ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアが2016年12月6日に発売を予定しているPS4用ソフト「人喰いの大鷲トリコ」。本稿では、物語中盤の一部シーンがプレイできたメディア向け先行体験会の様子をお届けする。
いよいよ発売日まで1ヶ月を切った「人喰いの大鷲トリコ」。TGS 2016に引き続き、ゲーム中の一部の要素をプレイできる、メディア向けの先行体験会が行われることになった。
前回同様、すでに少年とトリコが一定の信頼関係を築き、プレイヤー自身もこれまでのゲームプレイからさまざまなアクションや仕掛けの解き方を覚えた物語の中盤をプレイすることになったが、前回とはまた異なる仕掛けを体験することができた。
ゲームが開始されるとさっそく、トリコの背に乗って雲海にそびえ立つ遺跡群を飛び渡ることになる。最初の目標となる石塔は、トリコの巨体と比べるとあまりに細く、トリコが大きく跳躍したさいは思わず肝を冷やしてしまった。着地した際のトリコのふらつくような挙動や、ぱらぱらと地表に向かって零れ落ちる小石などが、絶妙にプレイヤーの緊張感を引き立ててくれる。
しかも、トリコはこのあまりにも頼りない足場で立ちすくんでしまい、どれだけ命令しても次の地点に飛び移ろうとしないのだ。どうやら、上空で宙吊りにされた目玉のような模様を恐れているようで、これがある限り先に進みたがらないようだ。
ここからが本作のアクションの要となる部分で、少年がトリコと別行動を取り、この仕掛けを解くことになる。まずはトリコの尻尾をロープ代わりに石塔を下り、中腹辺りから伸びている太いワイヤーを伝ってトリコが恐れて進めなかった場所へと先回りする。
この綱渡りもプレイヤーの緊張感を煽る絶妙な要素として取り入れられており、地表も見えない遥か下方の風景に思わずぞっとしてしまうことも。少年が体勢を崩すと声を上げそうになってしまうし、無事に渡りきれた時は自然とほっと胸を撫で下ろすことだろう。
宙吊りにされた不思議な模様の金具までたどり着き、落下させればトリコがこちら側まで来てくれる。しかし、ここからがまた一苦労かかるポイント。模様が吊るされていた金具を足場やロープ代わりに下っていくと、少し離れた地点からトリコが少年の様子を伺っている。トリコが首を伸ばせばギリギリ届きそうだが……。
トリコがキャッチしてくれることを期待し、意を決して飛び降りると、残念ながらそのまま落下してしまった。このシーンは金具を足場にしてやや高い位置からジャンプしてトリコに飛び乗るのが正解だったようだ。
このように、本作ではさまざまなシーンでプレイヤーが選択を迫られる場面がある。次にどんなことが起こるのだろう、どうすればいいのだろう、という緊張感を常にプレイヤーが持てるゲームデザインとなっているため、今回は数十分のゲームプレイだったが、それでも十分すぎるほど「人喰いの大鷲トリコ」の世界観に引き込まれ、没頭してしまった。
最後に、少年とトリコが辿り着いた先で起こる新たな展開を紹介しよう。崖の上に、トリコと似たような生き物が見える。“黒いトリコ”ともいうべきこの生き物がはたして何なのか、また“トリコ”とはどういった存在なのか……。今回のゲームプレイはこの“黒いトリコ”が出現したところで終了となってしまったが、より本作の世界に引き込まれるような内容だった。