アークシステムワークスが2018年に発売を予定している「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」。10月21日に実施された「ARC REVOLUTION CUP 2017 in 闘神祭(あーくれぼ2017)」に出展された本作のプレイレポートをお届けする。
「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」は、夢のタッグバトルを楽しむ事ができる2D対戦格闘ゲームだ。「BLAZBLUE」、「ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ」、「UNDER NIGHT IN-BIRTH」、3DCGアニメーション「RWBY」から人気キャラクター達が参戦し、作品の枠を超えた熱いバトルを楽しむことができる。
10月21日に実施された「ARC REVOLUTION CUP 2017 in 闘神祭」の会場では、そんな本作がプレイアブル出展。発売に先駆けデモ版に触れることができた。
本作では、プレイヤーは2人1組のチームを組んで戦う。チームに縛りは無く、「CROSS TAG」の名の通り異種タイトルキャラでチームを組むことも、同タイトルのキャラクターでタッグを組むことも可能だ。
今回のデモ版では、「BLAZBLUE」からはラグナ、ジン、レイチェル、ハザマが、「ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ」からは鳴上悠、花村陽介が、「UNDER NIGHT IN-BIRTH」からはハイド、リンネが、「RWBY」からはルビー・ローズが選択できた。
上記タイトルは、それぞれが独自のシステムを持っている。それ故にクロスオーバー作品としての操作感は気になるところではないだろうか。
これに関しては、それぞれの通常攻撃の中にタイトル独自のシステムが組み込まれており、ボタン数などは全て共通となっていた。例えば「BLAZBLUE」であればドライブ能力が、「ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ」であれば、各種ペルソナを通常攻撃として使用可能といった具合だ。
そもそも本作は、通常攻撃が弱攻撃と強攻撃の2種類しか存在せず、各ボタンを連打するだけで自動でコンボ攻撃を行ってくれる。「ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ」の連打コンボや、「BLAZBLUE」のスタイリッシュタイプに近い操作感といえば伝わるだろうか。ボタン数が少ないこともあり、誰でも手軽に遊べるお祭り格闘ゲームに仕上がっていた。
もちろん、アークシステムワークス特有の様々なシステムも存在するので、やり込みプレイヤーも安心して欲しい。“クラッシュアサルト”というしゃがみガードで防げない攻撃や、“リバーサルアクション”という無敵攻撃など、格闘ゲームをプレイしている人なら、なるほどと思えるものが用意されている。
またこれらのシステム技は、全てボタン同時押しで発動する。格闘ゲーム初心者の最初の壁とも言える、昇竜コマンド(→↓\)なども必要ないので非常に遊びやすい。今回のデモ版はパッドでの操作だったが、コマンド周りで不便を感じることは無かった。
「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」ならではのシステムとして、クロスシステムが存在する。これは、操作していない方のキャラクターをアシストとして使用するもので、シチュエーションによって様々な効果が存在する。代表的なものとしてR1ボタンで発動できる「パートナースキル」を紹介しよう。
「パートナースキル」は、パートナーキャラが出現し攻撃を行うというもので、キャラクターの特徴をしっかりと反映したものになっており非常に面白い。例えば鳴上悠のパートナースキルのひとつは、イザナギが出現し突進する通称“モップ掛け”になっている。この攻撃を他のキャラクターと組み合わせて使用できるのであれば、様々な起き攻めが開発されていくことだろう。このように、単純なキャラクター性能だけでなく、「このキャラクターはパートナースキルが優秀だから使用する」などといった選択も考えられそうで、可能性を感じるシステムとなっていた。
パートナーがバトルのカギを握る本作では、できるだけ先に相手のキャラクターを一人倒すことが駆け引きを有利に進める上で重要だと感じた。ちなみにダメージを負ったキャラクターは、パートナーとして後ろに引っ込めることでHPが回復するので、キャラクター間の有利不利を含めて戦略的に戦える要素も秘めている。
また、先に一人倒されたプレイヤーにも逆転要素が残っているのも見逃せない。残り一人になった時にだけ発動できる「レゾナンスブレイズ」というシステムがある。これはキャラクターが最後の力を振り絞って超強化状態になるもので、以下のような効果が一定時間付与される。
- スキルゲージの自動増加
- スキルをディストーションスキルでキャンセル可能(いわゆるスパキャン)
- 通常技にケズリ効果など
発動は一試合に一度だけなので使うタイミングが非常に難しいが、上手く使用できれば一発逆転も可能だ。このようなクロスシステムの読み合いも本作の魅力の一部と言えるだろう。
「BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE」は、単なるお祭りゲームとしてではなく格闘ゲームの面白さと、各タイトルの魅力をギュギュッと詰め込んだ挑戦的な作品といえよう。その上でボタン数を少なくし(少なさを同時押しで補い)、幅広い層にアプローチできるタイトルに仕上がっている。個人的に、格闘ゲームはしっかりした環境で遊びたいと思っているので、Nintendo Switch版は最初から選択肢に入れていなかったのだが、この出来栄えなら手軽に対戦を楽しめるという点から見ても、ハードの選択の幅が広がったと感じた。
手軽に出せる“リバーサルアクション”の威力がかなり高いなど、少々荒削りに感じる部分も無いわけではなかったが、それを差し引いたとしても非常に魅力的に映った本作。追加キャラクターや発売時期などの情報も含めて続報に期待していきたい。