フロム・ソフトウェアが9月12日に開催したPS4/Xbox One/PC用ソフト「DARK SOULS III」の試遊体験イベント「ジャパン・プレミア」。本稿では、試遊のプレイレビューとともに、コスプレイヤーによるファッションショーの模様をレポートしていく。

目次
  1. 「ロスリットの高壁」を探索できた試遊会の様子を紹介!
  2. 「DARK SOULS CHARACTERS COLLECTION 2015 Autumn」

2016年3月24日に発売されることが決定したPS4/Xbox One/PC「DARK SOULS III」。先週9月12日、東京・恵比寿のEBiS 303 イベントホールにて行われた「DARK SOULS III 先行体験 ジャパン・プレミア」では、日本国内初の試遊体験イベントとして、抽選で選ばれた300名のユーザーが最新のデモプレイをいち早く体験することができた。

会場ではまず、フロム・ソフトウェア 代表取締役社長 兼 ディレクター・宮崎英高氏が登壇し、集まった300名もの参加者に謝辞を述べた。その後、宮崎氏は今回の体験会について「ゲームはまだ開発段階にあるものの、剣戟と魔法の世界を体験してもらい、困難の克服を全力で楽しんでもらいたいです」と伝え、発売日に向けて全力で開発に努めていくとコメントした。

宮崎英高氏

続いて登場したフロム・ソフトウェア 宣伝部部長 小倉康敬氏からは、会場で初公開となった発売日の発表に加えて、数量限定特典となるお馴染み「特製マップ&オリジナルサウンドトラック」の情報、さらにPS4版にて10月16日より順次実施されるネットワークテストの概要が明かされた(現在、特設サイトにてテスター募集受付も実施中)。

そのほか、本日9月17日より千葉・幕張メッセにて開催されている「東京ゲームショウ2015」のソニー・コンピュータエンターテインメントブースに試遊台が出展されることもあわせて発表されているので、9月19・20日のパブリックデイに足を運ぶという人は、この機会にチャレンジしてみるのもいいだろう。

小倉康敬氏

さらに、「DARK SOULS」とアパレルブランド「DOWBL」とのコラボレーションとして、「DARK SOULS III Tシャツ」が発売されることに。Tシャツは「DARK SOULS」の世界観、ロゴ、ビジュアルなどがシックに収められている仕上がりで、カジュアルな普段使いにも最適だ。

また、会場では“どのデザインが人気か”を図るためとし、来場者に一番いいと思うTシャツを選んでもらうアンケートも実施されていた。

「ロスリットの高壁」を探索できた試遊会の様子を紹介!

試遊会では、ロングソードとカイトシールドを装備した“放浪の騎士”、バトルアクスを片手にラウンドとスモール2種類の盾を使い分ける“北の戦士”、メイスとガーディアンシールドを持ち、タリスマンによって奇跡を使える“白の伝令”、スピアとターゲットシールド、そして杖による魔術・ソウルの大剣などを用いる“魔術学院の刑吏”の4キャラクターがあらかじめ用意されていた。キャラクターはいつでも変更可能で、一人25分間の持ち時間で自由に遊ぶことができた。

前作「DARK SOULS II」では特大剣を振り回す脳筋ゴリ押しプレイに始まり、最終的に両手に出血派生かぎ爪を装備した変態プレイに落ち着いた筆者だが、今回は野性的な魅力溢れる“北の戦士”を選択。さっそく、トレーラー第1弾でも登場した“冷たい谷の踊り子”がボスとして立ち塞がるエリア「ロスリットの高壁」の攻略に挑む。

前作からの変更・追加点としては、やはり戦技戦技/魔力ゲージの追加が大きな要素になっている。

戦技は、戦技ゲージを消費して行う、個々の武器に用意された特殊な技のこと。過去作から例を挙げるなら、“竜狩りの槍”の強攻撃や、“栄華の大剣”の左手装備時の特殊モーションをイメージすると分かりやすい。こういった通常の弱・強攻撃とは異なる武器固有のアクションを、本作では両手持ち時にL2ボタンを押すことで発動することができる。

戦技/魔力ゲージは、体力とスタミナの間にもう一つ青色のゲージが追加されており、戦技または魔術を使用する際にはこれを消費する。「DARK SOULS」シリーズではこれまで、魔術などはあらかじめ使用回数が決められたスロット方式だったが、本作からはゲージを消費して魔術を発動する「Demon's Souls」に近いシステムに変更されているようだ。

これに伴って“エストの灰瓶”なるアイテムも登場。体力を回復する“エスト瓶”に対し、こちらは戦技/魔力ゲージを回復してくれる。また、エスト瓶と同様に篝火にていつでも補給することが可能。従来では魔術/奇跡などの飛び道具を一切使わないキャラクターであればこういったアイテムは必要なかったものの、今作からは生粋の近接系キャラクターであっても、戦技の存在から非常に重要なアイテムになりそうだ。

プレイした雑感としては、全体的に挙動が軽くなっていることが気になった。一部のアクションもモーションが変更されており、前転だけでなく横方向への回避アクションも調整されているほか、通常の移動速度もかなり軽快な挙動になっている。もちろん装備の重量によるところもあるだろうが、過去作よりもさらにスピーディな戦闘が繰り広げられることは間違いないだろう。

多彩な敵も登場し、これらがどのようにプレイヤーの前に立ち塞がるのだろうか。

また、盾の仕様も変更されているようで、これまで盾はL2ボタンを押すことで小盾と中盾どちらでもパリィが可能となっていた。しかし筆者の使った“北の戦士”のラウンドシールドでは、中盾装備時にL2を押すと戦技が発動するようになっていた。これが中盾全般の仕様なのかは定かではないので、TGSなどの試遊ブースでぜひ実際に確かめてみてほしい。

この仕様ならば、パリィが可能な攻めの小盾、従来通りバランスの取れた中盾、堅牢な守り重視の大盾のように、中盾一辺倒だった過去シリーズとは違ってユーザーの趣向やプレイスタイルによってすみ分けが可能になりそうだ。

フィールドの敵やギミックについては、従来通り非常に難易度の高いものとなっているので、死ぬことに慣れてしまった亡者諸氏も安心してほしい。一回の死が次の攻略の糸口になる、シリーズの基本である“死んで覚える”が絶妙なバランスでまとめられていた。

気になる新要素の戦技について

今回の体験プレイでは、バトルアクスをはじめ、道中で拾うことができたグレートソード、シミターの3種の武器が使えたので、ここからはそれぞれの戦技と一緒に使用感を伝えていく。

まず、“北の戦士”の初期装備であったバトルアクスだが、振りがやや遅いもののスキも少なく攻撃力も高い使いやすい性能にまとまっていた。一撃がシミターなどよりも重いので、大型の敵や怯みにくい頑強な敵などを相手にした時でも、回避しつつチクチクと刺していくのに向いていた。

気になる戦技は、自身の攻撃力を高めるもので、さらに発動時に敵を怯ませる極小範囲の衝撃波を自身の周囲に発生させることができる。大型の武器と比べると火力不足からジリ貧になりやすいバトルアクスなどには使いどころが多そうな戦技である。

グレートソードは、抜群の破壊力と攻撃範囲を持っており、反面スタミナ消費が激しく振りとスキが大きい、おおむね従来通りの使用感であった。踏み込みながら縦に振り下すダッシュ攻撃や、非常に振りが早くスキも少ないローリング攻撃による突きなど、使いやすい攻撃も健在なので、今作でも攻略から対人戦まで幅広く活躍してくれそうだ。

戦技は、発動するとスーパーアーマー状態(攻撃を受けても怯まない状態)で相手へと一歩踏み込む。さらに追加でR1かR2を押すことで、特別な派生攻撃を繰り出す。特にR2の派生攻撃は豪快に敵を切り上げるので、ある程度大型の敵でも空中に打ち上げることができる。グレートソードらしい“肉を斬らせて骨を断つ”豪胆な戦法が取れる戦技になっている。

曲剣カテゴリの一つであるシミターは、本作から△ボタンの両手持ちで二刀流に移行するようになった。曲剣系の武器の魅力は、やはり振りの速さと手数の多さだろう。使い所は難しいものの、咄嗟に二刀流へと移行して大きなダメージを稼いでいけるのは一撃の軽い曲剣には重要な要素になりそうだ。

シミターの戦技は、L2を押すことで準備行動に入り、R1もしくはR2を押すことで二刀流のまま戦技行動に入る。見た目の派手さもさることながら、大量の敵に囲まれてタコ殴りにされ死亡…というシチュエーションも日常茶飯事な本作において、起死回生の一手になりうるのではないだろうか。

高壁の最奥でプレイヤーを待ち受ける“冷たい谷の踊り子”

途中道に迷ったり、火竜のブレスに丸焦げにされつつも、今回なんとか本ステージのボスである“冷たい谷の踊り子”まで辿りつけたので、戦闘の様子を少しだけ紹介していこう。

“冷たい谷の踊り子”は、枯れ枝のような細長い手足と痩身が特徴の巨大な人型のボスだ。手には炎を宿した「歪んだ炎の剣」を握っており、主にこれによる斬撃でプレイヤーに襲い掛かる。

その名前の通り、踊り子を彷彿とさせるような不気味ながらも流麗な動作が特徴的で、初戦ではその奇妙な動きに目を奪われて攻撃の予備動作を見逃してしまうこともしばしば。しかしながら、一つ一つの攻撃は大振りなので、落ち着いて相手の懐に飛び込むようにローリングすれば攻撃の機会が得られるだろう。

注意すべきはプレイヤーに向かって掴みかかってくる攻撃。これを食らってしまうと片手で踊り子に持ち上げられ、その後地面に叩きつけられて大ダメージを受ける。懐に潜った後は視界も狭くなるので、攻撃しつつも右手を大きく振りかぶる予備動作に注意しておこう。

また、中途半端な盾受けも禁物だ。受け値の高い盾であればダメージ自体は受けずに済むが、そのまま流れるような連撃を叩き込まれて一気にスタミナを削られてしまうと途端にピンチに陥ってしまう。

さらにボスの体力が半分くらいまで減るともう一本の曲剣「灰の剣」を取り出し、二刀流による連撃で詰め寄ってくる。後半戦は回避を重視しながらで相手の動きをよく見極めていくことで安定するのではないだろうか。

巨躯を捻じ曲げてプレイヤーに忍び寄る“冷たい谷の踊り子”。
その風貌はどこか暗殺者のような冷たい雰囲気を帯びている。

また、本日9月17日より千葉・幕張メッセにて開催されている「東京ゲームショウ2015」では、本試遊会と同バージョンのゲームを体験プレイすることができるので、一足先に絶望に挑んでみたい人はぜひ会場に赴いてはいかがだろうか。

「DARK SOULS CHARACTERS COLLECTION 2015 Autumn」

会場ではシークレットイベントとして、「DARK SOULS CHARACTERS COLLECTION 2015 Autumn」と題した、実力派コスプレイヤー12名によるファッションショーが開かれることに。

開催に当たって小倉氏より、前々から「DARK SOULS」のコスプレイヤーに関心を寄せていたことが述べられ、その縁から一堂に会してもらうことを企画したとのことだ。

想像をはるかに超えるその出来栄えに関しては、衣装の質感や金属のパーツから感じ取ってほしい。

太陽のロゴが眩しい小倉氏のちょこっとコスプレ オフィシャルのコンパニオンが着用していた衣装。
ゲームに登場する衣装だろうか?

アストラの上級騎士オスカー

コスプレ:nanoさん

“「DARC SOULS」といったら上級騎士”という人は今でも多いであろう。最初は「DARC SOULS」の序盤で印象的な出会いを果たす、アストラの上級騎士が登場。衣装制作は約8ヶ月、衣装の総重量は20kgを超えるとのことで、一般人では軽快なローリングを決めるのも難しいかもしれない。

癒し手イングヴァード

コスプレ:カルミアさん

小ロンド遺跡の封印を守る封印者。封印の鍵と赤い衣装が印象的なキャラクターだ。衣装の制作時には、ひたすら同じ飾りを作り続けることに苦労したという。また、見た目に反して実はかなり重いらしい。

不死の王子リカール

コスプレ:リカールさん

日本初の「DARC SOULS」コスプレイヤーであり、コスプレイヤーが選ぶコスプレイヤーのためのコンテスト「ニッポンコスプレフォトコンテスト@ストフェス2015」ではグランプリを受賞したことで知られるリカールさん。刺剣とバックラーも完璧だ。

半竜プリシラ

コスプレ:レジさん

エレーミアス絵画世界に住まう半竜プリシラの、モフモフな衣装と大鎌がしっかり再現されている。制作時は生地の毛の硬さによりミシンの針を3本も折ってしまったとのこと。途中から手縫いに変えたのが大変であり、いい思い出であったとコメントしていた。

騎士アルトリウス

コスプレ:トシヤさん

グウィン王の四騎士の一人にして、シリーズでも屈指の人気を誇る騎士アルトリウス。スマートな鎧、青い布衣装、特徴的な大剣がカッコいい。なお、制作・改良には3年もの月日をかけ、あわせて30回以上も作り直しをしてきたとか。しかし、この衣装のおかげで素晴らしい出来事に出会い、その苦労が報われたという。

王の刃キアラン

コスプレ:とぅるとぅるところ点さん

同じくグウィン王の四騎士の一人にして、アルトリウスとは友であった王の刃キアラン。衣装はとぅるとぅるところ点さんが一番最初に作ったコスプレ衣装とのことで、締切までに死ぬ気で作り上げた、当時の思い出の品だという。武器はもちろん、黄金と暗銀の一対だ。

騎士アルトリウス

コスプレ:なりそこないのアルトリウス

今回もう一人のアルトリウスは、より深淵を歩き過ぎたのか“あの獣のような剣呑な歩き姿”で観客を沸かせる。衣装制作にあたっては、鎧のスマートさを表現しきるためのスタイリッシュな体型作りにも力を入れたとのことだ。

異国の亡者

コスプレ:冒険野郎オルトォーイさん

ここから「DARK SOULS II」に突入。まずは冒険野郎オルトォーイさんが異国シリーズ防具で登場。縛りプレイで一番思い入れがあることから制作に踏み出したというが、これまで裁縫などをしたことがなかったために、制作にはかなり苦労したらしい。

ハイデの騎士

コスプレ:カッパジュニアさん

古き国の疲れ果てた騎士たちの特徴は、そのバケツ型ヘルム。制作時は頭が大きくなり過ぎないよう小さく作ることに苦心したとのこと。しかし、ハイデの槍はこだわりの結果、大きすぎて写真に収まりにくくなってしまったとか。花道では独特な強攻撃アクションも披露してくれた。

黄の王ジェレマイヤ

コスプレ:sayaさん

こちらは「DARK SOULS」からではなく、「DARK SOULS II」バージョンの黄の王。なんでも完成当初は初代の“謎の大きすぎる頭部”を再現していたようなのだが、あまりにサイズが大きすぎたため、急遽「DARK SOULS II」仕様に変更したという。

フォローザの獅子騎士団

コスプレ:H弐さん

「DARK SOULS II」発表当時から印象的なビジュアルで期待を湧かせていた、ファーナムシリーズことフォローザの獅子騎士団。今回は誰もやっていないことにチャレンジすべく、本物の鉄を使って衣装作りに臨んだという。胴体の加工が特に苦労したのだとか。

緑衣の巡礼シャナロット

コスプレ:もるがんさん

不死を導く、「DARK SOULS II」の旅路の先導役。衣装については質感やシルエットの再現、またコスプレ時はオッドアイにするなどメイクも追求しているとのこと。王座に行く前の装いは、ゲーム内では貴重な1シーンだ。

今回、並々ならぬコスプレの奥深さを見せてくれた12名のコスプレイヤーたち。「DARK SOULS」「DARK SOULS II」と来て、「DARK SOULS III」ではどのような魅力的なキャラクターが待ち受けているのか、発売日まで待ち遠しい限りだ。

DARK SOULS III

フロム・ソフトウェア

PS4パッケージ

  • 発売日:2016年3月24日
  • 17歳以上対象
DARK SOULS III

DARK SOULS III

フロム・ソフトウェア

XboxOneパッケージ

  • 発売日:2016年3月24日
  • 17歳以上対象
DARK SOULS III

DARK SOULS III

フロム・ソフトウェア

PCパッケージ

  • 発売日:2016年4月12日
  • 17歳以上対象
DARK SOULS III

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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