ロジクールは、「League of Legends」のアマチュア日本一を決める大会「Logicool G CUP 2016 Final」の決勝戦を、11月3日に渋谷ヒカリエ9階 Hikarie Hallにて開催した。

目次
  1. 様々な趣向を凝らしたエキシビジョンマッチの模様をお届け
  2. Logicool G CUP 2016 Final SG vs CG

「Logicool G CUP 2016」は、全世界で圧倒的な競技人口を誇るオンラインゲーム「League of Legends(以下、LoL)」のアマチュア日本一を決める大会。

日本におけるe-Sports普及のため「プレイヤーの裾野拡大」「コミュニティーの活性化」「チーム結成の促進」「プロを目指す登竜門」を趣旨としている。

開催は東京ゲームショウ2015で行われた「Logicool G CUP 2015」に続き、今回で2回目となる。

本大会は、9月16日から行われていたオフライントーナメントの決勝戦という位置づけだが、メインイベントである決勝戦以外にも、プロ選手やゲスト選手によるエキシビジョンマッチや、浅場佳苗さんによるスターガーディアン特別LIVEなど、まさにLoL尽くしのイベントとなっていた。

また会場は主催のロジクールによるマウスやキーボードといったデバイスの試遊スペースや、協賛のニデックによるゲーミンググラスの試着、日清食品とコカ・コーライーストジャパンによる試食・試飲コーナーなども催されていた。

コカ・コーラの試飲、日清とんがらし麺の試食が誰でも可能となっていた
壁にはファンアートがズラリ
浅場佳苗さんによるスターガーディアン特別LIVEでは、
「I'm Falling Love With You」「Endless Starlight~命のキラメキ~」の2曲が披露された

様々な趣向を凝らしたエキシビジョンマッチの模様をお届け

本イベントで行われたエキシビジョンマッチは、LoLキャスター対決や、人気ゲームストリーマー対決、憧れのプロとタッグを組んで戦う2vs2など趣向を凝らした内容で行われた。

eyes氏 vs Revol氏によるキャスター対決!

左からeyes氏、Revol氏
左からeyes氏、Revol氏

キャスター対決と題して行われたエキシビジョンマッチは、日本LoLシーンの第一人者eyes氏と、世界中のLoL競技シーンを圧倒的な知識量で網羅するRevol氏による実況&解説者対決となる。普段、人前であまりプレイを見せたことがないRevol氏がどのようなプレイをするのかに期待がかかる。

ピックはeyes氏がアリスター、Revol氏がルシアンを選択。会場の雰囲気はRevol氏を応援する空気一色といった様子だった。遠距離からハラスが可能なルシアンがチクチクと攻撃を重ねるのに対して、アリスターがCCを絡めてワンチャンスを狙うといった構図となった。最終的には、アリスターがPulverizeから一気に押し込みeyes氏が勝利した。

ブンブン丸さん vs 石井プロによるゲームストリーマー対決!

左から石井プロ、ブンブン丸さん
左から石井プロ、ブンブン丸さん

人気ゲームストリーマー対決となった、ブンブン丸さんと石井プロの対戦は、試合が始まる前から互いに煽りを入れ合うガチな雰囲気での試合となった。

ブンブン丸さんはゲームイベントのMCや解説などを行うマルチゲームタレントで、LoLでもランクゴールドというプレイヤーだ。一方の石井プロは競技的な常識から逸脱したストリーミングが国内シーンにおいてカルト的な人気を誇るカリスマプレイヤーとなっている。

ピックはブンブン丸さんがオラフ、石井プロがボリベアを選択。前日までLoLの練習を続けてきたという石井プロがどんなミラクルプレイを魅せてくれるのか期待がかかる。

石井プロが何もないところでタワーの攻撃を受けるなど危ういプレーを見せるも試合は五分で進む。お互いに近接キャラをピックしているため、試合が決まるのは一瞬であろう。幕切れはブンブン丸さんが長期戦を嫌がり、相手タワー付近まで攻めた瞬間のことだった。ボリベアのRolling Thunderが炸裂し、位置が入れ替わったところがちょうど石井プロのタワー下ということも相まって、石井プロがファーストブラッドを獲得して勝利となった。

ゲーム外で行われる口プレイによるハラスは見ていて非常に痛快だった

2vs2 with DetonatioN FocusMe

エキシビジョンマッチの第3回はDetonatioN FocusMeよりCeros選手とBonziN選手の対戦となる。さらに、お互いに来場者の中から1人ずつリアルピックし、2vs2でタッグマッチを行うといった形式で、憧れのプロゲーマーとチームと一緒に戦えるまたとないチャンスとなった。ルールはBotレーンを使用し、先に2kill、もしくはファーストタワーを取ったチームが勝利となる。

左から来場者のかべおさん、Ceros選手、BonziN選手、来場者のかたじけないさん
上段がCeros選手チーム、下段がBonziN選手チームとなっている

Ceros選手チームはkillを取ることに特化した構成、対するBonziN選手チームは一般的なBotレーンの組み合わせだ。Ceros選手チームのパワースパイクはLevel2ということで、かなり早い段階でオールインが行われるだろう。そこをBonziN選手チームがどう捌いていくかに注目が集まる。

試合が始まりLevel2を先行したのはBonziN選手チーム。これにより、序盤の猛攻を凌ぎきる可能性が出てきたのだが、Ceros選手チームが一瞬の隙を突き、FlashからのStunでファーストブラッドを取る。餌食になったのはBonziN選手のスレッシュだ。いきなりファーストキルをとったCeros選手チームだが、手を休める暇を与えず、パンテオンがかたじけないのケイトリンにBlinkから近づき無慈悲な2kill目を獲得。Ceros選手チームが勝利した。

勝利したCeros選手チームのかべおさんには、ティーモのフィギュアとサイン入りの「G403WL」が贈られた。
また、ティーモフィギュアをかたじけないさんに譲るという紳士的なシーンも見られた

DetonatioN FocusMe vs Rampage on ツイステッドツリーライン

エキシビジョンマッチ最後の試合は、DetonatioN FocusMe(以下、DFM)とRampage(以下、RPG)によるプロチーム対決となった。特徴的なのは3vs3で行われるツイステッドツリーライン形式で競い合う点だ。

左からBonziN選手、nororin選手、Ceros選手 左からRoki選手、Paz選手、Meron選手

ツイステッドツリーラインは3vs3専用のマップで対戦が行わる。通常、3つあるレーンがTopとBotの2レーンとなっているのが特徴だ。またアルターと呼ばれるキャプチャーポイントが存在するのもサモナーズリフトとの違いだろう。このキャプチャーポイントを押さえることでチームのチャンピオンにMS上昇のバフが付く。また、ドラゴンやバロンの代わりにヴァイルモーという蜘蛛モンスターも存在する。

普段あまり使用されない試合形式だけに、プロのチームがどれだけルールに適合できるかが、勝負の明暗を分けるだろう。

両チームのバンピックはこのようになっている

レーンが2つしかなく、間のジャングルも短いため、序盤からチャンピオン同士の殴り合いが高い頻度で行われていく。まず試合が動いたのが最初のアルター開放のタイミング。両チーム、バフを獲得して試合を有利に運びたいためアルター付近で集団戦が行われた。Meron選手がCeros選手にイグゾーストを入れるも、BonziN選手とnororin選手がそこをしっかりサポート。逆にkillを取ることに成功し、ファーストブラッドはnororin選手となった。

ジャングルを2人で回り経験値をシェアしているRPGに対して、Top、Bot、そしてジャングルに分かれリスクを犯しながらも効率よくFarmを進め、DFMが経験値の差を付けていく。DFMは試合開始から7分の時点で全員がLevel6に到達したのだが、RPGはLevel6に到達したのがRoki選手のみという展開だ。DFMはこのレベル差のアドバンテージを活かし、ファーストタワーを折ることに成功。試合運びを有利に進めていく。

試合の流れが変わったのは開始から16分頃、ジャングル内でのエンゲージからの集団戦でRPGがエースを獲得、kill数を並べることに成功した。試合の流れを掴んだRPGはnororin選手をソロkillするなどし、数の有利を作っていく。タワーを一気に3本折り、試合をひっくり返した。

試合を決めたのは開始から25分頃、DFM決死のタワーダイブを逆に返り討ちにし、その隙にヴァイルモーを取ることに成功したRPG。かなり有利な状況を作り出したことにより、Botレーンから攻勢に打って出る。Roki選手が時間を稼いでいる間にインヒビターとネクサスタワーを破壊、BonziN選手が必死に抵抗するも2対1では成すすべがなくネクサスを破壊してRPGが勝利した。

試合時間27分で合計kill数37と通常のサモナーズリフトでは考えられないスコアとなった

Logicool G CUP 2016 Final SG vs CG

9月16日から行われていたオフライントーナメントの決勝戦「Logicool G CUP 2016」。2ヶ月弱に渡り行われてきた本大会の決勝戦が、ここ渋谷の舞台でついに決着を迎える。

決勝戦の組み合わせは、LoL専門のチームとして発足し、公式プロリーグの2部リーグであるLJLChallenger Series予選参加経験もある「Serenade Gaming(以下、SG)」と、チャレンジャーランクが4人在籍する実力派チーム「Crest Gaming(以下、CG)」。

お互いこの壇上まで上り詰めたとあって、実力はプロと比較しても遜色ないレベルだ。ただ、普段とは違う環境、大勢の観客の前で行われるオフライン大会とあって、自分の実力をどこまで出せるかどうかがカギになる。ちなみに、予選はBO1形式で行われたが、決勝戦に関してはBO3形式で行われた。

両チームのロール内訳は上記の通りとなっている

試合結果が予想できないシーソーゲームとなった第1ラウンド

SG側のチャンピオン構成はAOEダメージを出すことに長けた布陣。一方、CGは個人技の強さを活かしたドラフト構成となった。両チーム、自分たちの土俵に相手を引きずり込むゲームメイクができるかが勝敗に結び付くであろう。

BLUE TEAMがSG、RED TEAMがCGとなっている

開幕は静かに始まるかと思いきや、へーたきゅん選手/カルマがブッシュから積極的にハラスをしかけ体力のアドバンテージを奪っていく。ジャングルを回る速度は両チームほぼ五分といったところか。そして、先にガンクを仕掛けにいったのはhachamecha選手/トランドル、Topレーンでfrog選手/ナーを狙う。frogも二段ジャンプを活用し逃げるのだが、フラッシュが上手く機能せずファーストブラッドとなり、CGが優位な戦況を作り上げた。

しかしSGも負けてはいない。Luna選手/ジンがBotレーンからの攻めを丁寧に捌き、撤退の隙をultで迎撃。4発全て的中させ、ソロkillを挙げる。数の有利を得たことにより、時間的余裕ができたSGがファーストドラゴンを獲得、そしてファーストタワーを折ることに成功した。

タワーアドバンテージこそSGが優位に進めるも、ビルドやCSにはそれほど差はつかずゲームは進む。試合が動きだしたのは35分頃、Hide on bush選手/ルブランがダブルkillを取ったことをきっかけにCGがバロン戦を開始、SGもそれに気づくもギリギリの綱渡りの末、CGがバロンを獲得、戦況が大きく傾く。この勢いを大事にしたいCGはそのままタワーダイブを仕掛ける。タワーを破壊することには成功するもLuna選手/ジンのultが炸裂。4ショットでトリプルキルを叩きつけるファインプレーを魅せ、試合の展開はまたわからなくなる。

ほぼほぼ互角というゲーム展開になってきたものの攻めるのはSG、midレーンから攻めを敢行する。もちろんCGもだまっておらず、やや押され気味ではあるも反撃を開始し、集団戦が始まった。どちらのチームも相手のネクサスを破壊する準備は万端といった様子で、この集団戦が決着の火種になりかねない大事な局面だ。CGは、Hyo選手/ガングプランクとHide on bush選手/ルブランがkillされるも、SGを全滅させ一気にインヒビター、ネクサスタワー、ネクサスを破壊、第1ラウンドをもぎ取った。

アイバーンピックが上手くかみ合った第2ラウンド

第2ラウンドの注目はCGのhachamecha選手がピックしたアイバーンだろう。公式大会などではあまり評価されてこなかったが、IWCQの出場を賭けた試合でロシアのチームがピックしている事例などもあり、まだ実力が未知数のチャンピオンだ。CGはこのアイバーンを軸にPoke型の構成となり非常にいい形でピックができたといえる。一方のSGはエンゲージ手段が少なく、攻めの形を作るのが難しい構成となった。

BLUE TEAMがCG、RED TEAMがSGとなっている。
hachamecha選手がアイバーンをピックした際には会場から歓声が沸き起こった

試合開始、独特なルートでジャングルを回るのはhachamecha選手/アイバーン。3分前から両バフを持った状態でLevel3に到達し、早々にガンクを成功させファーストブラッド。不意を突いた奇襲という意味では100点満点の動きだろう。さらに驚くべきことに試合開始23分頃、Hyo選手/ポッピーとhachamecha選手/アイバーンが2人でバロンを獲得、デイジーを上手く使うことで少人数でバフを手に入れることに成功した。

SGとしては辛い展開になってしまったが、タワーアドバンテージと、ドラゴンバフは一応の有利を取っている状態となり、2匹目のバロンをどちらのチームが獲得するかが重要になる。CGが積極的にバロンにアプローチをかけるも、SGはそれを良しとせず上手く阻害していく展開が続く。お互いに痛み分けといった状態になり、勝負は1度レーン戦に戻ったかのように見えた。しかしhachamecha選手/アイバーンがデイジーと共にソロでバロンにアタック。見事2匹目のバロンを倒すことに成功した。

俄然有利な展開となったCG。エルダードラゴンを倒して現状を打開しようとするSGのLuna選手/エズリアル、Rika選手/ブランドを落とし数の有利を作るやいなや、一気にタワーシージを決行。インヒビターの破壊まで成功させ、さらに3匹目のバロン、エルダードラゴンにまで手を伸ばし、試合を決めにかかる。

タワーダメージを上手くデイジーに肩代わりさせ強引にネクサスタワーを折っていき、最終的にネクサスまで破壊。2ラウンド目もCGが勝利し、見事アマチュア日本1の座に輝いた。

メインステージだけでもお腹いっぱいの内容で、さらに視聴者を楽しませる様々な催しに満ちた「Logicool G CUP 2016」。プロステージへの架け橋となる本大会は、ユーザーのモチベーションという意味でも一役も二役も買う存在だろう。ロジクール アシスタントクラスターカテゴリーマネージャー、塩谷一生氏も「今後も、イベントを継続して行っていきたい」と述べた。

我こそはという猛者は次なる大会に備え、今から爪を研いでおいてはどうだろうか。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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