2025年12月3日に開催されたイベント「PlayStation Partner Awards 2025 Japan Asia」。本イベントでGRAND AWARD受賞タイトルを対象に実施されたインタビューのレポートをお届け。
2024年10月から2025年9月までの1年間にヒットしたPS5/PS4の日本・アジア地域開発タイトルを表彰する「PlayStation Partner Awards 2025 Japan Asia」。中でも特出した全世界売上を達成したゲームに送られる“GRAND AWARD(グランドアワード)”を受賞した5タイトルのうち、4タイトルの開発者へのインタビューが実施された。対象となったタイトルは以下の通り。
・「eFootball」(株式会社コナミデジタルエンタテインメント)
・「ドラゴンボール Sparking! ZERO」(株式会社バンダイナムコエンターテインメント)
・「マーベル・ライバルズ」(NetEase Games)
・「モンスターハンターワイルズ」(株式会社カプコン)
なお、GRAND AWARD受賞タイトルのうち「ゼンレスゾーンゼロ」はインタビューを辞退している。

記事後半では、「PlayStation Partner Awards 2025 Japan Asia」授賞式の写真もあわせて掲載する。
モンスターハンターワイルズ

「モンスターハンターワイルズ」のインタビューで登壇したのは、カプコンのプロデューサー・辻本良三氏とディレクターの徳田優也氏。
「新規ユーザーを取り込むための施策と、既存ファンが満足するためのゲームシステムのバランスをどのように工夫しましたか?」との質問には、まず新規ユーザーに対しては「初心者の方がどういったところで詰まっているかをデータから分析し、“モンスターまでたどり着けない”、“防具が作れない”といった部分にひとつひとつ手を入れて新規ユーザーさんがクリアしやすい環境を作っていきました」と回答。
後者については「集中モードのように初心者の方にも既存ユーザーの方にも有益なシステムを採用するように心掛けてきました」と回答。ただ、今回の「ワイルズ」に関しては新規ユーザー、いままでの「モンハン」を難しく感じたユーザーがクリアしやすい構造に重点を置いたことで、狩りの難易度カーブは既存ユーザーには物足りないものになってしまったかもしれず、この点はアップデートで現在も調整を続けているということだった。
「ゲーム内のアップデートやコラボ、ゲーム外の展開などで、とくに印象に残っているものは?」という質問には、「リアルイベントを重要視しよう」という施策もあり、今回はグローバルで進行中のタイムアタック大会を挙げた。2026年2月に開催される「モンスターハンターフェスタ」は、新型コロナウィルス感染症の流行前に開催していたものが久々に開催できるということで、直接プレイヤーと交流できること、タイムアタック大会の“狩王決定戦2026”ですごいプレイが見れることなどを楽しみにしているとのことだった。
先日行われた「ファイナルファンタジーXIV」とのコラボによる超高難度イベントクエスト「零式オメガ・プラネテス検証戦」について、「クリア率は想定通りだったか?」との質問には、「おおむね想定通り」としながらも、シングルチャレンジに関しては「すごくたくさんのユーザーが挑戦し、クリアタイムもすごく早いという点では想定を超えていた」という。

「『モンスターハンターワールド』から世界市場でのシリーズの存在感が高まっているが、世界を視野に入れて意識していることはありますか?」との問いには、現在は各地域にコミュニティーマネージャーが居て、さまざまな地域のプレイヤーの声が彼らを通じて開発チームにフィードバックされるようになっていることを明らかに。また、辻本氏らも積極的に海外を訪れ、さまざまな地域の感覚をインプットすることを大事にしているとのことだった。
「今後の追加コンテンツや改善点について、ユーザーに期待していてほしい点はありますか?」との質問には、直近のアップデートでゴグマジオスが追加され、報酬体系も「独自のおもしろいものになっている」と回答。今後もやりごたえのあるクエストを随時追加していく予定であるということだった。また、武器種の上方調整も行うとのことで、とくにガード武器や操虫棍の操作性への調整を明言。「繰り返して遊ぶときにより便利になる」改善も行っていくので「ご期待していただければと思っております」とした。
最後の質問は、「ユーザーの遊び方や意外な視点、世界や生態系に対しての着眼点などで印象に残ったものがあればお聞かせください」というもの。これにはまずβテストから多種多様な工夫が凝らされていたキャラメイクを挙げ、「こちらの想定を超えるようなさまざまなキャラクターを作ってくださったことに驚き、うれしく思っております」と回答。
また、モンスターの糞に着目した分析や、モンスター同士の争いについては群れの個体数が増えると勝ち負けが変わるといった部分の分析、日光浴などあまり見れない行動の分析をしているユーザーが居ることも把握しているとのこと。季節イベントにおける“白いトマト”を被るジェスチャーが、タシンおじさんの近くでは高い確率で発生することにすぐ気付いてもらえたことも、「深いところまで遊んでくださっている」と感じて嬉しかったということだった。
eFootball

「eFootball」のインタビューで登壇したのは、コナミデジタルエンタテインメントの統括プロデューサー・田谷淳一氏。
田谷氏は、1995年に前身となる「ウイニングイレブン」が発売されてから30年を迎えたことについて、振り返っての総評を求められると、「30年にわたり遊び続けてくださった皆さまに心から感謝したいと思っております」とコメント。
また、「プレイステーションに育てていただいたシリーズでもある」と、シリーズとプレイステーションが深いつながりを持っていることについても言及した。
ネイマール選手を起用した「遊戯王TCG」とのコラボの反響について尋ねられると、「非常に手応えがある結果」と回答。「異色の組み合わせで賛否両論あるかなと思ったのですが、インパクトの強さでたくさん話題にしてもらい、コラボカードを入手するためにひさびさにゲームを起動したというユーザーさんの声も多くいただきました」とのことだった。
「世界のサッカーのリアルな動向をどのようにゲームへと落とし込んでいるのか?」という質問には、「各国のリーグのデータや、欧州のリーグと契約を結んでいるパートナークラブの方、アンバサダー選手のメッシやネイマールなどとのコミュニケーション、サッカーの専門家からの助言」など、多岐に渡る情報源があることを示した。その上で、ゲームに落とし込むには「おもしろくなるか?」「プレイしていて違和感は出ないか?」といったバランス面も意識して調整しているそうだ。
「本作が現在ヒットしている地域」と「これから広めていきたい地域」を問われると、ヨーロッパ、南米、日本を含む東アジアのプレイステーションユーザーに支持されており、今後はインドや中東などの成長が著しいエリア、いまサッカーが盛んになってきているモロッコなどの北アフリカにアプローチしていきたいと語った。そのために「よりローカルなキャンペーン、各国のリーグとの連携」も行っていく考えとのことだ。
「ウイニングイレブン」からシリーズタイトルを変更するなどのドラスティックな対応を可能とした考え方の秘訣を問う質問も。これについては、3~4年前のリブランディング当初はユーザーから厳しい声が届くこともあったが、そうした声を真摯に受け止め、地道にアップデートできていることが現在は“シリーズらしさ”になっていると考えているという。今後もリアルなサッカーシーンとの連動、地域ごとの文化や伝統とのコラボレーションを強化していき、「世界中のサッカーファンが繋がる未来」を目指していくそうだ。
ドラゴンボール Sparking! ZERO

「ドラゴンボール Sparking! ZERO」のインタビューで登壇したのは、バンダイナムコエンターテインメントのプロデューサー・古谷純氏と、マーケティングリードの飯島雄也氏。
「ドラゴンボールZ Sparking! METEOR」から約18年ぶりの新作としての開発経緯についての質問には、「METEOR」で「ドラゴンボールZ Sparking!」シリーズは完成形を迎えたと考えていたが、プラットフォームや開発技術が変化したいまだからこその新作が届けられるとの想いがあった上で、「ファンの皆さまの声による後押し」があったからこそ開発決定に至ったことは間違いないとコメント。
「発売以降本作の人気が続いており、このプレイヤーを魅了し続けている理由はなんなのか?」との問いには、「ドラゴンボールシリーズに登場する超戦士に成り切る、ごっこ遊びができる」というコンセプトを実現すべく全力を尽くしたことが支持に繋がっていると分析。そうした方針の徹底もあってか、ファンは「ドラゴンボールZ Sparking!」シリーズをプレイするとき「いかにドラゴンボールらしいバトルを楽しむか?」に重点を置いてくれているとのこと。
その一例として、ベジータの“ギャリック砲”はほかの対戦ゲームならば回避して裏を取って反撃するといった戦術を取るプレイヤーが多いが、このシリーズでは「ギャリック砲を撃たれたからには、こちらは“かめはめ波”で返すべきだ」といった“「ドラゴンボール」の流儀”を楽しんでくれているという。本作でもそうした遊び方ができる魅力は変えることなく、さらに正当進化させることを念頭に開発したことが好評に繋がっているのではないか、と考えているとのことだった。
「世代によって知っているキャラクターが変わってくるIPにおいて、ターゲティングで苦労した点」についての質問には、幅広い層がゲームプレイを通した“ドラゴンボール愛”を表現できるものにすることを大事にしていたという。初めてシリーズをプレイする人や小さなお子さんのファンでも「ドラゴンボール」らしいアクションが楽しめるよう、ボタン連打だけでも派手なアクションが出せるなど、アシスト機能を充実させていることを語った。
マーベル・ライバルズ

「マーベル・ライバルズ」のインタビューで登壇したのは、NetEase Gamesのテクニカルディレクター・Feng Fan氏と、マーケティングリードのYachen Bian氏。
サービス開始から1年が経過した現時点でのユーザーからの反響を聞かれると、「プレイヤーからのフィードバックはポジティブなものが多かったです。これからもフィードバックにあわせてゲームを改善していきます」と回答。
「それぞれに絶大なファンがいるヒーローたちをゲームに登場させる上で大切にしていること」については、「キャラクターをデザインする上では、豊かなバックストーリーなども含めた世界観をいちばん大事にしている」と回答。「キャラクターのエッセンスをよく理解下上で、本作ならではの表現を考えています」とし、例として「スクイレル・ガールは武器で戦う印象はないので、オリジナルデザインをリスペクトしながら、どうやってゲームとして表現していくか」と考えていったとのことだ。
「マーベルヒーローのテイストを守りつつ、魅力的なデザインのコスメティックアイテムを仕上げるための取り組み」については、“水着イベント”に関する話題も。これに関しては、ネットイースゲームズの意向もありつつ、マーベルコミックには昔からヒーローたちが水着を着るエピソードがあるため、そうした原作へのリスペクトあるデザインが可能であることを前提として実施を決定しているということだった。
また、開発にあたっては、デザイナーからの発案は誰からのものであってもそこからデザインできる風通しの良い方針があり、マーベルへの提案も頻繁に行い、新たなデザインが生まれているという。
「とくに人気が高かったキャラクターや、実装を受けて盛り上がったタイミングは?」との質問には、「それぞれのヒーローに推している人がいるのでキャラクター人気は一概には言いづらい」としつつ、ゲームモードの実装面では「PvPのゲームとしてのリリース後、PvEのモードを実装したときは好評でした」とし、SNSでの反響も大きかったと話した。
また、最近配信されたシーズン5“愛は戦い”は新キャラクターの“ガンビット”とあわせてかなり人気を集めており、これからもさらに新たなキャラクターやイベントを追加し、コアゲームを拡張・改善していきたいとの考えを示した。
「PlayStation Partner Awards 2025 Japan Asia」授賞式 写真一覧
PARTNER AWARD(パートナーアワード)

「ELDEN RING NIGHTREIGN」(株式会社フロム・ソフトウェア/バンダイナムコエンターテインメント)
「SILENT HILL f」(株式会社コナミデジタルエンタテインメント)
「Path of Exile 2」(Grinding Gear Games)
「鳴潮」(KURO GAMES)
「METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER」(株式会社コナミデジタルエンタテインメント)
※日本・アジア地域で開発されたソフトウェアメーカー各社様のタイトルにおいて、2024年10月から2025年9月までの全世界売上上位にランクインし、特に注目すべき活動成果を残した作品に贈られる。
PLAYSTATION INDIES AWARD(プレイステーション インディーズアワード)

「Ender Magnolia: Bloom in the Mist」(Binary Haze Interactive)
「都市伝説解体センター」(株式会社集英社ゲームズ)
「九日ナインソール」(Red Candle Games)
※日本・アジア地域で活動しているインディペンデントゲームクリエイターの多様性と創作活動に敬意を表する新しい賞カテゴリー。日本およびアジア地域で制作されたインディータイトルより優秀作品として選定した12タイトルのなかから、日本・アジア地域のユーザー投票により授賞作品が決定。
ACCESSIBILITY AWARD(アクセシビリティアワード)

「モンスターハンターワイルズ」(株式会社カプコン)
「龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii」(株式会社セガ)
※2025年に発売された日本・アジア地域で開発されたソフトウェアメーカー各社様のタイトルにおいて、プレイスタイルに合わせたコントロールスキームの提供、色覚サポートや、画面読み上げなどを含むクオリティの高いアクセシビリティ機能の実装と、それに伴う開発で注目すべき活動成果を残した作品に贈られる。
USERS' CHOICE AWARD(ユーザーズチョイスアワード)

「Clair Obscur: Expedition 33」(Kepler Interactive)
「SILENT HILL f」(株式会社コナミデジタルエンタテインメント)
「真・三國無双 ORIGINS」(株式会社コーエーテクモゲームス)
「鳴潮」(KURO GAMES)
「モンスターハンターワイルズ」(株式会社カプコン)
※日本・アジア地域で2024年10月から2025年9月までの期間中に発売され、同期間の総ゲームプレイ時間が多かった上位30タイトルの中から、日本・アジア地域のユーザー投票によって選ばれた上位5タイトルに贈られる。
GRAND AWARD(グランドアワード)

「eFootball」(株式会社コナミデジタルエンタテインメント)
「ゼンレスゾーンゼロ」(HoYoverse)
「ドラゴンボール Sparking! ZERO」(株式会社バンダイナムコエンターテインメント)
「マーベル・ライバルズ」(NetEase Games)
「モンスターハンターワイルズ」(株式会社カプコン)
※日本・アジア地域で開発されたソフトウェアメーカー各社様のタイトルにおいて、2024年10月から2025年9月までの期間で特出した全世界売上を達成した作品に贈られる。
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