5月26日、スクウェア・エニックスは東京・帝国ホテルにてPS4/PS3/PS Vita用ソフト「ドラゴンクエストヒーローズⅡ 双子の王と予言の終わり」の完成披露発表会を開催した。豪華キャスト陣も登場した本イベントの模様をレポートしよう。

まずはゲームデザイナーの堀井雄二氏が登壇。「ドラゴンクエスト」シリーズが30周年を迎えることについて堀井氏は「10周年、20周年のときは次を作るのに必死で、いつ発売したとかあまり気にしなかったんですが、今回は周りの人やファンのみなさんが盛り上げてくれて本当に感謝しています」とコメント。「ドラゴンクエストI」の発売からちょうど30年目という記念すべき日に本作を発売できることを「うれしく思っています」と力強く述べた。

続いて、本作に声優として出演した主人公・ラゼル役の森山未來さん、もう1人の主人公・テレシア役の武井咲さん、主人公たちの仲間であるツェザール役の山田孝之さんが登壇。本作でプロデューサーを務めた青海亮太氏も交えてのトークセッションが行われた。ちなみに、武井さんと山田さんは今年映画で共演、森山さんと山田さんは12、3年前に共演したことがあるそうだが、3人そろっての出演は今作が初めてとのことだ。

森山未來さん 武井咲さん 山田孝之さん

トークでは堀井氏が改めて3人を絶賛。森山さんと山田さんがガチガチの「ドラクエ」ユーザーであることはよく知られているが、武井さんも「いただきストリート」の大ファンで、そこで「ドラクエ」シリーズのキャラクターに親しんでいたのだという。

「ドラクエ」好きだけにオファーを受けたとき「ドラクエの主人公がしゃべるの?」と驚いたという森山さんは、セリフの量が非常に多くとにかく大変だったと感想。また、呪文のイントネーションにも衝撃を受けたそうで、「ルカナン」の発音が自分の思っていたのと違っていて大変驚いたという。これは青海氏ら開発スタッフも同じで、「堀井さんに聞いて初めて正しい発音が分かった」ということが多かったと明かした。本作をプレイするときには、そうしたイントネーションの部分も注目すると面白そうだ。

青海亮太氏(左)と堀井雄二氏(右)

テレシアのしっかり者の部分を声だけで表現するのが難しかったという武井さん。呪文を叫ぶ演技も難しかったというが、収録時にはすでに森山さんの声が入っていたので「すごく心強かったです」とのこと。

とにかく楽しかったという山田さんは意外な出演の経緯を明かした。山田さんは前作のCMに出演しているが、青海氏によるとその収録時に「(声優の)オファーが来ていないですけど……」と言ったそうだ。「半分冗談でおっしゃったんだと思いますけど」という青海氏に「半分じゃなくて(本当に)冗談です!」と何度も強調していた山田さんだが、堀井氏さんは最初からツェザールにピッタリと思っていたそうで、収録を重ねるうちに「山田さんがツェザールにしか見えなくなった」とうれしそうに語った。

「オファーがマジで来たんで焦りました」と会場を笑わせた山田さん。

次のテーマは自分以外のキャストが演じたキャラクターの印象について。テレシアについて聞かれた森山さんは「しっかり者の学級委員長タイプで、こういう人が隣にいると安心だなあ」と真面目に語ったが、ツェザールについては「『俺の美学だ』とか本当に言いそうだよね(笑)」と山田さんをからかい気味にコメント。いじられた山田さんも、森山さんの熱血演技に「ちょっとうるせえなと思いました」と反撃し、会場を笑わせた。

それぞれの名セリフに絡んだ質問も。ラゼルの決め台詞「じわじわたぎってきたぜ!」にちなんで、最近熱血になっていることについて聞かれた森山さんは「子どものころからやっている踊りですね」と回答。「遊び人や踊り子からスーパースターになれたらなあ」と語った。

「ちょっと、言うこと聞きなさいよ」が決めセリフの学級委員的なテレシアだが、武井さん自身はすでに仕事を始めていたこともあって、高校時代は学級委員などしていなかったという。ただ、お姉さん的な気質はあるそうで、「基本的にはチャキチャキ自分でやっちゃうタイプですね」とのことだ。

「やはりお前には俺の美学はわからんようだな」が決めセリフのツェザール。自分も他人には理解されないような美学があるかという質問に山田さんは「ドラゴンクエスト」をプレイするとき「ツボ、タルをすべて割ること」と即答。前作はバトルが終了するとステージクリアとなっていたため、ツボやタルを後回しにしたことを後悔したと明かし、「最近は敵より先にツボを壊していますね、だいたい出てくるのは『うまのふん』とかですけど」とこぼした。

トーク終了後、本作の発売日が「ドラゴンクエスト」第1作発売から30年目であることを記念して制作された氷のスライムが登場。2メートル近い非常に巨大な氷像で、「スライムがヒャドで凍っちゃったみたい」、「スゴイですね」、「メラとかで溶かせたら」とゲスト陣も一様に驚いたり感心したりしていた。

東京メトロポリタン・ブラス・クインテットの演奏による「ハッピーバースデー ドラゴンクエスト」をバックに
氷のスライムが登場。

最後にキャスト陣が挨拶。「実際にどうなっているかまだ分かっていないところもいっぱいあるので、これからゲームを思いきり楽しみながら自分の声を聞いて『ああ違う!』と思ったりとか、そんな躁うつ状態を楽しめればと思います」(森山さん)。「このような歴史的なゲームに携われて大変うれしく思いました。私の自慢がひとつ増えたなという思いです。 これからもたくさんの人に愛されるゲームであり続けるように心から願っています」(武井さん)。「ぜひ還暦まで行ってもらいたいですね。(シリーズも)『20』くらいまでいってもらって。『ヒーローズ』はその頃いくつになっているんでしょうね? それくらいまでどんどん生み出してもらいたいと思います」(山田さん)と、それぞれコメントを送った。

プロデューサーの青梅氏は「私も演じられた皆さんも、堀井さんの作り出した温かい『ドラゴンクエスト』の世界で育ってきたんですね。その中で作り手側として携われたことを本当に光栄に思います。それを今度はお客さんにしっかり愛をこめて提供するということが、もっとも難しいハードルではあったんですけれども、今回この作品でやり尽くしたかなと思っております」と自信のコメント。最後に堀井氏が「30年間続けてよかったなと思います。30年間ありがとうございました。これからも『ドラゴンクエスト』をよろしくお願いします!」と挨拶し、イベントを締めくくった。

ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり

スクウェア・エニックス

PS4ダウンロード

  • 発売日:2016年5月27日
  • 12歳以上対象
  • PS Store ダウンロード版

ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり

スクウェア・エニックス

PS3ダウンロード

  • 発売日:2016年5月27日
  • 12歳以上対象
  • PS Store ダウンロード版

ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり

スクウェア・エニックス

PSVitaダウンロード

  • 発売日:2016年5月27日
  • 12歳以上対象
  • PS Store ダウンロード版

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