本日6月13日よりリリースが開始されたKLabの新作アプリ「キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~」。配信に先立って行われたメディア向け試遊会に参加できたので、そのインプレッションをお届けする。
本作は高橋陽一氏原作の人気漫画「キャプテン翼」を題材にしたサッカーシミュレーションゲームだ。全国のプレイヤーとリアルタイムで戦える「熱い対戦」、迫力満点の映像で再現されたド派手な「必殺技」、原作のさまざまな名シーンが見られる「原作追体験」の3つをコンセプトにしていて、「キャプテン翼」ワールドを存分に楽しむことができる。
事前登録者数が230万人を突破するなど、リリース前から大いに注目を集めていた本作だが、どのようなシステムで、どんなことができるのか。まずは試遊会で判明したゲームの見どころを紹介していこう。
簡単操作で戦略性バツグンの熱い対戦を楽しめる
試合はリアルタイムで展開していく。プレイヤーはフィールド上の選手を直接タッチして操作。ボールを持っている選手をスワイプするとその方向にドリブル、別の選手をタップするとその選手にパスが出される。
フィールド画面でボールを持つ選手と守備側チームの選手が接触するとマッチアップ画面に移行。プレイヤー側がボールを持っているときはシュート、パス、ワンツーなど攻撃コマンドを、守備側のときはブロックやタックルといった守備コマンドの中からひとつを選択する。マッチアップの勝敗はコマンドの相性やプレイヤーの能力値などによって決定。こうしたマッチアップを制していき、ゴールを決めれば得点となる。
こちらがフィールド画面。 「守備的」「バランス」「攻撃的」といったチームの戦い方を決定するコマンドも使用可能だ。 |
選手同士が接触するとマッチアップ画面になる。どのコマンドを選ぶか、プレイヤーの判断が勝負を分ける。 |
「必殺技」のコマンドをタップすればキャラクター固有の必殺技が発動。おなじみのドライブシュートやタイガーショットのほか、翼と岬のコンビプレイや若島津の三角飛びなど多彩な必殺技を使用できる。
ただし、選手はコマンドや必殺技を使うごとに「スタミナ」というパラメーターを消費していく。スタミナがゼロになると能力値がダウンしたり、必殺技が出せなくなったりするので、特定の選手ばかりマッチアップさせていると不利になる恐れがあるのだ。どの選手にどれだけボールを集めるか。プレイヤーの戦略が問われそうだ。
さらに、各キャラクターにはそれぞれ「力」、「技」、「速」という3属性のいずれかが設定されていて、これらの属性は3すくみの関係になっている。相手より有利な属性の場合、マッチアップで勝利しやすくなるので、相手側の攻撃選手に対して有利な属性を持つ選手をディフェンダーで起用したり、マッチアップでぶつかりやすいポジションに置いたりといった駆け引きも楽しむことができる。
「全力」というコマンドが使用できるのも面白い。試合を進めるとパラメーターがたまっていき、フルになると使用可能になる特殊なコマンドで、発動するとチームの全選手の能力が一定時間アップするなどの効果が得られる。かなり強力なコマンドだけに、使いどころがポイントになりそうだ。
もちろん、メンバーを入れ替えたりフォーメーションを変更したりすることで、チームをさまざまにカスタマイズすることも可能。最適なメンバーをAIが自動的に選んでくれる「自動編成」というコマンドが用意されているのもうれしい限りだ。また、ユニフォームをデザインする機能も搭載されているので、すべてがオリジナルの自分だけのチームを作り上げられる。
操作モードも選択可能で、すべての操作を自分で行う「マニュアル」、マッチアップだけ自分で操作する「セミオート」、全部AIに任せる「オート」の3種類の中から好きなものを選べる。試合中でも自由に切り替えられるので、強敵が相手のときはすべて自分で操作して、大きくリードしたら「オート」にするなど状況に応じて使い分けるといい。
他のプレイヤーとの交流・協力ができる「連盟」と「シェアプレイ」
ゲームの中心となるのは「シナリオ」モードだ。「キャプテン翼」の物語を追体験できるモードで原作の中学生編からスタート。大友中の浦部や新田をはじめ、原作に登場したライバルたちとの熱い戦いを楽しめる。このシナリオモードを進めてプレイヤーランクを上げていくと他のプレイヤーとリーグ戦で競い合う「リーグ」、リアルタイムでの対戦を楽しめる「オンライン対戦」といったモードがアンロックされていく仕組みだ。
「連盟」の要素も見逃せない。オンラインゲームのギルドのようなもので、この連盟に参加することでシナリオクリア時に得られる経験値やコインが増えたり、一部の能力がアップしたりするなどの「連盟効果」が得られる。さらに、メンバーがコインなどを連盟に投資することも可能で、これにより効果がさらにアップしていく仕様になっているという。
メンバーと一緒に連盟固有のミッションに挑戦することも可能で、クリアすると「連盟メダル」をゲット。このメダルを集めるとさまざまなアイテムがもらえるシュートパネルに挑戦できる。そのほか、メンバーのオンライン対戦を観戦したり、連盟のメンバー同士でチャットしたりすることも可能になっている。
こうした「連盟」の特典の中で、特に注目すべきが「シェアプレイ」だ。「シナリオ」モードのひとつで、連盟の仲間が選択したシナリオを他のメンバーもプレイできるようになるというものだ。通常、シナリオを進めていくと「行動力」というパラメーターが消費されるのだが、このモードでは行動力を消費せずにプレイすることが可能。クリアすると「シェアプレイ報酬」という特別な報酬ももらえるので、ぜひ挑戦してみたいところだ。
キャラクターの育成要素も充実。「トレーニング」でキャラクターの能力を上げることはもちろん、最大レベルに達した選手の能力の上限を開放してレアリティをアップすることもできるので、レアリティの低いキャラクターでもコツコツ育てていけば立派な戦力になれるのだ。
また、同じ必殺技を持つ選手を合成することによって必殺技の威力を強化したり、選手が持っている必殺技を同じ名前の別の選手に伝授したりすることも可能。ただし、伝授できるのはそのキャラクターのメインの必殺技のみで、例えば「ドライブシュート」がメイン必殺技のAの大空翼と「ゴールデンコンビ」がメイン必殺技のBの大空翼がいる場合、Aの翼を素材に使うと「ドライブシュート」が引き継がれ、Bの翼を素材にすると「ゴールデンコンビ」が移植される。育て方によってシュート技を多数持つストライカー的な翼になったり、パス、ドリブル系の必殺技を持ったミッドフィールダー的な翼になったりするので自由な選手育成を楽しめるのだ。
光野ディレクターへの一問一答
試遊体験のあとディレクターの光野信雄氏による簡単な質疑応答も行われたので、そちらの内容もあわせて紹介しておこう。
――事前登録人数が230万人を超えたとのことですが、現在のサーバーの状況を教えて下さい。
光野氏:もろもろ想定して準備を進めています。KLab史上最大のサーバーを用意していますので、かなりの高負荷にも耐えられると考えています。
――選手がハットトリックを記録するなど試合内容に応じてボーナスが発生するといったことはありますか。
光野氏:「翼P(ポイント)」と呼ばれる試合を評価するポイントがありまして、「リーグ」ではこのポイントの多寡によってランキングが決まっていく仕様になっています。「シナリオ」でも入手可能で1万ポイントで銅メダル、2万ポイントで銀メダル、3万ポイントで金メダルというように、それぞれ設定されている報酬がもらえます。
――オンライン対戦はどのような形になるのか聞かせて下さい。
光野氏:ユーザー同士のリアルタイムの対戦で、ほぼほぼ似たような実力を持ったプレイヤーがマッチングされる仕様になっています。
――特定の対戦部屋を作ったり友人同士でマッチングしたりすることは可能でしょうか。
光野氏:今のところ自動でマッチングする仕様になっています。ただ、部屋を作って友達と遊びたいという要望も当然出てくると思いますので実装の検討はしております。
――「シナリオ」はリリースされた段階で、どこまでプレイ可能になっていますか?
光野氏:リリース時には「中学生編」と「Jr.ユース編」を実装してあります。以降のシナリオに関してはアップデートで追加していくことになります。
――「シナリオ」モードに「イベントシナリオ」というものがありますが内容を教えていただけますか?
光野氏:通常のシナリオとは別のもので、特別な報酬が得られる「曜日シナリオ」のようなものや、特定のチームが特定の時間に登場して撃破するとそのチームの代表選手が手に入るというようなものを考えています。
――同じ名前のキャラクターを同チームに入れることはできますか?
光野氏:同じチームに入れることはできないです。例えば、翼くんなら1チームに1人までです。
――ユーザー同士が対戦する大会のようなものを開催するお考えはありますか?
光野氏:対人戦がすごく面白いゲームなので、できればやりたいという話は上がっています。
――「キャプテン翼」は日本以外でも人気のIPですが、海外展開は考えておられますか?
光野氏:まだ具体的なことは言えませんが考えてはいます。すでに人気のある国の調査は進めていまして、どこにどういうタイミングで出していくか検討している最中です。
操作はいたってシンプルで一見すると単純なゲームに見えるが、実はかなり戦略的で特に対人戦では熱い駆け引きが楽しめそう。ハーフウェー付近から撃ったシュートが決まることもあるなど「キャプテン翼」ならではの破天荒さも再現されているのも魅力だ。原作のファンはもちろん、サッカー好きな人もぜひ一度体験してみてほしい。