東京ゲームショウ2011 TGSフォーラム2011 基調講演 第2部「PlayStation Vitaの全貌」を開催し、PlayStation Vitaのスペックやタイトル紹介が行われた。
本講演では、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイドスタジオ プレジデント 吉田 修平氏、SVP兼第2事業部長 松本 吉生氏が登壇し、2011年末から順次発売する次世代携帯型エンタテインメントシステム「PlayStation Vita」の詳細なスペックや専用ソフトウェアタイトルなどの最新情報を紹介した。
コンセプト
松本 吉生氏により、PlayStation Vitaの解説が行われた。
Wi-Fiや3Gといったネットワーク機能、高精細ディスプレイ、タッチスクリーン、背面タッチパット、2つのアナログスティック、ジャイロセンサー、加速度センサー、電子コンパスのほか、価格、発売日、システムソフトウェアなどをスライドやムービーで紹介した。
タイトルラインナップ
続いて、タイトルラインナップの紹介ムービーが上映された。
デモプレイ
PS Vitaのために制作された新作「RESISTANCE BURNING SKIES」を用いてデモプレイが行われた。
「RESISTANCE BURNING SKIES」のアイコンをクリックするとライブエリアが立ち上がる。ライブエリアは、すべてのゲームタイトルに用意されており、ユーザーが興味をもつであろう新しい情報が提供される。
オンラインコミュニティサイトやユーザーのプロフィール、PSPのセール情報のほか、「トーナメント開催中」のバナーが表示されていた。
ライブエリアを下にスクロールするとフレンドの獲得トロフィーやクリア情報が表示され、コメントをつけることもできる。
「RESISTANCE BURNING SKIES」は、ニューヨークの消防士になりアメリカに攻め込んでくるキメラと戦うストーリーになっている。
画面右下のアイコンをタップすることにより武器の持ち替えが可能。手榴弾は、投げ入れたい場所にドラッグすることで直感的に操作することができる。
ボスが出てきたところでデモプレイが終了した。「RESISTANCE BURNING SKIES」は、オンラインマッチプレイを搭載し、2012年発売予定。
新技術(AR/PlayStation3との連携)
ワイドエリアAR
ワイドエリアARでは、マーカーを見失うことを防ぐため、複数のマーカーをカバーすることができる技術。
マーカーレスAR
マーカーレスARは、ARからマーカーを無くしてしまう最先端のAR技術。マーカーとして、目の前の物体をリアルタイムで取り込んでしまう。
空間の特徴点をつかむことで、PS Vita本体動きに合わせて、キャラクターを様々な角度・距離で見ることができる。
現在、マーカーレスARのβバージョンをデベロッパーに提供しており、さらに技術を向上していくとしている。
PlayStation 3との連携
Cloud Save
Cloud Saveは、同じゲームの同じセーブデータを家ではPlayStation 3、外ではPS Vitaでシームレスにプレイできる。
Cross Platform Play
PlayStation 3とPS Vitaのプレイヤーが同じゲームをネットワークを介してプレイすることができる。
Data Compatibility
PlayStation 3のゲームデータをコンバートしてPS Vitaで使うというもの。
PlayStation 3で発売しているModNation RACERSではユーザーが作成した250万個を超えるレーストラックやキャラクターがサーバー上にあり、ユーザー同士でシェアしている。PS Vita版を購入したユーザーは、買った日からその250万個のデータを使用して遊ぶことが可能になる。
Remote Play
Remote Playは、すでにPlayStation 3とPSPで実現している機能で、PlayStation 3から出力される画面をPSPに表示し、PSPでプレイすることができる。
会場では、torneの番組表やテレビ番組の視聴、録画した番組の再生などが披露された。
PS3 Game Remote Play
PlayStation 3のリモートプレイデモとして、Killzone 3のプレイが行われた。PS Vitaで足りないボタンは背面タッチパネルを使用することで対応している。
PS3のコントローラとしての活用
PS VitaをPlayStation 3のコントローラとして用いるデモとして、Little Big Planet 2がプレイされた。
PlayStation Suite
松本氏が再び登壇し、PS VitaにカジュアルコンテンツをもたらすPlayStation Suiteを発表した。
PlayStation Suite SDKは、Android OS、PS Vita上の仮想マシンで動作するもので、開発言語としてC#が採用されている。ゲームアプリケーション開発のための3次元グラフィックスライブラリのほか、ゲーム以外の一般アプリケーションを作成するためのUIツールキットが提供される。
開発されたコンテンツは、一定の審査を経てPlayStation Storeより販売が可能になる。
PlayStation Suite SDKは、2011年11月にβ版がリリースされ、来年春よりコンテンツの配信が開始される予定となる。
PlayStation Suite SDKのサンプルに含まれているシューティングゲーム「ZERO GRAVITY」をPS VitaとXperia PLAYでプレイするデモ、さらにSDKのUIツールキットの紹介デモが行われた。
対応端末向けに10月下旬より、初代プレイステーションコンテンツを中心とした配信サービスを開始する。対象地域は、日本、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オーストラリア、計9カ国を皮切りに順次拡大する。