3月27日の「AnimeJapan 2016」REDステージにて実施された「Fate Project 2016」ステージ。ゲームでもアニメでもますますの盛り上がりを見せる「Fate」シリーズの新情報が満載だった本ステージをレポートする。

目次
  1. さまざまな思いがめぐるキービジュアルに注目―「Fate HF」パート
  2. サプライズゲストが登場!「EXTELLA」パート
  3. 第5章の配信日が決定!「FGO」パート

劇場での公開が待たれる「Fate stay/night Heaven's Feel」(以下、「Fate HF」)、つい先日発表されたPS4/PS Vita向けアクション「Fate EXTELLA」(以下、「EXTELLA」)、そして新章の予告も公開され、新たな物語に期待がかかるiOS/Android「Fate Grand/Order」(以下、「FGO」)と、2016年は「Fate」作品が大きな展開を見せる。

3月27日に「AnimeJapan 2016」にて実施された「Fate Project 2016」ステージでは、各作品のキャストやスタッフが登場し、会場に集結した約1,500人のマスターを前に最新情報が紹介された。

さまざまな思いがめぐるキービジュアルに注目―「Fate HF」パート

まずは「Fate HF」の話題から。ここでは、衛宮士郎役の杉山紀彰さん、セイバー役の川澄綾子さん、間桐桜役の下屋則子さん、そして本作の監督を務めるufotableの須藤友徳氏が壇上にあがった。

約1年9ヶ月前に制作発表が行われた「Fate HF」。本作は「Fate」「Unlimited Blade Works」のシナリオを踏まえて語られる、「Fate/stay night」の最終形をなす物語だ。

発表時に「いよいよだな」と感じたという下屋さんは、ufotableの映像美と迫力あるバトルシーンでカッコいい世界観になるのではと本作に期待を寄せる。一方川澄さんは、さまざまな人物の内面を描く表情やストーリーが楽しみだとしつつ、深いところをえぐる作品なので怖さもあると話した。

「Fate HF」の魅力を問われた須藤氏は、“視点の高さ”だと回答。英雄たちの物語だった「UBW」では、たゆまぬ人たち、失敗しても前に進む人たちが描かれていたが、そうでない人たちの視点もある。例えば「UBW」ではピエロにしか見えなかったある男がいたが、彼の視点で見た時に笑えるのか? といった視点の上げ下げを意識してキャラクターや物語を見ると、新たなものが目に入ってくると語っていた。

ここで、「Fate HF」のキービジュアル、そして本作が全3章で構成され、第1章が2017年に公開されることが明らかにされた。

一人部屋にたたずむ桜が描かれたキービジュアルは、須藤氏の手によるもの。須藤氏は本作のキービジュアルを、さまざまなことが考えられるものにしたと話す。

桜がいる部屋は何なのか。彼女は閉じ込められているのか、自ら出ようとしないのか。生命感にあふれる草花や虫たちがいる意味とは。この部屋を開くとどうなるのか。光が差し込む天井に手を伸ばすには足場を作るしかないが、周りにあるのはサーヴァントの石像だけ……と、一枚の絵に実に多くの情報が詰まっている。

もう少し暗く怖いイメージがあったという下屋さんはこれを見て、すごいですよね、と一言。綺麗なイラストの中に桜の思いが感じられ、なんて愛のある絵なんだろうと感嘆していた。

杉山さんも、桜自身のもつ可愛らしさや美しさだけでなく、儚さと仄暗さ、そしてその先の希望も描かれていると、イラストから感じるものが多々あった様子。川澄さんも、何度見ても発見があり、じっくり隅々まで見たいイラストだと絶賛していた。

その川澄さんは、「Heaven's Feel」ルートでセイバーを演じるのはゲーム以来だという。騎士然としたものではないセイバーの一面も出る本作は覚悟が必要で、自分にとっても挑戦だと意気込む川澄さん。新しいスタッフとイチから作るつもりで、今だからできる演技をしていくと力強く話した。

下屋さんも、桜はヒロインの一人ながら「Heaven's Feel」でようやく語られるキャラクターなので、ここまで来られたことがうれしいとしみじみと語りつつ、2017年が楽しみでしょうがないと期待を寄せる。

最後に須藤氏は、またひとつ堰が外れたので、この濁流に乗って毎日一枚一枚描いてアニメを作っていきたいとコメントし、「Fate HF」パートを締めくくった。

左から杉山紀彰さん、川澄綾子さん、下屋則子さん、須藤友徳氏

サプライズゲストが登場!「EXTELLA」パート

続いては、先日シリーズ最新作として2016年に発売されると発表されたばかりの「EXTELLA」パートだ。ここではサプライズゲストとして、ネロ・クラウディウス役の丹下桜さんと、本作のプロデューサー・佃健一郎氏が登壇した。

丹下さんによると、本作の収録は既に行われたとのこと。ゲームでは3年ぶりのシリーズ最新作になるが、ドラマCDやエイプリル企画などにも出演していたためか、ネロと離れていた実感はなかったと話す。

本作にはサーヴァントが「形態変化」して見た目が変わるシステムも搭載されているが、その変身バンクのシーンも収録済だ。実際に映像を見ながら演技をしたそうで、丹下さんはネロがカッコかわいかったと笑顔で話していた。

ちなみに本作では、ネロと奏者は他人ではなく、最初から何らかの関係性をもつ間柄になる。玉藻の前とお料理バトルをするシーンもあるそうなので、どんなやり取りが行われるのか楽しみにしていよう。

本作のコンセプトは「EXTRA」シリーズを新しい形、新しいステージで届けることだと佃氏は話す。既に発表された3人以外のキャラクターについてはまだ言えないと含みをもたせたが、映像で見たことがない宝具、カッコいいアクションに期待してほしいとコメントした。

左から丹下桜さん、佃健一郎氏

ここで、「Fate EXTRA」がTVアニメ化されることが発表され、会場はどよめきと歓声に包まれた。「Fate EXTRA Last Uncore」と題されたこのアニメはシャフトが制作し、2017年に放送開始予定だ。

予告ムービーを見た丹下さんは、どんな試練が待っているのかドキドキしていると話しつつ、待ちに待っていたので本当に楽しみと、今後の「EXTRA」プロジェクトの展開に期待を寄せていた。

第5章の配信日が決定!「FGO」パート

「Fate Project 2016」ステージのラストを飾るのは、「FGO」パートだ。ここではマシュ・キリエライト役の種田梨沙さんと、「AnimeJapan 2016」内の「FGO」ブースのリアル召喚コーナーでダレイオスが出たと「Fate」ファンらしいエピソードをいきなり披露したアルジュナ役・島﨑信長さんが登場した。

第4章までストーリーが進行している「FGO」。ここまでで印象深いキャラクターやシーンを問われた種田さんは、4章のロンドンというモチーフが好きだと話す。また普段見られない、マシュの意外な一面が見られるドラマCDのシナリオも注目ポイントとして挙げていた。

一方島﨑さんは、自身が演じた“岩窟王”エドモン・ダンテスをピックアップ。最初はとっつきにくかったものの、シナリオを進めるとどんどん愛着がわいて好きになったと笑顔で語る。また「幕間の物語」でアルジュナが決め台詞を考えているシーンにも共感を覚えたそうだ。

左から種田梨沙さん、島﨑信長さん

さて、イベント当日は第5章「北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム」が、3月30日より配信されることが明らかに。今回は北アメリカの西部が舞台ということもあり、キャラクターも今までになかったデザインだ。種田さんも、マシュがどんな絡み方をするのかわくわくしていると話した。

「Heaven's Feel」ルートが特に好きで、桜、イリヤ、言峰の生き様に注目しているという島﨑さんは、桜の魅力をもっと知って好きになってほしいと愛情あふれるコメントを披露。TYPE-MOONの世界を楽しんで、「FGO」もより深く堪能してほしいと熱く呼びかけた。

また種田さんは、マシュもぜひパーティーに入れてほしいとプッシュしつつ、多くの展開が行われる「Fate」シリーズの中で、みんなの情熱に負けないように一人のメンバーとしてがんばっていくと力強く述べ、最後のステージを締めくくった。

Fate/EXTELLA

マーベラス

PS4パッケージ

  • 発売日:2016年11月10日
  • 15歳以上対象
Fate/EXTELLA

Fate/EXTELLA

マーベラス

PSVitaパッケージ

  • 発売日:2016年11月10日
  • 15歳以上対象
Fate/EXTELLA

Fate/Grand Order

アニプレックス

iOSアプリiOS

  • 配信日:2015年8月12日
  • 価格:基本無料

    Fate/Grand Order

    アニプレックス

    AndroidアプリAndroid

    • 配信日:2015年7月30日
    • 価格:基本無料

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