「猫飼いたいけど、お母さんがダメって……」。そんな人でも安心安全! 1分で家猫と生活できる方法を教えちゃいます! エイジが配信中のiOS/Android用アプリ「てのひらニャンコ」のプレイレビューをお届け。
2014年3月14日のこと、エイジから全国の犬好きを骨抜きにするべく、ゲームアプリ「てのひらワンコ」が配信されました。
しかし、“犬ときたら猫”の法則は発揮されず、これまで2年と3ヶ月ものあいだ、犬はスマートフォンゲームのなかで、動物好きの寵愛を一身にうける、争いのない春を謳歌しました。犬派、だいしょうりです。
ですが、そうは問屋が卸しませんでした。先月2016年6月24日のこと、犬派へのおおきな黒船「てのひらニャンコ」が来襲します。きのことたけのこ、ぽんずとあじぽん、いぬとねこ、これらは人類に課せられた地球創世からの命題であり、今もなおくすぶり続ける永遠の火種です。結構両立している話は聞きますが、火種です。
そんなわけで今回は、猫一派による大攻勢をみせつけるべく、このiOS/Android「てのひらニャンコ」を紹介していくことにしました。犬派の人たちよ、猫派の人たちよ、そして漫画の世界でよくみる猫アレルギーで近づけないという人たちよ、カワイイに震えよ。
はてさて「てのひらニャンコ」とは
無駄に犬猫論争を煽った気もしますが、そんなことは脇に置いといて。ここから「てのひらニャンコ」がいかなるゲームなのかを紹介していくとしましょう。
まずはこちらの画面を見ていただければ分かると思いますが――
おっと失礼、間違えました。
こっちでしたね。
このように、スマートフォンの中で飼えるデジタルペットが「てのひらニャンコ」こと“てのニャン”となります。猫と遊んだり、特技を仕込んだり、シャンプーをしたり、おめかししたり、愛情を深めたり、お婿さん(お嫁さん)を探したりと、ゲーム内容もバラエティ豊かです。
本作は育成シミュレーションといえど、スマートフォンならではの機能を活かしたアクションやコミュニティも備わっていて、幅広い楽しみ方があります。基本的な遊び方は“猫と戯れること”ですが、特技をたくさん覚えさせたり、ランキング上位を目指したりと、ゲーミングらしいやり込み方もあるので、プレイスタイルは人それぞれです。
とりあえず、ゲームの簡単な流れを追っていきましょう。
猫を選べニャン!
ゲームをはじめると、まずは最初の一匹目を選ぶことになります。ここで選べるのは……
- 近所の酒場によくいる「さばとら」
- 空き地の主「大将」
- 水たまりで遊んでた「しろねこ」
- 空き地の甘えんぼ「ちゃしろ」
この4匹。どの子にするかを選択したら、「名前」と「性別」を付けていきましょう。
私はリアル家に白いのと黒いのがいますので、せっかくなので茶色いのにしてみました。名前は「とんこつ」です。しかしまあ、ゲーム序盤ですぐに飼うことはできないようですが、あからさまに革新的でいて挑戦的な子もいますね。
さて、パートナーを決めた後は10分ほど、実際に遊びながら進めていくチュートリアルのお時間です。おそらく、初心者の方はボタンの多さに面を食らってしまうと思いますが、慣れです。慣れて頑張ってください。それしか言えません。
彼ら彼女らには、毎日ご飯や水分が必要です。また、清潔感も大事ですので、お風呂に入れてシャンプーもします。暴れる子はおそらくいないので、安心して指でワシャワシャしましょう。
なお、これらの生活値はリアルタイムで変動していきます。つまり、1日放置していたらお腹ペコペコ、喉カラカラ、体ベトベト、機嫌はシャーッ!ってなります。「んなー」とか「ウァオォァアオン」といった悲痛な叫び声までは発しませんが、心が痛くなるので注意しましょう。
猫様の気分を良くしたら、外出でもしましょうか。本作では家、庭、街、公園といった場所に行くことができます。家はこれまで見てきたメイン画面ですが、庭ではボタンタップで遊ぶ中毒的なミニゲーム「なわとび」などができ、公園では「むしとり」ができます。
また、街に出るとさまざまな飼い主のもとで、バラエティー豊かにコーディネートされた猫たちを見ることができ、その場で違うプレイヤーのお宅に訪問することもできます。
そのほか、ゲーム内には新しい猫を購入できるペットショップ、いろいろなアイテムを取り揃えたデパート、お部屋の模様替えに利用する家具屋なども存在します。
特にデパートでは食料と水が販売されてますし、家具はゲーム内通貨を貯めるための金策アイテムとしても重宝していきますので、序盤は重要視しておくといいかもです。でも、値段はお高めなので、餌代を削るほどの無理はしないほうがいいですね。
ゲーム内のテキストを確認していると、なにやら「純血種の腕前(攻撃力)」「雑種の頑強(防御力)」とか、物騒な文字が出てきます。まさか猫同士でキャットファイッ!でもするの?
とかなんとか思いながら、違う飼い主のお宅にぬるっと訪問してみると、画面左側に「コンテスト」なる文字が現れました。「なにコンよ?」と疑問のままに押すと、まさかのバトルスタート。
バトルといっても、双方が特技や魅力を見せつけ合うだけの、健全でいて不可思議なノホホンとしたバトルでした。しかし、これでガチで勝ちにいくとなると、結構本気のやり込みが要求されそうです。愛猫家デュエリストは頑張ってください。
コンテストを終えてから街に出てみると、どうやら出歩いている他の宅の猫にもコンテストを吹っ掛けられることが分かりました。どうやらこの街とは、非同期型のPvPが吹き荒れる、バトルシティの類だったようです。
恐ろしい強猫たちにボロ負けを繰り返した後、家に帰ってきました。家の中には最大3匹の猫を放し飼いにすることができます。ワンルームですけど。
また、ゲームを進めていくとどうやら子供を産むこともできるようです。各猫には「1才 ♂ 独身」とシビアなステータスが設定されていたので、ここで合点がいきました。
そのほか本作では、いつでも写真を撮ることができます。「スマートフォンだし、スクリーンショットで撮影すればいいんじゃ?」と思う人もいるかと存じますが、実際にスマートフォンで猫を撮影する苦行と難しさを味わったことのある人なら、この機能の優れた面に気付けるはずです。
まず、ゲーム内の撮影機能は「押した瞬間を切り取る」ようになっていて、気まぐれなニャンコ方に対応するにはピッタリです。撮った写真はその場でSNSに送ることもできますので、コミュニティで自慢したい人にも最適です。
ちなみにちょいちょい画面にも映っていますが、動画「特訓するねこ。」などで再生回数3億PV超えをし、世界的に人気を博しているにゃんこ「まる」とのコラボとして、ゲーム内にもこのまるちゃんが登場しています。入手条件もチュートリアルをクリアするだけで済むので、可愛がってみてはいかがでしょう。
むせび泣いてるような声で餌を要求してくる子っているよね
今回紹介した「てのひらニャンコ」では、要所で“「ああ、やるやる」って言いたくなるモーション”がふんだんに取り入れられています。そんな自然さもさることながら、猫たちが愛くるしさ全快に迫ってくるところにもキュンとくることでしょう。
いろいろな理由があって、ペットを気軽に飼えないという家庭は多いと思います。リアルペットの代替としてのバーチャルペットというと、少し聞こえが悪いかもしれませんが、そういうちょっとした疑いの気持ちからゲームをはじめる人ほど、心を持っていかれるはずです。
「(スマートフォンを)元の場所にかえしてきなさい」と言われる家庭でもなければ、もはや飼ったも同然でしょう。