2017年7月29日と30日の2日間にかけて開催された「Fate/Grand Order Fes. 2017 ~2nd Anniversary~」。ここでは、「Fate/EXTRA ジョイント・リサイタル in FGO Fes. 2017」の模様をお届けする。
ライブパートでは、3人の歌姫による夢の共演が実現
ステージの冒頭では、アイドルとしてライバル関係(?)にあるセイバーとランサーによるコントのようなやりとりが行われた後、セイバー役・丹下桜さんが登壇。「Fate/EXTRACCC」のEDテーマである「Blossom.」を、美しく、甘い美声で可憐に歌い上げ、瞬く間に客席を魅了していく。
続いてランサー役・大久保瑠美さんが、「Fate/EXTELLA」では挿入歌としても使用されたキャラクターソング「AKOGARE~TION – Elizabeth」と共に登場。スクリーンには「Fate/EXTELLA」でのランサーの活躍シーンが映し出され、それに答えるかのように、大久保さんも作中のランサーの同様の豊かな感情表現で、その歌声を元気いっぱいに響き渡らせる。
ライブパートのトリを飾るのは、「Fate/EXTELLA」のOPテーマ「ex:tella」を担当するELISAさん。ゲームのOP映像をバックに、独特のリズムで紡がれる楽曲を伸びやかな歌声で堂々と歌い上げると、その盛り上がりは最高潮に。「EXTRA」や「EXTELLA」の独特の世界がそのまま現実に飛び出したかのような幻想的なライブステージに、客席の誰もが虜となっていた様子だった。
トークコーナーではTVアニメ版「Fate/EXTRA」の最新情報も
ステージの後半からは、ニッポン放送・吉田尚記アナウンサーがMCを担当し、ライブでは見事な歌声を披露してくれた、丹下さんと大久保さんによるトークコーナーが行われた。
実はどちらの楽曲も、ファンの前で生歌を披露するのは初めてで、レコーディングが行われたのが約4年ほど前と時間が空いていたこともあり、かなり緊張していたことを明かす丹下さんと大久保さん。一方で大の「Fate」ファンでもある大久保さんは、ローマ市民気分で丹下さんのライブを聞き、テンションを上げた状態で自身のステージで挑むことができたのだという。
また「Fate/Grand Order Fes. 2017」の会場内には、セイバーを筆頭としたサーヴァント達の宝具の展示も行われていたのだが、「EXTRA」のセイバーの宝具名が、発音が難しいものばかりだということも話題に。
とくに丹下さんにとっては、長セリフの中にセイバーの真名となるフルネームが混じっている時は気が重くなるそうで、複雑な専門用語も多数登場する「Fate」シリーズならではの苦労話が明かされていた。
現在は「FGO」や「EXTELLA」など、さまざまなシリーズに活躍の幅を広げているセイバーだが、最初の「EXTRA」が発売された当時、丹下さんはセイバーのような王様的なキャラクターを演じた経験がなかったのだとか。
そのため当初は探り探りの中で演技をしていたそうなのだが、次第に丹下さん自身がもつ「ユルさ」を加えてくようになった結果、現在のセイバーのキャラクターが形作られていった経緯があったのだという。
一方の大久保さんも、最初にランサーの収録を行ったのは、まだ声優としてデビューしてから間もなかった時期。「FGO」ではかわいらしい一面が強調されることが多いランサーだが、「CCC」では敵としての残酷な面が多数描かれており、終盤には叫び声を上げる演技が多かったことも相まって、収録にはかなりの時間が掛かったのだそうだ。
またそれぞれが演じたキャラクターとの共通点を尋ねられた際には、「すぐ怒ってすぐデレる」という、意外にも「チョロイン」な部分を挙げる丹下さん。それを耳にした大久保さんは「いくら払ったらそれを叶えてくれるんですか!?」と興奮を隠せない様子で、客席の爆笑を誘っていた。
その後には、2017年冬に放送予定のTVアニメ「Fate/EXTRA Last Encore(ラストアンコール)」の最新映像が公開され、TVアニメ版でもセイバー役を丹下さん、岸波ハクノ役を阿部敦さんが演じることが正式に発表されることに。
実は丹下さんも阿部さんも、キャストが明かされる前から出演する気満々でいたそうで、ようやく正式に発表されたことで胸をなでおろしていた様子。初公開された映像を見た丹下さん、大久保さんは、独特な魅力をもつ「Fate/EXTRA」の世界観がどのようにアニメで描かれるかという部分にも期待を寄せていた。
ファンにとっては待望の、3人の歌姫による夢の共演が実現した本ステージ。会場でも情報が公開されたTVアニメ版に加え、既に「Fate/EXTELLA」の新作も決定しており、まだまだセイバーやランサー達の活躍を見ることができそうだ。