バンダイナムコエンターテインメントより配信されているiOS/Android向けアプリ「キングダム セブンフラッグス」のプレイレポートをお届けします。
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中国の春秋・戦国時代をモチーフにした、大人気コミック「キングダム」。熱血主人公の信と、後の「始皇帝」となる政を中心に、史実を新解釈で描いた壮大かつロマンあふれるストーリーは、若い男性のみならず、女性や年配の方など、幅広い層のファンを獲得しました。そんな「キングダム」の最新ゲームが、バンダイナムコエンターテインメントから昨年秋にリリースされたiOS/Android対応アプリ「キングダム セブンフラッグス」(以下、本作)です。
2012年にはアニメ化もされ、抜群の知名度を持つ「キングダム」が、どのようなゲームに仕上がっているのか? 本稿では、「キングダム」の熱烈なファンでもある筆者の目線から、その魅力をお伝えします!
原作を追体験できるファン感涙のストーリー! 気になるキャラも登場予定!?
本作の大きなウリの1つが、「原作を追体験できるストーリー」です。ホーム画面の右上から進める「ストーリー」では、原作に忠実な物語を楽しみつつ、合戦に挑むという進行スタイルが採られています。
ストーリーは、信と政が初めて出会う「暗き森」からスタートします。そこをクリアすると、今度は山の民の協力を求めて彼らの城を訪れ、反乱を起こした王弟・成キョウの待つ王都・咸陽へと攻め込みます。ちょうどコミックス1~4巻あたりの話ですね。胸が熱くなります!
ここで「キングダム」をよく知らない人に向けて、世界観を主要キャラとともに簡単にご紹介します。記事の冒頭でも書いたとおり、舞台は中国の春秋・戦国時代。秦、魏、趙、楚、燕、韓、斉の各国が、中国大陸で覇権を争っています。7つの国が、それぞれの旗を掲げて戦うから、本作のサブタイトルが「セブンフラッグス」なのですね!
主人公たちが属するのは秦国で、政はその国王です。後に初めて中華を統一した「始皇帝」となり、「万里の長城」を築いた人物でもあります。
信
「キングダム」の主人公。「天下の大将軍」を夢見る下僕の少年で、過酷な戦場で死線を乗り越える内に、実績ある青年将校として成長していく。粗野で単純だが正義感は強く、自身にも部下にも略奪や凌辱を許さない。
政
秦国の若き王。まだ誰も果たしたことのない「中華の統一」を目指し、武によって争いのない時代を作ろうとしている。大きな野望を持つ一方、リアリストで、ときに非常な決断を下す。自他ともに厳しい性格。信とは身分を超えた友人関係を結んでいる。
羌カイ
コミックスでは5巻より登場。信の初陣である対魏国戦で知り合う。凄腕の暗殺者で、剣の腕前は信を上回るほど。信とともに戦場を生き抜くうち、信の部隊「飛信隊」を支える副官となる。当初は少年だと思われていたが、後に信奉者が生まれるほどの美(少)女。
河了貂
信と物語の冒頭で知り合う山民族の末裔。当初は金のために信、政に協力していたが、やがて2人を気に入り、損得抜きで力を貸すようになる。非力だが頭の回転は速く、字も読める。また、料理を始め、生活力が高い。後に羌カイの紹介で軍師の学校に入り、軍師として信を支えるようになる。羌カイと同じく、信は長らく少年だと誤解していたが、じつは女の子。
ストーリーで王都の戦いを終えたあとは、原作に沿って信の初陣である対魏国戦が始まります。ストーリーは昨年11月に11章が追加されて以降、少しずつ追加されています。信の好敵手・輪虎や、手に汗握る函谷関の攻防戦なども、やがて実装されるのでしょうか? 原作ファンは、いまから楽しみですね!
将軍や軍師気分で部隊を指揮しよう!戦術性に富んだ合戦バトル
ストーリーを進めるには、途中に待ち受ける敵軍を「合戦」で撃破する必要があります。
合戦は、まず自陣に部隊を配置することから始まります。自陣は3×3マスの9マスあり、そこに最大5部隊を配置します。敵も同じように配置されているので、後述する「部隊の相性」も考慮して初期位置を決めましょう。
合戦が始まると、各部隊は自動で行動します。自軍部隊を敵軍に向かってスワイプすることで、ターゲットを切り替えられます。
敵が攻撃範囲に入ると、自動的に攻撃し始めます。剣部隊、槍部隊など、大抵は隣接すると攻撃を開始しますが、弓部隊だけは離れた位置から敵を安全に攻撃できます。
各部隊は勇、武、智の属性を持ち、それぞれ相克関係があります。各部隊が持つ能力差を覆すほどの有利・不利が生まれるので、相性はしっかりチェックしましょう。オレンジ色の矢印は、ターゲットに対して自身が有利な属性、紫色の矢印は、ターゲットに対して自身が不利な属性であることを表しています。
敵を攻撃したり、逆に攻撃を受けたりすると、少しずつ「必殺ゲージ」が溜まります。必殺ゲージが満タンのときに、武将のアイコンをタップすると、必殺技の効果範囲が表示されます。そこから上にスワイプさせると、効果範囲に必殺技が発動します。普通の攻撃よりも大きなダメージを敵に与えたり、パラメータをアップしたりできます。
攻撃を繰り返して兵力が0になると、その部隊は退却します。「敵大将の撃破」といった勝利条件を満たすか、敵軍を全滅させれば勝利です。
合戦は開始直後こそ上から全体を見下ろす画面で表示されますが、ピンチアウト操作で戦場の一部分だけを拡大することも可能です。また、武将のアイコンを長押しすると、その武将を拡大表示します。合戦は指示を出さなくても自動で戦ってくれるので、気になる戦場を拡大し、観戦するのも楽しいのではないでしょうか。
また、部隊には属性による相性のほか、「騎馬は移動が早い」といった部隊ごとの特徴もあります。例えば兵力の多い歩兵で敵を足止めしているスキに、足の速い騎馬で側面から回り込み、敵大将の撃破を狙うといった戦法も考えられそうです。自由度の高い合戦で、ぜひ信や羌カイのような将軍、河了貂のような軍師気分を味わってみてください!
どの武将と副官を組み合わせるか?コレクションに夢中になりそうな多彩なキャラクターたち
「キングダム」の人気を支えるのが、個性的で魅力あふれるキャラクターたち。キャラクターは、おもに「ガチャ」を回すことで増やせます。
各キャラクターは、「武将」か「副官」のどちらかの役割が与えられています。例えば信や羌カイは「武将」ですが、政の妻である向や宮女の陽は「副官」です。
武将は文字どおり、部隊の主戦力となるキャラクターです。率いられる兵数が決められており、実際に戦場で敵と戦う役割を負っています。一方の副官は武将を補佐し、そのパラメータを上げる役割を持っています。例えば下の画面では、河了貂に蒙毅を副官として付けることでHPや攻撃スピード、防御力が上昇しています。
もちろん、ゲーム的には、できるだけ多くの兵力を率いる強い武将に、できるだけパラメータが上がる強力な副官を付けたほうが有利です。しかし、そこは大人気作品を原作に持つゲーム。ファンである筆者としては、政の副官には嫁の向という組み合わせは譲れません。ちなみに、先ほど解説に使った河了貂と蒙毅という組み合わせも、完全に筆者の趣味です。
自分の好きなキャラクターを手に入れ、育て、好きな副官と組み合わせてカップリングを作る。あるいは、あえて弱いキャラ(例えば尾平や昂など)を、鍛え上げて使ってみる。そういった楽しみ方も、人気原作を持つゲームならではかもしれませんね! 合戦での自由度も高いゲームだけに、ぜひ自分なりの楽しみ方で、「キングダム」の世界にどっぷりひたってみてください。