コーエーテクモゲームスからリリースされた「討鬼伝」シリーズのスマートフォン向け最新作「討鬼伝 モノノフ」。シリーズでおなじみの部位破壊の爽快さはどう再現されたか? プレイレポートで本作の魅力をお届け。
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コーエーテクモゲームスから3月27日にAndroid版がリリース、iOS版も近日中に配信予定のスマートフォン向けハンティングアクションゲーム「討鬼伝 モノノフ」。タイトルに「討鬼伝」とある通り、本作はこれまでコンシューマー向けにリリースされてきた「討鬼伝」シリーズの一作だ。
和の世界観で“鬼”と戦うハンティングアクションであり、“鬼”の部位を破壊していく爽快感が特徴…という本シリーズならではの魅力は「討鬼伝 モノノフ」でどう再現されたのか? 今回のプレイレビューではAndroid版をプレイして、シリーズファンが気になるポイントを紹介したい。
「討鬼伝 モノノフ」は、バトルの爽快感が重視されたハンティングアクションゲーム。和の世界観や、モノノフや“鬼”といった要素、武器ごとに異なるアクションで“鬼”と戦ったり、武器にミタマを装備する…といったシリーズ固有の要素は概ね引き継いでいる。もちろん、部位破壊やマルチプレイ要素も存在。
ゲームの基本的な流れは、メニューから挑戦するステージを選び、“鬼”を倒していく…というもので、スマートフォン向けRPGでは一般的な形式。短時間でサクッとプレイすることできるため、スキマの時間にちょっと1ステージ…という、スマートフォンゲームおなじみのプレイスタイルで楽しむことが可能だ。
とにかくタッチしたくなる爽快感!気持ちよさにドップリ浸れるバトルシステム
本作のメインであるバトルパートも、これまでの「討鬼伝」シリーズ同様、3DCGで描かれたモノノフを操り、リアルタイムアクションで“鬼”と戦う…というもの。攻撃は基本的にタップで行い、タップを連打することで連続攻撃。また、武器に応じて上下のスワイプや長押しタップに特殊なアクションが割り振られており、使用する武器ごとに異なる戦術が楽しめる。
これまでのシリーズ同様、攻撃はメチャクチャ気持ちがいい! 鬼をザクザクと連続で攻撃していると、あまりの爽快感に、時間を忘れてのめり込んでしまう。周囲の状況や、それまで抱えていたストレスが吹っ飛ぶ気持ちよさなので、この上ない気分転換になるレベルだ。
バトルにおいてこれまでのシリーズと異なる、本作ならではの特徴といえるのが、移動方法。本作の移動は、左右のスワイプによって、敵である鬼を中心に360°移動するというもの。歩いたり走ったりするのではなく、サイドステップによって移動を行う…という形式だ。
また、“鬼”に接近している状態で下スワイプを行うとバックステップして“鬼”から離れることができ、離れた状態で上スワイプを行うとフロントステップで接近することができる。“鬼”に接近した状態、離れた状態のいずれもサイドステップ移動が可能なので、“鬼”を中心として、360°移動可能な円が内側と外側に2つあるような形になっている。
この移動の主な使い道は、回避。“鬼”が攻撃体勢に入ると、攻撃範囲が黄色く光って表示され、一定時間経過すると実際に攻撃が行われる。それまでにステップを駆使して回避する…というわけだ。また、シリーズでおなじみ部位破壊を行うためにも移動は重要となる。
さらに、仲間キャラクターのいる場所へと移動することで、部位破壊必殺技「鬼千切」を繰り出すために必要なモノノフゲージを貯めることができる。モノノフゲージは普通に“鬼”を攻撃するだけでも貯めることができるが、仲間の傍で戦えばより効率的に貯めることが可能だ。
本作のバトルシステムは、爽快感バツグンの攻撃と、回避というスリル、有利な位置取りを目指す戦略性…それぞれの刺激が高いレベルでまとまっている完成度の高いバトルだと感じた。
武器は太刀、双刀、槍、金砕棒、弓の5種類!多彩な気持ちよさが味わえるのが魅力
特徴の異なる武器を使えるという点は、これまでのシリーズにおいても魅力のひとつだった。本作でも、太刀、双刀、槍、金砕棒、弓という特徴の異なる5種類の武器が用意されている。また、武器には種類以外に火、水、風、土、天という属性要素も存在しており、“鬼”の弱点属性の武器で戦うことで、有利にバトルを展開できる。
太刀は、“鬼”に接近した状態で上スワイプすると、「残心」を発動できる。「残心」を発動したのちに“鬼”を攻撃することで「刀傷」を与えることができ、「刀傷」を与えた状態で再び上スワイプすると、「刀傷」のある部位へ追撃が可能だ。部位破壊を狙える上、爽快感満点の攻撃なので、「メイン武器に太刀を使いたい!」と思わせる魅力に繋がっている。
双刀は、連続攻撃による爽快感が特徴の武器。“鬼”に接近した状態で上スワイプすると「跳躍」を発動。跳躍中に5回連続攻撃するか、長押しタップを行うことで回転攻撃「回天」が発動可能。手数でガンガン攻め立てるのが非常に気持ちいいが、「跳躍」中は受けるダメージ量がアップするというデメリットも持っている。
槍は、“鬼”に接近した状態で上スワイプすることで「烈塵突」を発動、発動後にタップ連打することで連続ダメージを与えられる。また、“鬼”から離れた状態で画面タップすると、ジャンプで接近しつつ同時に“鬼”を攻撃する技「鷹襲突」が発動できる。“鬼”の攻撃を回避しつつ、一気に「鷹襲突」で攻勢に移る…という形でバトルの流れをコントロールできるのが槍の魅力だ。
弓は、“鬼”から離れた状態で下スワイプすることで「印矢」を発動、“鬼”の部位をロックオンすることができる。5つの武器の中で唯一の遠距離武器であり、遠距離から部位を狙い撃っていく独特なプレイ感が魅力となっている。
金砕棒は、“鬼”に接近した状態で上スワイプすると「豪打」を発動、攻撃を当てるほど攻撃速度が上昇していく。また「豪打」後に長押しタップすることで溜め攻撃も繰り出せる。見た目通り、豪快な一撃が魅力の武器だ。
ソロでもマルチプレイでも協力プレイの面白さが堪能できる!
本作はソロプレイにおいても、コンピューターが操作担当するお供のモノノフや助っ人キャラクターが参加してくれるため、協力プレイの楽しさをバッチリ堪能できる。5つの武器中、弓や金砕棒は協力プレイじゃないと相当立ち回りが難しい武器だが、お供や助っ人のおかげでソロでもこれらの武器で十分活躍可能だ!
また、マルチプレイにおいては、簡易的なコミュニケーションを可能にするスタンプによって、協力プレイの楽しさをより濃密に味わえる!思わずコミュニケーションがとりたくなるようなシチュエーションもしっかり用意されている。
たとえば、“鬼”の体力が低下し、タマハミ化という強力な状態になると、味方全員が順番に攻撃を繰り出す「総攻撃」が可能。各プレイヤーの見せ場がわかりやすく用意されていることで、ファインプレイをしたプレイヤーには思わず賛辞を送りたくなってしまう。
メリハリの利いたプレイしがいのあるアクション
本作の魅力が、とびぬけた爽快感にあることは間違いない。しかし、武器や武器に装備するミタマの収集・育成など、やり込み要素の魅力も強力。とくにミタマは、バトル中に発動できる特殊効果によってゲームが有利になるというだけでなく、歴史上や伝説上の英雄たちがモチーフになっているため、収集・育成のモチベーションが大いに刺激される。「討鬼伝」シリーズを知らない人が本作をプレイしたとしても、強い魅力として映ることだろう。
こうしたやり込み要素を、スマートフォンゲームとして上手に落とし込んでいる点も素晴らしい。特に感心した点は「即時討伐」。任務をS評価でクリアし、すべての挑戦をクリアしていると、バトルをショートカットして報酬だけゲットすることが可能…という機能だ。このおかげで、素材を集めるための周回プレイが、極限まで快適になっている。
本作は、これまでの「討鬼伝」シリーズファンから、「討鬼伝」シリーズを知らない人まで楽しめる作品に仕上がっている。特に爽快感は、「普段、スマホゲームをあまりプレイしない…」という人でも一瞬でトリコになるレベルだ。ビジュアルや世界観、爽快感など、何かひとつでも胸にピン!とくるものがあれば是非プレイしてみてほしい。