ネクソンは、同社が提供するモバイルゲームの事業説明会「NEXON Mobile Media Day in Summer 2017」を8月17日に開催した。
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「マビノギ」「テイルズウィーバー」など、これまでPCオンラインゲームの印象の強いネクソンだが、近年では「HIT」「HIDE AND FIRE」など多数のモバイルゲームタイトルをグローバルに展開している。さらに、日本ユーザーにも馴染みの深い「三國志曹操伝 ONLINE」などの日本展開も発表されており、今後ますます注目を集めるモバイルパブリッシャーだ。
今回行われた事業説明会では、モバイル事業本部 本部長の金起漢氏により、同社のこれまでのモバイル展開を振り返るとともに、国内で今後配信を検討しているタイトルを含めた、将来への展望も語られた。本稿では、いくつかの要点に分けてその内容を紹介していく。
国内のモバイルゲーム市場に向けたネクソンのミッションとは?
まずはこれまでのモバイルゲーム市場を簡単に紹介。ネイティブシフトからカジュアルゲーム市場の形成、ミッドコアゲーム化、そしてIPタイトルの存在感が増していく中での市場の成熟化に触れつつ、2016年末頃からはオリジナルタイトルや海外産タイトルの台頭が起こっていると指摘。それによって新規ニーズが創出され、さらに市場が成長し始めたのはないかと分析した。
そうした市場の変遷を踏まえて、2015年8月に設立されたネクソンのモバイル事業本部についても紹介。設立時点からPCオンラインゲームで実績のあるメンバーなど35名でスタートし、運用、技術、プロダクションなどパブリッシングに必要な機能を備えていたという。現在では70名ほどの構成ということだが、ローカライズやQAなどの機能を持っていることをネクソンならではの強みとして挙げていた。
モバイル事業本部としてのミッションは「世界レベルの楽しさを日本モバイル市場へ」だと金氏は話す。日本特有のタイトルが多数リリースされ人気を博している中、世界を見渡すとそのほかにもクオリティの高いタイトルが揃っており、これらのタイトルを日本で展開することで、遊びの幅を広げていく意味があるという。
そのミッションの元、2年間で日本国内でのリリースは計18タイトルを数える。年間のリリースタイトルは徐々に増えており、2016年の下期からは月1本以上のペースでリリースされているが、そのゲームジャンルはさまざま。日本国内のリリースにあたっては、ゲームの面白さという点が根幹にあり、その上で日本国内に向けたカルチャライズ・ローカライズに適応できるかどうかもポイントになるという。
ネクソンのモバイルゲームの累計登録ユーザー数は約2年で16倍強になり、モバイルゲームの売上も設立時と比較して最大で約8倍にまで成長。特に2017年のQ1では大幅な増加を見せているが、これは「HIT」のリリースに合わせてTVCMなどの大型プロモーションを展開したことと、「HIDE AND FIRE」の成功が寄与しているとのこと。
海外産モバイルタイトルのヒットの要因はカルチャライズにあり
ここからはこれまで提供されているタイトルの中から主なタイトルを紹介していくことに。
まずはモバイル事業本部の立ち上げと同時に配信された「ドミネーションズ -文明創造-」について。グローバルで3000万インストールを記録するなど多数の国で上位にランクインするヒットを記録しており、日本でもリテンション率が高く、長期運用フェーズへと移行。登録者数の大幅増は2016年1月~2月のTVCM放映によるものだ。
「HIDE AND FIRE」については、日本国内のモバイルゲームでは事例のないガンシューティングでのヒットを記録し、新ジャンルを創出。その成功の理由としてカルチャライズとマーケティング構築に1年にわたって投資を行ったことを挙げており、8月27日のオフラインイベントでは大型の発表も予定しているなど、今なお活発なアプローチを見せている。
国内配信のモバイルタイトルとして最大のヒットを記録したアクションゲーム「HIT」は、圧倒的なグラフィックが売りのタイトルであることから、初期からTVCMをはじめ大型のマスプロモーションを展開することで一気にユーザーを獲得。そのポイントは、韓国の開発力と徹底した日本カルチャライズの融合にあるという。
具体的な内容としては、キャラクターデザインを日本市場向けにリファインしつつ、シナリオも一から書き直すことで評価を獲得。また、日本向けオリジナルコンテンツとして、プレイヤー同士が共闘するレイドコンテンツも実装されている。
そして最後に紹介されたのが、今月にサービスを開始したばかりのシミュレーションRPG「StraStella(ストラステラ)」だ。ロボット×美少女という、ネクソンとしては今までにないタイトルではあるが、元々日本のユーザーには馴染みのある掛け合わせであり、かつ同ジャンルで目立ったタイトルがないことから、事前登録は10万人を突破、継続率などのKPIも好調をキープ。このままいけば長期運営も狙えるのではないかとコメントしていた。
「三國志曹操伝 ONLINE」をはじめ今後もモバイル向けのタイトルをリリース
こうした取り組みを経た知見として、1つ1つのタイトルにしっかり注力することが必要だと金氏は述べる。優秀なタイトルを国内に持ってきて、そのタイトルひとつずつに時間をかけてカルチャライズやローカライズを行っていくことを今後も継続していきたいと話していた。
最後に、直近リリース予定のタイトルとして今夏配信予定の「三國志曹操伝 ONLINE」を紹介。これはコーエーテクモゲームスが1998年にPC向けにリリースした「三國志曹操伝」を題材としたシミュレーションRPGで、すでに韓国や台湾では先行して提供されている。
原作のシナリオを収録した「演義編」に加え、都市建設シミュレーション要素のほか、他のプレイヤーとの対戦など、オンラインならではの機能も搭載された「戦略編」が楽しめる。
さらに、ここでは明示できないものの、現時点で日本でのサービスを検討しているタイトルについても言及。そして最後に「世界レベルの楽しさを日本モバイル市場へ」というミッションに再び触れ、今後に向けた抱負を語って会を締めくくった。
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