セガ・インタラクティブは10月31日、アーケードゲーム「コード・オブ・ジョーカー」の全国大会「第3回アルカナカップ~運命に選ばれし者~」の本戦トーナメントを、東京・浅草橋のヒューリックホールにて開催した。

目次
  1. 普段から使い慣れていないデッキに、トッププレイヤー陣も大苦戦!?
  2. 決勝戦は、Master of Agent優勝者VS全国ランキング1位の有名プレイヤー同士の戦いに
  3. 第3回大会優勝者・きゅーへー選手、準優勝者・Mondial選手インタビュー

「コード・オブ・ジョーカー」は、基本無料で楽しむことができるデジタルトレーディングカードゲーム。今回開催されたのは第3回目となる全国大会「アルカナカップ」で、前回大会の覇者、賞金制大会であるMaster of Agent 優勝・準優勝者、全国APランキング1位といった名だたる面々と、全国12カ所で行われた予選を勝ち抜いた猛者たちによる決勝トーナメントが行われた。

大会初の試みとなる、運が大きくデッキ編成を左右する新レギュレーションや、プレイヤーのデッキや心拍数などを確認できる最新のシステムなど、新たな試みが多数行われた大会の模様をお届けしていく。

普段から使い慣れていないデッキに、トッププレイヤー陣も大苦戦!?

まず「第3回アルカナカップ」では、プレイヤーデッキの編集に大きな制限が掛けられているのが特徴。出場者は予め用意されたスターター・黄・青のエントリーパックに加え、ブースター20パック分を実際に引き、そのカードの中からデッキを組み上げることになる。加えてその中でもっともレアリティの高いカードは「運命カード」として設定され、対戦で勝利したプレイヤーは相手から運命カードを受け取り、必ず自らのデッキに組み込まなければならないというルールも存在する。

自分のカードの引きは勿論、対戦相手の運命カードによって自身のデッキの強さが変動することになるという、実力だけではなく運の要素が重要になる、アーケードゲームの全国大会としては非常に珍しいレギュレーションとなっている。

そんな変則的なルールの中行われた大会は、プレイヤー代表の花田勝氏、開発陣のむっく氏、ちゃみ氏、実況のミリオン土屋氏らによる進行の元でスタート。続いて全国各地のトーナメントを勝ち抜いてきた15名のトッププレイヤーが集結し、数々の名勝負が繰り広げることに。

最初に行われたファースト・セカンドステージでは、第1戦目となった、らすき選手とでんりゅう選手の試合から、互いに時間いっぱいを使っての長考、最終ラウンドまで決着がつかずポイント差での勝敗が決まるという接戦が展開される怒涛の幕開け。その後も目まぐるしく展開する上位プレイヤー達の熱い駆け引きの連続に、会場もすっかり大盛り上がりで、客席からは何度も歓声が上がっていた程だ。

一方で予選を勝ち上がってきた強豪プレイヤー達をもってしても、大会という大舞台で使い慣れていないデッキで戦うことには戸惑いもあるようで、試合終了後には「あのポカミスがなければ……」と、普段はやらないであろう初歩的なミスを悔いるコメントが多く見受けられていたのが印象的だった。

なお、本大会ではプレイヤーの捨てカードや使用デッキ、ラウンドの進行、果てはプレイヤーの心拍数や表情までを確認することができるという、ユニークな最新システムが導入され、事前の予選でも大きな関心が寄せられていた。本戦でももちろん導入されており、一見ポーカーフェイスに見える強豪プレイヤー達の心拍数が意外な所で上昇しているなど、大会の盛り上がりに一役買っていた様子だった。

選択されたカードの効果が瞬時に画面に表示されるのも、それほど本作に詳しくない人でもどんな攻防が行われているのかをすぐ理解できるようになっており、今後は本大会のように、できるだけ多くの観客を楽しませることを重視した観戦システムが、さらに充実していくことになるのかもしれない。

運命カードの受け渡しの際には、互いの健闘を称え、敗者が自身の想いを託すように固い握手を交わすという
熱い光景も見られた。
対戦相手欠場のため、不戦勝での勝ち上がりが決まったちょもす選手。ラッキーかと思いきや、
相手がいないため運命カードを貰えないまま次の試合に挑まなくてはならない事態になるも、
「ちょうどいいハンデ」と強気にコメントし、会場を大いに盛り上げる。
AGE選手とMondial選手の試合は、BP3万を越える状態のアームズドラゴンが殴り合う、凄まじい力と力の
ぶつかり合いに。前評判通りの強さを発揮し、Mondial選手が見事な快勝。
ルオン選手とちょもす選手の対戦は、互いに渋い引きからじわじわとした削りあいに。客席にはサイリウムをもった
応援団がいる程の、すっかりアイドル的な存在となったちょもす選手が勝利をおさめた。

決勝戦は、Master of Agent優勝者VS全国ランキング1位の有名プレイヤー同士の戦いに

そうしてセミファイナルへと駒を進めたのは、きゅーへー選手、KNT選手、Mondial選手、ちょもす選手の4名。これまでの大会でも実績を積み重ねつつ、運に大きく左右されるレギュレーションである本大会でも結果を残すという、正真正銘のトッププレイヤーであることを証明した面々により、準決勝の火蓋は切って落とされる。

まず準決勝第1回戦となったのは、賞金制大会の覇者であり通称「200万ドルの男」の異名(?)をもつきゅーへー選手と、本大会において飛び抜けた運命力(リアルラック)の高さを見せつけ、アレス×2とベリアルという強力なSRカードをデッキに揃えるKNT選手の対決。

これまで圧倒的な引きの強さで快勝を重ねてきたKNT選手だったが、準決勝では一変、引きの悪さに悩まされることに。最初こそフェーザードール、シャンプー、ピスケスとなかなかのユニットが揃うも、その後は色がうまくかみ合わず、反撃の機会を作れない苦しい展開が続く一方、きゅうへー選手は、先行の強みを生かしつつ強力なユニットカードを揃えた盤石の態勢を作り上げ、じわじわとKNT選手のライフポイントを削っていく。

さらにきゅーへー選手はスルトとアクエリアスの全体効果でBPを減少させて反撃の手すらも潰し、もはや打つ手なしといった状況で試合は終了。まずはきゅーへー選手が、Master of Agentに続く決勝進出を決めた。

続く準決勝第2回戦は、賞金制大会の準優勝という実力者でありながらアイドル的な人気を誇る(?)ちょもす選手と、全国ランキング1位の座を欲しいままにしている優勝候補の筆頭・Mondial選手という見所満載の好カード。

ここで運命力の高さを見せつけたのは、先行をとったMondial選手。セカンドステージでも見せつけた、初手カンナからの先制攻撃が鮮やかに決まると、ハッパロイド、アームズドラゴンが開始早々に揃うという完璧な布陣。カンナのレベルが上がりきった所で出現するアームズドラゴンを、ちょもす選手がサジタリウスの効果で射貫き、イーブンの状況まで持ち直すかと思いきや、すぐさまMondial選手はLv3ティターニア、セイクリックフィール、エンジェルビルダーという鉄壁の布陣を固めて反撃を封じる抜け目のない戦術を決め勝利。全国1位の名に恥じない完璧な戦いで、決勝へと駒を進める。

そしていよいよ、舞台はきゅーへー選手とMondial選手による、「第3回アルカナカップ」の頂点を決する戦いへ。試合前には「永遠のライバルであるちょもす選手を倒して決勝にきたので、負けられない」(きゅーへー選手)「(倒されてしまった)ちょもすさんの無念を晴らす」(Mondial選手)と、奇しくも何故か同じちょもす選手への想いを明かし、決勝への闘志を燃やしていた。

そうしてスタートした決勝戦は、Mondial選手の先行、そして初手にカンナを引き当てるというこれまでの2試合で見せた必勝のパターンによる幕開けとなる。セカンドステージ、準決勝の再現なるかと客席も沸き上がるも、対するきゅーへー選手も強力なユニットであるテュポーンを引き当てる上々の立ち上がり。

しかし、ここでMondial選手にトリガー・インターセプトカードが出ず早々にカンナが倒されてしまう、Mondial選手にとっては非常に手痛い展開となる。一方のきゅーへー選手は続くターンでスルトとアームズドラゴンを召喚、Mondial選手のライフポイントを一気に3削りとり、序盤から大きなアドバンテージを奪うことに成功する。

Mondial選手もすぐさま、モンスターのBPを大幅に上昇させるインターセプトカード・歴戦の勇士で態勢を立て直そうとするも、なんときゅーへー選手のアクエリアスの効果が4分の1の確立を引き当て、歴戦の勇士がピンポイントで破壊されてしまうという、考えるうる限りの最悪の流れに。歴戦の勇士の効果発動のためにフィールドのモンスターの枚数を減らしていたことも不利に拍車を掛けており、さすがのMondial選手をもってしてもこの絶望的すぎる状況を覆すことはできず、最後はスルトが残るライフを削りきって試合終了。きゅーへー選手が見事な勝利を決め、Master of Agentに続く2冠を手にすることとなった。

師匠のような存在で普段から親交も深いというMondial選手に勝利し、喜びを爆発させるきゅーへー選手。

大会終了後には、進行・解説を担当した花田勝氏、むっく氏、ちゃみ氏、ミリオン土屋氏らが登壇。挨拶の後には、現在ロケテストが行われているver1.4 EX2のPV映像が上映されると、新たな種族である武神の発表に、まだ公開されていないEX2新カードの姿もチラ見せされ、会場は大興奮。ここではほぼ詳細は明らかにされなかったものの、今後ニコ生などで新カードに関する情報も続々と明かされていくとのことだ。

現在もかなりの盛況を見せているタイトルだけに、今後の展開に向けても大いに期待が高まる最高の盛り上がりの中、大会は幕を閉じた。

第3回大会優勝者・きゅーへー選手、準優勝者・Mondial選手インタビュー

なお大会終了後、見事な熱闘を見せてくれたきゅーへー選手、Mondial選手のお二人にインタビューする機会を得た。上位ランカーならではの、大会に向けての調整法など貴重な話を伺うことができたので、最後にそちらをお届けして締めくくりとしよう。

――Master of Agentに続いての優勝、おめでとうございます。

きゅーへー選手(以下、きゅーへー):まさか優勝できるとは思ってなかったですけど、出るからには勝ちたいと思っていたので嬉しいです。2冠というのはなかなかできないことだと思うので、これからも「コード・オブ・ジョーカー」を盛り上げていきたいと思っています。

――今回はかなり特殊な大会の形式でしたが、ご感想などはあれば

きゅーへー:皆同じようなデッキになるかなと思っていたんですが、細かい所が結構違いましたね。あとは引きの強弱はありますが、かなり引きが悪かったmondialさんが準優勝という結果を残されていますし、やはり運だけではないルールだと感じました。

Mondial選手(以下、mondial):引きが弱いなりに、できることをやってここまではこれたかなと(笑)。運の割合は確かに大きいのですが、お互いにできる幅が限られている分、それを読み合うという要素もありますし、プレイヤースキルなどそれ以外の部分でも十分補えるレギュレーションだと思います。

――今回のレギュレーションに向けての準備などは行われましたか?

Mondial:僕はやりました。ガチャのシュミレーターがあるのですが、それである程度カードの確立を調べて。出やすいカードの傾向から相手のデッキを予想して、そのデッキに強いカードを引ければ……と思っていたのですが、肝心のものが出なかったですね(笑)。

きゅーへー:逆に僕はあまり準備はしていなくて、Mondialさんが練習しているのを後ろから眺めて参考にさせてもらっていました(笑)。想定していたカードが来なかった時というのが嫌だったのもありますが、もう引いてから考えようかなと。結果として、バランスよくカードが来てくれたのが大きかったですね。

――普段は使われないカードを使う機会もあったと思いますが、新しい発見などは。

きゅーへー:エレメント系が強いなと。組み合わせで使うユニットというのは今の環境では使用しにくいのですが、こういう制限されたレギュレーションならではの、このカードとこのカードを組み合わせると強いという相性を見つけられたかなと思います。

――お互いの決勝でのデッキ相性をどう思われましたか?

きゅーへー:デッキパワーは間違いなく自分が上だと思っていました。

Mondial:なので僕はとにかく先行をとって、手札と点数を一気にとって押し切るしか道はないなと。結果として先行をとれたので良かったのですが、後攻だとちょっとお手上げといった感じでした。

きゅーへー:先行なら普段通り、後攻なら赤系の火力カードでまくろうと思っていたのですが、ちょうどそれが出てくれて、結果としてこれ以上ないくらいうまくハマってくれました。

――2回戦、3回戦と大会を勝ち進んでいく内にデッキ構成を変えられたりは。

きゅーへー:僕はほとんど変えてないですね。決勝では準決勝で赤の強いSRを貰えたので、それに合わせて少し調整をしたくらいです。

Mondial:大きく変えたのは3回線のAGEさんとの試合ですね。相手のデッキが、きゅーへーさんと似た固い守りのデッキで、僕はそれに勝つのがかなり厳しい構成なので。そこからは決勝戦と同じ先行逃げ切り型のものに変えていました。

――おふたりが考える「コード・オブ・ジョーカー」の魅力とは。

きゅーへー:一人でもできるし、いつでも対戦できるという部分ですね。こうした大会も盛り上がりますし、自然と友達の輪も広がっていく良いゲームだと思います。

Mondial:僕は学生なので、プレイ料金の安さがいいと思います。無料プレイだけやって楽しむというのもできますし。僕はそれ以上も一応やってますけど……(笑)。

きゅーへー:貴方、僕の4倍以上もやってますからね!?(笑)

――最後に、今後に向けての目標などがあれば。

Mondial:できるだけ今の順位をキープしたまま、Kの上のランクを目指したいなと。

きゅーへー:次の大会があれば是非出場したいと思っていますし、もし呼んでいただけるのであれば、イベントなどにも積極的に出て、「コード・オブ・ジョーカー」を盛り上げていきたいと思っています。

――本日はありがとうございました。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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