日本武道館を包み込んだ「FF14」楽曲とファンの熱狂!「THE PRIMALS Dark Decades Tour BUDOKAN」9月30日公演レポート

ライブ・リアルイベント
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スクウェア・エニックスは、2024年9月29日・30日に日本武道館でライブイベント「THE PRIMALS Dark Decades Tour BUDOKAN」を開催した。本稿では9月30日 DAY2公演の模様をお届けしたい。

THE PRIMALSはオンラインRPG「ファイナルファンタジーXIV(以下、FF14)」のサウンドディレクター祖堅正慶氏を中心に、マイケル・クリストファー・コージ・フォックス氏、GUNN氏、イワイエイキチ氏、たちばなテツヤ氏の5名で結成された同作のオフィシャルバンド。本イベントは「THE PRIMALS」として単独では初となる日本武道館の公演で、ゲストにはJason Charles Miller氏、伊藤友馬氏を迎え、最新拡張パッケージ「黄金のレガシー」を含む楽曲を光の戦士(「FF14」ファンの総称)に届けた。

また9月29日DAY1公演は、ライブストリーミング配信を販売中。アーカイブ視聴可能期限は10月14日23時59分(購入は10月14日20時)までなので、もし参加できなかったプレイヤーはこちらからライブを体験してほしい。

https://tixplus.jp/feature/theprimals_stpass_202509/

THE PRIMALS日本武道館の盛り上がりは最高潮!

筆者は日本武道館へ赴くのははじめてだったが、最寄りの九段下駅から「FF14」やTHE PRIMALS関連のグッズを身に着けた光の戦士たちで長蛇の列が形成。会場へ一歩進むごとに期待も高まっていくような感覚を味わえた。ライブ時の収容人数は1万人ほどだと言うが実際に入場した後に、周りの席を見渡すとどこも満席な様子で、こんなにも「FF14」プレイヤーが集まる機会は錚々ないだろうと感じられた。また「黄金のレガシー」内に登場するレギュレーターが髪留めとしてグッズ化しており、着用している方も多く見られた。

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18時30分、待ちに待った開演時間になると「FF14」のコンテンツ申請画面を模した画面がスクリーンに流れ、お馴染みの「シャキーン!」という音が。ファンの熱量がそのまま変換されたかのような歓声のなか登場したTHE PRIMALSは、1曲目「此処に獅子あり~万魔殿パンデモニウム:辺獄編~」からライブをスタート。演奏後には「今日のためにスーツを新調した」と祖堅氏が語り、7月から続いてきたZepp Tourの千秋楽として「着いて来いよ、最後まで!」と観客を煽った。

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続けざまに「Scream~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~」「White Stone Black~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~」をプレイ。もとよりロック調の楽曲で人気が高い2曲がスタイリッシュに披露された。ここで祖堅氏が「せっかく新調したと言ったけど残暑で暑いから脱ぐね…」と、スーツをはだけると「セクシ~!」と言う声が。「今日は祖堅がどんどん脱いでいくんで!」と答えると会場には笑いが巻き起こった。

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4曲目「Bee My Honey ~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~」に入るまえに、Zepp Tourでは「ご当地 Bee My Honey」としてコール&レスポンスの内容が横浜では崎陽軒、大阪だとミャクミャクと各地で違っていたと話すTHE PRIMALSがメンバー。今日はどうしたら良いか投票をしたいが、参考として吉田さん(「FF14」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏)に聞こうと、観客席に座っていた吉田氏に突如話を持ちかける。

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全く聞いていなかったようで困惑しつつも吉田氏は、自身やたちばなテツヤ氏が北海道出身だということもあるのか、北海道公演で使われた「倶知安町(くっちゃんちょう)」を提案。そのまま「倶知安で日和ってる奴いねぇよな」と場を盛り上げ、歓声による投票に移ったがどれも同じような声量で祖堅氏も「全部投票してない!?」と驚き、最終判断はまたもや吉田氏にふられた結果「では『祖堅』でいきます」と決定。その熱狂とともに「Bee My Honey」が演奏され、実際にコール&レスポンスの場面ではスクリーンの大きく祖堅氏の顔が映った。ちなみにGUNN氏が語るところによれば前日9月29日公演の「ご当地 Bee My Honey」候補は、「吉田(2015年)、吉田(2020年)、吉田(2025年)、祖堅」の4択だったそうだ。

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「Ride the Rhythm ~至天の座アルカディア:クルーザー級~」では、パーティー衣装にサングラスをかけて「ダンシング・グリーン」になりきった祖堅氏が「千秋楽をダンスフロアにしちまうぜ!」と発言。サイリウムで緑に染まった会場と横ノリのリズムで、一体感があふれる空間が味わえた。そして「Back to the Drawing Board~至天の座アルカディア:クルーザー級~」「Not Afraid~至天の座アルカディア:クルーザー級~」と、2025年3月のパッチ7.2で実装されたばかりの楽曲が1層から3層まで連続。

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4層の楽曲の前にゲストのJasonさんが登場し、「Unleashed~至天の座アルカディア:クルーザー級~」を響かせると、Zepp Tourでは聞けなかった楽曲ということもあり、観客のボルテージは高まるばかり。ハウリングブレード戦の雲海に浮かぶリングを思わせる、青空のような伸びやかな歌声を聞くことができた。次にウルティマ・トゥーレにおけるBGM「Close in the Distance」を熱唱。「暁月のフィナーレ」までに光の戦士が立ち会ってきた出会いと別れ、「暁の血盟」メンバーの決意をなぞる映像が背後のスクリーンに映し出された。

さらに、アルバートがハーデスの強大な力に苦戦する主人公に呼びかけた「あと一歩進む力があったら、この世界をすべての世界を救えるか?」と言う問いかけと、「もちろんだッ!」という選択肢が会場のモニターに表示。それに対する「魂ごと持っていけ!」という言葉とともに流れた「Shadowbringers」は、筆者が一番好きな拡張パッケージが「漆黒のヴィランズ」ということもあり、目頭が熱くなった。

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余韻を残したまま「Shadowbringers」に、バイオリンとして参加したゲストの伊藤友馬氏が改めて自己紹介。そのまま次曲は自らが「FF14」開始時に、たまたま選択した守護神にちなんでいるとして、「月満ちる夜~喜びの神域 エウプロシュネ~」を演奏。すると祖堅氏がゲスト登場も終わったことだし自分たちは…アレやるよと話、「はじめてTHE PRIMALSのライブに来た人はなんのこっちゃと思うだろうけど、そのうち分かるのでメンター(「FF14」内で初心者などのサポートを行うベテランプレイヤーのこと)」に着いていって」と発言。

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ひとりずつメンバー紹介を行いながら各々の楽器をかき鳴らし、ギターのGUNN氏の順番になると、「どこから来たの~」「どこへ帰るの~」という呼びかけに、「家~!」と返すお馴染みの流れに。その盛り上がりの中、人気曲「ロングフォール~異界遺構 シルクス・ツイニング~」が奏でられた。あくまで体感であるがこのあたりからほとんどの観客がその場に立ちあがって、サイリウムを力いっぱい身を乗り出すように振っていたのが印象的だった。

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そして「メタル:ブルートジャスティスモード~機工城アレキサンダー:律動編」「エスケープ~次元の狭間オメガ:アルファ編~」が、一気に畳みかけるように空間を支配するように響き渡った。まさしくタイタンのような地響きが聞こえるような、ラスト「過重圧殺 !~ 蛮神タイタン討滅戦~」が繰り広げられると、THE PRIMALSは一旦退場。しかしメンバーが見えなくなった途端にアンコールの大合唱が。途中からは「祖堅~~~!!」という声に変わりつつも熱狂的な声援に応えるように再登場し、GUNN氏がボーカルをつとめて「忘却の彼方~蛮神シヴァ討滅戦~(GUNN Vocals)」をパフォーマンス。

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休む間もなく奏でられた「ライズ~機工城アレキサンダー:天動編~」では、本曲が流れるレイドコンテンツの時間停止ギミックが再現され、日本武道館全体の時間が止まる光景を見られた。当然ライブ前の示し合わせやバンド側からの提案は一切なし。定番パフォーマンスだが先述したように初参加の方もいたなかで、「この曲といったらこの演出だろう!」と考えたのだと思うと、「FF14」ファンとして最上の一体感を味わえた瞬間だ。続いて「ローカス~機工城アレキサンダー:起動編~」が披露されると、演奏は一旦止み再アンコールへ。本当のラストとして「黄金のレガシー」主題歌を新規テーマを中心にエディットした「Open Sky - The Theme from Dawntrail」が流れ、新旧の楽曲が織り交ぜられたライブは最高潮のまま終了した。

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筆者がTHE PRIMALSのライブに参加したのは2回目だったが、演奏の素晴らしさはもちろん、各曲にマッチした会場のライトアップや掲げられたサイリウムが一体となり、日本武道館の空気を作り上げていた。祖堅氏がライブ中に「裏方にも拍手」と言っていたようにバンドメンバーだけでなく、スタッフやファンが心を1つにしてライブを成功へ導こうとし、そのなかの一人として参加し、観客全員の心が重なる瞬間が味わえたのは得難い体験だった。

セットリスト

1. 此処に獅子あり~万魔殿パンデモニウム:辺獄編~
2. Scream~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~
3. White Stone Black~万魔殿パンデモニウム:煉獄編~
4. Bee My Honey ~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~(Masayoshi Soken & GUNN Vocals)
5. Ride the Rhythm ~至天の座アルカディア:クルーザー級~
6. Back to the Drawing Board~至天の座アルカディア:クルーザー級~
7. Not Afraid~至天の座アルカディア:クルーザー級~
8. Unleashed~至天の座アルカディア:クルーザー級~
9. Close in the Distance
10. Shadowbringers
11. 月満ちる夜~喜びの神域 エウプロシュネ~
12. ロングフォール~異界遺構 シルクス・ツイニング~
13. メタル:ブルートジャスティスモード~機工城アレキサンダー:律動編~
14. エスケープ~次元の狭間オメガ:アルファ編~
15. 過重圧殺 !~ 蛮神タイタン討滅戦~
◆アンコール
16. 忘却の彼方~蛮神シヴァ討滅戦~(GUNN Vocals)
17. ライズ~機工城アレキサンダー:天動編~
18. ローカス~機工城アレキサンダー:起動編~
19. Open Sky - The Theme from Dawntrail

RPGとADVが好きなフリーのゲームライター。同人ノベルゲームは昔から追っているのでそこそこ詳しい。面白ければジャンル問わずなんでもプレイするのが信条。 X:https://x.com/sigh_xyz Bluesky:https://bsky.app/profile/sigh-xyz.bsky.social note:https://note.com/sigh_xyz

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