7月22日~24日にかけて、パシフィコ横浜 ノースにて開催のゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC2025」。7月24日に行われた「『学園アイドルマスター』のバックエンドを支える基盤システムの仕組み」の内容を紹介する。

QualiArtsでバックエンドエンジニアを務める鈴木光氏が登壇した本講演。CEDEC内のページでも辛口と表示されている通り、システム面の専門的な解説が大半を占めたため、本記事中では仕組みづくりにおいて印象的だった点のみ紹介する。



QualiArtsではバックエンドチームの組織構造として、全員がアプリケーションとインフラの業務を兼任しているという。開発・実装の高速化、技術コンテキストやナレッジの共有、属人化の軽減といったメリットを持つ一方、各々がさまざまな開発タスクを持つことで負荷がかかることが課題として挙げられる。

また、「学園アイドルマスター」の開発初期では3~4人の少人数で取り組む期間が続いたこと、そして仕様変更が多いゲーム開発への敏捷性を上げるという目的も相まって、効率的な実装を行うための自動生成ツールの開発に取り組んでいったそうだ。

以降はツールの具体的な説明になるため大枠はここでは割愛するが、従来も自動生成ツールは用意されていたものの、2つのソースを利用しており、なおかついくつかの課題も含んでいたことから、全ての自動生成をまかなう単一のツールを開発した。


定義言語としてはProtocol Buffersを採用しているが、これには鈴木氏自身が過去の経験から型安全の必要性を感じていたことが背景にあるよう。なおかつProtobufは拡張できるよう設計されており、結果としてあらゆる自動生成機能をコマンド1つでまかなう自動生成ツールにすることができたようだ。



また、マスターデータの管理と配信に関しては、サイバーエージェントグループとしてGoogle Workspaceを利用している中で、スプレッドシートを用いており、管理ツールでDBデータに変換してMySQLに取り込む工程を経ているという。

その後もモバイルゲームにおけるDB負荷に対してのクエリキャッシュの重要性、そして安定運用のための機能の数々を紹介。中には「学園アイドルマスター」ならではのプロデュースの進行状況を管理ツール上で編集できる「プロデュースコントローラー」と呼ばれるものも用意されていた。





「学園アイドルマスター」におけるこうした取り組みを経て、同社ではさらなる開発効率化を目指して基盤システムの開発や標準化を推進しているとのこと。そのほかの細かな仕様、そして講演を通して聴講者から寄せられた質問の数々は8月4日10時までのタイムシフト配信で確認できるので、こうした知見に関心のある人は目を通してみてはいかがだろうか。

CEDEC2025公式サイト
https://cedec.cesa.or.jp/2025/
THE IDOLM@STER(TM) & (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
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