バイキングが、12月8日に稼働を開始したアーケードゲーム「マジシャンズデッド」。本稼働バージョンとなり、新しい要素が追加された本作の魅力を紹介していく。

目次
  1. 対戦ゲームが初めてでも安心のシングルプレイモードを紹介!
  2. 4人の新キャラクターのプレイフィールを紹介!
  3. 個性的な新ステージを紹介!
  4. 新しく追加されたフォースセットの所感を紹介!
  5. 開発会社の遊び心にただただ脱帽

10月15日に東京ビッグサイトにて開催された「マジシャンズデッド in 闘神祭 2016」を皮切りに、全国で開催されたキャラバンイベントも千秋楽を迎え、12月8日に満を持して稼働を開始した「マジシャンズデッド」。

本稼働ではこれまで実施されてきたキャラバンイベントのバージョンとは異なり、新たに4人の新キャラクターや新しいステージ、ミッションモードの追加、細かい仕様の変更などが行われている。本項では、そのような新情報を含めたゲームプレイの所感などを紹介していく。

なお、本作の操作方法は、モーションセンサーを用いた画期的なものとなっている。こちらに関してはファーストインプレッション記事にて詳しく紹介されているため、併せて確認しておくといいだろう。

上記の画像はゲーム筐体に貼ってあるものと同一となっている。筐体空きの待ち時間などに参照するといいだろう。

対戦ゲームが初めてでも安心のシングルプレイモードを紹介!

アーケードにおける対戦ゲームで、初めてプレイするときに気になるのは、シングルプレイモードの充実具合だろう。初プレイでいきなり全国対戦に挑むのは、やはりハードルが高く、負ければ1クレジットが数分で溶けてしまう。本作におけるシングルプレイモードは2つ用意されており「チュートリアル」「ミッション」がそれに当たる。

「チュートリアル」は読んで字のごとく、ゲームの基礎の基礎を学べるモードだ。移動方法から各種魔法の使い方などを、1つずつ覚えていくことができた。

敵の攻撃を避けるにはジャンプが有用(本作にはステップなどが無く、防御手段が少ない)である点や、モーションセンサーに手をかざしている間は移動速度が低下する点など、実際の対戦において重要なテクニックも紹介されるため、本作を初めてプレイする時は、とりあえず遊んでおきたいモードになっている。

もう一方の「ミッション」はというと、指定されたミッションを達成していくモードで、対戦相手や味方のキャラクターはNPCになっている。そのため、チュートリアルをクリアしたけど、全国対戦はまだ早いな、と感じたときなどに気軽に遊ぶことができそうだ。ミッションの内容はさまざまで、実際の対戦形式の3vs3で戦うモードはもちろん、次々と現れるギャングを蹴散らしていくミッションや、NPCキャラクターを護衛するミッションなど、このモードだけでもゲームとして十分面白い内容となっている。

また「ミッション」は店内でチームを組んで挑戦することもできるので、友達と連れ添って遊ぶのもいいだろう。

4人の新キャラクターのプレイフィールを紹介!

ここでは、本稼働バージョンから使用することが可能になった新キャラクター4人のプレイフィールを紹介していく。どのキャラクターも今までになかった個性的なキャラクター達だ。

キャトル(超能力者サイド)

ゲーム内で唯一の毒を操る超能力者で、それ故にガスマスクを装備している。様々な毒系のスキルと素早い移動ができるスケーティングでトリッキーな立ち回りが可能だ。

キャトルが用いる毒は他のキャラクターが使う属性攻撃とは異なる性質をもっており、端的に言ってしまえばシナジー効果が得られない。こう聞くとデメリットに聞こえてしまうかもしれないが、逆に考えると味方やステージなどの外的要因に左右されず、安定した戦いができるということだ。

※シナジーとは…本作には属性の概念が存在し、水辺にいるターゲットに対して電気属性のスキルを当てると、電気が水を伝って広範囲への攻撃になったり、味方が発生させた竜巻に炎属性のスキルを当てると炎を纏った攻撃になるなど、複数のスキル効果を合わせることでメリットを生むものがある。これをシナジーと呼ぶ。

また、毒は散布した地点にしばらく残るので、奥まった場所にいる敵を炙り出すのにも効果的だ。他にも透明化して姿をくらまし、不意打ちをしかけるなどアサシンのような戦い方で相手の意識を散らすことに長けている。

ハーロン(超能力者サイド)

超能力者グループ「EIX」のリーダー。テレポーテーションを使って実弾兵器を手元にワープさせて戦うスタイルが得意で、ガトリングやミサイルなど、さまざまな火器を自在に操る兵器ソルジャーだ。

一見するとデカキャラにありがちなピーキーなキャラクターに思えるが、射程は長くないものの取り回しの良いガトリングや、一度に大量に展開して敵をホーミングするミサイル、リロード時間は長いが、複数の敵を一気に薙ぎ払うことが可能な巨大な手を召喚する「ハンドパワー改」など、扱いやすい技が揃っている。

目玉はやはり巨大な手を召喚する「ハンドパワー改」だろう。モーションセンサーにかざした自分の手の動きにならってハーロンが攻撃を行ってくれるので、色々なシチュエーションで臨機応変な対応が可能だ。この手をつかって周囲のオブジェクトを持ち上げて投げたり、敵プレイヤーを掴んで味方に攻撃させるといったことも可能になっている。

リガード・トルトゥーラス(魔法使いサイド)

魔法使いであると同時に吸血鬼でもある人物で、魔法学園「セントルーズベリー:St.Rewsbury」で教鞭を執っている。闇魔法を操る紳士で、闇魔法が着弾した地面などは一瞬で魔の力に侵され、歩く者の足を止めることができる。

リガードの特徴はなんといっても闇属性のスキルだろう。闇属性のスキルがヒットした部分には闇のエリアが出現し、そこに入った敵プレイヤーの移動速度を低下させ、ジャンプの高度を低くすることが可能だ。

他の属性との直接的なシナジーは確認できなかったが、敵の機動力を削ぐことで間接的に味方を支援できるキャラクターだと感じた。他にも、一定時間、完全に敵を拘束する「バインド・ダーキガ」や、召喚した鎌で敵を斬りつける「デスサイズ・ダーキガ」などが確認できた。

テラ・ドクトォス・マグナ(魔法使いサイド)

推定700歳の大魔法使いで、古の暗黒魔法使いを封印したと言われる一族の末裔。普段は魔法学園「セントルーズベリー:St.Rewsbury」の理事長をしている一方、世界一の大富豪でもあり、嫌味なく豪快に金をつかう一面もある。戦闘では癒やしの力を持ちつつも、破壊力の高い光魔法を扱う。

今回プレイしている中で一番面白いと感じたのが、このテラだ。彼の使う光属性のスキルは、ヒットしたエリアに草花が生い茂り、その上に一定時間いることでHPを回復することができるというものだ。回復が始まるまでは少しの間そのエリアにいる必要があるので注意しよう。

筆者がテラに惚れ込んだ最大の要因は、光の柱を出現させる「アロー・ホーリガ」だ。このスキルは、手をグーの形に握ると出現し、パーにすることで柱を飛ばすというものになっている。もちろん攻撃に使ってもいいのだが、この光の柱、なんと自分が乗ることもできるのだ。乗った後に攻撃を放てば空中を飛ぶことも可能で、空から射撃の雨を降らせるといった芸当もできる。

自ら投げた柱に飛び乗って移動していた、某殺し屋を彷彿とさせる。

個性的な新ステージを紹介!

本稼働に伴い、新たに3つのステージが追加された。ここでは追加されたステージの特徴を紹介していく。

ニューヨークシティ

サイキッカー達が活動し、生活するエリアの1つ。付近にサイキッカーの本部である「ICF」もあるとされるが詳細は不明となっている。人口が集中する都心で、交通量も多い一角。

サイキッカー本部「ICF」

サイキッカー組織や、「EIX」の本拠地でサイキッカーへの活動指示や支援をここから行っている。また研究施設もあり超能力や魔法の研究も行っている。

魔法省

世界中の魔法使い達の秩序と安全を守り支援するために設けられている公的機関。世界中の魔法使いが集う場所としても神聖な場所として扱われており、魔法使いの歴史や遺産が守られている。

新しく追加されたフォースセットの所感を紹介!

本作におけるスキルは、キャラクター選択後のフォースセット確認画面で幾つかある中から、一つ選ぶことで決定される。最初はデフォルトで用意されている二つの中からしか選ぶことができないが、メンバーズサイトに登録し、ゲームを遊ぶことでもらえるポイントを使用して、新しいフォースセットを購入することが可能だ。

今回の体験プレイでは、クラリスのフォースセット4・5を実際に使うことができた。クラリスのフォースセット4は、範囲攻撃に長けた構成になっており、溜めることで大きさが増し、射出後もモーションセンサーで操作が可能な「ライジング・ブレイガ」や、上空から広範囲に隕石を落とす「メテオ・ブレイガ」などが使用できた。

フォースセット5のクラリスの特徴として、3方向に放たれる「3トルネード・エアリガ」が使用できることが挙げられる。クラリスは元々、火属性のスキルが得意なキャラクターなのだが、それに加えて風属性のスキルも使用できるということになる。火属性と風属性にはシナジー効果があるため、一人でシナジー効果をもったスキルを使うことが可能なのだ。

このように聞くと、一部のフォースセットが強すぎるためゲームバランスが悪いのではと不安になるかもしれないが、その点は安心して欲しい。本作はチームコスト制を採用しているため、強いフォースセットになるほど、コストが高く設定されている。そのため、単純に強いフォースセットを揃えた3人がいれば強い、ということはなさそうだ。

ただ、フォースセットを変えることで使えるスキルの属性を変えることができるため、全国対戦で味方とマッチングした際に、「みんな同じ属性のキャラクターだ!」となっても対応できるよう、ある程度のフォースセットを用意しておくと円滑に遊ぶことができそうだ。

開発会社の遊び心にただただ脱帽

筆者は「マジシャンズデッド」に触れるのは今回が初めてだったのだが、まずはその自由さに驚いた。最初にステージに降り立った時は、ただの遮蔽物だとしか思っていなかった電車を、テレキネシスで持ち上げられることに気づいた時は感動を覚えたし、マップにある木に火属性で攻撃をすると木が燃える様子などにはリアルを感じた。

とにかく「スゲー!!」が溢れているゲームで、開発会社の遊び心と、モーションセンサーの相性が完全に噛み合った作品となっている。このレポートを見て、少しでも本作に興味をもったら、是非一度ゲームセンターに足を運んで、「マジシャンズデッド」の魅力に驚嘆してほしい。

凍らせた敵をテレキネシスで放り投げるなんてことも可能。
勝利画面ではモーションセンサーの機能を活かして、キャラクターに好きなポーズを取らせることもできる。
最後に、とっておきの水属性のシナジー効果を紹介しよう。敢えて多くは語らないが、水属性持ちのキャラクター使いが増えるのではないかと内心期待している。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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