カプコンが2015年7月9日に発売予定のニンテンドー3DS用ソフト「大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-」と、SCRAP提供の「リアル脱出ゲーム」とのコラボイベント「リアル脱出ゲーム×大逆転裁判『倫敦大法廷殺人事件』」が6月26日より全国32都市で開催される。開演に先駆けて行われたプレスプレビューに参加してきたので、その模様をお届けしよう。
「リアル脱出ゲーム」は、さまざまなヒントをもとに参加者同士が協力して謎や暗号を解き明かし、1時間以内に限られた空間からの脱出を目指すという体感型のゲームイベント。脱出率約10%という高難度を誇っており、練り上げられた上質の謎解きを楽しめることから2007年の初開催以来、70万人もの動員を記録する人気のイベントとなっている。
今回のプレス向け公演の冒頭ではSCRAPの代表である加藤隆生氏がスクリーンに登場。加藤氏は「逆転裁判」シリーズの大ファンで、今回のイベントもいろいろな証拠品を触りながら謎を解いていくという、「大逆転裁判」とのコラボならではの「リアルな推理ゲーム」になっているとコメント。「新しい試みですが、ぜひ楽しんで、いろいろな方に広めてください」とメッセージを送った。
開催情報
東京公演概要
日程:2016年6月26日(金)~8月30日(日)
会場:原宿ヒミツキチオブスクラップ
チケット料金:前売一般 2880円/前売学生 2360円/前売小中学生 2160円/当日(一律) 3390円
その他の開催都市一覧
札幌、青森、岩手、仙台、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、神奈川、新潟、富山、福井、金沢、静岡、長野、名古屋、岐阜、三重、京都、大阪、滋賀、神戸、岡山、広島、山口、鳥取、松山、高松、福岡、沖縄
※詳細は公式サイトを参照のこと
http://realdgame.jp/dai-gyakuten/
ゲームさながらの豪華フルボイス映像を楽しめる
まずは、イベントのストーリーを簡単に紹介しておこう。舞台となるのは19世紀の倫敦(ロンドン)大法廷。日本から留学中の新米弁護士・成歩堂龍ノ介は法廷内で起きた殺人事件の容疑者となってしまう。あらゆる証拠や証言が龍ノ介の犯行を裏付けているという圧倒的不利な状況の中、参加者6人は弁護士となって、龍ノ介の逆転無罪を勝ち取るべく事件の謎に挑むことになる。
特に注目すべきはオープニングのムービーだ。主人公の成歩堂龍ノ介をはじめ、御琴羽寿沙都、シャーロック・ホームズ、バロック検事といった「大逆転裁判」の主要キャラクターたちが総登場。もちろん全編フルボイスで、ゲームと同じく下野紘さんや花澤香菜さんら声優陣の熱演を楽しむことができる。
オープニングが終了すると謎解きがスタート。さまざまな証拠品と証人の証言をもとにムジュンを探し出していくことになる。ムジュンが見つかったら証言と証拠品をセットにして裁判官に提出。指摘が正しければ、新たな証言や証拠品が手に入るという仕組みだ。証拠品を実際に手に取って調べたり、殺人事件の現場検証をしたりすることも可能で、「逆転裁判」の世界観にどっぶり浸ることができる。
ただし、用意されている謎はどれも非常に高難度で、ひとりでは絶対に行き詰ってしまう。そのため、参加者同士で「あーでもない、こうでもない」と、相談しながら謎を解いていくことになるのだが、これが非常に楽しい。かなり頭を捻るだけに謎が解けたときの喜びも格別で、歯応えたっぷりの推理ゲームを楽しむことができる。
結局、今回のイベントでは、いずれのチームも龍ノ介の無実を証明することはできず脱出に失敗。最後に答え合わせも行われたのだが、筆者のチームが解けた謎は全体の半分程度だった。恐ろしく歯応えがあるので、参加する人は心しておいてほしい。成功のポイントはチームワークと積極的な意見の交換。実際、筆者のチームでも互いに意見を出し合う過程で謎が解けることが多かったので、どんな些細なことでも参加者同士で話し合ってみることをオススメする。
パズルと謎が一体となった「リアル『大逆転裁判』ゲーム」
イベントの終了後、「大逆転裁判」のディレクターである巧舟氏とSCRAPのディレクターの西澤匠氏がステージに登場。今回のコラボについて語ってくれたので、その内容も紹介しておこう。
巧氏によると、今回のコラボはSCRAP代表の加藤氏と飲みに行った際、「何か一緒にやりたい」という話になり、そこから具体化したのだという。巧氏が大阪、西澤氏が東京にいるため、打ち合わせはおもにSkypeで行われたそうで、iPadでお互いの顔を見ながら話し合ったと両氏は振り返った。
巧氏はデバッグ公演にも毎回参加したそうで、巧氏の意見をもとに内容の調整を行っていったのだという。西澤氏によると、当初は「リアル脱出ゲーム」と「大逆転裁判」の要素を詰め込みすぎてしまったため、クリアに2時間以上かかる難しいゲームになってしまったが、そこからいろいろな情報を精査して今回の内容になったとのことだ。
それでもかなり難易度は高く、今回のイベントでも脱出に成功したチームはゼロだったわけだが、西澤氏いわく脱出ゲームは制限時間内では参加者の1割くらいにしか解けないものになっているとのこと。ただ、「逆転裁判」シリーズは基本的に誰もがクリアの喜びを味わえるものだけに、そことの兼ね合いにはかなり気をつけたとも語っていた。
また、今回の「倫敦大法廷」は通常のリアル脱出ゲームのフォーマットと少し異なる内容になっているが、これはただ「逆転裁判」の世界観だけを借りるのではなく、普段のリアル脱出ゲームのフォーマットではない「リアル『大逆転裁判』ゲームを作る」という意気込みで臨んだからだと西澤氏はコメント。とはいえ、推理ものの難しさも実感したそうで、「巧さんの凄さを再認識しました」と称賛を送っていた。巧氏も「逆転裁判」らしさという部分を重視していただけに、「すごく協力的で、むしろどんどん来てくださいという姿勢でいてくださったので、やりやすかったです」とお礼を述べた。
ちなみに、巧氏が特に注目してほしいところは、リアル脱出ゲームと「大逆転裁判」がひとつになっているところで、「パズルと謎が1本の筋にまとまっているというのは、なかなかすごいことだと思いますので、そこを楽しんでもらえたら」とコメント。西澤氏は全編フルボイスの映像を挙げ、「すごくぜいたくな内容になっているので、ぜひ見ていただきたいですね」と語った。
オリジナルノベルティがもらえるキャンペーンや会場限定グッズも公開
「倫敦大法廷殺人事件」と「TSUTAYAでDS」のコラボキャンペーンの実施も発表された。6月25日より「TSUTAYAでDS」において、キャンペーンページ内で出題されるふたつのオリジナルの謎をクリアして「倫敦大法廷殺人事件」の会場に行くと、限定オリジナルノベルティがもらえる。
さらに、「倫敦大法廷殺人事件」の会場にて配布される招待状に記載されている「ヒミツの暗号」を「TSUTAYAでDS」に入力すると、「大逆転裁判」の購入時使用できるオリジナルノベルティチケットももらえるとのことだ。
イベント会場で販売されるオリジナルグッズも公開された。購入できるのはクリップボード、手ぬぐい、脱出祈願御守など以下の全7種(価格はいずれも税込)。また、前売チケット購入者には会場にて特製「異議ありうちわ」がプレゼントされるとのことだ。
クリップボード(A3三つ折り)/2400円 | 手ぬぐい/1000円 |
脱出祈願御守/800円 | 脱出成功失敗ステッカー/各200円 |
メモれるクリアファイル/400円 | マスキングテープ(500円) |
オリジナルドロップ(抹茶味×紅茶味)/500円 | |