バンダイナムコエンターテインメントとフィールズは6月15日、アーケード用3D対戦格闘ゲーム「鉄拳7 FATED RETRIBUTION」と、パチンコ「CR鉄拳2 闘神ver.」のプレス向け発表会を開催した。

まず今回の発表会の冒頭を飾ることになった演舞では、今回のスペシャルゲストであるタレントの稲村亜美さん、 高野人母美さんらが、それぞれ「鉄拳7 FATED RETRIBUTION」(以下、「鉄拳7FR」)の登場キャラクター・風間飛鳥とジョシー・リサールに扮して出演。

プロボクサー兼モデルという希有な経歴をもつ高野さんだが、実は子供の頃からキックボクシングも習っていたそうで、この演舞で初めて披露することができたのだという。今回がコスプレ初挑戦だという稲村さんは、これまでアクションやダンスをする機会もなかったため、非常に新鮮な気持ちで楽しく演舞を行えたと満足気に語っていた。

左から高野人母美さん、稲村亜美さん

そんなオープニングパフォーマンスの後には、「鉄拳」シリーズの顔とも言える原田勝弘氏からのビデオレターが上映。ご存じの読者も多いかと思うが、今回の発表会が行われている同日には、アメリカのロサンゼルスにて世界最大のゲームの祭典・E3が開催されており、原田氏もロサンゼルスに滞在中。そのため今回の発表会には残念ながら不参加となってしまったが、日本に残っている開発陣に後を託したのだという。

そんな原田氏に託された形で登壇したのが、シリーズに深く関わっている池田幸平氏(「鉄拳7 FATED RETRIBUTION」開発プロデューサー)と米盛祐一氏 (「鉄拳」シリーズ開発ディレクター)。さらに今回はスペシャルゲストとして、「鉄拳7FR」へ豪鬼のゲスト出演も決まっている「ストリートファイター」シリーズの開発スタッフである杉山晃一氏(「ストリートファイターV」プロデューサー)と綾野智章氏(「ストリートファイターV」アシスタントプロデューサー)も加わり、平八と豪鬼の戦いが描かれたオープニングムービーのフルバージョンが初公開された。

米盛祐一氏、池田幸平氏 綾野智章氏、杉山晃一氏

さらに新情報として、プレイヤーにとってもっとも気になる情報であろう、「鉄拳7FR」の稼働日が2016年7月5日となることが発表。現在は稼働にむけて最終調整の段階に入っているそうで、開発の中でももっとも過酷な時期なのだという。カプコンの2人も「地獄のような時期だけど、ここの頑張りでゲームの面白さが決まる」とコメントし、同じ格闘ゲームの開発者同士ならではの苦労を語り合っていた。

また昨年に引き続き、賞金総額1000万円となる公式世界大会「『鉄拳7 FATED RETRIBUTION』THE KING OF IRON FIST TOURNAMENT 2016」が開催されることも発表。

2016年7月15日からアメリカ・ラスベガスで開催される世界的格闘ゲームの祭典「Evolution 2016」にてその最初の予選が行われる予定で、ここでの優勝・準優勝者は「『鉄拳7 FATED RETRIBUTION』THE KING OF IRON FIST TOURNAMENT 2016」のグランドファイナルへと進出できるのだという。

稼働から僅か2週間という非常に短い期間で行われる大会だけに、池田氏らも「誰にでもチャンスがある」とコメントしており、敷居が低くなる分、これまで以上の大勢のプレイヤーの参加を期待している様子だった。

その後には、前回の世界大会の覇者であり、現在「鉄拳」最強のプレイヤーといっても過言ではないノビさんと、「ストリートファイター」におけるもっとも有名な豪鬼使いとして数々の大会を制してきたときどさんという、格闘ゲームプレイヤーなら知らない人はいないであろう2人を招いての、エキシビションマッチが行われることに(ノビさんはセルゲイ・ドラグノフ、ときどさんは豪鬼を使用)。

ノビさん、ときどさん

ノビさんの勝利に終わった「ジャパンアミューズメントエキスポ2016」でのエキシビションマッチ以来の再戦となる両者。ノビさんが世界王者としての自信を覗かせる一方、ときどさんも前回のリベンジに燃えており、それぞれに気合は十分(なおこの試合の実況解説を、同じく有名プレイヤーであるはめこさん&ユウさんが務めており、エキシビションにも関わらず世界大会並の豪華な座組みが組まれることに)。

1試合目が始まると、第一ラウンドをときど選手が先取したかと思うと、続く2ラウンド目はノビさんが取り返すという互角の展開が続く中、大きく会場が沸き上がったのはファイナルラウンド。互いの超必殺技であるレイジアーツが炸裂し合うというド派手なコンボに客席が魅せられる中、お互いにあと一撃で倒されるという体力を僅かに残した状況で、豪鬼の放った「波動拳」が炸裂し勝利を収めるという、まさに「鉄拳」の新時代を予感させる展開で会場を盛り上げる。

しかし、これで終わらないのが世界王者。この敗北でスイッチが入ったのか。続く2試合目ではときどさんの放つ瞬獄殺を悉く見切って反撃のチャンスをつぶしながら、着実にダメージを与えていく。ときどさんも豪鬼の特色であるセービングや、昇竜拳の無敵を生かした反撃を要所で決めて一矢報いるも、世界王者の圧倒的な強さを見せつける形でノビさんがあっという間に3ラウンドを先取し、2試合目を勝利。エキシビションは、1勝1敗のイーブンという結果に終わり、決着は世界大会へと持ち越されることとなった。

試合終了後には、「2D格闘のプレイヤーなら違和感なく入れるようになっていて、3D格闘の楽しさも体験できる」と、
2D格闘のエッセンスを見事に盛り込んだ豪鬼への作り込みを、ときどさんが絶賛する一幕も。
ノビさんの希望によって、本作の「ヒット」祈願を兼ねて、稲村さんによる生の「神スイング」が披露されることになり、
その豪快なスイング音に「SEが入っていたのかと思った」とコメントが出るほど、共演者の誰もが度肝を抜かれていた。

また発表会の終わりには、「鉄拳」シリーズのパチンコ新機種「CR 鉄拳2 闘神ver.」の実機がお披露目されることに。「一撃爽快」をコンセプトに、大型液晶による迫力の演出に加え、「ギガ鉄拳ギミック」「鉄拳フラッシュ」などの独自のギミック演出やオリジナル楽曲、コンボアクションシステムといった「鉄拳」シリーズならではの「爽快感」を重視した魅力が盛り込まれているという。

開発陣の「鉄拳」へのこだわりが込められた台に、ゲーム側のプレイヤーを代表するノビさんも「ゲームセンターでもホールでも、しばらく『鉄拳』三昧になりそう」と興味津々の様子だった。

来たる7月5日の最新作の稼働、そして新たな世界大会に向け、より一層「鉄拳」シリーズが盛り上がっていくことになりそうだ。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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