千葉・幕張メッセにて9月17日より開催中の「東京ゲームショウ2015」。DMMブースで9月19日に行われた、「祝姫 ステージ」をレポートする。
「祝姫」は、PCダウンロードソフトとして11月27日発売する和風伝奇アドベンチャーだ。ステージにはシナリオの竜騎士07さん、イラストの和遥キナさん、美術背景のmochaさんが登場し、まずは竜騎士07さんが本作について「とても可愛い美少女たちを、僕が好き放題して不幸のどん底に叩き落すゲームです」と説明する。
本作は、主人公・煤払涼が高校に入ると同時に親元を離れて一人暮らしを始めたところから物語が始まる。転校先で出会った不思議な少女・黒神十重は学校でも日本人形を抱いており、授業も上の空でクラスメートからも敬遠されている存在。しかし涼はつい興味を持って話しかけてしまい、そこから大変な出来事に巻き込まれていくそうだ。
呪いの“重さ”を表現したビジュアル裏話&ゲスト登場
続いて、話題は世界観とキャラクターへ。まずは、電車のホームで待ち合わせ中という日常的な風景ながら、今にも端から落ちてしまいそうな春宮椿子が気になるゲーム冒頭のイベントCGがスクリーンに映し出される。和遥さんは、「まずゲーム最初のイベントといえは可愛い女の子が登場というイメージですが、本作は最初からこうです」とコメントする。
もう一枚は、十重がどこか遠くを見つめているイベントCG。和遥さん、mochaさんは呪いのもつ重さをどう表現していくか、話し合いだけでなくロケハンも実施。実際に呪いから逃げられないような閉鎖的な空間を体感しつつ、ビジュアルの画面構成や光と影のコントラストまでとことん調整したという。
ここで、春宮椿子役の本多真梨子さんがステージに現れる。そこで本多さんは、椿子が涼の幼馴染であること、真っ直ぐな女の子であると盛大にアピール。さらに竜騎士07さんは、椿子と涼が隣同士の部屋に住んでいること、本編では涼が椿子の部屋に窓から不法侵入するシーンがあることも明かす。なお、このソーンは背景を描くのにとても苦労したそうだ。そして、本多さんが椿子のセリフを生で披露するサービスも。
主人公を取り巻くヒロイン紹介に主題歌ライブも
改めて、和遥さんが登場キャラクターについて解説。主人公の煤払涼(CV:古川慎さん)は、とても真面目で自分から行動を起こすタイプ。いわゆる美少女ゲームにありがちな受け身系ではないので、1人のキャラクターとして見てほしいという。竜騎士07さんは草食系男子を超えた「光合成男子」と表現する。
黒神十重(CV:赤崎千夏さん)は、黒髪に紺のセーラー服で日本人形を持っているという出で立ち。彼女が画面にいることに違和感を覚えるようなイメージをいかに出すかデザインしたと明かす。美濃部鼎(CV:大坪由香さん)は一見幼い見た目だが、実は主人公の先輩。あまり極端なタレ目は描かなかったという和遥さんだが、設定を見たときにタレ目だと思ったそう。ツインテールの位置やカーディガンのピンクにもこだわりを見せる。
布川莉里杏(CV:ブリドカットセーラ恵美さん)は、後輩の現役アイドル。子役時代と今に揺れ動く部分も持ち合わせており、デザイン面ではアイドル衣装にもかなりのバリエーションとカラーを出して殴り合い寸前まで話し合いをしたと振り返る。雛形真由(CV:田中涼子さん)は保健の先生で、ゲーム内に登場する「しゃちほこ部」の顧問。そして、かなり重要なキャラとのこと。公式Twitterでお馴染の熱田夏也(CV:秦勇気さん)は、とにかく熱血系だが場が和むような楽しいキャラになっている。
本多さんが演じる春宮椿子は、「キュートキュート」が口癖なほど可愛さにこだわる女の子。スカーフをリボンに変えるなど普通の女の子らしさも垣間見えるが、実は喜怒哀楽が激しく…というキャラクターらしい。本多さんは幅の広い役をたくさん演じてきたが、椿子が1番すごいと断言してしまうほどで、収録中は周囲から喉を労わられたという裏話も。竜騎士07さんも「椿子1人で実質5役くらい」とコメントを重ねた。
そして、主題歌「ちとせつづり」とエンディング「ひとつ星」の作曲・作詞を手掛けたshihoriさん、若干14歳の歌手・吉田凜音さんがステージに登壇。shihoriさんは、竜騎士07さん「1000年待ってたのに」というような呪いの言葉ばかりのキーワードと、暖かいバラードでという話があったという。初披露のエンディングを含め2曲をファンの前で歌い、イベントは大きな拍手に包まれながら終了した。