XSEED Gamesがアメリカ・ロサンゼルスで開催されている「E3 2016」にプレイアブル出展した「Fate/EXTELLA」。日本での2016年11月10日の発売に先駆けて、このハイスピードサーヴァントアクションを一足早くプレイしてきた。
「Fate/EXTELLA」は、「Fate」に登場する「サーヴァント」と呼ばれる古今東西の歴史・神話の英霊を操り、数百の敵を打ち倒していく爽快感が楽しめるアクションゲームだ。
RPGとして発売された前作「Fate/EXTRA」とはまったく異なるゲームデザインになった本作では、あらゆる願いを叶える力を持った霊子コンピュータ「ムーンセル・オートマトン」の所有権を巡り繰り広げられた「聖杯戦争」を勝ち抜き、万能の願望機たる「聖杯」を手に入れたマスターのその後が描かれる。
今回出展されたプレイアブルデモでは、和の雰囲気がただようステージで、サーヴァントの一人「ネロ・クラウディス」を操作して、ハイスピードサーヴァントアクションを堪能することができた。
戦略性とアクション性の高さを兼ね備えた作品
本作では陣営同士で拠点を奪い合う「領域支配権争奪戦」が繰り広げられる。それぞれの陣営が「セクター」と呼ばれる拠点を攻め合い、領域の支配権を示す鍵「レジムマトリクス」を奪い合うのだ。
プレイヤーはサーヴァントを操作し、拠点を自由にめぐりながら敵を殲滅・制圧してレジムマトリクスを集めていく。先に15個のレジムマトリクスを集めれば勝利だ。
ただし、各セクターにあるレジムマトリクス数はそれぞれ異なるうえ、一度制圧したセクターが敵に奪い返される場合もある。いかに早く敵を倒すかはもちろん、どのセクターから攻めていくか、敵に狙われている自分のセクターをいかに守るか、といった戦略も考える必要がある。
コマンドは、□が弱攻撃、△が強攻撃。この組み合わせでコンボを重ねていく。最初はコンボのバリエーションも少ないが、レベルが上がるとどんどん攻撃をつなげられるようになる。
また、○ボタンでゲージを消費して「エクステラマニューバ」と呼ばれる特殊攻撃を繰り出すことができる。これはヒットした敵を中心に、周囲の敵にまとめてダメージを与えられる攻撃だ。発動中に追加でゲージを消費すれば連続攻撃が放たれ、敵軍勢に大ダメージを与えられる。
道中、他のサーヴァントと対峙するシーンも。今回筆者はエリザベート=バートリーと戦ったが、サーヴァントとなると相手の攻撃も強力。そういう時は「形態変化(フォームチェンジ)」だ。
通常攻撃を重ねていくと画面左下のゲージが溜まり、これが満タンのときにL2ボタンを押すと、フォームチェンジ! ドレス姿のネロの身に甲冑が装着され、拳の形をした炎でより強力な攻撃を繰り出すことが可能になる。
なおデモプレイではエリザベートのほかにギルガメッシュが敵サーヴァントとして登場していたうえ、無銘が味方サーヴァントとして助けてくれるシーンも。サーヴァント同士の共闘も見られそうだ。
炎と氷がぶつかり合う白熱バトル!
こうしてレジムマトリクスを15個集めると、いよいよボスがいるエリアへの道が開かれる。ステージの風景で察した読者もいるかもしれないが、このステージのボスは玉藻の前だ。
ボス戦では相手もフォームチェンジをしてくるため、上記のサーヴァント戦よりもさらに厳しい戦いが繰り広げられる。ゲージをうまく溜めて、こちらもフォームチェンジして対抗しよう。ネロの炎と玉藻の前の氷がぶつかり合う戦いは、相当に白熱する。見事倒せばステージクリアだ。
「Fate」に欠かせない宝具だが、道中でチップ型のアイテムを拾うことがあり、これを3つ集めると宝具を撃つことができる。最後の1つはボスが所持しており、ボスが宝具を放つための予備動作をしている間に攻撃して、これを防ぐとドロップするという仕組みだ。
ちなみにフォームチェンジをしていると、宝具を放つことができない。筆者はフォームチェンジでラッシュをかけていたため、宝具を撃つ前に玉藻の前を倒してしまった……ネロの宝具もかなり豪華なモーションになっているとのことなので、ぜひその目で確かめてほしい。
今回プレイできたのはわずかな時間ではあったが、ハイスピードなアクションの爽快感をかなり味わうことができた。それでいてただ倒せばいいわけではなく、攻略スピードも求められる。つまりうまく敵を倒すようにならなければいけないので、アクション性の高さを求めるプレイヤーの期待にも応えられるゲームデザインになっていると言っていいだろう。
とはいえ操作やシステムそのものは難しくないので、「Fate」は好きだがアクションゲームはあまりやらない、という人も楽しめるはず。「Fate」ワールドの新たな広がりを存分に感じられるタイトルだ。