「真田丸」で活躍の高木渉さんをゲストに迎えた「信長の野望・創造 戦国立志伝」完成発表会―「信長の野望の日」特別DLCやタイトルアップデートも決定！

シリーズ初の「武将プレイ」を搭載した最新作

2013年に「信長の野望」シリーズ30周年記念作品として発売された「信長の野望・創造（以下、創造）」。その名前を冠し、「乱世を生きる武将のリアリティ」というゲームコンセプトを掲げたシリーズ最新作が、いよいよ発売を迎える「信長の野望・創造 戦国立志伝（以下、戦国立志伝）」だ。

本作では、シリーズ史上初めて、大名から城主、領主といった異なる身分・立場で戦国時代に生きるリアリティを体験できる「武将プレイ」を搭載。従来の「天下を統一する」楽しみだけでなく、「一武将としての生涯を体験する」という新たな楽しみが提供される。
その発売を3月24日に控えて行われた本発表会。その冒頭では、コーエーテクモゲームス 代表取締役社長 鯉沼久史氏が挨拶し、まで「創造」のシリーズとして50万本のセールスを記録したことに感謝を述べるとともに、同社の掲げる“IPの創造と展開”より、展開に軸を置いたタイトルとして、今回の「戦国立志伝」を発売することを紹介した。

続いては、PS4/PS3/PS Vitaの3機種の製造元であるソニー・コンピュータエンタテインメントより、取締役 SCEJAプレジデント 盛田厚氏が挨拶。1983年に「信長の野望」がリリースされ、今作で15作目となるシリーズのこれまでに敬意を表するとともに、大河ドラマ「真田丸」において、「フル3D全国一枚マップ」の技術提供・監修としてシブサワ・コウ氏がクレジットされていることを話題として挙げる。さらに、PSフォーマットで楽しんでほしいとアピールしたり、時代が動くときには大きなドラマが生まれると戦国時代の持つ魅力と、現在のエンターテイメント業界を重ねて、“シブサワ・コウと鯉沼久史の野望”なる発言も飛び出すなど、会場を笑いで包みこんだ。

盛田氏より度々話題にのぼった、ゼネラルプロデューサーのシブサワ氏は、「武将プレイ」がこれまでにやっていないことをやってみたいという、プロデューサー・小笠原賢一氏のアイデアから生まれたことに触れ、「信長の野望」ならではの武将プレイとして、武将が段階的に成長していく過程を楽しんでもらいたいとコメント。「真田丸」への技術提供についても、テレビとゲームが繋がることで、もっと面白くしていけたらと期待を寄せていた。

ここからは小笠原氏が登壇し、ユーザーの要望と開発の作りたいものを結集したという本作の内容について紹介。今回は「武将（おのれ）の生き様、乱世に刻め。」をコンセプトとしているが、その最たる特徴がシリーズ史上初の武将プレイを導入していること。これにより、シリーズで初めて、天下統一を狙わなくてもプレイが楽しめるという。

それによって、内政や合戦も大きく強化。まず内政については従来の領地を俯瞰する楽しみ方ではなく、領地を直接自由に開発することが可能な“箱庭内政”を採用。最初は区画単位だが、地位が上がるにつれその範囲は城下町、さらには領地全体にまで及んでいく。そして合戦については、武将視点で楽しめるようになっているほか、ユーザーからの要望の高い攻城戦と海戦が新たに実装されている。

さらに、従来の「信長の野望」シリーズには収録されていなかった「大坂の陣」を新たに収録。これにより登場武将もさらに増えて、シリーズ最大のボリュームとなっている。

「真田丸」小山田茂誠役・高木渉さんが登場！出演までの“立志伝”が語られる

一通りの説明を終えたところで、再びシブサワ氏が登壇、さらに先ほどから話題にものぼっている大河ドラマ「真田丸」に小山田茂誠として出演している、声優・高木渉さんをスペシャルゲストとして迎えてのトークセッションが行われた。

今回のトークセッションのテーマは、「戦国立志伝」にちなんだ“俺たちの立志伝”。5つのトークテーマに分けて、3人の少年時代から現在、そしてこれからの展望まで、多岐にわたるエピソードが繰り広げられた。

3人共に野球少年だったという少年時代。高木さんはとにかく動くのが好きでそういった仕事に就きたいと考えていたところ、「太陽にほえろ！」や「大都会」などの影響を受けたことが、お芝居に興味を持つきっかけに。また、シブサワ氏は故郷である栃木県・足利市の歴史建造物、小笠原氏は時代劇や大河ドラマから歴史に興味を持ったそうだ。

そしてそれぞれが今の道を志すに至った経緯としては、3人共に最初から志していたわけではなく、偶然が重なった結果であることが語られる。

高木さんは役者になるために専門学校を中退し、劇団に入ろうとしたところ、夏の時期だったこともあってタイミングが悪く、たまたま募集を行っていた勝田声優学院に入学。そこで、声で芝居をすることにハマったのだという。

シブサワ氏は30歳の時に、妻である襟川恵子氏からパソコンを買ってもらったことが契機となり自分でゲームを制作。そのゲーム（「川中島の合戦」）を販売してみたところ、多くの反響を得たことからゲーム制作へとシフト。

また、小笠原氏も「信長の野望」シリーズのファンではあったものの、ゲーム作りに関わろうとまでは思っていなかったそうだが、大学時代に発売された「信長の野望・武将風雲録」ユーザーサポートでの対応が素晴らしかったことから光栄（当時）に入社したいと考えるようになったのだとか。

その後も、シブサワ氏と高木さんがゲーム作りとお芝居に対して、苦労よりも楽しさを感じてこれまでに取り組んできたこと、小笠原氏が入社後、アクションゲームの開発に従事しながらも、そこで得たアイデアを紆余曲折を経て担当した「創造」に活かしたことなどが語られる中、“今”の出来事である「真田丸」の話題に。

初のテレビドラマへの出演である高木さんだが、その経緯については、高木さんも出演した舞台「桜の園」での三谷幸喜氏（「真田丸」の脚本）との出会いや、NHKの人形劇「新・三銃士」「シャーロックホームズ」に出演したことでNHKのプロデューサーが高木さんの出演する舞台を見て興味を持ったことなどがきっかけとしたあったという。大河ドラマへの出演を振り返り、「人に恵まれたなと思う」と話していた。

また先述の通り、「真田丸」ではコーエーテクモゲームスも国時代の日本を表現した「フル3D全国一枚マップ」のCG技術を提供し、戦況説明の映像表現として採用されている。シブサワ氏は、周囲からもマップがあることでわかりやすいと言ってもらえて嬉しいと述べ、小笠原氏も制作したスタッフとして喜びを表していた。

今後の抱負として、高木さんは引き続き「真田丸」を全うする、シブサワ氏は次の「信長の野望」のことを考えたい、とともに前向きな言葉が寄せられる中、「戦国立志伝」のプロデューサーである小笠原氏は、天下統一を目指すという従来の「信長の野望」の野望に、「武将プレイ」での遊びが並び立つようにしたいと、本作にかける強い意気込みを述べる。

また、先日告知された発売直前の3月20日21時より放送されるニコニコ生放送番組にて、niconicoのプレミアム会員で視聴した人にダウンロードコンテンツコードとしてもらえる、武将データ「小山田茂誠」と「村松殿」のグラフィックも初公開。「真田丸」ではヒゲを蓄えた姿で登場することもあり、演じる高木さんもその精悍な顔立ちに思わずリアクションしていた。

「信長の野望の日」特別DLCの配信や発売後のアップデートも発表！

高木さん、そしてシブサワ氏の降壇は、小笠原氏から製品紹介が行われる。その中で、3月30日の「信長の野望の日」にちなんで、特別なダウンロードコンテンツを無料配信することが明らかに。大河ドラマ「真田丸」甲冑バージョンの「真田幸村」武将顔CG、「三國志13」BGMセットの2つがセットになって提供されている。今回は真田幸村のグラフィックについては顔アップのみの公開となったが、その全貌は実際のゲームで楽しんでほしいとアピールした。

さらに発売後のアップデートにも言及。今作では発売後に三段撃ちでアップデートを実施するという。第1弾アップデートに関しては4月下旬を予定、以降5月下旬、6月下旬に実施予定だ。特に最後のアップデートでは、プレイヤーが末永くイベントを楽しめるような内容を予定しているそうなので、期待しておこう。

最後に小笠原氏は、シリーズの最後を締めくくるにふさわしい力作になっていると熱くコメント。大河ドラマでも来年は井伊直虎が主人公になるなど、戦国時代の熱が上がっているこのタイミングで、ゲーム、エンターテインメントとして戦国時代の注目度を上げていきたいと話し、発表会を締めくくった。