本日9月28日の東京ゲームショウ2025において、「『SILENT HILL f』スペシャルステージ【TGS2025】」が行われた。
本ステージには、「SILENT HILL」シリーズ プロデューサーの岡本基氏、「SILENT HILL f」ストーリー担当の竜騎士07氏が登壇。トークセッションのほか、2BRO.の弟者さん、おついちさんによる生実況プレイも届けられた。
なお、本ステージは一部ゲーム内のネタバレを含むので注意して欲しい。

本作の反響について竜騎士07氏は、物書きとして、作品が世に出るまでは安心できない日々だった、と心境を吐露。温かい評価をもらえて、ようやく仕事が無事に終えられたと思っている、と述べた。
岡本氏は、日本のホラーの本質と西洋のホラーの本質が融合しているのが本シリーズだったが、日本のエッセンスがシリーズを作っている間に弱くなってしまったところもあったので、今回改めて和風100%の本作を作ることにした、とコメント。シリーズのホラーな要素を残しつつ、サイコロジカルホラーの部分は竜騎士07氏がしっかり作ってくれたので、高いクオリティのものができ、全世界のプレイヤーに評価してもらえて嬉しい、と述べた。
続いて、開発での苦労や挑戦についての話題に。ゲームへの出演が初めてという俳優がとても多かったということもあり、モーションキャプチャーでの演技の収録はかなり苦労した、と岡本氏。特に、二人の雛子が対面する場面は、加藤小夏さんが一人二役を演じなければならなかったので、非常に難易度が高く苦労した、と振り返った。

竜騎士07氏は、おぞましくて美しい、と文字で書くのは簡単だが、それを実際に絵やキャラクター、演技、音楽など、トータル的にコーディネートするのは並外れた能力が必要だと、開発の難しさを強調。自分は一番初めに世界観を書いたが、その抽象的なイメージを岡本氏に汲み取ってもらい、言語化してもらったのが大きかった、とコメントした。
岡本氏も、竜騎士07氏の世界は圧倒的なものがあり、それをどうやってゲームに落とし込んでいくのかというところで、開発会社のNeoBardsと共に悩んだが、とても上手く落とし込めた、と振り返った。
想いを込めた場所やこだわったポイントについて、コンポーザーの山岡晃氏よりメッセージも到着。「サイレントヒル」というシリーズは、単なるホラーを超えて、感情の深い部分に触れる体験であるべきだと考えていたので、ただ恐怖を描くだけでなく、プレイヤーの心にどんな余韻を残したいか、という点に強い想いを込めたという。
また、日本を舞台にしているため、“和”の表現にもこだわったそう。ただし、いわゆる“和風”ではなく、日本人が本来抱いている情緒、とりわけ昭和中期に息づいていた日本人の感覚を音楽に乗せ、海外のプレイヤーが受け取った時にも、その感情の深い部分に響く体験をしてもらいたいと考えたとのこと。

竜騎士07氏は、本作の物語について、これまでのシリーズであまり取り上げられなかった書き方をした、とコメント。ホラーの為のシナリオではなく、まず物語があり、ホラーという断面で見せる、といったやり方を選んだという。そのため、作品の核の部分は決してホラーと決めつけられたものではなく、そこが一番の挑戦だったと述べた。
また、マルチエンドに関しては、雛子が自身の置かれた現状に対してどのような選択を取るのか、というもので、グッドエンド・バッドエンドのような、エンディングに序列が付いているようなものではないと説明。どの選択も雛子が辿り得たエンディングであり、どのエンディングが最善だと思ったか、ぜひ考察を楽しんで欲しいとコメントした。
岡本氏は、美しさとおぞましさの共存したバケモノ(クリーチャー)「アラアバレ」が、雛子のトラウマが強く表れていて気に入っていると述べた。

1周だけでなく、2周目、3周目と何度も楽しめる本作。竜騎士07氏は、マップもゲームもとても頑張って開発されていると述べ、シナリオ面でも、繰り返しプレイするにしたがって新しい展開や、より解像度が高まるもの、思い込みがひっくり返るような体験ができるように制作したと、周回プレイの魅力を語った。
岡本氏も、従来のシリーズ作品に比べて周回要素に力を入れている、とコメント。例えば、従来ではマルチエンドの分岐条件は明示されていなかったが、本作では、1周目をクリアするとエンディングのリストや条件も表示されるようになっているなど、周回をサポートする仕組みがいくつも搭載されていると述べた。
後半では、2BRO.の弟者さん、おついちさんによる“岩清水”エリアの生実況プレイにのせて、2人から開発陣への質疑応答形式で、さらなる開発秘話が語られた。ここではいくつかピックアップしてお届けする。

本作の舞台のモデルとなっている岐阜県・金山町は、竜騎士07氏が選んだもの。田舎町の共通のイメージを開発陣に持ってもらうため、色々な場所を見学し、独特の構造に惹かれ、推薦したという。
バケモノ(クリーチャー)のデザインには、雛子の出産や、女性への執着心が強い男性に対する恐怖心が表れている、と岡本氏。名前の由来について竜騎士07氏は、テーマになっているワード(熟語)を独特の読み方で開くという法則で名づけた、と語った。


マップなどで拾えるドキュメントは、竜騎士07氏がいちゲーマーとしてドキュメントを読むのが好きということもあり、たくさん書かせてもらったとコメント。ちなみに、手帳に書かれた絵は雛子が描いた設定だという。

今作では近接武器が多数登場するが、初期段階では、雛子に銃を撃たせるべきか、という議論もあったという。しかし、NeoBardsと議論を重ねる中で、やはり近接武器に集中した方が面白いだろう、というという結論に至ったそうだ。
1960年代という時代設定を選んだ理由について、本作テーマの1つが、雛子の自立や将来、子供から大人への脱皮であると語る竜騎士07氏。それをクローズアップする場合、男女の生き方について多様性が認められている現代ではなく、レールが敷かれた時代である60年代を選び、令和に生きるプレイヤーがどういった感情を抱くか、といった点が1つの挑戦でもあったと語った。

謎解きについては、大元となるアイデアをゲームデザインの担当者からもらい、そこにテキストを付けたという竜騎士07氏。岡本氏とともに、謎の為の謎ではなく、世界観に根差した謎にするよう心掛けたとのこと。
岡本氏も、ホラーは心理劇であると語り、プレイヤーや登場人物の心理がよく分かるような謎解きにしたと、こだわりを語った。

プレイヤー間でも話題になっている雛子の強さについて、竜騎士07氏は「サイレントヒル」におけるクリーチャーは、トラウマや心の闇であり、主人公がそれから逃げたり隠れたり目を背けたりしながら先へ進むのは意味があるのだろうか、と語る。良いゴールへ向かうためには、おびえるだけではなく、倒すことも時には大事だと、テーマに基づく意見を展開した。
番組終盤では、商品情報やスタチュー、ノベライズといった関連商品の情報が紹介された。弟者さん、おついちさんによる実況プレイの全貌や、さらなる詳細については、ぜひアーカイブをチェックして欲しい。





※画像は配信をキャプチャーしたもの
配信アーカイブ
https://www.youtube.com/watch?v=j_9lX6ALcCQ
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※画面は開発中のものです。
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