5月13日と14日の2日間に渡って、韓国・ソウルにて開催された「ハースストーン」日韓バトルロイヤル大会の模様をお届けする。

目次
  1. ヨグ=サロンが炸裂した団体戦
  2. 韓国選手の本気を見せつけられた個人戦

本大会は動画配信サービス・アフリカTVが主催したもので、日本と韓国それぞれでトーナメントを行い、各3名の代表選手を選出し、日韓戦を行う。4月17日には日本代表を決める決勝イベントが行れ、今回は日本代表(barusa選手、soundew選手、pride1st選手)が韓国での日韓戦に臨んだ。

会場となったのは、韓国・ソウルにあるアフリカTVのスタジオ・FreecUp Studio。オフィス街のビルに設けられたスタジオは、外観からは想像できないほど広く、e-Sports大会がいつでも開催できる設備が整っていた。

オフィスビルの中にあるFreecUp Studioが会場。
大会前日にはセミナーが行われていた。

この会場で、5月13日(団体戦)と14日(個人戦)の2日間に渡って行われた日韓戦に参加したのは、日本代表(barusa選手、soundew選手、pride1st選手)、韓国代表(RenieHouR選手、Caster選手、Ghost選手)の計6名。いずれも各国のトーナメントを勝ち上がってきた選手だけあってハイレベルな戦いを見ることができた。ここでは、本大会の模様をレポートする。

ヨグ=サロンが炸裂した団体戦

初日に行われた団体戦は、日韓代表3名ずつの勝ち抜き戦。ルールは、Bo5、4Hero/1Ban、コンクエストフォーマットとなる。まずこのルールについて簡単に説明しておこう。

選手たちは試合前に4人のヒーローを選択する。対戦相手は、その中から1人のヒーローを除外することができ、残り3人のヒーローを使って戦うことになる。1試合は、5戦行われ、先に3勝すれば勝利となる。ただし、1度勝ったヒーローは使えなくなるため、3人のヒーロー全てで勝つことが試合の勝利を意味する。このように、幅広いヒーローでのプレイと、ヒーロー選択の読み合いなど、カードバトルだけではない駆け引きが重要となっている。

写真右が日本代表。左からbarusa選手、soundew選手、pride1st選手。

今回の日韓戦では、先日追加されたばかりのスタンダードルールが採用。スタンダードは、これまでに登場したカードすべてが使えるのではなく、基本カード・クラシックカード、そして直近2年間にリリースされたカードのみが使用できる方式だ。「ナクスラーマスの呪い」と「ゴブリン vs ノーム」のカードが使用できなくなるため、これまでのセオリーや人気カードが使えなくなり、今まで見ることのできなかった試合が期待できそうだ。

第一試合 Ghost選手(勝利) vs pride1st選手

緊張の中はじまった先鋒同士による初戦。Ghost選手は、ハンター、ウォーロック、ウォリアー、ドルイドで、BANはハンター。pride1st選手は、パラディン、ローグ、ウォーロック、ハンターで、BANはハンターとなった。ともにハンターを嫌った形だ。

ウォーロックとパラディンの戦いとなった第1戦は、ラグナロスによる攻防が行われたが、押し切られる形でGhost選手の勝利。第3戦の後半には、不利な状況となったGhost選手からヨグ=サロンが登場。それまでに呪文を使用した回数分、ランダムな呪文が発動するもので、まさに何が起こるかわからないカードとなっている。両選手が苦笑いを浮かべながら見守る中、pride1st選手が耐え切り勝利となった。

良い流れでスタートした第4戦では、ヘルスが13と厳しくなりながらも、リスキーな選択を乗り越えつつ有利な状況をつくりだしたpride1st選手・パラディン。しかし終盤は、2枚の獰猛な咆哮を持っていたGhost選手・ドルイドが一気にまくりGhost選手が勝利し、第一試合を制した。

第二試合 Ghost選手 vs soundew選手(勝利)

第二試合は、soundew選手が登場。Ghost選手は、ハンター、ウォーロック、ウォリアー、ドルイドで、BANはハンター。soundew選手は、メイジ、ウォリアー、ウォーロック、ハンターで、BANはハンターとなり、またもやお互いハンターをBANした。

ウォリアー同士の戦いとなった第1戦は、10ターン目にかけて小競り合いを続けながら盤面を取り合う展開。お互いに武器の使い所を探りあう後半をうまく立ちまわったsoundew選手が勝利。第2戦は似たようなデッキ構成のウォーロック同士の戦い。コツコツとプランを組み立てていくsoundew選手の思い通りに進み、一気に勝利をもぎとった。

Ghost選手が第3戦を手にして迎えた第4戦。Ghost選手・ウォーロックとsoundew選手・メイジの戦いでは、ラグナロクを使ったやり合いの後、soundew選手がヨグ=サロンを使用。運も味方につけたsoundew選手が勝利し、コマを進めた。

第三試合 Caster選手 vs soundew選手(勝利)

手堅いプレイが特徴のCaster選手が登場。Caster選手は、プリースト、ウォーロック、ウォリアー、シャーマンで、BANはプリースト。soundew選手は、メイジ、ウォリアー、ウォーロック、ハンターで、BANはウォーロックとなった。

Caster選手・シャーマンが繰り出すトーテムを、soundew選手・ウォリアーが確実に潰していく第1戦。終盤のドゥームハンマーも確実に潰したsoundew選手が手強いと思われたシャーマンを倒し、幸先の良いスタートをきった。

Caster選手・ウォリアーに対し、ハンターを選択したsoundew選手。ヒーロー選択の読み合いで有利に立った上、アーマーとミニオンの配分を読みきったsoundew選手が勝利した。第3戦は、Caster選手・シャーマン、soundew選手・メイジの戦い。序盤のカードが苦しいsoundew選手だったが、Caster選手も思うようにゲームを進めることができず、中盤以降の流れを掴んだsoundew選手の勝利。2連勝を決めた。

第四試合 RenieHouR選手(勝利) vs soundew選手

3連勝の期待がかかるsoundew選手に対して登場したのは、大将のRenieHouR選手。RenieHouR選手は、ウォリアー、ウォーロック、ドルイド、シャーマンで、BANはウォリアー。soundew選手は、メイジ、ウォリアー、ウォーロック、ハンターで、BANはハンター。

RenieHouR選手・シャーマンとsoundew選手・ウォリアーの戦いとなった第1戦。soundew選手がプレッシャーを掛けながら序盤を進めるが、盤面を埋めることができない。決定打にかけたsoundew選手の敗北。

第2戦を取られ後がなくなった第3戦。RenieHouR選手・ドルイドが運を味方につけ、これ以上ない引きを見せる。対するsoundew選手・メイジも必死の粘りを見せる。終盤、RenieHouR選手が使ったヨグ=サロンの結果、ドローで運も味方したsoundew選手が辛くも勝利した。

第4戦は、RenieHouR選手・ドルイドとsoundew選手・ウォーロックの戦い。中盤に獰猛な咆哮を2枚手にしたRenieHouR選手が終盤にヨグ=サロンを発動。その後の両者の熱い駆け引きの結果、RenieHouR選手が勝利し、団体戦は最終戦にもつれ込んだ。

第五試合 RenieHouR選手(勝利) vs barusa選手

大将同士の戦いとなった第五試合。RenieHouR選手は、ウォリアー、ウォーロック、ドルイド、シャーマンで、BANはウォリアー。barusa選手は、シャーマン、メイジ、ウォリアー、ハンターで、BANはハンターとなった。

第1戦は、RenieHouR選手・ウォーロックとbarusa選手・ウォリアーの戦い。武器のない苦しいスタートとなったbarusa選手だったが安定したプレイで勝利。RenieHouR選手・ウォーロックとbarusa選手・シャーマンの第2戦の序盤は、barusa選手のペース。流れが変わりそうな所を、精霊崩壊で取り戻すが、その後の手が思うように進まずbarusa選手の敗北となった。

シャーマン同士の戦いとなった第3戦は、お互いにぎこちないプレイが続きRenieHouR選手が勝利。第4戦は、barusa選手・メイジに対しRenieHouR選手・ドルイドが召喚石を使い盤面を埋めていく。大胆にカードをきっていくbarusa選手だったが力及ばず、RenieHouR選手に軍配があがり、団体戦は韓国代表の勝利となった。

韓国選手の本気を見せつけられた個人戦

2日目に行われた個人戦。団体戦と同じくBo5、4Hero/1Banで行われた。ヨグ=サロンに翻弄された団体戦とはうってかわり、個人戦は韓国選手が手堅いデッキで、日本代表を圧倒する試合が展開。日本選手は、初戦で全選手が敗北し、韓国選手同士が戦うこととなった決勝戦を制したCaster選手が優勝となった。

  • 第一試合 soundew選手 vs Ghost選手(勝利)
  • 第二試合 Caster選手(勝利) vs pride1st選手
  • 第三試合 RenieHouR選手(勝利) vs Ghost選手
  • 第四試合 barusa選手 vs Caster選手(勝利)
  • 決勝戦 RenieHouR選手 vs Caster選手(勝利)
Caster選手

2日間にわたって行われた日韓戦は、韓国選手との力量の差を実感させられる結果となった。しかし、感染していた来場者からは笑いや歓声が起き、特にヨグ=サロンの発動時は、国籍に関係なく一喜一憂する楽しさを感じることができた。

試合終了後、日本代表の元には韓国プレイヤーがサインを求めに訪れ、連絡先を交換するといった交流も行われていた。言語の垣根をこえて盛り上がることのできる本作。次回は、パワーアップした日本代表の活躍に期待したい。

なお、本大会の模様は、アフリカTVで視聴可能だ。MCにせんとすさん、そして、Arusuの実況解説が行われているので、本大会の詳細が気になる人はそちらもチェックいただきたい。

団体戦
http://afreecatv.jp/33121123/v/258808#_ga=1.114915777.711891135.1463565029

個人戦
http://afreecatv.jp/33121123/v/259132#_ga=1.107024964.711891135.1463565029

ハースストーン

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  • 発売日:2015年10月21日

    ハースストーン

    Blizzard Entertainment

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    • 配信日:2015年10月21日
    • 価格:基本無料

      ハースストーン

      Blizzard Entertainment

      AndroidアプリAndroid

      • 配信日:2015年10月21日
      • 価格:基本無料

        ※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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