは「妖気」をチャージ(後述)しただけでターンを終えました。後攻の筆者のターンから詳しく説明しましょう。

まずは「ドロータイム」。いきなり2つ飛ばしましたが、「スタートタイム」と「リフレッシュタイム」は特別な場合でない限り、1ターン目には素通りすることになります。「スタートタイム」は下記のとおり。「リフレッシュタイム」はあとで説明しますね。

ドロータイムでは、デッキからカードを1枚ドローします。

※先攻の最初のターンでは、ドローは行いません。

スタートタイム

スタートタイムは、この時に効果が発揮するカードがあれば発揮するというフェイズです。該当するカードがない場合は、「そういうフェイズがある」と頭に置いておくだけで大丈夫です。

チャージタイム

次はチャージタイム。妖怪の召喚や術、技に使う「妖気」をチャージするフェイズです。自分のデッキからカードを1枚取り、裏向きのまま「元気状態」で妖気おきばに置いてください。

カードには「元気状態」と「休憩状態」があるのですが、これは後ほど説明しますね。簡単に言いますと、バトルできる/使える状態が「元気状態」(タテ向き)です。逆にバトルした/使ったあとは「休憩状態」(ヨコ向き)になります。

メインタイム

さあ、バトル前の準備で一番大切なメインタイムです! ここでできることは3つ。「妖怪の召喚」「妖怪の移動」「イベントカードの使用」です。

妖怪の召喚

何はともあれ妖怪を召喚しなければ始まりませんよね。筆者は手札にいる「雷蔵」を召喚しようとしています。

妖怪を召喚する方法は至って簡単です。手札にある召喚したい妖怪カードの左上に記されている「コスト」のぶんだけ、「妖気」を「休憩状態」(横)にします。そうすると「出てこい、オレの友達!」、妖怪を召喚することができます!

召喚する場所は、前衛でも後衛でも構いません。ただし前衛も後衛も3枚しか置けないので、場に召喚できるのは最大で6枚までです。

妖気を休憩状態にして……、 妖怪を召喚!
(本当は、カードは時計回りに倒すのが正解です。)

妖怪の移動

メインタイムでは、召喚している妖怪を前衛、後衛それぞれに自由に移動させることができます。前衛は、アタック(攻撃)する妖怪。後衛は、ブロック(防御)する妖怪です。

TOKENの場には妖怪がいないので、ここはアタックするチャンス! 筆者は雷蔵を前衛に置きます。

画像は2ターン目。このようにブロックに回したい妖怪は後衛に移動させます。

ただ移動するだけではありますが、ここはバトルにおいて重要なポイントのひとつ。相手の後衛を見つつ誰にアタックさせるか、誰をブロック要員に温存しておくか、この時点で決断しないといけないのです。

後衛に移動し忘れてブロックする妖怪がいない! なんてことにならないよう、きっちりと作戦を練りましょう。

イベントカードの使用

「イベントカード」は、バトル中にさまざまな効果をもたらすカードです。

例えばTOKENが使ったデッキに入っている「支える絆」は、「支える絆」のカードとトラッシュにあるカードをデッキに戻してシャッフルし、使ったターンの間、自分の妖怪1体のBP(バトルポイント)を+50するというもの。こんな風に、補助効果をもたらしてくれるカードがイベントカードです。

使ったイベントカードは、トラッシュに置きましょう。

※先攻の最初のターンでは、イベントカードを使うことができません。

バトルタイム

さあ、妖怪を召喚したらいよいよバトル!

※先攻の一番最初のターンでは、バトルタイムは行いません。

アタック

まずは筆者の先制攻撃! 場に妖怪のいないTOKENに対し、「雷蔵」でアタックです。アタックする際は、アタックする妖怪を選んで「休憩状態」(横)にします。

ここでアタックするプレイヤーは、「戦」と「術」「技」のどちらでアタックするかを選びます。

「戦」と「術」「技」というのは、カード名の下に記載されているバトル方法です。「戦」は普通の戦い方、「術」「技」は特別な技のようなものです。

バトルでは、「戦」や「術」「技」の横にある数字「BP(バトルポイント)」を比較して勝敗を決めます。ご覧のとおり「術」や「技」を使ったほうが強いのですが、「術」「技」を使うには妖気が必要になります。

じんめん犬の「戦」は「くらいつく」、「術」は「火炎の術」です。

またこのとき、カード特有のスキル効果があれば発動させます。例えば「ブシニャン」なら、「この妖怪はアタックしたとき、BP+100する」というスキル効果を持っています。

とはいえ、「雷蔵」の「術」を使うには「妖気」が足りず、スキル効果もブロック時しか発動しないので、今は「戦」でアタック。

TOKENにはブロックできる妖怪がいないので、TOKEN自身がダメージを受けます。プレイヤーがダメージを受けたら、デッキのカード1枚を表にしてダメージおきばへ。プレイヤーへのダメージにBPの大小は関係ありません。

ダメージおきばへ1枚。間違えて裏にしていますが、ご愛嬌ということで……。

このあとエンドタイムがありますが、スタートタイムと同じく、発揮する効果があれば使います。

エンドタイム

ターンの終わりです。もしここで発揮する効果があれば使います。なければ相手のターンに移ります。

2ターン目

ターンが進むと、場にさまざまなカードが登場するので、1ターン目では行わなかったタイムが現れます。2ターン目では下記のうち、「リフレッシュタイム」が発生。ドローする前に行う、「リフレッシュタイム」とは?

  1. スタートタイム
  2. リフレッシュタイム
  3. ドロータイム
  4. チャージタイム
  5. メインタイム
  6. バトルタイム
  7. エンドタイム

リフレッシュタイム

妖怪と妖気には「元気状態」と「休憩状態」の2つの状態があります。先述したとおり、バトルできる/使える状態が「元気状態」です。逆にバトルした/使ったら「休憩状態」になります。

カードが縦になっているのが「元気状態」、横になっているのが「休憩状態」です。リフレッシュタイムでは、前のターンにバトルした妖怪や、使った妖気を「休憩状態」(ヨコ)から「元気状態」(タテ)に戻します。

写真は2ターン目、筆者の場の様子。「妖気」と「雷蔵」を「元気状態」にしました。ターンの最初に忘れずにやってくださいね。

横になっていた妖怪や妖気を縦の「元気状態」に!

「リフレッシュタイム」が済んだら、ドロー、チャージと進みメインタイムへ。ここで筆者は「しょうブシ」を召喚し、ブロック要員として後衛に置きます。

バトルタイムで、「雷蔵」でTOKENにアタックしてターン終了です。

3ターン目

お互いにプレイヤーへアタックしあっていた2人。3ターン目にしてようやく妖怪同士の戦いがバトルタイムで発生しました! 先ほどはアタックのみ説明しましたが、今度は「ブロック」を行いますよ。

  1. スタートタイム
  2. リフレッシュタイム
  3. ドロータイム
  4. チャージタイム
  5. メインタイム
  6. バトルタイム
  7. エンドタイム
TOKENが「トゲニャン」でアタックしてきた!

ブロック

手番プレイヤーがアタックする妖怪とバトル方法を選んだら、もう一方のプレイヤーは「ブロックする」「ブロックしない」を選択します。

ブロックしない場合はプレイヤーがダメージを受けます。ブロックする場合は、ブロックする「元気状態」の妖怪を選んで「休息状態」にします。

ということで筆者は「トゲニャン」のアタックを防ぐべく、後衛に配置していた「しょうブシ」でブロック! 「しょうブシ」を「休憩状態」にします。

この時、アタック側と同じく「戦」や「術」「技」のどちらでバトルするかを選ぶことができます。が、元気状態の妖気がないので「戦」で。また、アタック側と同様にスキル効果があれば発動させます。が、ここで発動できるスキル効果はないので何も起こりません。

BP(バトルポイント)で勝負!

さて、互いにアタック/ブロックする妖怪とバトル方法を選んだらBPを比べます。当然ながら、BPの大きいほうが勝ちで、負けた妖怪は気絶します。

気絶した妖怪はトラッシュにいってしまいます。引き分けの場合、アタック側とブロック側の両方の妖怪が気絶します。

「トゲニャン」のBPは150、「しょうブシ」のBPも150。引き分けで両方と気絶に……と、ここでTOKENがバトルタイムで妖怪にカードを重ねましたよ!? あれは一体……?

とりつく!

実は、バトルタイムの中に「アタック」「ブロック」のほかに、もうひとつ重要なフェイズがあります。それは「とりつく!」です。

妖怪カードのオモテ面を見てみましょう。一番下に「とりつく!」という欄があり、「BP+100」など、何やら効果が書いてあります。バトルを行う妖怪に他の妖怪カードをとりつかせることで、バトルを行う妖怪はとりついた妖怪の「とりつく!」の効果を得ることができるのです。

カードの一番下に「とりつく!」の欄が。

ブロック側がブロックする妖怪とバトル方法を選択したあと、アタック側は「とりつく!」を行うかどうか選択できます。とりつく妖怪は、手札から選ぶか、デッキの一番上のカードを引いてとりつかせることができます。

手札から出せば狙った効果を得やすいですが、「とりつく!」にはアタック時やブロック時などのタイミング、それに「種族」(それぞれの妖怪に定められている種族)が指定されていることが多く、とりつかせられないこともしばしば。そんな時は、デッキからとりつかせましょう。

念じつつデッキに手を掛けて……、 ほい!
「とりつく!」成功!

ただし「とりつく!」条件が合わなかったり、イベントカードを引いてしまった場合は当然ながらとりつかせることはできません。貴重なカードがムダになってしまうことも……。

この時に引いたカードはイベントカード。「とりつく!」失敗……。

さて、アタック側が「とりつく!」を行うか行わないかを決めたあと、ブロック側も「とりつく!」を行うことができます(アタック側が行わなくてもとりつくことが可能です)。条件はアタック側と同じ。うまくいけば、アタックする妖怪を返り討ちにすることもできますよ。

ということで、筆者も「とりつく!」を実行! 手札から「おにぎり侍」を「しょうブシ」にとりつかせます。これで「しょうブシ」のBPが100アップ!

結果は……結局引き分け! お互いの妖怪が気絶してトラッシュへいってしまいました。

ターンまとめ

スタートタイム:発動できる効果があれば発動。なければ素通り。
リフレッシュタイム:妖怪と妖気を元気状態に。
ドロータイム:デッキから1枚引いて手札に加える。
チャージタイム:デッキからカードを1枚引いて妖気おきばへ。
メインタイム:妖怪の召喚、移動、イベントカードの使用を行う。
バトルタイム:お互いの妖怪でバトル。
エンドタイム:発動できる効果があれば発動。なければターンエンド。

「妖気ブースト」でねらえ!一発逆転

さて、ターンが進むにつれて、筆者の雲行きがだんだんと怪しくなってきました。TOKENが中コストの妖怪を順調に召喚し続ける一方、ダメージも溜まってジリ貧になってきた筆者。マズイ。

もうアレを使うしかない……一発逆転の秘技「妖気ブースト」!

妖気ブースト

妖気ブースト――それは、ダメージおきばにあるカードを妖気として使うことができるコマンドです。ダメージおきばのカードを裏にして行います。一度裏にしたダメージおきばのカードは、再度妖気ブーストすることはできません。

これを使うことで、妖気が十分に溜まっていない状態でも強力な妖怪を呼び出すことができます。試合終盤に使えば、高コストの妖怪を一気に2体召喚することも!

ダメージ5枚を裏に。これで「妖気」5つ分を確保!

「とりバト」の戦略的な奥深さは、この妖気ブーストが大きな要因となっていると言っても過言ではありません。ダメージを受けたぶん、数多の行動の源である妖気になるので、負けていても勝機を見出すことができます。ダメージが5溜まっているからって、諦めるのは早いのです!

さあ、筆者は妖気ブーストを使ってコスト6かつランクS、このデッキ随一の妖怪「キュウビ」を召喚! さらに「ブシニャン」も召喚! これで逆転だ!!

結果……

負け。

無念……「キュウビ」と「ブシニャン」で一気呵成に攻め込み、TOKENの妖怪を一掃するも、次のターンでTOKENは妖怪を3体召喚。ブロックする妖怪のいない筆者はあっさりとどめを刺されてしまいました。

強力な妖怪を召喚したからといって勝てるわけではありません。TCGのご多分に漏れず、「とりバト」もレアカードよりも、次の次を読む戦略性が大事ですね。

ちなみに初心者同士で遊んで、1試合にかかる時間は30分かからないくらいでした。慣れてきたら10分から15分くらいで終わると思います。

GWには体験会&ショップバトルも実施!

いかがでしたでしょうか。大人向けのTCGほどルールや流れは複雑ではありませんが、子供向けだというほど単純でもありません。月並みではありますがシンプルながら奥深い、本当に大人も子供も楽しめるのが「とりバト」なのです。

現在、カードショップなどの対象店舗で、「とりバト」体験会や、「とりバト」ショップバトルが開催中です。特に体験会は初心者さんも大歓迎、カードを持っていなくても参加することができます。さらに体験会もショップバトルも、参加するとSランク妖怪が必ず手に入る「妖怪ガシャパック」がもらえます!

お父さん、お母さんとお子さんで一緒に楽しむもよし、カードゲーム仲間とともに新しいジャンルに手を出してみるもよし。このゴールデンウィークに、「妖怪ウォッチ とりつきカードバトル」を始めてみませんか?

「妖怪ウォッチ とりつきカードバトル」公式サイト
http://www.yokai-toritsukicard.com/

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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