オールドゲーマー的にはタイトルを見てすぐにメガドライブの「ファンタジア ミッキーマウス・マジック」を思い出してしまうモノの、それはそれであながち間違ってはいないことでおなじみ(?)の「ディズニーファンタジア:音楽の魔法」のインプレッションをお届けします。

花粉の時期が終わったかと思ったら、今度は妙に暑い日々が続き、もう少ししたら梅雨がやって来るだろうし、いつになったら快適な状態で運動をできるのだろうか、と悩んだところでふとKinectのことを思い出しました。

Kinectならば外に出なくても室内で思いっきり体を動かす事ができます。そうだ、Kinectで思いっきり遊びたい。かつて、我々(主にボク)はあんなにKinectで遊んだじゃないですか。“あんなに”と書いてもピンとこないと思いますけど、ちょっと棚から出してみただけでもこれだけのタイトルがありました。

Xbox 360で“こんなに”(本当はもっとあるけど)Kinectのゲームで遊んだのだから、Xbox OneでももっとたくさんKinectのゲームで遊びたいじゃないですか。

「Kinectスポーツライバルズ」はしっかり遊びました。ほら、昨年、このインプレッションでもちゃんと書いているでしょ。Xbox One本体に同梱されていた「ダンスセントラルスポットライト」も遊びましたよ。でも、以前に比べるとそんなに激しく動けないんですよ。まぁ、以前もそんなにシャープに動けてなかったんですけど、寄る年波には勝てないので、以前よりもちょっとだけ楽をした上でKinectを存分に遊びたい。

そんなことを考えていたら、素晴らしいタイトルが登場しました。あの、ディズニーの名作アニメーション映画「ファンタジア」にインスピレーションを受けたKinect専用のゲーム。

実際のところ、「ファンタジア」という映画は見たことがないのですが、存在自体は知っています。これは遊びたいです。猛烈に遊びたいです。ということで、早速編集部からXbox One版のコードを頂いたのでプレイを開始してみました。

星空が拡がる幻想的なタイトル画面ですが、よく見ると、画面の下の方にプレイヤー自身のシルエットがありました。両手を上げると画面のシルエットも両手を上げて、程なくゲームが開始になります。

メニュー画面には、左から順に「タイトル画面に戻る」「音楽の作品館」「ゲームをプレイ」「オプション」とあり、選びたい項目に向けて手を挙げていると項目が選ばれるので、迷わず「ゲームをプレイ」の方向に手を挙げてプレイを開始します。

さて、ストーリーの始まりです。魔法使いのおじさんがぼわっと登場。

あら、偉大なる魔法使いのイェン・シッド先生でしたか。どうもすみません。どうやらプレイヤー自身がこの世界の魔法使いの見習いになったので、魔法のトレーニングをしないといけないようです。これから音楽の魔法をゲットできるのでしょうか。ちょっと興奮してきました。

最初は浅瀬に向かいます。早速音ゲーに挑戦です。音ゲー部分の画面構成はタイトル画面に近い形で、星空のような神秘的な画面で下にはプレイヤー自身のシルエット。そして、画面の各方面から画面内の何かに向かって光が飛んできます。光が物質にぶつかったタイミングで物質に適合された方向に手を向けると成功となり、音楽が奏でられるという仕掛けのようです。

そして、ここではスイープ・キューの練習となります。画面に次々と表示されるのは円錐? 四角錐? とにかく先がとがった図形が表示されて、その図形に向かって光が飛んできます。光が図形にぶつかるタイミングでとがった方向に手を向けましょう。図形のとんがっている部分が右上を向いていたら右上に手を振りましょう。図形のとんがっている部分が左を向いていたら左に手を振りましょう。右手? 左手? どっちでも構いません。次々と図形が現れ、光も飛んでくるので、どっちの手でもいいのでタイミングよく正しい方向に手を振りましょう。タイミングこそが一番大事なのです。

このステージではスイープ・キューを25回以上ヒットするのがクリア条件。チュートリアルステージなので、クリア条件自体は問題なく達成できます。大事なのはクリア条件ではなく、体を動かして、いかに気持ちよく音楽を奏でるかということ。

魔法を題材にしたゲームなので「ぱるるんぱるるんぽちっとな~」的なしおらしい動きを想像していたのですが、どちらかというと、「ぱっきゃおば~さすめいうぇざ~」的な激しい動きをしている自分がいました。実際のところ、指揮者のような振る舞いで手を滑らかに動かすだけでKinectセンサー的にはOKのようですが、パンチを繰り出すような操作でも十分対応してもらえるということです。

最初に演奏した曲は、THE POLICEのMESSAGE IN A BOTTLEという曲で、スコアは353,500点、ヒット率は95%で最大コンボは83。ファーストプレイとしてはそこそこ優秀だったのではないでしょうか。まぁ、チュートリアルですけどね。

イェン・シッド先生の元に戻ると帽子に1つ星が付きましたけど、すぐに2つ目の場所、幻想の森に駆り出されてしまいました。

今度はプッシュ・キューの練習です。スイープ・キューは平面的な動き、プレイヤー自身の横や上に手を振りましたけど、プッシュ・キューでは前面に手を突き出す操作が必要です。画面に円が表示されると、画面の手前から光が奥に向かって飛んでいくので、光が円にぶつかるタイミングで手を前に突き出します。左? 右? どちらでもいいです。とにかくタイミングよく手を突き出しましょう。スイープ・キューの合間に登場するプッシュ・キューをうまくこなし、平面的な動きから立体的な動きに変化していく自分の成長を実感しながら、快適に音楽を奏でていきます。

ここでのクリア条件はプッシュ・キューを15回以上ヒットすること。当然ながら楽勝でした。ここで演奏した曲は、MUSSORGSKYのNIGHT ON BALD MOUNTAINで、スコアは409,000点、ヒット率は95%で、最大コンボは125回でした。我ながらなかなか優秀な成績です。

帽子に2つ目の星が付き、今度は王国へと旅立ちます。今度はホールド・キューの練習ステージ。またも画面には四角錐みたいな図形が現れますが、そのとがった先には円があります。どこからともなく飛んできた光が図形にぶつかったタイミングでとがった方向に手を振るところまではスイープ・キューと同じですが、円に光が溜まっている状態では手を振り切った方向にキープし続けないといけません。左手? 右手? それはどちらでも構いません。どっちの手でもいいので、タイミングよく手を振って、しっかりとした角度に手の位置をキープすることが大事です。

ホールド・キューだけを行う分にはそれほど難しくないのですが、スイープ・キューやプッシュ・キューと同時に行わないといけない場面になると混乱してきます。片手をキープしながらもう片方の手を動かすという行動自体が難しいのですが、似たような図形が使われているので、ホールド・キューなのにスイープ・キューだと勘違いして、手をキープするのを忘れて次の動きに対応しようとしてしまうのです。まぁ、これは慣れの問題なのですが、適度に混乱してきましたよ。

しかし、ここでのクリア条件はホールド・キューを10回以上成功させることなので、クリア自体は問題ありません。演奏した曲はQUEENのBOHEMIAN RHAPSODYで、スコアは523,666点、ヒット率は93%で最大コンボは57。最大コンボの数が少ないことで、適度に混乱していたことがわかりますが、3つ目の星もゲットできたので、次に行きましょう。

続いて工場に向かいます。今度はパス・キューが登場します。パス・キューは、画面に円が表示され、手前から跳んでくる光が円に重なるタイミングで手を前に突き出すまではプッシュ・キューと同じですが、円に重なるように点線があり、点線をなぞるように手を動かさないといけません。

ここではパス・キューは3回以上成功させればクリアなので、余裕でクリア。演奏した曲はLISZTのHUNGARIAN RHAPSODY NO.2で、スコアは340,981点、ヒット率は86%で、最大コンボは35回。

パス・キューの操作を勘違いしていて、手を突き出しきっていない状態で一生懸命線をなぞろうとして失敗してしまった分、ヒット率が低めになってしまいましたけど、何とか星をゲットしました。

続いて、今度は宇宙に旅立ち。

スイッチ・キューを学びます。スイッチ・キューでは、画面の真ん中に円が表示され、手前から飛んでいく光が円に重なるタイミングで手を突き出すところまではプッシュ・キューと似た操作ですが、円を中心に画面が上、左、右の3分割になっていて、どの方向に手を振るかによって楽器が切り替わるようになっています。とは言っても、最初は上方向の青いエリアしか選ぶことができません。スイッチ・キューが登場したら、タイミングよく手を突き出した後、手を振り上げて、スイッチ・キューを成功させていきます。スイッチ・キューを成功させると×2、×3というように数字が大きくなっていき、ハイスコアを狙えるようになります。

ここで演奏した曲はELTON JOHNのROCKET MAN(I THINK IT’S GOING TO BE A LONG LONG TIME)で、スコアは1,640,716点、ヒット率は93%で、最大コンボは61でした。

宇宙で月をゲットしたら、4つの星と1つの月が付いた帽子が完成しました。

ここでリミックスの呪文がアンロックされ、先ほどのスイッチ・キューの左下方向の赤い部分の演奏ができるようになりました。右下の緑の部分がアンロックされるにはもう少し修業が必要のようです。ここまででチュートリアルが終わり、いよいよ本番の始まりです。

たどり着いた先では、イェン・シッド先生の弟子に遭遇しました。

魔法使いイェン・シッド先生の元に戻ってみたところ、先生がいません。そして、先ほどまではいく先が決まっていて、演奏が終わると元の場所に戻りましたけど、ここから先はマップ間を自由に移動できるようになります。

片手を動かすとミューズという光が手の動きに合わせて動くので、カーソルを操作するように対象物に重なるようにミューズを動かします。画面をスクロールさせたければ、左右に1歩歩けばスクロールをさせる事ができます。何か気になるところがあれば、ミューズを止めたところで2つの線が表示されるので、両手を突き出して左右に広げると気になるところに入ることができます。浅瀬にいるときには平泳ぎで気持ちよく泳ぐようなイメージで手を動かせば、自然と先に進めます。

先ほどのいろいろなキーを使って演奏を行うステージ以外に、特殊な演奏をできる場所があります。例えば、浅瀬でカメに近づいたら、カメの甲羅にはたくさん張り付いていて、ミューズを合わせるだけで素敵な音色を奏でる事が出来ました。海藻にミューズを当てると魚が出てきて、その魚にミューズを合わせると演奏できるところもあり、場所によっていろいろなギミックが隠されているようです。

ミューズで演奏できるところには、魔法のかけらが隠されています。怪しいところがあればどんどん入っていきましょう。探索自体が楽しいのですが、自分自身の操作するミューズの動きに合わせて音楽が奏でられ、自然と演奏になっているのもとても楽しいです。

マップ内で魔法のかけらを集めて作曲の呪文を手に入れれば、新しいワールドをオープンさせることができるようです。さて、魔法使いイェン・シッド先生はどこに行ってしまったのでしょうか。この先どうなっていくのでしょうか。幻想的な世界を体感し、音楽を素敵な音楽を奏でながら、冒険に旅立ちましょう。

まだまだ序盤のプレイだけでもうっすらと汗をかきました。収録されている曲は海外の曲ばかりで個人的には曲のタイトルを見てもいまいちピンとこないモノが多かったのですが、実際にプレイしてみるとどこかで聴いたことがある曲ばかりなので、楽しい気分でゲームを進める事ができました。そして、「ダンスセントラル」まではいかないまでも、それなりに体を動かすプレイになるので、健康的なプレイを続けられます。足の動きがほとんどない分、何気に日本の住宅事情にも合っているゲームだと感じましたよ。

そうそう、ちょっとだけ補足をしておきます。ストーリー本編で登場した曲は、マップで選べば再度演奏できますし、特定の条件を満たすと新しいギミックをアンロックできるので、繰り返し挑戦することに意味はあるのですが、ストーリーを抜けて「音楽の作品館」に入ると、曲を選んで演奏できるようになっています。

また、早期購入特典として初回版のパッケージにはデミ・ロヴァートの「Let It Go」、ワンリパブリックの「Counting Stars」、アヴィーチーの「Lay Me Down」のご利用コードが入っていて、コードを使用した際にはやはり「音楽の作品館」でのプレイになりますので、ひとりで楽曲を楽しむもよし、友達と一緒に楽曲を楽しむもよし、とにかくありのままの演奏で素敵な音楽ライフを楽しみましょう。

では、しばらく魔法の世界にいってきまーす。

ディズニー ファンタジア:音楽の魔法

日本マイクロソフト

XboxOneダウンロード

  • 発売日:2015年4月23日
  • 全年齢対象
  • Xbox Games ストア

ディズニー ファンタジア:音楽の魔法

日本マイクロソフト

Xbox360ダウンロード

  • 発売日:2015年4月23日
  • 全年齢対象
  • Xbox Games ストア

プロフィール

酒缶(さけかん)/ゲームコレクター

1万本以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。ゲーム関係者へのインタビューをまとめた電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション」を展開中。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」など多数。価格コムでは、ゲームソフトとAndroidアプリのプロフェッショナルレビュアーを担当している。

■公式サイト「酒缶のゲーム通信」
http://www.sakekan.com/

■twitterアカウント
http://twitter.com/sakekangame

■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション1」
http://www.amazon.co.jp/dp/B008GYU7B4/

■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション2」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00CJ320S6/

■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション3」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00DI3T160/

■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション4」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00IXLHLVE/

■電子書籍「ゲームコレクター・酒缶のファミ友Re:コレクション5」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00KA6CZWU/

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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